JPS6024054Y2 - 圧電型スピ−カ

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【考案の詳細な説明】本考案は圧電効果を利用して音声、楽音などを発生させ
るようにした圧電型スピーカに関する。

最近、ラジオ、音声合成機器など、スピーカを備えた電
子機器の薄形化が強く推し進められているが、内蔵する
動電型スピーカを薄くすることが困難で、この種電子機
器の薄形化にとって大きな障害になっている。

しかも動電型スピーカは構造が複雑で製造工程数が多く
なり、安価なものをつくることがむずかしかった。

さらに動電型スピーカの機器への組込みには種々の制約
があり、取扱いが面倒であるという問題点もあった。

本考案は、上述した従来の技術状況にかんがみてなされ
たもので、薄く構成できるとともに簡単に製造でき、か
つ取扱いが非常に簡便で、しかも簡易防水機能もあわせ
もつ圧電型スピーカを提供することを目的とし、以下に
実施例を図面を参照しつつ詳述する。

第１図において、１は円環状フレームであり、このフレ
ーム１の一方側開口を覆うように一方側面に振動膜２が
張設されている。

振動膜２は樹脂成型によりフレーム１と一体的に構成し
てもよい。

フレーム１内の振動膜２上に円板状圧電発音体３が同心
的に接着されている。

発音体３は振動板４に圧電セラミック板５が接着され、
リード線が接続されたものである。

リード線は、振動板４が導電性の場合この振動板４と圧
電セラミック板５の外側電極とに接続され、絶縁性の場
合圧電セラミック板５の内側電極を外側へ折り返し、こ
れと外側電極とに接続される。

このように振動膜２に発音体３が設けられたフレーム１
内に樹脂６が注入されている。

この樹脂６は、弾性を有し、成る程度の吸音機能をもつ
樹脂材料、例えばシリコンゴムで構成されている。

上記実施例において、リード線を通して発音体３に信号
を加えると、発音体３が屈曲振動し、この振動で振動膜
２が振動−振動膜２から可聴音が出ていく。

このとき、注入樹脂６は弾性を有し、成る程度の吸音機
能をもつ材料で構成されているので、発音体３の振動が
大きく阻害されることはない。

また、発音体３の上にも樹脂６が注入されているので、
発音体３のもつ共振ピークが抑圧され、周波数特性がフ
ラットになる。

さらに、発音体３が振動膜２と注入樹脂６とにより覆わ
れているので、簡易防水機能が得られる。

さらにまた機器への取付けが制約なく比較的自由に行な
える。

上記実施例では発音体３が振動膜２に接着されているが
、接着せずに注入樹脂６で発音体６を振動膜２に対し固
定するようにしてもよい。

また、発音体６は圧電セラミック板５単独で構成しても
よく、この場合圧電セラミック板５と振動膜２とで屈曲
振動が生ずる。

本考案は以上のように構成されているので、薄くかつ簡
単に製造でき、しかも取扱いが非常に簡便で、さらに簡
易防水機能ももたせることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案圧電型スピーカの一実施例を示す断面図
である。１・・・・・・フレーム、２・・・・・・振動膜、３・
・・・・・発音体、６・・・・・・注入樹脂。

【実用新案登録請求の範囲】

環状フレームの一方側開口を覆うように振動膜が設けら
れ、フレーム内の振動膜上に圧電発音体が設けられ、フ
レーム内に樹脂が注入されたことを特徴とする圧電型ス
ピーカ。