JPS6024832Y2 - 化粧枠取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は化粧枠取付装置に関するものである。

従来のプレハブ住宅においては、リング状の化粧枠を２
階窓と３階窓を取囲むように外壁面へ設置してデザイン
の向上を図っている。

しかしながら、２階外壁パネルと３階外壁パネル間の目
地部に挿入設置した水切板が、その下端縁を目地部屋外
側へ突出させているため、その水切板下端縁と化粧枠縦
枠材との交差部において水切板を切断しなければならず
、その切断により雨仕舞性能が低下するという問題を有
していた。

すなわち、前記水切板は、３階外壁面等に伝わって流下
した雨氷が２階外壁パネルのパネル上梓と外装板との接
面から２階外壁パネル内へ進入することを防止するもの
であるが、切断部分で前記接面への雨水進入を阻止する
ことができなくなる。

したがって、この考案の目的は、雨仕舞性能に優れる化
粧枠取付装置を提供することである。

この考案の一実施例を第１図ないし第９図を用いて説明
する。

第１図は化粧枠１を２階外壁パネル２′と３階外壁パネ
ル３の外壁面４へ取付けた正面図、第２図は化粧枠取付
金具５・・・の配設位置を示す正面図、第３図は第１図
■−■線断面図、第４図は第３図Ａ部分の拡大断面図、
第５図は第３図Ｂ部分の拡大断面図、第６図は第１図Ｖ
ｌ−ＶＩ線断面図、第７図は第１図■−■線断面図、第
８図は第１図■−■線断面図、第９図は第１図ＩＸ−Ｉ
Ｘ線断面図である。

すなわち、この化粧枠取付装置は、第２図に示すように
、化粧枠１の裏面に固着した平板状化粧枠取付金具５・
・・を両外壁パネル２．３の外壁面４ヘビス止めするこ
とにより、第９図に示すように、化粧枠１の裏面１ａと
外壁面４間に水切板挿通空間６を形威し、両外壁パネル
２．３間の目地部に挿入設置した水切板７の下端縁７ａ
を上記目地空間に横切らせた点に特徴を有する。

以下施工手順に従って詳説すると、第３図に示すように
、１階外壁パネル８，２階外壁パネル２．３階外壁パネ
ル３およびパラペットを構成する立上りパネル９は、建
物本体の各粱１０〜１２へＬ形金具１３を介して固定す
る。

この場合、第８図および第９図に示すように、２階外壁
パネル２と３階外壁パネル３間の目地部には水切板７を
挿入設置する。

すなわち、水切板７の上端折返部７ｂをパネル上枠２ａ
に固着したＬ形金具１４の縦片へ引掛けるとともに、下
端縁７ａを目地部屋外側へ突出させて２階外壁パネル２
の屋外面上部に沿わせる。

つぎに、第３図に示すように、３階外壁パネル３の窓枠
取付用開口１５にアルミサツシ窓枠１６を屋外側から嵌
合し、第４図および第６図に示すようにビス１７により
固定する。

同様に、２階外壁パネル２の窓枠取付用開口１８にもア
ルミサツシ窓枠１９を嵌合し、第５図に示すようにビス
２０により固定する。

その後、第３図および第８図に示すように、３階外壁パ
ネル３の窓枠１６下方の外壁面４と２階外壁パネル２の
窓枠１９上方の外壁面４に水切板７を避けてベニヤ板２
１を固着し、レンガ模様のスレート板２２をベニヤ板２
１上に貼着して水切板７を被覆隠蔽する。

つぎに、第２図に示すように、裏面１ａに平板状化粧枠
取付金具５・・・を固着した化粧枠１を、第１図に示す
ように両窓枠１６．１９とスレート板２２を取囲むよう
にして両外壁パネル２，３の外壁面４へ取付ける。

すなわち、化粧枠取付金具５・・・は、第６図に示すよ
うに、幅の異なる２枚の金属板５ａ、５ｂを、それらの
一側端を揃えた状態で重ね合せ固着したもので、小幅金
属板５ａの前面を化粧枠１の裏面１ａに沿わせビス２３
により固定して、大幅金属板５ｂの他側端部５ｃを化粧
枠１の内側面１ｂよりも内方に突出させる。

そして、この大幅金属板５ｂの後面を第４図ないし第７
図に示すように外壁パネル２，３の外壁面４に沿わせ、
大幅金属板５ｈの他側端部５ｃをビス２４により屋外面
へ固定することにより、化粧枠１を取付ける。

化粧枠１の取付後は、第４図ないし第７図に示すように
、化粧枠１と窓枠１６．１９問および化粧枠１とスレー
ト板２２間にコーキング材２５を充填し、また、化粧枠
取付金具５・・・の外方において、化粧枠１の裏面１ａ
と両外壁パネル２，３の外壁面４間にコーキング材２６
を充填する。

さらに、化粧枠１の外方において、両外壁パネル２゜３
の外壁面４に化粧枠仕上層２７を吹付は形成する。

一方、第３図に示すように、各外壁パネル２．３の内方
において、内装材取付具２８により内装材２９を設置す
る。

なお、第１図において、３０．３１は両窓枠１６．１９
に取付けたガラス障子、第３図において３２は１階外壁
パネル８と２階外壁パネル２間の目地部に取付けた水切
板、３３は３階外壁パネル３と立上りパネル９間に取付
けた水切板、第６図および第７図において３４はバック
アツプ材で３５はコーキング材である。

このように構成した結果、第９図に示すように、化粧枠
取付金具５・・・により化粧枠１の裏面１ａと外壁パネ
ル２，３の外壁面４間に水切板挿通空間６が形成され、
水切板７の下端縁７ａがその水切板挿通空間６を横切る
ため、従来のように化粧枠１と水切板７の交差部におい
て水切板７を切断する必要がなくなり、雨仕舞性能が向
上する。

すなわち、従来のように３階の外壁パネルの外面等を伝
わって流下した雨水が、水切板７の切断部で２階外壁パ
ネルのパネル上枠２ａと外装板との接面に進入すること
がなくなる。

また、水切板７を切断する必要がないため、施工も簡略
化できる。

また、この水切板７が、第１図に示すように化粧枠１の
両縦枠材間においてレンガ模様のスレート板２２により
被覆隠蔽されるため、建物の外観美も向上する。

なお、このようにスレート板２２で被覆隠蔽した場合、
その被覆隠蔽範囲で水切板７はあまり必要でないが、ス
レート板２２の上縁等からスレート板２２の裏側へ雨水
が入ることがあり、この雨水に対して水切板７が必要と
なる。

また、スレート板２２は化粧枠縦枠材の枠内側にしか設
けられておらず、また風等による雨水の水切板７上での
横流れもあることから、スレート板２２を設けていても
、化粧枠縦枠材との交差部で前述で雨水の２階外壁パネ
ル上枠２ａと外装材との接面への進入が生じる。

これに対し、この考案の化粧枠取付構造では、水切板７
を切断しないので、確実な雨仕舞が得られる。

以上のように、この考案の化粧枠取付装置は、階下外壁
パネルと、この階下外壁パネルの上部に設置した階上外
壁パネルと、前記両外壁パネル間の目地部に挿入設置し
下端縁を目地部屋外側へ突出して前記階下外壁パネルの
外壁面へ沿わせた水切板と、前記外壁面の外方に前記水
切板と交差状態で配した化粧枠と、それぞれの前面を前
記化粧枠の裏面に固着するとともに後面を前記外壁面へ
固着することにより化粧枠裏面と外壁面間に水切板挿通
空間を形成して前記水切板の下端縁を横切らせた複数の
化粧枠取付金具とを備えたため、水切板を化粧枠縦枠材
との交差部で切断する必要がなく、したがって、その切
断部で雨水が下階外壁パネルのパネル上枠と外装材との
接面から下階外壁パネル内へ進入することがなくなり、
確実な雨仕舞性能が得られるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の正面図、第２図は化粧枠
の取付状態を示す正面図、第３図は第１図■−■線断面
図、第４図および第５図はそれぞれ第３図の要部拡大断
面図、第６図は第１図■−■線断面図、第７図は第１図
■−■線断面図、第８図は第１図■−■線断面図、第９
図は第１図■−■線断面図である。 １・・・・・・化粧枠、１ａ・・・・・・裏面、２・・
・・・・２階外壁パネル、３・・・・・・３階外壁パネ
ル、４・・・・・・外壁面、５・・・・・・化粧枠取付
金具、６・・・・・・水切板挿通空間、７・・・・・・
水切板、７ａ・・・・・・下端縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 階下外壁パネルと、この階下外壁パネルの上部に設置し
   た階上外壁パネルと、前記両外壁パネル間の目地部に挿
   入設置し下端縁を目地部屋外側へ突出して前記階下外壁
   パネルの外壁面へ沿わせた水切板と、前記外壁面の外方
   に前記水切板と交差状態で配した化粧枠と、それぞれの
   前面を前記化粧枠の裏面に固着するとともに後面を前記
   外壁面へ固着することにより化粧枠裏面と外壁面間に水
   切板挿通空間を形威して前記水切板の下端縁を横切らせ
   た複数の化粧枠取付金具とを備えた化粧枠取付装置。