JPS6025539Y2 - 電磁流量計の非満水検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電磁流量計の電極の超音波洗浄装置を利用して
非満水検出を行うとともに、この非満水検出で超音波振
動子の加熱・破壊を防止したものに関する。

磁界中に導電性液体を流すと磁界および流れの方向と直
角に超電力を生じ、この超電力を検出して流量を測定す
る電磁流量計は、一対の電極を有する。

この電極に液体内の非導性物質が付着すると測定誤差が
生じる。

このため、従来電極洗浄のため電極に超音波振動子を取
付けた構造のものが存在する。

第１図は従来提案された超音波洗浄装置付電磁流量計の
電極部分を主として示す。

同図において、１は測定管でこの内周面に絶縁用ライニ
ング２が貼られている。

電極３ａ、３ｂは一対相対向して測定管１の管壁に設け
られ、さらにこの電極３ａ、３ｂにはそれぞれ超音波振
動子４ａ、４ｂが取付けられる。

電極３ａ、３ｂは超音波振動子が行われ、この振動によ
る洗浄効果により電極先端の付着物が弾き飛ばされて電
極３ａｔ３ｂが露出する。

このような超音波洗浄装置付電磁流量計においては、こ
の超音波洗浄装置が無い通常の電磁流量計と同様、測定
管１内の液体が減少して電極３ａｔ３ｂが空間に露出し
てしまうと電極３ａ、３ｂ間インピーダンスが極端に高
くなって、電極３ａ、３ｂに接続され流速比例信号を流
量信号に変換する変換器が正常動作しなくなるという次
点を有する。

また、液体中にて超音波振動が好適に行われるのに対し
、電極３ａ、３ｂが液体の減少で空間に露出したまま超
音波振動子４ａ、４ｂに超音波電力を印加すると、電極
３ａ、３ｂに機械的負荷がかからないため超音波振動子
４ａ、４ｂ自体が加熱したり破壊される。

そこで、本考案は上述の次点に鑑み、電極の露出を超音
波振動子の利用で検出するとともにこの検出で超音波振
動子の加熱・破壊を防止した電磁流量計の非満水検出装
置の提供を目的とする。

かかる目的を遠戚する本考案の構成は、測定管の管壁に
相対向する一対の電極を設け、この電極にそれぞれ超音
波振動子を取付けた電磁流量計において、一方の電極の
超音波振動子に超音波発振回路を接続するとともに、他
方の電極の超音波振動子に検出器を接続し、上記他方の
電極の超音波振動子と上記検出器との接続と、上記他方
の電極の超音波振動子と上記超音波発振回路との接続と
を切替える切替スイッチを設けたことを特徴とする。

ここで第２図を参照しつつ本考案の実施例を説明する。

測定管１の管壁に配置された一対の電極３ａ、３ｂは変
換器５に接続され、この変換器５ては電極３ａおよび３
ｂ間に発生した流体の流速に比例した信号を流量信号に
変換する。

また、電極３ａおよび３ｂにはそれぞれ超音波振動子４
ａおよび４ｂが取付けられ、一方の超音波振動子４ｂに
は制御回路６からの超音波発生指令信号にて超音波発振
回路７の出力が加えられ得る。

他方の超音波振動子４ａは切替スイッチ８を介して増幅
検出器９に接続されて超音波振動子４ａに発生した超音
波信号を検出し得る。

この場合、切替スイッチ８は超音波振動子４ａ側の端子
８ａと増幅検出器９側の端子８ｂとを接続するように切
替えられている。

切替スイッチ８には更に超音波発振回路７に接続された
端子８ｃを有し、切替えによって超音波振動子４ａと超
音波発振回路７とが接続される。

このような構成において、切替スイッチ８の端子８ａと
８ｂとを接続し、制御回路６に洗浄開始パルスが加えら
れると超音波発振回路７には短時間または小電力の超音
波発生指令信号が送られ、超音波振動子４ｂが振動して
電極３ｂより超音波が放射される。

測定管１内に液体があるとき超音波は電極３ａに到達し
超音波振動子４ａに超音波信号を発生させ、超音波信号
は増幅検出器９で検出される。

この検出により制御回路６が制御されて切替スイッチ８
の端子８ａと８０との間の接続に切替わる。

同時に制御回路６は超音波発振回路７に超音波振動子４
ａおよび４ｂの連続発振または高出力発振を指令する。

測定管１内の液体が減少して増幅検出器９にて超音波信
号の到達が検出できないとき、増幅検出器９の出力は非
満水警報を出す。

そして、制御回路６は超音波発振回路７に対し発振の停
止または発振出力の増大禁止を指令する。

また、非満水の場合増幅検出器９からの信号を利用して
流量出力を零にするよう変換器５を制御することもでき
る。

超音波振動子４ｂの励振に関しては、非満水検出におい
て超音波振動子４ｂをパルス状の短時間内で振動させ、
超音波振動子４ａよりパルス状の受信超音波が得られた
とき、切替スイッチ８を切替え超音波振動子４ａ、４ｂ
を連続して励振する仕方の外、超音波振動子４ｂに低電
力の連続超音波信号を加えた超音波振動子４ａに超音波
が発生したとき、切替スイッチ８を切替え励振電力を高
くして出力を増大させる仕方もある。

非満水検出がしばしば必要な場合には、切替スイッチ８
の切替とともに低電力による受信超音波検出と高電力に
よる電極３ａ、３ｂの洗浄とを交互に繰返すこともでき
る。

このことはパルスによる受信波検出と連続超音波による
洗浄の場合も適用できる。

以上実施例にて説明したような本考案によれば、一対の
電極にそれぞれ取付けられた超音波振動子の一方を送信
他方を受信として受信超音波の有無を検出できたことに
より、従来提案された超音波洗浄装置付電磁流量計の構
造を変更することなく、今まで不可能に近い非満水検出
を確実に行うことができ、また、ごの検出で非満水時の
超音波振動子の加熱・破壊を確実に防止することができ
た。

【図面の簡単な説明】

第１図は超音波洗浄装置付電磁流量計の発振器の一部を
示す断面図、第２図は本考案による電磁流量計の非満水
検出装置の一例を示す簡略回路構成図である。 図面中１は測定管、３ａ、３ｂは電極、４ａ。 ４ｂは超音波振動子、７は超音波発振回路、８は切替ス
イッチ、９は増幅検出器である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 測定管の管壁に相対向する一対の電極を設け、この電極
   にそれぞれ超音波振動子を取付けた電磁流量計において
   、一方の電極の超音波振動子に超音波発振回路を接続す
   るとともに、他方の電極の超音波振動子に検出器を接続
   し、上記他方のの電極の超音波振動子と上記検出器との
   接続と上記他方の電極の超音波振動子と上記超音波発振
   回路との接続とを切替える切替スイッチを設けたことを
   特徴とする電磁流量計の非満水検出装置。