JPS6025964Y2 - 魔法瓶における注出口開閉装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は注出口を有する水切金具を一体的に設けてなる
魔法瓶において、該注出口の開口端の開閉弁を栓蓋の回
動操作と連動させて開閉させるようにした注出口の開閉
装置に関するものである。

従来から、内瓶の開閉端を中栓により密閉させた魔法瓶
においては、該中栓を着脱自在に嵌合させた水切金具に
設けられている注出口は通常開放されているため、塵埃
その他の異物が該注出口の内壁に付着して注湯時に湯水
と共に排出される虞れがあり、又、ゴキブリなどの虫類
が注出口から浸入して極めて不衛生であった。

これをなくするために、中栓を被覆するようにして外蓋
を開閉自在に取付けた魔法瓶や、注出口に注湯時におい
て魔法瓶を傾けた際に自動的に開放する弁体を設けたも
のも案出されているが、完全な密閉が行えないばかりで
なく、魔法瓶が不測に倒れた場合には外蓋や弁体が開放
して湯水が漏出する等の欠点があった。

本考案はこのような欠点をなくするために、魔法瓶の上
端に固着した水切金具の注出口の開閉弁を設け、該開閉
弁の基端部を内瓶と連通する水切金具の中央通孔に回動
自在に装着した栓蓋の外周傾斜カム面に摺接させてこの
栓蓋の左右回動により開閉弁を上下に開閉させるように
構成した魔法１：瓶における注出口の開閉装置を提供す
るものであ□る。

実施例を示す図面について説明すると、１は外１：筒２
内に内瓶３を設けてなる魔法瓶の上端に一体′的に固着
した水切金具で、その一側上面に適宜巾１ の注出口４を刻設すると共に中央部に内瓶３の開１０端
と連通ずる適宜径の通孔５を穿設しである。

注出口４は通孔５の開口端−側と連通する内端部から水
切金具１の一側外周端に向かって徐々にその深さが浅く
なるように形威され、その内側上部に舟底形状の天壁板
６を固着して該天壁板６の先端と注出口４の外端間に注
出口４の水平開口部７を形成しである。

８は注出口４の上端に配設した開閉弁で、その前半部を
水平開口部７の上端口縁に接離自在に密接させると共に
後半部の中央両側に脚片９，９を一体的に垂設し、該脚
片９，９の外側面に突設したピン１０，１０を天壁板６
の上面側中央部における注出口４の両側内壁に穿設した
小孔１１，１１に回動自在に嵌入、支持させ、さらに開
閉弁８の下面中央部と天壁板６の上面間にスプリング１
２を圧入して常時開閉弁８に水平開口部７を開放する上
向きの回動力を付与しているものである。

１３は水切金具１の通孔５の下端部内周面に設けた螺子
用である。

１４は下部に該螺子用１３に螺合する下端が開口した螺
筒部１５を設けると共に上部外周面に傾斜カム面１６を
形威している栓蓋で、上部を螺筒部１５よりもや）大径
に形成してその連設部である中央部外周に通孔５の周段
部５ａに着脱するバッキング１７を装着してあり、さら
に螺筒部１５の両側周部を切欠いて適宜大きさの開口部
１８を形威しである。

この栓ｉ１４の傾斜カム面１６は上端水平面１６ａを略
々９０度の弧面に亘って刻設したのち２７０度の弧面に
亘って下方に傾斜する面とし、該傾斜カム面１６側に前
述した開口部１８を設けているものであり、又、螺筒部
１５の螺子用を２条ねじとし、そのピッチを４山／イン
チに形威しである。

なお、この螺筒部の螺子用については必ずしも２条にす
る必要はなく、要は螺筒部１５の螺子用ピンチを大きく
して栓蓋１４の半回動程度によって開閉弁８が開弁・閉
止できるように傾斜カム面を同調させるようにすればよ
い。

この栓蓋１４のカム面に前記開閉弁８の基端部下面をス
プリング１２力により押接、支持させである。

以上のように構成したので、不使用時には栓蓋１４を回
動させてその螺筒部１５を通孔５の螺子用１３に螺進さ
せれば、開閉弁８の基端部が傾斜カム面１６によって上
方に押し上げられて開閉弁８がピン１０を中心に回動し
、上端水平面１６ａが開閉弁８の基端部に摺接する直前
に開閉弁δの下面が注出口４の水平開口部７を完全に密
着するものである。

次に、注湯等の使用時には栓蓋１４を前述した回動力向
と逆方向に囲わせば、スプリング１２の力により開閉弁
８の基端部が、回動するに従って下方に傾斜する傾斜カ
ム面１６に摺接しながら開閉弁８がピン１０を中心とし
て上方に回動して注出口４の開口部７を開放し、又、栓
蓋１４が通孔５の螺子用１３に螺退しながら上動してそ
の螺筒部１５に開設した切欠開口部１８が注出口４と連
通し、内瓶３内の湯水を外部に排出することができる。

このように本考案は、−側部に注出口４を設は且つ中央
部に該注出口４と連通ずる通孔５を穿設してなる水切金
具１を上端に固着してなる魔法瓶において、前記注出口
４の両側壁間に該注出口４の開口端を開閉する開閉弁８
を上下回動自在に支承させ、該開閉弁８をスプリング１
２の力により常時注出口４を開口させる方向に付勢力を
与えると共に開閉弁８の基端部を前記通孔５に回動自在
に装着した栓蓋１４の外周面に刻設した傾斜カム面１６
に当接、受止させてなる魔法瓶における注出口開閉装置
に係るものであるから、栓蓋１４の回動操作により傾斜
カム面１６を介して開閉弁８を円滑に開閉させことがで
きると共に開閉弁８を閉止した状態においては、傾斜カ
ム面１６の上端部により開閉弁８の基端が積極的な押上
刃を受けて完全に注出口４の開口端に密接し、塵埃や害
虫等が注出口４内に入るのを阻止して常に清潔にして衛
生的に使用でき、しかもこの状態において魔法瓶が不測
に倒れても内部からの湯水の漏出を確実に防止すること
ができ、又、開閉弁８の回動度を傾斜カム面１６によっ
て徐々に変化させることができるので、注出口４の開口
度を任意に調節できて急激な注湯等をなくすることがで
き、しかも開閉弁８の基端部が直接栓蓋１４の傾斜カム
面１６に摺接させているので、栓蓋１４の回動力を何等
の中間的な部材を要することなく確実に開閉弁１８に伝
達できると共に栓蓋１４を３６０度以内の回動により傾
斜カム面１６を介して円滑に開閉弁８を開閉させること
ができるから注湯準備が迅速に行えるものであり、その
上、栓蓋を回動操作しなければ開閉弁８を開ことかでき
ないので、幼児や子供がいる家庭においては特に安全で
安心して使用することができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその縦断
面図、第２図は栓蓋の側面図、第３図は第１図Ａ−Ａ線
における断面図である。 １は水切金具、４は注出口、５は通孔、８は開閉弁、１
２はスプリング、１４は栓蓋、１６は傾斜カム面、１８
は切欠開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一側部に注出口４を設は且つ中央部に該注出口４と連通
   する通孔５を穿設してなる水切金具１を上端に固着して
   なる魔法瓶において、前記注出口４の両側壁間に該注出
   口４の開口端を開閉する開閉弁８の基部を上下回動自在
   に支承させ、該開閉弁８をスプリング１２力により常時
   注出口４を開口させる方向に付勢力を与えると共に開閉
   弁８の基端部を前記通孔５に回動自在に螺合した栓蓋１
   ４の外周面に刻設した傾斜カム面１６に前記スプリング
   １２力により当接受止させてなる魔法瓶における注出口
   開閉装置。