JPS602744Y2 - コンバインにおける分草板の移動調節装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンバインにおける分草板の移動調節装置に関
す□る。

従来、刈取条数の変化・条間の変化・条列の乱れなどに
対応するため、引起しケース下端前方に位置する分草板
を運転座席等に設けたレバーの操作により横方向に回動
させることが知られている。

しかし、このようなものにおいては、分草板のみの角度
を段階的に変更する構成であるから適応範囲が限られて
しまう欠点があった。

のみならず、刈取部先端に位置する分草板のみの角度を
変更するだけでは、仮に植立殻稈を引起し経路内に導入
できたとしても分草板を支持している刈取フレーム等で
殻稈を押し倒してしまうことになり、十分な機能を奏し
得なかった。

本考案は以上の点に鑑み、分草板を支持する支持杆と共
に無段階に調節可能とすることによって従来の問題点を
解決し、真に有用な分草装置を提供することを目的とす
る。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図はコンバインの概略側面図を示し、クローラ１１
の上方にはフィートチエン８等を有スる脱穀装置９を搭
載するとともにその後方に基カッター１０を装設し、機
体右側前部の操縦コラム７ａの後方に運転座席７を装設
し、その後方に籾タンク１２を装設して構成する。

脱穀装置９の前方における左右にはタイン１３をそれぞ
れ有する引起しケース２，２′を対応させて斜設し、引
起しケース２，２′の後方側下部には後方のパイプ製刈
取フレーム１４に支持される刈刃３を横設し、該刈刃３
の上方側にはスターホイル１５．１５’をさらにその上
方には掻込搬送体１６，１６’をそれぞれ装設し、左側
スターホイル１５′の上方から後方に下部搬送チェノ１
７を延設し、該チェ７１７の後部からフィートチエン８
の始端部にかけて縦搬送チェノ１８を傾斜延設し、下部
搬送チェノ１７の上方から脱穀装置９の供給口側に向け
て穂先搬送タイン１９を延設して構成する。

また、引起しケース２，２′の前方においては左右およ
び中間位置に分草板１″、１．１’をそれぞれ斜設し、
左および中間の分草板１″、１′は刈取フレーム１４か
ら延出する支持杆２０．２０’により固定支持し、右側
の分草板１は横方向に移動自在に装設する。

右側の分草板１の下部から後方に延長する支杆４ａの後
端部をパイプ製支持杆４の前端部に嵌合してボルト２１
により固定し、地表面にそうように延長する支持杆４の
後部を斜上方に屈設延設してその後端部に斜上方向きの
筒金２２を固設し、刈取フレーム１４の右端前方に延出
する傾斜先端部から斜上方に回動気侭軸２３を突設し、
前記筒金２２を回動支点軸２３に回動可能に嵌合して、
上方に座板２４を合わせボルト２５を挿着する。

また支持杆４の中間上部に支杆２６を突設し、該支杆２
６の上部に回動自由に嵌合する筒金２７から伸縮支持杆
５を延出して該支持杆５の側面にラック５ａを形成し、
筒金２７の上方に座板２８を当ててボルト２９を支杆２
６上部に挿着する。

右側引起しケース２の下部後面には作動支持部Ａを装設
するが、該作動支持部Ａは、ケースａ内に前記伸縮支持
杆５を摺動自在にして挿入し、ケースａ内に架設したピ
ニオン３０とチック５ａとを噛合させ、ピニオン３０と
同軸の操作杆３１を上方に延出して構成する。

また、操作杆３１を引起しケース２の背面にそわせて上
方へ延出し、引起しケース２の上部背面に固定した支持
金３２に操作杆３１を挿架して操作杆３１の上端に調節
ハンドル６を装設するが、その位置で運転座席７側から
作業者が操作できるよう構成する。

しかして、コンバイン作業時には、最前部の各分草板１
．１’、１″が分草作用を行なうが、２条刈りと３条刈
りに際し、又、作業中に条間が広くなったり狭くなった
りした場合、あるいは条間が異る圃場に際し、右端の分
草板１を左右側に移動させると、適応する分草作業を行
わせることができる。

すなわち、運転座席７に座る作業者が手をのばして調節
ハンドル６を回動操作すると、操作杆３１が回動すると
ともにピニオン３０が回転し、作動支持部Ａにおけるピ
ニオン３０とラック５ａの噛合により伸縮支持杆５が伸
縮作動し、そこで、支持杆４は回動支点軸２３を軸に回
動して分草板１は前記のように左右側に移動調節される
。

このように本考案は、前部に並設した複数分草板１，１
′の後方に引起しケース２，２′、刈刃３等を装設して
構成するコンバインにおいて、運転座席７側の分草板１
を支持する支持杆４の後端部を刈取フレーム１４に回動
自在に枢支し、該支持杆４を引起しケース２下部の作動
支持部Ａから延出する伸縮支持杆５に連繋するとともに
、該伸縮支持杆５に形成したラック５ａに噛合するピニ
オン３０を有する操作杆３１を引起しケース２の背面に
そわせて上方に延出し、該操作杆３１の上端に調節ハン
ドル６を設けたので、分草板１とそれを取付けている支
持杆４を一体回動調節して刈取フレーム等で殻稈を押し
倒すことなく殻稈をスムーズに引起し経路に導入できる
。

また、刈取条数の変化・条間の変化・条列の乱れなどに
対して運転座席７か簡単かつ迅速に無段階に分草幅を調
節でき広範に適応し得る効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はコンバインの該
略側面図、第２図はその概略平面図、第３図は要部の側
面図、第４図は第３図の一部の平断面図、第５図は第３
図の一部の分解斜視図を示す。 １．１′・・・・・・分草板、２，２′・・・・・・引
起しケース、３・・・・・・刈刃、４・・・・・・支持
杆、Ａ・・・・・・作動支持部、５・・・・・・伸縮支
持杆、６・・・・・・調節ハンドル、７・・・・・・運
転座席。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前部に並設した複数分草板１，１′の後方に引起しケー
   ス２，２′、刈刃３等を装設して構成するコンバインに
   おいて、運転座席７側の分草板１を支持する支持杆４の
   後端部を刈取フレーム１４に回動自在に枢支し、該支持
   杆４を引起しケース２下部の作動支持部Ａから延出する
   伸縮支持杆５に連繋するとともに、該伸縮支持杆５に形
   成したラック５ａに噛合するピニオン３０を有する操作
   杆３１を引起しケース２の背面にそわせて上方に延出し
   、該操作杆３１の上端に調節六ンドル６を設けたことを
   特徴とする分草板の移動調節装置。