JPS6028340Y2 - 笛吹きケツトル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ケラトル内の湯の沸騰蒸気により、リードを
振動せしめて音楽的音響を発するケラトルの笛部の改良
に関する。

本考案の一実施例を示す図面に基づいて説明するれば、
第１図において、１は密閉ケラトル、２は注ぎ口、３は
笛部構体で、湯沸し時及び注湯、注水時に注ぎ口２に着
脱する。

而して、笛部構体３の断面図を第２図に示す。

図において４は摘みで、底面に複数個の位置決め兼回転
止め用突起５が設けられる。

６は上端閉塞、下端開放の筒状笛本体で、上端閉塞部に
は突起５の嵌入孔７が設けられ、上方外周面には複数個
の蒸気排出口８が設けられると共に、この排出口８の下
方に環状段部９が形成されており、ビス１０により前記
摘み４に固着される。

１１は缶板で、第３図に示すように長さを異にする複数
個の通気孔１２が設けられ、この各通気孔１２と対面し
て長さの異なるリード１３が片持式に固定される。

１４は断面υ状の缶板カバーで、その底面１４ａには前
記各リード１３を振動発音させるケラトル１内の蒸気流
通のための空気孔１５が設けられが、本考案の改良点は
、第３図及び第４図に示すように、缶板１１を缶板カバ
ー１４の外周鍔部１４ｂ上に重合した際、各リード１３
の自由端部に対向する位置にのみ上記空気孔１５を穿設
し、かつこの対向関係を位置決めするために、缶板１１
の外周面には径を異にする二個の孔１６．１７を設け、
また缶板カバー１４の外周鍔部４ｂには前記孔１６，１
７に夫々嵌入する径を有する突起１８．１９を設けたこ
とにある。

而して、第２図に示すように缶板１１に対して缶板カバ
ー１４を下方から位置決め重合した笛部を前記筒本体６
の環状段部９に当接し、缶板カバー１４の外周鍔部４ｂ
下面を数個所で支持するように筒本体６の外周面を押圧
変形腰笛部を環状段部９と押圧変形部２０により挟持す
る。

なお、図示実施例の孔１６，１７及び突起１８．１９は
一個でもよく、また突起を缶板に、孔を缶板カバーに設
けてもよいことは勿論である。

以上の構成において、ケラトル内の湯が沸騰した際の高
圧蒸気は、空気孔１５９通気孔１２を経て排出口８から
排出し、通気孔１２を流通する際にリード１３を振動発
音させるが、本考案は前記のように空気孔１５の位置が
リード１３の自由端部に指向するように位置決めされて
いるので、空気孔１５を通る蒸気はリード１３の自由端
部に集中的にあたることになる。

よって、沸騰時までのケラトル１内の蒸気により、リー
ド１３の面に付着した水滴ははねとばされ、リード１３
の音響発音性を向上し、沸騰したことを明瞭に報知する
ものである。

而して、この場合夫々音階を異にする複数個のり一部１
３を備えたことにより、音楽的な音響を発生させるので
、優雅な報知音となり和やかな雰囲気をもたらすことが
できる。

また、筒板１１と缶板カバー１４とには重合位置決め手
段を備えているので、リード１３の自由端部に空気孔１
５を指向させることが簡単な操作で正確に行うことがで
きると共に、摘み４を備えているので、注ぎ口４への着
脱操作も容易である。

したがって、本考案は、従来、リードに対する蒸気の指
向性について何んら考慮されなかったものに比し、リー
ド表面への水滴付着に伴う音響効果の抵減を除去しうる
もので、笛吹きケラトルとして沸騰報知の機能を一段と
向上した実用的価値の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の笛部を備えた笛吹きケラトルの一部断
面図、第２図はその笛部の拡大断面図、第３図は筒板の
拡大斜視図、第４図は缶板カバーの拡大斜視図である。 １・・・・・・ケラトル、２・・・・・・注ぎ口、３・
・・・・・笛部構体、４・・・・・・摘み、６・・・・
・・缶本体、１１・・・・・・筒板、１２・・・・・・
通気孔、１３・・・・・・リード、１４・・・・・・缶
板カバー、１５・・・・・・空気孔、１６，１７・・・
・・・孔、１８．１９・・・・・・突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 密閉ケラトルの注ぎ口に着脱可能にして、摘み及び蒸気
   排出口を有する缶水体内に、複数個の通気孔を設けると
   共に該各通気孔に対面するリードを設てた缶板と、該缶
   板に位置決め手段を介して重合され、前記各リードの自
   由端部にのみ夫々対向する複数個の空気孔を設けた缶板
   カバーとを装着したことを特徴とする笛吹きケラトル。