JPS60255890A - 炭化水素から石油化学製品を製造する熱分解法 - Google Patents

炭化水素から石油化学製品を製造する熱分解法

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JPS60255890A
JPS60255890A JP11098384A JP11098384A JPS60255890A JP S60255890 A JPS60255890 A JP S60255890A JP 11098384 A JP11098384 A JP 11098384A JP 11098384 A JP11098384 A JP 11098384A JP S60255890 A JPS60255890 A JP S60255890A
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hydrocarbons
reactor
steam
hydrogen
methane
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JP11098384A
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English (en)
Inventor
Michio Oshima
大島 道雄
Mamoru Tamai
玉井 守
Mitsuharu Murakami
村上 光春
Toshio Okamoto
岡本 年郎
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は炭化水素を熱分解して、オレフィン及び芳香族
炭化水素(以下BTXと略す)等の石油化学製品1c製
造する方法に関する。
(従来の技術) 従来、エタン、プロパンをはじめとする軽質のガス状炭
化水素及びナフサ、灯軽油等の液状炭化水素をオレフィ
ンに転換する方法として、スチームクラッキングと呼称
される管式熱分解法が用いられていることは周知の通シ
である。
この方法では、反応に必要な熱は、外部から管壁全通し
て供給されるため、伝熱速度、及び反応温度に限界があ
シ、通常850C以下、滞留時間0.1〜0.5秒の反
応条件が採用されている。
又分解苛酷産を上げて、よル短滞留時間の分解を行うべ
く、細径管を使用する方法も提案されているが、この方
法では内径が小さいため、内壁へのコーキングによシ、
有効内仔が短時間のうちに減少し、その結果反応費での
圧力損失が増大して炭化水素の分圧が増加し、エチレン
への選択性が悪化する。このため、テコ−キングの間隔
をせまくする必要かある。このことは、分解炉の稼動率
低下と、デコーキングに伴うヒートサイクルの増加のた
め、装置の損傷を招来するという大きな欠点を有する。
このような装置及び反応条件の制約から、使用できる原
料はせいぜい軽油までに限定され、残油等の重質炭化水
素には適用できない。これは、管式分解炉で適用できる
温度及び分解時間の反応では、重縮合の副反応が起こり
、コーキングが激しく発生すると共に、所望のガス化率
(反応器に供給される炭化水素の量から、BTXを除<
C5炭化水素より重質な炭化水素の量を差引いたものの
供給原料炭化水素の景に対する重量比)が達成できず、
その結果有用成分の収率も低いためである1、また、一
度原料が選定されると、その単一原料と製品の要求に応
じて基本的に固有の分解条件と固有の装置が心太となる
このため、原料及び製品の選択性が乏しく、融通性に欠
けるという難点がある。例えば現在の代表的なナフサの
管式分解炉ではエチレン生産に主眼がおかれているため
、併産するフロピレン、C4留分及ヒBTX(ヘンセン
、トルエン、片シレン)等、他の基礎化学品を需給バラ
ンスに応じた製品収率に任意に変動させることは困難で
ある。これは、一方では他の代替原料(例えは、重質炭
化水素)の高苛酷度分解にまり高収率で得られるエチレ
ンの選択性をナフサ原料により確保しようとするため、
ナフサが本来有するプロピレン、ブタジェン等C4留分
、BTX製品への大きなボテンシャリテイを犠牲にして
いることがわかる。エチレン収率を増加しようとすれば
、プロピレン、C4留分収率は減少し、副生メタンが増
加するというのが熱分解反応の現実である。
このような原料及び人品両面からの制約を緩和する方法
として、幾つかの方法が提案されている。その1つは、
原油等の液状炭化水素を燃料として高温ガスを生成し、
これKよシ炭化水素を5〜70バールの加圧下、反応温
度1315〜1375U、滞留時間3〜10ミリ秒で熱
分解する方法である。この方法では高温ガスの燃焼帯か
ら反応器内壁に向けて、Co2. N2 等のイナート
ガスをフィルム状に供給することにより、コーキングの
抑制をはかり、残油のような重質油の分解をも可能にし
ている。
第2の方法は、水素を一部燃焼して高温の水素ガスをつ
〈ジ、水素雰囲気下、反応温度800〜1800C1滞
留時間1〜10ミリ秒、圧力フ〜70バールの加圧下で
、重質油を含む各種炭化水素からオレフィンを製造する
方法である。
水素大過剰の雰囲気下で、熱分解を行うことにより急速
加熱、超短滞留時間の分解及びコーキングの抑制を行う
ことにより、重質油の分解をも可能にしているか、水素
のリサイクル及び分離動力、メークアップ及び予熱等の
エネルギーが、過大な経済的負担となっている。
いずれにしてもこれらの方法は、共に、重質炭化水素か
らも高収率でオレフィンを得るためK、極めて苛酷な反
応条件を必要としている。
その結果、製品としてのオレフィン構成が極めてエチレ
ン、アセチレン等C2に偏っておす、フロピレン、C4
留分及びBTXを同時に高収率で伯るような操作か、困
難であるという問題がある。
第3の方法は、反応器を二つにわけ、止流高温側へは比
較的分子量の小さいバラフィニツクな炭化水素奮供給し
て比較的高苛酷度、分解温度8150以上、滞留時間2
0〜150ミリ秒で熱分解して、エチレンの選択性會向
土し、次に下流低温側に軽油留分を供給して、低苛酷度
、長滞留時101、すなわち分解温度815C以]、滞
留時間150〜2000ミリ秒で熱分w1することによ
シコーキングを抑制している。そのため、ガス化率を犠
牲処しており、その目的は、高温側と距・様、エチレン
の選択性同士にある。
この方法では、比較的分解が容易なパラフイニツクな原
料を高温部に、一方比較的分解因難な芳香族に富んだ原
料を低温部に供給するという原料配置で、エチレンの選
択性を増すことを目的としている。しかし、低温反応域
で芳香族の多い原料を低苛酷度で分解しているため、本
来、ガス化して有価な製品として評価され得る成分が、
燃料としてしか活用されていないという問題がある。以
上の如く、第6の方法では、原料及び製品が意図的に限
定されており、原料の選択及び倚ら1する製品構成の面
で柔軟性に欠けるという問題がある。
(発明が解決しようとする問題点) 本発8A渚等は、先に、炭化水素をスチームの存在下に
酸素により燃焼し、生成した高温溶焼ガス中に、更に、
メタンと水素とを供給し、該メタン、水素及びスチーム
金倉む高温ガス中に炭化水素を供給して熱分熱すること
により、ナフサのような軽質炭化水素からアスファルト
のような重閥炭化水素まで、広範な原料炭化水素から、
オレフィン、BTX等の有用成分の収車を従来法に比べ
て大幅に高めることかできることを見出し出願した(特
1[を町58−25797)。
本発明者等線、−ヒ記技術全ベースに、更に、広範囲の
炭化水素からコーキングを抑制して所望のオレフィン及
びBTXを選択的にかつ高収率で得られるような炭化水
素の熱分解法を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、反1
r、、器を2基設置し、第一の反応器では、汚点が35
0C以下の炭化水素を主として含有する軽質炭化水素を
スチームの存在下で650〜1000Cの温ルで熱分解
し、第二の反応器では、まず炭化水素をスチームの存在
下で酸素により燃焼し2て、スチームを含む高温ガス流
を生成し、この−も温ガス中に更に、水素及びメタンを
供給し、aをメタン、水素及びスチームを含む高温ガス
中に、任意の原料炭化水素及び第一の反応器で生成した
分解油を供給して、少くとも初期分解温度が1000C
以上の高温になるような条件で熱分解することによシ、
軽質ガス又はナフサのような軽質油からアスファルトの
ような車質油まで処理でき、しかも、オレフィン及びB
TX等を高収率かっ高選択性をもって住産できることを
見出し、この知見にもとすいて本発明にいたったもので
ある。
(発明の構成) すなわち本発明は、炭化水素を熱分解して石油化学製品
r!Il!造する方法において、まず、沸点が350C
以下の炭化水素を主として含鳴する軽質炭化水素を第一
の反応器に供給して、スチームの存在下に650〜10
00Cの温度で熱分解し、一方、第二の反応器では、ま
ず任意の炭化水素をスチームの存在下に酸素により燃焼
してスチームを含む高温燃焼ガス中を生成し、この高温
燃焼ガス流に更に水素及びメタンを添加して生成する水
素、メタン及びスチームを含む高温ガス中に、任意の原
料炭化水素と第一の反応器での軽質炭化水素の熱分解に
より生成した熱分解油を供給し、少くとも分解初期の温
度が1aoaC以上となるような条件で熱分解して炭化
水素から石油化学製品を製造する熱分解方法である。
以下に、本発明による熱分解法について詳細に説明する
。まず、本発明によれば、原料炭化水素は、目的に応じ
て第1反応器、又は第2反応器に送られる。第1反応器
には、沸点が350C以下の炭化水素を主として含有す
る軽質炭化水素が供給され、スチームの存在下、650
〜1000Cの比較的低温条件で熱分解される。
ここで、沸点が350C以下の炭化水素を主として含有
する軽質炭化水素とは、例えばLPG、ナフサ、灯油、
軽油、あるいは主として、これらを含む炭化水素である
。また、減圧軽油のように、沸点が350C以上の炭化
水素全土として含有する炭化水素でも、分解しゃすいノ
くラフ゛イニツクな成分を、主として含む炭化水素も含
まれる。このような軽質炭化水素は、ガス化しやすいた
め、低温でも、比較的高いガス化率が達成でき、しかも
、分解の苛酷度が低いため、プロピレン、ブタジェン等
のC3,C,留分の収率を高くすることができる。この
第一反応器としては、通常の管式分解炉を用いてもよい
し、第二反応器と、同様の内熱式反応器を用いてもよい
O 更に、第一反応器に、第−及び第二反応器で副生じた水
素又は、メタンを添加してもよい。
特に、メタンを添加することにより、オレフィンのメチ
ル化反応が生じ、メタンの生成を抑制し、プロピレン、
フリジエン等のC3,c4留分の収率が増加する効果が
生じ、有用成分の収率を上げることができる。
この第一反応器に供給される原料炭化水素は、比較的低
温の分解でも、高いガス化率が得られる沸点が350C
以下の炭化水素を主成分とする軽質炭化水素が好ましい
が、沸点が650C以上の炭化水素が主成分であっても
、分解しやすいバラフイニツクな成分に富み、低温分解
でも、高いガス化率が得られる原料炭化水2は、第一反
応器に供給することができる。
一方、第二反応器は、反応器土部で燃料炭化水素をスチ
ームの存在下に酸素によシ燃焼して高温燃焼ガスを住成
し、この高温ガス中に史eこ水素とメタンとを供給して
、該メタン、水素及びスチームを含む高温ガス中に、熱
分解される炭化水素を供給して熱分解する内熱式反応器
で構成される。この内熱式反応器に供給される溶料炭化
水素は、特に制限はなく、メタン等の軽質ガスはナフサ
等の軽質炭化水素から分解油、アスファルト等の重質炭
化水素まで任意の炭化水素を燃料として選択できる。ま
た、水素−酸化炭素等を燃料として用いることもできる
また、第二反応器に供給される熱分解用原料炭化水素と
しては、軽質バジフインガスから、ナフサ等の軽質炭化
水素、アスファルト等の本質炭化水素まで、広範な炭化
水素が使用できる。
更に、第一の反応器での軽質炭化水素の熱分解によシ生
成した、分解油も、第二反応器PC供給して熱分解する
ことにより、有用成分に転化することができる。従来こ
のよりな′!釦性質炭化水素るいは分解油より高収率で
オレフィン及びBTXを得ることは困難であったが、本
発明では、分解雰囲気には、水素及びメタンを添加し、
しかも上記内熱式反応器の採用によシ少くとも、分解初
期温度が1000C以上となる条件で熱分解される。そ
の結果、上記のような広範囲の炭化水素から高収率でオ
レフィン、特にエチレン及びBTXを製造することがで
きる。
すなわち、第二反応器に6加された水素は、第1に他の
物質に比べて高い熱伝導率を有し、その結果重質炭化水
素でも急速に加熱することができる。重質炭化水素の熱
分解においては、急速に炭化水素全加熱蒸発させて、ガ
ス化し、スチーム等で希釈されたガス相で、エチレン、
プロピレン等の低分子量オレフィン等に分解することか
、オレフィン、BTX等を高収率にて生成させるために
重要である。逆にもし十分な加熱速度が達成されなけれ
は、液相での重縮合を招き、その結果製品収率は著しく
低下する。本発明では第二反応器に水素を添加すること
によシ急速加熱を達成すると共に第2に、水素化作用に
よシ前述の液相での重縮合反応を抑制し、重質炭化水素
では、炭素含量に比較して相対的に不足している水素を
補給することによシガス化を促進し軽質ガスの生成量を
増大することができる。また、気相からのコークス生成
に対してもコーキング反応の前駆物質であるアセチレン
の量を減少させ抑制できる。第3に、反応系内のラジカ
ル濃度を増加する効果があり高い分解速度、ガス化速度
が達成できる。以上3つの効果は高温、高水素分圧下で
著しく、したがって、第二反応器に供給される炭化水素
が重質炭化水素の場合には高水素分圧、軽質炭化水素の
場合に#′i、水素の分圧は低くして運転される。
次にメタンの効果であるが、第1に水素によるオレフィ
ンの過分解反応を抑制する効果がある。例えは、水素雰
囲気で分解した場合、メタンが存在しないと、オレフィ
ンの水素化反応(1)、(2) C2H6+H2−+ 02H6(1) C2H6+H2→20H4(2+ が進行し、オレフィンへの選択性が悪化する。
特に高温では、上記反応が急激に進行し、その結果、ガ
ス化率は高いが、オレフィンへの選択性が低く、水素消
費量が高いという問題がある。
このような過剰の水素化り本発明のように、水素と共に
、メタンを添加することによシ、前述の水素の利点を損
なうことなく、抑制できる。
すなわち、メタンの作用は、メタンの添加によシ前記(
11,+21の反応とrB1時に、メタンのエタン、エ
チレン等への転化反応(3)、(4)2(J(−) 0
2H6千H2(31 CH402H4+H2(41 6 が競合して生じ、メタンへの水素化による転化を防止で
きる。そればかりか、反応温度、圧力及び雰囲気のメタ
ン/水素比を調整することでメタン分解を促進させ、添
加メタンをより付加価値の高いエチレン、エタン、アセ
チレンに転化することができる。第2に、上記反応で示
されるように重質炭化水素に不足する水素の供給源とし
ても効果を有する。
以上のように、水素とメタンの協調作用によ)、第二反
応器ではアスファルトのような重質炭化水素からも高収
率でオレフィン、特にエチレン、及びBTXを得ること
ができる。
以上説明したように、本発明は、重賞炭化水素と軽質炭
化水素では、分解特性に著しく差があることに着目し、
各々の炭化水素を要求される製品構成に従ってその分解
特性に最も適した分解条件で分解することを特徴として
いる。すなわち、ナフサ、灯軽油等の軽質炭化水素は、
容易にガス化するため、比較的低温でも分解でき、その
結・果、プロピレン、ブタジェン等のC3,C4成分が
高収率で得られるという特性を有する。一方常圧残油、
減圧残油等の重質炭化水素は、高いガス化率を達成する
ためには、高温かつ、水素及びメタンの共存化で熱分解
することが好ましく、その結果、得られる製品Lエチレ
ン及びBTXが主体となる。
本発明では、第一反応器で軽質炭化水素を低温分解して
プロピレン、ブタジェン等のC,、C4成分を生成し、
第二反応器では、水素及びメタンの存在下に重質炭化水
Xt−高温で熱分解してエチレン及びBTXに転換し、
両者を組合わせることにより、全体として製品構成を所
望の値にすることを特徴としている。従って、第二反応
器へ供給される原料炭化水素としては、重質炭化水素が
好ましいが、これは、本発明によれば従来、オレフィン
原料化が困難でめったこれら重質炭化水素も原料化でき
るためでちり、他の原料例えば、ナフサ等を用いても第
二反応器にて容易にエチレンを製造できることはいうま
でもない。このような軽質炭化水素を第二反応器へ供給
する場合は、水素従ってメタンの添加は必ずしも必要な
い。
更に、本発明によれば、第一反応器で生成した分解油も
第二反応器に送られて分解される。
すなわち、第一反応器では、C5,C4成分の収率を上
げるため、比較的マイルドな条件で分解きれるが、その
結果分解油収率が若干増加する。
本発明ではこの分解油を第二反応器に供給し、高温で分
解することによジエチレン、BTX等有価製品に転換す
ることができ、その結果、全体としてオレフィン収率が
著しく増加する。また第一反応器からの分解油は、前も
ってBTXを除去してから供給しても、81゛xを含ん
だまf供給してもよい。BTXを含んだ分解油を供給し
た場合には、第二反応器での高温分解によりBTX中の
特にベンゼンの収率が増加すると共に、分解ガソリン中
のBTXの純度が増加し、BTXの分離コストが著しく
低下するという利点がある。更に、第二反応器で生成し
た分解油も、RTXを分離後再び第二反応器に供給して
分解される。これらの第二反応器へ供給される分解油と
しては、特に制@は々いが、高沸点分解油はど、循環分
解コストに比し、オレフィン、及びBTXの収率が低下
するため、沸点が550C以下の分解油を供給すること
が好ましい。また、第二反応器へ供給される分芦油及び
原料炭化水素の供給位置杜、その炭化水素の分解特性に
より決められ例えは、高沸点炭化水素又は芳香族成分の
多い炭化水素はど反応器上流の高温側に多段に供給され
る。ただし、分解特性があまり違わない炭化水素は、同
一位置に供給してもよい。甘た第二反応器に供給される
分解油を、前もって水素化処理してもよい。
以上詳細に説明したように、本発明は、第一反応器では
、プロピレン、ブタジェン等のC3,C4オレフィンの
製造能力の高い軽質炭化水素を、その特性が十分に発揮
されるようにマイルドクラッキングして、所望のプロピ
レン、ブタジェン等のC3,C4オレフィンを確保する
と共に、第二反応器では、第一反応器で生成した分解油
及び任意の炭化水素を水素及びメタンの存在下に、高温
で分解して、所望のエチレン及びBTX収率を得ること
を特徴としている。従って、第−及び第二反応器へ供給
される炭化水素の量比は、所望の製品構成及び原料炭化
水素の種類によって異な夛、分解油の第二反応器への供
給だけで、所望のエチレン及びBTX収率が達成できる
場合には、第二反応器へバージン原料炭化水素を供給す
る必要はない。
本発明によれば、従来オレフィン製造原料として活用さ
れていなかった重質油及び分解油よう高収率でエチレン
及びBTXを得ることができ、その結果、従来エチレン
用に利用されてきた軽質炭化水素からのエチレン生成量
を抑え、そのプロピレン、ブタジェン等C,,C4オレ
フィンへの高い分解能力?]−壱効に活用することがで
き、エチレン、BTX収率を維持しながら、従来よ勺高
いC3,C4オレフイン収率を得ることができる。
次に本発明の方法を実施態様例にょシ詳mに説明する。
第1図は、本発明の方法を工業的に適用した場合の一実
施態様例の例示図である。これは、単に説明のためであ
って、何ら本発明を制限するものではない。第1図にお
いて、1は第一反応器、2は第二反応器である。第−反
応器1には沸点が350C以下の炭化水素を主として含
む軽質炭化水素3が供給され、ライン35からのメタン
の存在下、650〜1000Uで熱分解される。該第−
反応器1としては、特に制限はなく、管式スチームクラ
ッカー、内熱式分解炉等がある。第一反応器1を出た反
応流体4は急冷装置5に入り急冷されると共に、熱回収
される。該急冷装@Sとしては、例えば、管内外の二流
体間で熱交換する間接急冷熱交換器等がある。急冷装置
5を出た反応流体6は、気液分離装置7に入勺分解ガス
及びスチーム8と分解油9に分離する。一方第二反応器
2は、その上部に、燃焼部10を有し、燃焼部10には
、酸素11、燃料12及びスチーム13が供給されて高
温燃焼ガス14t−発生する。該燃料12としては、H
2,CO,OH4等の可燃ガスから、アスファルトや分
解残渣等の重質炭化水素まで幅広く選択できる。スチー
ム13i、H2,Go等を燃料とする時には、必すしも
必要ないが、重質炭化水素を燃料とするときには、燃焼
条件の改善とコーキング防止のために供給されることが
好ましい。このスチームは単独でも、あるいは酸素11
や燃料12と混合して供給したシ、燃焼部の器壁保膿及
びコーキング抑制のために、器壁に沼って供給する等の
方法がある。高温燃焼ガス流14は次Vこライン15か
らの水素、メタンと混合後第二及応器2に入り、第二反
応器2に順次供給される原料炭化水素16、第一反応器
からの分解油9と接触しながらこれらの炭化水素を順次
熱分解する。その結果核原料炭化水素及び分解油は急速
に加熱されて分解し、エチレン、BTX等に転換する。
第二反応器2から出た反応流体17は、急冷装[18に
入シ急冷さ力る七共に熱回収される。該急冷装置18と
しては、前記5と同じく、間接急冷熱交換器直接急冷器
等かあ、る。急冷装置18を出た反応流体19は次にガ
ソリン分留塔20に入シ、分解残油21と分解ガス及び
スチーム22に分離され、分解残油は燃焼部10への供
給燃料12あるいは、グロセススチーム等の#源として
用いられる。一方分解ガス及びスチーム22は、高温分
離系25に入シ、分解ガス24、プロセス水25、BT
X 26及び分解ガソリン27に分離される。分解ガソ
リン27は、第一反応器1からの分解油9と一緒に第二
反応器2に送られ、原料炭化水素16の供給付随より少
し後流側に供給されて分解される。一方、第一反応器か
らの分解ガス及びスチーム8は、プロセス水28を分離
後、第二反応器からの分解ガス24と一緒に製品分離精
製装置29に入る。該製品分離精製装置29では水素及
びメタン301エチレン、プロピレン、ブタジェン等の
オレフィン31、エタン、プロパン、ブタン等の軽質パ
ラフィンガス52及びC5よシ重質の成分33に分離さ
れる。このうち水素及びメタン30は、必要なら一部を
製品又は燃料34として分離した後、ライン35からメ
タン、ライン15よシ水素及びメタンをそれぞれ第一反
応器1、第二反応器2に供給する。筐た、軽質パラフィ
ンガス32Fi、必要なら燃料として利用するが、通常
所望の製品構成に応じて、第一反応器1又は第二反応器
2に供給して熱分解される。C5よシ重質の成分33は
分解油?及び27と共に、第二反応器へ供給されて熱分
解される。なお第1図には、特に示していないが、C0
2及びH2Sの酸性ガスは常法通シ製品分離精製装置2
9の前で除去される。
以上m1図には、第一反応器からの分解油を特に分離す
ることなく、1第二反応器へ供給する場合の実施態様例
を示したが、BTX留分を分離したシ、沸点が、550
C以上の重質炭化水素を除いて供給してもよい。その場
合各反応器から出た反応流体を急冷前あるいは急冷後に
混合して処理することもできる。また、分解油を一度水
素化処理した後供給してもよい。
また、第二反応器への分解油の供給位置け、第1図では
、原料炭化水素の後流側に供給しているがこれは原料と
してアスファルトを想定シfc場合であシ、ナフサ、灯
油等を第二反応器に原料炭化水素として供給する場合は
、分解油は、原料炭化水素供給位置の上流側に供給され
る。
また、分解油を蒸留分離して、分解ガンリン(沸点20
0C以下)と分解油(沸点200C〜s s oc)の
ように沸点によシ分けて、反応器に供給してもよい。こ
の場合、分解ガソリンの方が、第二反応器後流側に供給
される。また第1図には示してないが、第二反応器で生
成した分解油よりBTXを分離した後、再び第二反応器
ヘリサイクルして分解することもできる。第1図でこれ
を示していないのは、第二反応器へ供給する炭化水素が
分旌油とアスファルトの場合は、上記リサイクルしつる
分解油が非常に少ないためであシ、分解油量が多い場合
には、第二反応器からの分解油も第一反応器からの分解
油と同じく、第二反応器にリサイクルされて熱分解され
る。
第一反応器へ供給される、沸点550C以下の炭化水素
を主として含む軽質炭化水素の例としては、例えげ、L
PG等の軽質パラフィンガス、ナフサ、灯油軽油等があ
る。一方第二反応器へ供給される原料炭化水素としては
、特に制限はなく、LPG 、ナフサ等の軽質炭化水素
から、當圧残油、減圧残油、シエールオイル、タールサ
ントビチューメン等の重質炭化水素まで任意に選択でき
る。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明は従来技術を凌駕す
る以下の特徴を有する。すなわち、沸点が350C以下
の炭化水素を主として含有する軽質炭化水素を第一反応
器に供給し、スチームの存在下で650C以上1o00
t?以下で熱分解すると共に、該軽質炭化水素の熱分解
により生成した分解油を任意の原料炭化水素と共に第二
反応器に供給し、スチーム、水素及びメタンの存在下で
、上記分解油及び原料炭化水素を分解初期には少くとも
1000C以上の高温度になるように熱分解することに
よシ (1)軽質炭化水素の有するプロピレン、ブタジェン等
C3,C4成分への高いボテンシャリティを活かした分
解ができ、その結果、高収率で、エチレン、70ピレン
、C4留分、BTX等を選択的に製造できる。
(2) 第二反応器で高温かつ水素、メタンの存在下で
、炭化水素をその分解特性に応じて多段で熱分解するこ
とにより従来、原料化が困難でめった重質炭化水素及び
分解油より高収率でエチレン、BTX等ヲ得ることがで
きる。
(3)第一の反応器で副生じた水素及びメタンを、第二
の反応器に供給することにより、軽質炭化水素の水素が
重質炭化水素に有効に利用される。その結果、第二反応
器へ供給される重質脚化水素の分解のために、特別な水
素源を必要上しない。
(4)第一反応器に副生メタンを供給することにより、
プロピレン、ブタジェン等のC!1lC4成分収率を高
くすることができる。
(5) 分解油からBTX成分を分離せず、第二反応器
に供給することによシ、BTXの収率及び純度を増加さ
せることができる。
+61 5f!−反応器で、プロピレン、ブタジェン等
C3,C4オレフィンを目的とした分解、第二反応器で
エチレン、BTXを目的とした分解を行い、第−及び第
二反応器へ供給する原料炭化水素の種類、量比をコント
ロールすることによシ所望の製品構成を容易に得ること
かできる。
(7) 第一反応器として、既設の管式分解炉を用すた
場合、第二反応器を新たに設けることにより、管式分解
のもつ原料及び製品構成子の制約が著しく緩和される。
(実施例) 以下実施例について述べるが、これらは単に説明のため
であって何ら本発明全制限するものではない。本夾織例
は原料として中東系ナフサ(沸点40〜1801:’)
及び中東系減圧残油(比]i1,02.8分4,5 w
t%、流動点40C)を使用し、内熱式反応器で分解し
た時の成績を示したものである。内熱式反応器の燃料と
しては、前記減圧残油を使用し、まず反応器の上方に設
けられた通常のバーナータイプの燃焼器で500C以上
に予熱したスチームを周囲から吹き込みながら、上記減
圧残油を酸素にて燃焼し、スチームを含む高温ガスを発
生させた。次罠燃焼器後流で反応器の直上部に試験に応
じて水素あるいけメタンを吹き込み高温ガスと混合した
更に、この高温ガスは燃焼器の直下部に設けられfc反
応器に入シ、反応器側壁から供給される原料炭化水素及
び又は分解油と接触して均一に混合し該炭化水素を熱分
解しfc後反応生成物を水にて外部から間接的に冷却し
住成物を測定した。また、滞留時間は、反応器の容積と
反応条件より計算にてめた。
第−表#′iS料としてナフサを希釈剤としてスチーム
を用いた場合の分解成績である。例1がら例4は、分解
温度を変えた時の分解酸Mを示したものであル、高温に
なる程ガス化率及びC2収率は増加するが、O,、C4
収率は減少することがわかる。また例5は、例2と同一
条件でメタン1km加した場合であプ、C2収率は、は
とんど変わず、C5収率が増加することがわかる。第2
表は第1表の例1〜例4で得られた分解油と減圧残油を
減圧残油、分解油のIjK多段に供給した時の成績でろ
少、例6〜例9までは、略同−分解温度条件で熱分解し
たものでめる。第1表及び1g2表に明らかなよう罠、
軽質膨化水素の低温分解と重質炭化水素の高温分解を組
合せることKよシ、C2,O,、C4,BTXの各成分
の製品構成を変えることができる。
軽質炭化水素の分解条件としては第1表よシ、650C
以下では、分解率が低く、分解油のリサイクル量が大き
く、第2表に示すように総合ガス化率も低下するため6
50c以上とすることが好ましい。また1000c以上
では、C3゜C4成分の#S事が低下すると共に、分解
油の住成量も小さく、本発明で狙う灸品の選択性ti達
成できない。一方、第二反応器の分解条件としては、1
0000以下で分解した場合、第2表の例10に示すよ
うに収率が著しく低下するため、少なくとも1oooc
以上で分解することが好ましい。
なお、第2表には、ナフサと減圧残油の比が重量比で1
の場合を示したが、この比率を変えたり、M料の種類を
変更することにより製品の選択性の幅を更に広げること
ができることはいうまでもない。
−11+ 例6〜9はそれぞれ第1表の例1〜4の分解
油を減圧残油と共に供給した。′Mはナフサ:減圧残油
=1=1(Wt)とした。
優2 第1表と合わせた総合収率
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のフローを示す。 後代理人 内 1) 明 復代理人 萩 原 亮 −

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 炭化水素を熱分解して石油化学製品を製造する方法にお
    いて、まず沸点が550C以下の炭化水素を主として含
    有する軽質炭化水素を第1の反応器に供給し、スチーム
    の存在下で650C以上1000C以下で熱分解し、次
    に該軽質炭化水素の分解によシ生成した分解油を他の原
    料炭化水素と共に、第2の反応器に供給し、スチーム、
    水素及びメタンの存在下で上記分解油及び原料炭化水素
    を、その分解初期温度が少くともtooot:’以上の
    高温度になるように熱分解することを特徴とする炭化水
    素から石油化学製品を製造する熱分解方法。
JP11098384A 1984-06-01 1984-06-01 炭化水素から石油化学製品を製造する熱分解法 Pending JPS60255890A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017510687A (ja) * 2014-02-25 2017-04-13 サウジ ベーシック インダストリーズ コーポレイションSaudi Basic Industries Corporaiton 逐次分解方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017510687A (ja) * 2014-02-25 2017-04-13 サウジ ベーシック インダストリーズ コーポレイションSaudi Basic Industries Corporaiton 逐次分解方法

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