JPS602740Y2 - コンバインの穀稈受継装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 １産業上の利用分野ヨ 本考案は脱穀機前方に刈取装置を昇降自在に装設し、刈
取装置の株元搬送チェーンから脱穀機のフィードチェー
ン−に刈取り殻稈を送給させると共に、前記フィードチ
ェーン機外側に設ける株元案内用のフィードチェーンカ
バーと前記搬送チェーン間に稈元逃し棒を架設させたコ
ンバインに関する。

１従来の技術ヨ 従来、前記フィードチェーンカバー前端に稈元逃し棒を
連結支持させる技術（例えば実開昭５１−１２７４３涛
公報）があった。

１考案が解決しようとする問題点ヨ 前記従来技術は、刈高さ調節によって変位する株元搬送
チェーンに対して稈元逃し棒の相対位置が変わると共に
、直列に設ける逃し棒とフィードチェーンカバーとの連
結部に搬送稈が引掛る恐れがあり、稈元に付着している
枯れ葉及び泥土等が払落され、稈姿勢の乱れ並びに粉塵
の発生を助長する等の欠点があった。

１問題を解決するための手段ヨ 本考案は上記の従来欠点を解消するものであり、前記フ
ィードチェーンカバーの機外側に逃し棒支持部材を介し
て伸縮及び上下方向回動自在に前記稈元逃し棒後端を支
持させ、前記稈元逃し棒前端を株元搬送チェーンの一定
位置に連結させると共に、前記フィードチェーンの上面
搬送側に略平行に形成するフィードチェーンカバー上面
の前端部を下方に斜設させ、前記フィードチェーンカバ
ーより外側方に逃し棒中間を位置ずれさせた状態で前記
搬送チェーンに対し逃し棒を常に側面視交叉支持させた
ものである。

１作用ヨ 従って、刈高さ調節によって変位する株元搬送チェーン
と稈元逃し棒の相対位置を不変にしてこれらの稈受継を
安定良く行い得ると共に、前記フイードチェーンカバー
前部端面を前記逃し棒の非搬送側に常に延設保持するこ
とにより、その逃し棒から前記カバー上面に受継ぐ殻稈
が該カバー前端に当接するのを回避し得、フィードチェ
ーンに受継ぎ時の殻稈の株元乱れを従来に比べて激減し
て粉塵の発生等を微少とし得、また前記フィードチェー
ン外側で前記カバーの株元受は面下方に逃し棒の余分な
端部を伸張させることにより、前記逃し棒を任意の伸縮
量で希望する長さに形威し得、従来に比べて極めて機能
的にして簡潔に前記逃し棒を架設し得るものである。

１実施例ヨ 以下、本考案の実施例を図面に基づい゛Ｃ詳述する。

第１図は上級式コンバインの概略側面図、第２図はその
平面図で、図中１は機台、２は一対の走行うローラ３，
３を左右両側に装備させたトラックフレーム２と前記機
台１との間には支持構体４．４を立設している。

５は前記機台１上に搭載した脱穀機で、その内部には上
級式扱胴軸直交タイプの扱胴６を前記機台１の前後方向
に沿わせて軸架している。

７は２条刈り用の刈取装置で、複数の分草板訃・・と刈
刃９とを含み、これら各要素８，９を刈取フレーム１０
に支持させると共に、該フレーム１０の後端に引起駆動
ベベルケース１１および刈取駆動連結パイプ１２を介し
て刈取部昇降用の回動支点パイプ１３を支点として刈取
部Ａを適宜昇降すべくしたもので、前記連結パイプ１２
にブラケット１４を取り付けると共に、該ブラケット１
４と前記トラックフレーム２との間に昇降用油圧シリン
ダ１５を設けている。

１６は殻稈挟扼移送装置で、この装置１６はフィードチ
ェーン１７と該チェーン１７の上方部に沿設した挟扼杆
１８とから構成されていて、前記脱穀機５の扱口に沿っ
て設けたものである。

また、１９はステップで、このステップ１９上にはシー
トパイプ２０を介して運転席２１を設けると共に、該運
転席２１の前部に運転操作部２２を形成するもので、前
記ステップ１９に操作コラム２３を立設すると共に、こ
の操作コラム２３内から操作パネル面２３ａ上に脱穀ク
ラッチレバ−２４と左右のサイドクラッチレバ−２５，
２６と走行主クラツチレバ−２７と刈取りラッチレバー
２８とをそれぞれ立設している。

さらに２９は籾受台で、その上方には一番口から精粒を
取出す揚穀コンベア装置３０を臨ませている。

３１は扱室下部の二番口から二番還元物を還元移送する
二番スロワ筒、３２は前記フィードチェーン１７の終端
部から図示しない排藁切断装置のカッター上方部まで延
設した排藁チェーン、３３は該チェーン３２のカバーで
ある。

さらに３４は前記機台１上に搭載した水冷４サイクルコ
ンデンサデイーゼルエンジン、３５は前記走行うローラ
３用の駆動スプロケットで、走行用ミッション３６に連
結しである。

また、３７は前記スプロケット３５と共に走行うローラ
３の端部を支持するアイドルローラ、３８・・・は前記
走行うローラ３の下部内面に摺接させる複数のトラック
ローラ、３９はその吸引口を選別風路に向けて開口した
吸排座装置、４０は前記脱穀機５の前部上方に設けた入
口供給板である。

次いで、前記刈刃９の上方部には掻込ホイル４１および
掻込ベルト４２を回転自在に装設し、殻稈の根元側を掻
き込むと共に、各ベベルケース１１．４３に引起連結パ
イプ４４，４５を介して左右の殻稈引起装置４６，４７
を装設し、立毛および倒伏殻稈を引き起こすように構成
している。

さらに、前記掻込ホイル４１と同軸上には下部搬送前チ
ェーン４８を駆動するスプロケット（図示せず）を設け
て下部搬送前装置を構成し、殻稈のの稈元部を挟持搬送
すべく構成している。

而して、この搬送前チェーン４８の後方には株元搬送チ
ェーンである下部搬送後チェーン４９の始端部を臨ませ
てあり、該チェーン４９の終端部はフィードチェーン１
７の始端部へ向けて延設している。

一方、これらの下部搬送チェーン４８．４９の上方部に
は殻稈の穂先側を挟持搬送する上部搬送装置５０を延設
して、この装置５０における搬送タイン５０ａを殻稈搬
送通路に向けて突出させた状態で、前記の上部搬送装置
５０を上部搬送カバー５１で覆っている。

ここで、前記の上部搬送装置５０へはベベルケース４３
から上部搬送駆動ケース５２を介して回動力を伝達する
ように構成したものである。

ところで、運転席２１の下部には油圧装置５３および自
動昇降用の油圧操作レバー５４を設け、該レバー５４の
操作によって前記シリシダ１５に適宜作動油を供給し、
回動支点パイプ１３を支点として刈取部Ａを昇降操作す
ることにより、殻稈の刈高さを調節すべく構成している
。

また、長短稈調節ガイド板５５に長短稈調節レバー５６
を設け、該レバー５６の下端を前記下部搬送前チェーン
４８を構成する下部搬送前装置に連結し、この調節レバ
ー５６を適宜手動操作することにより、支軸５７を回動
支点として下部搬送前チェーン４８の傾斜角度を可変し
、前記各下部搬送チェーン４８．４９の引継ぎ間隔を調
節して殻稈の扱深さを適宜調節すべく構成している。

さらに、前記の走行用ミッション３６に走行変速レバー
５８を立設し、該レバー５８の操作によってミッション
ケース内の変速ギヤを介して機体の走行速度を適宜可変
すべく構成したものである。

さらに５９は上部搬送チェーンケースで、このケース５
９に下部搬送後ガイド杆６０を取付けると共に、該杆６
０に支持金具６１を介してフィードチェーンガイド杆６
２を取付けている。

次に、第３図乃至第４図に示す如く、前記フィードチェ
ーン１７は扱胴カバー６３の下方部に設けたチェーン台
６４に沿って回動するもので、該チェーン台６４の先端
下面にはチェーン誘導メタル６５を介して誘導スプロケ
ット６６を軸架し、前記フィードチェーン１７を駆動す
べく構成している。

また、前記チェーン台６４にフィードチェーンテンジョ
イアーム６７およびテンションスプリング６８を設けて
フィードチェーン１７に適正な引張力を付与すると共に
、該チェーン１７の前端下方部をフィードチェーン前カ
バー６９で覆っている。

さらに、前記チェーン台６４には略り字状の取付アーム
６４ａを固着し、このアーム６４ａに断面かはＳ゛ＴＴ
字状ィードチェーンカバー７０をビス止めしている。

一方、扱胴カバー６３にブラ；ケット７１を介してワラ
押え台７２をビス止めし、この押え台７２と前記挟扼杆
１８との間に圧縮バネ７３を張架している。

ところで、前記下部搬送後チェーン４９の下端側には該
チェーン４９を駆動するスプロケットフイ４を設けると
共に、上端側にアイドラ７５を設け、このアイドラ７５
をアイドラブラケット７６を介してチェーンガイド板７
７にビス止めしている。

而して、前記チェーンガイド板７７の下面にはＬ字状の
係止片７８を取付けており、この係止片７８に稈元逃し
棒７９の前端部を連繋させている。

また、前記フィードチェーンカバー７０にブ°ラケット
８０を固定すると共に、このブラケット８０に枢支ピン
ン８１をビス止めし、さらに該ピン８１に逃し棒支持部
材８２を揺動自在に取付け、前記稈元逃し棒７９の後端
部をこの支持部材８２の筒部８２ａ内に移動可能に挿入
し、かつ、−該逃し棒７９ににバネ受け８３を嵌合する
と共に、このバネ受け８３と前記筒部８２ａとの間にス
プリング８４を張架して稈元逃し棒７９の前端部が常に
係止片７８に当接すべく構成したものである。

＝ またフィードチェーン１７の上面搬送側に略平行に
形成するフィードチェーンカバ−７０上面の前端部を下
方に斜設させ、前記フィードチェーンカバー７０より外
側方に前記逃し棒７９中間を位置ずれさせた状態で前記
搬送後チェーン４９に対し逃し棒７９を常に側面視交叉
支持させたものである。

なお、前記各図における８５はワラ押え台カバーを示す
ものである。

本考案は上記の如く構成するもので、コンバイン作業を
行なうと、分草板８・・・が立毛殻稈を分草すると共に
、殻稈引起装置４６，４７が該殻稈を引起し、殻稈の根
元を刈刃９で切断すると共に、掻込ベルト４２で該殻稈
を掻込み、殻稈の稈元部を下部搬送前チェーン４８で、
また穂先側を上部搬送装置５０でそれぞれ挟持し、順次
後方へ搬送する。

而して、下部搬送後チェーン４９に受継がれた殻稈はフ
ィードチェーンガイド杆６２で案内されフィードチェー
ン１７の送り始端部へ供給された後に、脱穀機５の扱口
から扱室内に挿入され扱胴６に植設した扱歯６ａ・・・
で以て脱穀処理されるものである。

ここで、前記殻稈が下部搬送後チェーン４９からフィー
ドチェーン１７へ受継がれる際、該殻稈の稈元部が下方
へ垂下がるのを稈元逃し棒７９で防止し、該棒７９で殻
稈の稈元部をはＳ゛水平状態に保ちながら順次受継ぎ搬
送を行うものである。

次に、油圧操作レバー５４を操作することにより回動支
点パイプ１３を支点として刈取部Ａを上昇させると、下
部搬送後チェーン４９は第５図に示す如く時計方向へ揺
動する。

この時、稈元逃し棒７９は機体部Ｂに設、けた枢支ピン
８１を中心に時計方向へ回転すると共に、筒部８２ａを
介して後方へ突出する。

しかも、該逃し棒７９の前端部はスプリング８４のバネ
力によって常に係止片７８に当接しているので、下部搬
送後チェーン４９と稈元逃し棒７９との相対位置を常に
一定に保つことができ、下部搬送後チェーン４９の傾斜
角度の緩急のの如何にかかわらず、殻稈の円滑な受継搬
送を維持することができるものである。

すなわち、稈元逃し棒７９は殻稈が下部搬送後装置４９
からフィードチェーン１７へ受は継がれる際に、殻稈の
稈元部が垂れ下がるのを阻止し、該殻稈の稈元部を上方
へ持ち上げてはＸ水平に保つ作用を奏すると共に、順次
搬送されてくる殻稈の量が少ない場合において、該殻稈
が下方へ脱落するのを防止し、殻稈の多少にかかわらず
、これら殻稈を円滑に受は継ぎ搬送させる作用を奏する
ものであり、上述したように下部搬送後チェーン４９と
稈元逃し棒７９との相対位置が不変になるように構成し
たものであるから、下部搬送後チェーン４９の傾斜角度
の緩急の如何にかかわらず、殻稈の円滑な受は継ぎ搬送
を保つことができるものである。

１考案の効果。

以上実施例から明らかなように本考案は、脱穀機５前方
に刈取装置７を昇降自在に装設し、刈取装置７の下部搬
送後チェーン４９などの株元搬送チェーンから脱穀機５
のフィードチェーン１７に刈取り殻稈を送給させると共
に１、前記フィードチェーン１７機外側に設ける株元案
内用のフィードチェーンカバー７０と前記搬送チェーン
４９間に稈元逃し棒７９を架設させたコンバインにおい
て、前記フィードチェーンカバー７０の機外側に逃し棒
支持部材８２を介して伸縮及び上下方向回動自在に前記
稈元逃し棒７９後端を支持させ、前記稈元逃し棒７９後
端を株元搬送チェーン４９の一定位置に連結させると共
に、前記フィードチェーン１７の上面搬送側に略平行に
形成するフィードチェーンカバ−７０上面の前端部を下
方に斜設させ、前記フィードチェーンカバー７０より外
側方に逃し棒７９中間を位置ずれさせた状態で前記搬送
チェーン４９に対し逃し棒７９を常に側面視交叉支持さ
せるもので、刈高さ調節によって変位する株元搬送チェ
ーン４９と稈元逃し棒７９の相対位置を不変にしてこれ
らの稈受継を安定良く行うことができると共に、前記フ
ィードチェーンカバ−７０前部端面を前記逃し棒７９の
非搬送側に常に延設保持することにより、その逃し棒７
９から前記カバ−７０上面に受継ぐ殻稈が該カバー７′
０前端に当接するのを回避でき、フィードチェーン１７
に受継ぎ時の殻稈の株元乱れを従来に比べて激減して粉
塵の発生等を微少にすることができ、また前記フィード
チェーン１７外側で前記カバー７０の株元受は面下方に
逃し棒７９の余分な端部を伸張させることにより、前記
逃し棒７９を任意の伸縮量で希望する長さに形成でき、
従来に比べて極めて機能的にして簡潔に前記逃し棒７９
を架設できて頗る実用的である等の効果を奏するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る殻稈受継装置を具備したコンバイ
ンの側面図、第２図はその平面図、第３図は第２図の要
部を拡大して示す側面図、第４図は第３のＩＶ−ＩＶ線
矢視断面図、第５図は本考案の作用を説明するための要
部拡大側面図である。 ５・・・・・・脱穀機、７・・・・・・刈取装置、１７
・・・・・・フィードチェーン、４９・・・・・・下部
搬送後チェーン（株元搬送チェーン）、７０・・・・・
・フィードチェーンカバー、７９・・・・・・稈元逃し
棒、８２・・・・・・逃し棒支持部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脱穀機５前方に刈取装置７を昇降自在に装設し、刈取装
   置７の株元搬送チェーン４９から脱穀機５のフィードチ
   ェーン１７に刈取り殻稈を送給させると共に、前記フィ
   ードチェーン１７機外側に設ける株元案内用のフィード
   チェーンカバー７０と前記株元搬送チェーン４９間に稈
   元逃し棒７９を架設させたコンバインにおいて、前記フ
   ィードチェーンカバー７０の機外側に逃し棒支持部材８
   ２を介して伸縮及び上下方向回動自在に前記稈元逃し棒
   ７９後端を支持させ、前記稈元逃し棒７９前端を株元搬
   送チェーン４９の一定位置に連結させると共に、前記フ
   ィードチェーン１７の上面搬送側に略平行に形成するフ
   ィードチェーンカバ−７０上面の前端部を下方に斜設さ
   せ、前記フィードチェーンカバー７０より外側方に逃し
   棒７９中間を位置ずれさせた状態で前記搬送チェーン４
   ９に対し逃し棒７９を常に側面視交叉支持させたことを
   特徴とするコンバインの殻稈受継装置。