JPS6027642B2 - 農園芸用殺菌剤 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は式： で表わされるゥレア系化合物と、４・５・６・７−テト
ラクロルフタリド（以下、フサラィドと略記する）とを
有効成分として含有することを特徴とする農園芸用殺菌
剤に関するものである。

本発明者等は新規な農園芸用殺菌剤を開発すべ〈、従来
より作用性の異なる薬剤を混合することにより、その薬
剤の効果を協力的且つ相乗的に増加せしめる作用を有す
る浪合製剤についての研究を重ねてきた。此度、本発明
者等は、極めて優れた殺菌活性を有し、特に稲紋枯病菌
（Ｐｅｌｌｉｃｕｌａｒｉａｓａｓａｋｉｉ）に対して
顔れた効果を現わす前記（１）で表わされるウレア系化
合物と、稲いもち病菌（ＰＭｉｃ山ａｒｉａｏひｚａｅ
）に優れた効果を現わすフサラィドとを混合した場合、
前記式（１）で表わされるウレア系化合物およびフサラ
ィドの夫々の個有の殺菌効果が、混合により特に残効性
の面において、陵れた協力および相乗作用を発濁するこ
とを発見した。

本発明の農園芸用殺菌剤を植物病害防除に使用すると、
前記式（１）で表わされるウレア系化合物およびフサラ
ィド単剤夫々の有する残効性に比較し、著しく増大する
ことが認められた。

また混合剤中の単剤の効果も同時に現われるために、殺
菌スペクトルの拡大が可能となり、本発明の農園芸用殺
菌剤は農業の省力化、経済性等の面において、有効であ
ることが確認された。

前記式（１）で表わされるゥレア系化合物は、化学名、
Ｎ−４ークロルベンジルＮーシクロベンチルＮ′−フェ
ニルウレアを示す。本発明の農園芸用殺菌剤は、溢血動
物に対し低毒性であり、高等植物に対する良好な親和性
、即ち通常の使用濃度では栽培植物に薬害がないという
特性があるので、農園芸用殺菌剤として、病原菌による
植物の病害に対して全く好都合に使用出釆る。

本発明の農園芸用殺菌剤として使用する場合、そのまま
直接水で希釈して使用するか、または農薬補助剤を用い
て農薬製造分野に於て一般に行なわれている方法により
、種々の製剤形態にして使用することができる。

これらの種々の製剤は、実際の使用に際しては、直接そ
のまま使用するか、または水で所望濃度に希釈して使用
することができる。ここに言う、農薬補助剤は、不活性
の溶剤および／または希釈剤（増量剤または担体）を挙
げることができる。

（これらのものは、活性成分を病害菌および／または病
害菌の生育場所へ運ぶために用いられるものである。）
更に、種々の界面活性剤および／または有機質原料、例
えば安定剤、展着剤（固着剤）、共力剤等を挙げること
ができる。（これらのものは、活性化合物の効力をより
確実に発揮、維持、増進させるために用いられるもので
ある。）溶剤としては、水：有機溶剤：脂肪族および脂
環族炭化水素類〔例えば、ｎーヘキサン、工業用ガソリ
ン（石油エーテル、溶剤ナフサ等）、石油留分（バラフ
ィン蝋、灯油、軽油、中油、重油等）〕、芳香族炭化水
素類〔例えば、ベンゼン、トルェン、キシレン類、芳香
族ナフサ等〕、アルコール類〔例えば、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、プロピルアルコール、エチレン
グリコール等〕、エーテル類〔例えば、エチルエーテル
、エチレンオキシド、ジオキサン等〕、アルコールエー
テル類〔例えば、エチレングリコ‐ルモノメチルェーテ
ル等〕、ケトン類〔例えば、アセトン、ィソホロン等〕
、ェステル類〔例えば、酢酸エチル、酢酸アミル等〕、
アミド類〔例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド等〕、スルホキシド類〔例えば、ジメチルス
ルホキシド等〕を挙げることができる。

希釈剤（増量剤または担体）としては、植物性粉末類：
鉱物性粉末類：粘土鉱物（クレー）〔例えば、カオリナ
イト群、モンモリロナイト群、アタパルジャイト群等〕
、糟石（タルク）、葵蝋石（パィロフイラィト）、雲母
、石膏、方解石、蛭石（バーミキュラィト）、白雲石、
苦灰石、りん灰石、消石灰、マグネシウム石灰、珪藻±
、無機塩類、〔例えば、炭酸カルシウム等〕、硫黄、軽
石：合成鉱物性粉末類〔例えば、高度分散樟酸、合成ア
ルミナ等〕：合成樹脂〔例えば、フェノール樹脂、尿素
樹脂、塩化ビニール樹脂等〕を挙げることができる。

界面活性剤としては、アニオン（陰イオン）界面活性剤
：アルキル硫酸ェステル類〔例えば、ラウリル硫酸ナト
リウム等〕、アリールスルホン酸類〔例えば、アルキル
アリールスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
ナトリウム等〕：カチオン（賜イオン）界面活性剤、ア
ルキルアミン類〔例えば、ラウリルアミン、ステアリル
トリメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチル
ベンジルアンモニウムクロラィド等〕、ポリオキシェチ
レンアルキルアミン類：非イオン界面活性剤、ポリオキ
シェチレングリコールエーテル類〔例えば、ポリオキシ
ェチレンアルキルアリールエーテル、ボリオキシエチレ
ンアルキルフエニルェーテル等〕、ポリオキシェチレン
グリコールヱステル類〔例えば、ポリオキシェチレン脂
肪酸ェステル等〕、多価アルコールェステル類〔例えば
、ポリオキシエチレンソルピタンモノラウレート等〕：
両性界面活性剤、等を挙げることができる。

有機質原料としては、安定剤：展着剤（固着剤）、〔例
えば、農業用石けん、カゼイン石灰、アルギン酸ソーダ
、ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）、ソープレスソープ
、クマロンまたはインデン樹脂、ボリビニルブチルェー
テル等〕：（燭煙剤用）燃焼剤〔例えば、亜硝酸塩、亜
鉛末、ジシアンジアミド等〕：酸素供給剤（ｏ奴群ｎｙ
ｉｅｌｄｉｎｇ）〔例えば、過塩素酸塩、重クロム酸塩
等〕：薬害軽減剤〔例えば、硫酸亜鉛、塩化第一鉄、硝
酸銅等〕：効力延長剤〔例えば、塩素化ターフェニール
等〕：分散安定剤〔例えば、カゼイン、トラガカント、
カルボキシメチルセル。

ース（ＣＭＣ）、ポリピニルアルコール（ＰＶＡ）等〕
：共力剤、等を挙げることができる。本発明の化合物は
、一般に農業製造分野で行なわれている方法により種々
の製剤形態に製造することができる。

製剤の形態としては、液剤〔例えば、乳剤、水和剤、錠
剤、水溶剤、懸濁剤溶液等〕：粉剤：粒剤：粉粒剤：燈
煙剤：煙霧剤：糊状剤等を挙げることができる。本発明
の農園芸用殺菌剤は、前記混合活性成分を０．１〜９５
重量％、好ましくは０．５〜９の重量％含有することが
できる。

実際の使用に際しては、前記した種々の製剤および散布
用調整物（ｒｅａｄｙ−の−ｕｓｅ−ｐｒｅｐａｒａｔ
ｉｏｎ）中の活性化合物合塁は、一般に０．０００１〜
２の重量％、好ましくは０．００５〜１０重量％の範囲
が適当である。

これら活性成分の含有量は、製剤の形態および施用する
方法、目的、時期、場所および病害菌の発生状況等によ
って適当に変更できる。

本発明の混合化合物は、更に必要ならば、他の農薬、例
えば、殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤、毅緑虫剤、抗ウイル
ス剤、除草剤、植物生長調整剤、誘引剤等〔例えば、有
機燐酸ヱステル系化合物、カーバメート系化合物、ジチ
オ（またはチオール）カーバメート系化合物、有機塩素
系化合物、ジニトロ系化合物、有機硫黄または金属系化
合物、抗生物質、置換ジフェニルェーテル系化合物、尿
素系化合物、トリアジン系化合物等〕または／および肥
料等を共存させることもできる。

本発明の前記活生成分を含有する種々の製剤または散布
用調整物（把ａｄｙ一ｔｏ一ｕｓｅ−ｐｒｅｐａｒａｔ
ｉｏｎ）は農薬製造分野にて通常一般に行なわれている
施用方法、散布〔例えば、液剤散布（曙霧）、ミスティ
ング（ｍｉｓｔｊｎｇ）、アトマイズイング（ａ■ｍｉ
ｚｉｎｇ）、散粉、散粒、水面施用、ポアリング（ｐｏ
ｕｒｉｎｇ）等〕：煩蒸：土壌施用〔例えば、混入、ス
プリンクリング（ｓｐｒｉ風ｌｉｎｇ）、蝿葵（ｖａｐ
ｏｒｉｎｇ）、潅注、等〕：表面施用〔例えば、塗布、
巻付け（ｂａｎｄｉ増）、粉衣、被覆等〕：浸糟等によ
り行なうことができる。またいわゆる超高濃度少量散布
法（山ｔね−ｌｏｗ−ｖｏｌｕｍｅ）により使用するこ
ともできる。この方法においては、活性成分を９５％ま
でまたは１００％含有することが可能である。単位面積
当りの施用量は、１ヘクタール当り活性化合物として約
０．０３〜１０ｋ９、好ましくは０．３〜６ｋ９が使用
される。

しかしながら特別の場合には、これらの範囲を超えるこ
とが、または下まわることが可能であり、また時には必
要でさえある。本発明は活性成分として前記式（１）で
表わされるウレア系化合物と、フサラィドとを含み、且
つ希釈剤（増量剤または坦体および／または溶剤）およ
び／または界面活性剤、更に必要ならば有機質原料を含
む農園芸用殺菌剤が提供される。

更に本発明は、病害菌および／または病害菌の生育場所
に、本発明の混合活性化合物を単独に、または希釈剤（
増量剤または担体および／または溶剤）および／または
界面活性剤、更に必要ならば有機質原料と混合して施用
する植物病害防除方法が提供される。次に実施例により
本発明の内容を具体的に説明するが、しかし本発明はこ
れのみに限定されるべきものではない。実施例 １ （水和剤） 式（１）化合物、２５部、フサラィド２５部、けい藻±
とカオリンとの混合物（１：５）４５部、ポリオキシェ
チレンアルキルフェニルェーテル５部を粉砕混合し水和
剤とする。

これを水で０．１％に希釈して病害菌および／または病
害菌の生育場所に贋霧処理する。実施例 ２ （乳剤） 式（１）化合物、１礎都、フサラィド２礎郭、ジメチル
ホルムアミド５碇都、メチルナフタレン１５部、ポリオ
キシエチレンアルキルフヱニルエーテル５部を混合縄拝
して乳剤とする。

これを水で０．１％に希釈して病害菌および／または病
害菌の生育場所に頃霧処理する。実施例 ３ （粉剤） 式（１）化合物、１部、フサラィド１部、タルクおよび
クレーの混合（１：３）９８部を粉砕混合して粉剤とす
る。

これを病害菌および／または病害菌の生育場所に散粉す
る。実施例 ４ （粉剤） 式（１）化合物、０．５部、フサラィド１．の部、ィソ
プロピルハイドロゲンホスフェート（ＰＡＰ）０．５部
、タルクおよびクレーの混合（１：３）９８部を粉砕混
合して粉剤とし病害菌および／または病害菌の生育場所
に散粉する。

実施例 ５ （粒剤） 式（１）化合物、５部、フサラィド５部、ベントブィト
１０部、タルクとクレーの混合（１：３）７８部、リダ
ニンスルホン酸塩２部の混合物に、水２５部を加え良く
密和し、押し出し式造粒機により細かく切断し、２０〜
４０メッシュの粒状として４０〜５０ｑｏで乾燥して粒
剤とする。

これを病害菌および／または病害菌の生育場所に散粒す
る。実施例 ６ （粒剤） ０．２〜２柳の粒度分布を有するクレー粒９５部を回転
混合機に入れ回転下、有機溶剤に溶解させた式（１）化
合物、２部、フサラィド３部を頃覆し均等にしめらせた
後４０〜５ぴ０で乾燥して粒剤とする。

これを病害菌および／または病害菌の生育場所に散粒す
る。文献によりすでに公知の活性化合物と比較した際、
本発明による混合活性化合物は、効果が実質的に改善さ
れたこと、並びに温血動物に対して毒性が非常に低いこ
とに特徴があり、従って該化合物は非常に利用価層があ
る。

本発明の混合活性化合物の予想以上にすぐれた点及び著
しい効果を、稲いもち病菌および稲紋枯病菌に対して使
用した以下の試験結果から認めることができる。試験例
１ 稲いもち病に対する防除効果試験（ポット試験）供試化
合物の調製所定濃度比の混合活性化合物：５の重量部担
体：珪藻子とカオリンとの混合物（１：５）４５重量部
乳化剤：ポリオキシェチレンアルキルフェニルェーテル
５部重部上述した量の混合活性化合物、担体および乳化
剤を粉砕混合して水和剤とし、その所定薬量を水で希釈
して調整する。

試験方法 水稲（品種：朝日）を直径９肌の素焼鉢に栽培し、その
分けつ期に上記のように調製した供試化合物の所定濃度
希釈液を３鉢当り５０Ｍ散布した。

翌日人工培養した稲いもち病菌胞子の懸濁液を噴溶接種
（２回）し、２５ｑｏ、相対温度１００％の湿室に保ち
感染せしめた。接種７日後、鉢当りの確病程度を下記の
基準により類別評価し、更に防除価を求めた。確病度
病斑面積歩合（％） 〇 〇 ０．５ ２以下１
３〜５２ ６〜
１０３ １１〜２０
４ ２１〜４０５
４１以上脇徹＝＜妻雪雲雲＞Ｘ
Ｉ。

〇本試験は１区３鉢の結果である。

第１表 稲いもち病に対する防除価隣 （言主）１試験例１のすべての混合物および単剤使用に
おいて、薬害は全く見られない。

式（１）化合物： 試験例 ２ 稲紋枯病に対する防除効果試験（ポット試験）試験方法
水稲（品種：金南風）を直径１５弧の磁製ポットに湛水
状態で栽培し、その幼糠形成期に、試験例１と同様に調
製した供謎化合物の所定濃度希釈液を、３ポット当りｌ
ｏｏの‘の割合で散布した。

散布の翌日、供試ィネ植物体の株元に、大麦塔地で１０
日間培養して菌核を形成した紋枯病菌を接種し、温度２
８〜３０ｑｏ、相対湿度９５％以上の湿室に１０日間保
って発病させた後、発病程度と薬害の有無を調査した。
調査は、株元の接種部分からの病斑伸長により次の基準
で被害度を表わした。被害度＝３ｋ＋２２洲＋ｎ・十ｎ
ｏｘｌｏｏ但し、Ｎ：全調査茎数 〜：無発病茎数 ｎ，：第１葵位業鞘（下から）まで確病した茎数〜：第
２業位葉鞘（下から）まで確病した茎数触：第３葉位葉
鞘（下から）以上まで確病した茎数更に被害度より次式
により防除価を求めた。

（無処理区の被害度）防除価（燐＝−（処理区の被害度
）ＸＩ。

〇（無処理区の被害度）第２表に試験結果（防除価％
）を示す。

第２表 稲紋枯病に対する防除価（粉 （言王） １試験例２のすべての混合物および単剤使用において、
薬害は全く見られない。

２式（１）化合物およびフサラィドは試験例１と同じ。

以上、発明の詳細な説明において詳しく説明した本発明
を具体的に要約すれば次の通りである。（１）式：で表
わされるウレア系化合物と４・５・６・７一テトラクロ
ルフタリド（フサラィド）とを有効成分として含有する
ことを特徴とする農園芸用殺菌剤。

（２） 前記式（１）と、フサラィドとの混合活性化合
物の植物病害防除のための有効量を病害菌および／また
は病害菌の生育場所に施用する植物病害の防除方法。

（３） 前記混合活性化物を単独で用いるか、または混
合活性化合物を希釈剤・（増量剤または担体および／ま
たは溶剤）および／または界面活性剤、更に必要ならば
有機質原料と混合することにより、その混合物を０．０
００１〜２の重量％、好ましくは０．００５〜１広重量
％含有する調製薬剤を用いる前記２）項の防除方法。

（４） 前記混合活性化合物の施用量が１ヘクタール当
り約０．０３〜１０ｋ９、好ましくは０．３〜６ｋ９で
ある前記（２）項の防除方法。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 式： ▲数式、化学式、表等があります▼ で表わされるウレア系化合物と、 ４・５・６・７−テトラクロルフタリドとを有効成分と
   して含有することを特徴とする農園芸用殺菌剤。