JPS6026189B2 - 電子時計 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電子時計に係り、さらに詳しくは、表示装置の
調整用電子回路、異なる位置に停止可能な調整軸を有す
る表示調整装置、および支持板を有する電子時計、特に
水晶腕時計に関する。

腕時計の調整鞄の停止は、複数の停止溝にかみあう停止
ばねを用いた方法でおこなわれている。この種の停止ば
ねは、たいてい、薄板ばねとして形成され、プレス加工
によって製作され、かつ支持板、合板等に少なくとも１
つの固定要素によって固定されている。停止ばねについ
て必要な製造費用、組立て費用および調整費用が比較的
高いことは別として停止ばねは停止要素の機能のみを有
しているにすぎない。それゆえ、本発明の目的は、上記
種類の時計用停止ばねに同時に時計の駆動に必要ないく
つかの機能を果たさせることができ、しかもそれにもか
かわらず、その生産費用が公知の場合に比してかなり低
いように形成することにある。

この目的は、本発明によれば、調整軸の停止要素と協同
しかつスイッチング素子として形成されている停止ばね
を設け、それによって、調整軸を操作するとき、電子回
路内の少なくとも１つの電流通路を断続することができ
るようにすることによって解決される。

本発明の好ましい実施態様においては、停止ばねは歯車
機構ブリッジに形成されており、かつ歯車機構ブリッジ
と一体的にプレス成形部品として形成されている。

この処置によって時計の生産コストは、かなり低下させ
ることができる。スイッチング素子の共同作用によって
、調整軸を変位させると、電子回路内の電流通路を閉じ
ることができるが、そのような共同作用は、従釆、必要
としないかあるいは調整軸から独立してその他のスイッ
チング素子がそれを果している。この場合において、停
止ばねはそれ自身接触素子として形成されている。そし
て、この接触素子は歯車機構ブリッジを越えて質量作用
にまかせて横たわっており、調整軸を動かすとき、その
位置と停止溝の深さに応じて、屈曲した接触腕を経て電
子回路を形成している印刷回路板に配置されている導体
路と圧綾せしめられる。さらに、本発明の変形による上
記停止ばねは、接触腕の代りに同様にスイッチングフィ
ンガーを有しており、それによって回路を断続するため
に調整軸を動かすとき、スイッチングフィンガーに隣接
する弾性の接触素子が印刷回路板の導体路に圧接される
。次に、図面に示された２つの実施例により本発明につ
きさらに詳細に説明する。

第１図および第２図において、腕時計用時計機構は全体
的に符号１で示されている。

時計機構１は支持板２を有し、支持板２の文字板側に第
１図に示すように歯車機構ブリッジ３が設けられ、そし
て底側には第２図に示すように印刷回路板４と仕掛板（
図示せず）とが設けられている。印刷回路板４は前記支
持板２に固定されており、そしてそれは時計の複数の電
子的構成素子（水晶発信器５、集積回路および複数の振
動数調整素子）の支持体の役目をする。これらの複数の
電子的構成素子に電力を供給するために受容口６にボタ
ン電池が設けられており、ボタン電池と印刷回路４との
間の接続は、一端が電池の負極に接続されかつ池端が電
子回路の入力端子に接続されている接触片７を経て行わ
れる。電子回路の出力端子には、ステップモータの駆動
コイル８が接続されている。ステップモー外まステータ
９と、駆動ピニオン１１を有するロータ１０の２つの部
分よりなる。このステップモー外ま、図示しない針を駆
動するための駆動機構の背後に設けられており、この駆
動機構は、ロータの駆動ピニオン１１とかみあう小基礎
歯車１２と、分歯車１３と、変換歯車１４と、時間歯車
１５とよりなっている。小基礎歯車１２の一端は仕掛板
に支承され、他端は歯車機構ブリッジ３の軸受部１６に
支承されている。ブリッジ３はさらに、不動の支持軸１
７に回転自在に支持された変換歯車１４の被覆とその軸
方向の保持の役目をしている。一方、指針調整装置とし
て、次のような装置が設けられている。すなわち、この
装置は、分歯車１３に関連する調整論と、手動によって
操作される調整軸１８とからなり、この調整軸１８は２
つの停止溝１９，２０により指示されている２つの停止
位置に手動的に変位させることができる。停止溝１９，
２０のいずれかにて調整軸１８を機械的に固定するため
に、本発明に従って歯車機構ブリッジ３と一体的にプレ
ス成形された板ばね状の停止ばね２１が設けられている
。停止ばね２１は、調整軸１８にかぶさるように接触し
、停止腕２１ａとして停止ばねと共に形成されている部
分を停止位置に配置されている前記停止溝１９，２０の
いずれかの内部に係合させる。停止はね２１は、さらに
、本発明に従って、同時にスイッチング素子としても形
成されている。

第３図に詳細に示すように、停止腕２１ａの外端は下方
に曲げられ、印刷回路板４に対して垂直に位置する接触
腕２１ａとなっている。この接触腕は印刷回路坂上に配
置された導体２２に圧接可能である。スイッチング過程
を可能にするために、接触腕２１ｂと導体２２間の接触
による電気的接続部が、調整軸１８が補正位置に移され
るときに閉じられ、調整軸が補正位置にないときに開か
れるように、調整軸１８の停止溝１９および２０が異な
る深さに形成されている。第４図に示す実施例の場合、
停止腕２１ａの外方の曲っている端部は、接触腕として
ではなく、印刷回路板２５に固定されている弾性の接触
素子２４に接するスイッチングフィンガー２３として形
成されている。

この接触素子２４は、調整軸の位置および停止溝１９，
２０の深さに応じてスイッチングフィンガー２３により
、印刷回路板２５上に設けてある導体２６との断続を行
なう。閉じられた接触状態の場合、第３図に示す実施例
の場合の如く同様に電子回路内の電流通路が遮断される
。上記実施態様の場合、この接触はリセットコンタクト
の機能によっており、その場合、指針調整過程において
閉じられた接触状態にあるとき集積回路からステップモ
ータへの電流の流れが積極的に遮断され、その結果、ス
テップモータには指針調整過程の間、何らかの駆動ィン
パルスも供給されず、手による駆動機構の調整運動とモ
ータで生ぜしめられる駆動運動の交錯は阻止される。本
発明は図示の実施態様に限定されるものではなく、その
範囲内で他の解決も可能である。改変は例えば、特に停
止ばねの配置と形状、および調整軸による停止ばねの作
動に関してなすことができる。また、改変は、電子回路
内の接触結合の閉路の位置、態様および機能についても
行うことができる。以上に実施例について述べたように
、本発明では、調整麹の停止溝に係合して停止ばねとし
て作用する都村を特に薄板ばねとし、しかも停止溝の深
さを異ならせたことによって、係合する停止溝の深さの
差による停止ばねの係合変位の差を利用し、停止‘まね
自体を電池の回路の開閉用接触部材として兼用できるよ
うにしたので、構造がきわめて簡単化され、コスト低減
の効果が得られる。

図面の簡単な説明第１図は本発明に係る電子時計の要部
を示す正面図、第２図は第１図に示す電子時計要部の背
面図、第３図は第１図のｍ−ｍ線失視方向に切断した拡
大断面図、第４図は第３図に示す電子時計要部の変形例
を示す拡大断面図である。

１・・・腕時計用時計機構、２・・・支持板、３・・・
歯車機構ブリッジ、４・・・印刷回路板、１８・・・調
整軸、１９・・・停止溝、２０・・・停止溝、２１・・
・停止ばね、２１ａ・・・停止腕、２１ｂ・・・接触腕
、２３・・・スイッチングフィンガー、２４・・・弾性
接触素子、２５・・・印刷回路板、２６・・・導体路。

ＦＩＧ．ｌＦＩＧ．２ ＦＩＧ．３ ＦＩＧ‐ム

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 表示装置の制御用電子回路と、停止ばねの保持力に
   抗して異なる調整軸軸方向位置に変位可能に設けられた
   表示調整装置と、印刷回路板を組込んだ機械的歯車機構
   ブリツジの構成のためのおよび電池の保持のための支持
   板とを有し、前記調整軸に対しては、該調整軸がその軸
   方向位置の一つにあるときに電池の回路を開き他の軸方
   向位置にあるときに電池の回路を閉じるように電気機械
   的開閉器が付設され、この開閉器の接触子は板ばね状部
   材に対する接触部材として構成されている特に水晶腕時
   計のような電子時計において、前記停止ばね２１自体が
   薄板ばねとして形成され、調整軸１８には異なる深さの
   停止溝１９，２０が形成されて、前記薄板ばねは調整軸
   の異なる軸方向位置に応じてそれらの停止溝のそれぞれ
   に係合するように配置され、停止ばね２１はまた開閉器
   の接触部材の一つとして構成されていることを特徴とす
   る電子時計。 ２ 停止ばね２１が支持板２に形成されていることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の電子時計。 ３ 停止ばね２１が歯車機構ブリツジ３として作用する
   支持板２に形成されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の電子時計。 ４ 停止ばね２１が歯車機構ブリツジ３と一体的にプレ
   ス成形部品として形成されていることを特徴とする特許
   請求の範囲第３項記載の電子時計。 ５ 停止ばね２１が停止溝１９，２０の一方と係合する
   腕止腕２１ａと、屈曲した外端にある接触腕２１ｂとか
   らなり、接触腕の先端は、印刷回路４上の導体２２と共
   に電気的機械開閉器を構成していることを特徴とする特
   許請求の範囲第１，２，３項のいずれかに記載の電子時
   計。 ６ 停止ばね２１が前記歯車機構ブリツジ３を越えて質
   量作用にまかせて横たわつていることを特徴とする特許
   請求の範囲第１，２，３項のいずれかに記載の電子時計
   。 ７ 接触腕２１ｂ，２３と導体２２，２６との間の接触
   が、補正位置に変位された前記調整軸１８により閉じら
   れることを特徴とする特許請求の範囲第１，２，３項の
   いずれかに記載の電子時計。