JPS6021277Y2 - シヤ−プペンシル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は筆記体を軸方向に振ることによって芯を繰り
出すシャープペンシルにおいて、携帯時の振動による芯
の繰出を防止したものである。

筆記具を軸方向に振ることにより芯を繰り出す形式のシ
ャープペンシルは、従来のノックにより芯を繰り出す形
式のシャープペンシルに比べてチャックスプリングの弾
発力が極端に弱く構成されており、しかも芯タンクに重
量体が摺動可能に取り付けられているために、携帯時に
所持者が走ったり、バスに乗っている場合などに生ずる
振動により芯が繰り出してしまう欠点があった。

この考案は、携帯時に芯タンクを前方に前進させてチャ
ックが締リングよりはずれて拡開してなる芯出防止装置
を設けることにより、重量体の移動によって芯タンクが
摺動しても芯が繰り出されないシャープペンシルを提供
することを目的としたものである。

この考案を図面にもとづいて説明すると、第１図に示す
ように芯１を軽く保持するための芯ホルダ−２を内蔵し
た口金３と連結具４を軸５の先端部５Ａを介して螺合し
、口金３の内設３Ａと連結具４の内設４Ａとの間には締
リング６を遊嵌する。

連結具４と芯タンク７の前部段７Ａとの間には取付時荷
重が２００９以下に制限されたチャックスプリング８が
設けられ、さらに芯タンク７にチャック９が固着される
ことにより通常チャック９の頭部９Ａが締リング６のテ
ーパー面６Ａに押し付けられて構成されている。

芯タンク７の前部内段７Ｂと内面突起７Ｃとの間には重
量体１０が遊嵌され、該重量体１０の内部には数本の芯
１が格納されている。

軸５の内部には摺動体１１が遊嵌され、さらに摺動体１
１の前端１１Ａと軸５の内設５Ｂとの間には軸スプリン
グ１２が設けられ、摺動体１１の内設１１Ｂは通常バネ
体１３の前端１３Ａに偏倚されている。

該バネ体１３はバネ片部１３Ｂが常に外方向に拡開され
て構成されているとともに、バネ体１３の支持部１３Ｃ
が軸５の内面５Ｃに固着されている。

なおバネ体１３のバネ片部１３Ｂにはボタン１４が固着
され、該ボタン１４は軸５の透孔５Ｄより常に突出され
て設けられている。

摺動体１１には、外面１５Ａにノブ１６を内面１５Ｂに
は消しゴムケース１７を被着した消しゴム１８をそれぞ
れ嵌合した消しゴム支え筒１５が固着されている。

ついで第１図および第２図における作用を述べると、芯
１を繰り出すためには、第１図に示す状態において、使
用時がシャープペンシルを軸方向に振ることにより重量
体１０が摺動して芯タンク７の前部内段７Ｂに衝突し、
重量体１０の慣性力がチャックスプリング８の弾発力に
打ち勝つことにより芯タンク７およびチャック９は前進
する。

この時チャック９の頭部９Ａに締リング６が外嵌されて
チャック９が閉じられ、芯１を強く保持しているために
従来のノック式シャープペンシルと同様にしてチャック
９と供に芯１が前進されて一定量づつ芯１が繰り出され
る。

つぎに芯１を戻す場合には従来のノック式シャープペン
シルと同様にしてノブ１６をノックすることにより消し
ゴム支え筒１５が前進し、摺動体１１の前端１１Ａが芯
タンク７の後端７Ｄに当接してチャック９および芯タン
ク７を前進させ、締リング６が口金３の内股３Ａに当接
することによりチャック９が拡開し、芯１は指または紙
面に押し付けられることによって戻される。

携帯のために芯出防止装置を働かせる場合には、まず上
記した芯１を戻す操作と同様の操作を行ないチャック９
の頭部９Ａを締リング６より外してチャック９を拡開す
る。

さらにノブ１６を押すことによりバネ体１３の前端１３
Ａが摺動体１１の内面部１１Ｃより外れてバネ体１３は
外方に拡開する。

ついでノブ１６を押すことを止めると摺動体１１の後端
１１Ｄがバネ体１３の前端１３Ａに当接し、また芯タン
ク７の後端７Ｄが摺動体１１の前端１１Ａに当接してい
るために芯タンク７の軸方向の後方（Ａ−Ｂ方向）の移
動は阻止され、チャック９は拡開したままの状態を維持
する。

この状態では重量体１０が摺動して芯タンク７が前進さ
れても、チャック９が芯１を保持していないために芯１
が前進することはない。

つぎに芯出防止装置を解除する場合にはボタン１４を押
すことによりバネ体１３のバネ片部１３Ｂが内側に曲げ
られ摺動体１１の後端１１Ｄよりはずれ、軸スプリング
１２の弾発力により摺動体１１がＡ−Ｂ方向に移動し、
バネ体１３の前端１３Ａが摺動体１１の内股１１Ｂに当
接して第１図の状態に復帰する。

以上のような構成と作用を有するこの考案は、ノックを
行なう事なくただ軸を振るだけで芯を繰り出せ、しかも
携帯時における不必要な芯繰出がなく、シたがって携帯
時に口金の先端より芯が突出して服のポケット等を汚し
たり破損することがない点のすぐれた効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を示す縦断面図、第２図は第１図にお
ける芯出防止装置を作動させた状態を示す縦断面図であ
る。 １・・・・・・芯、２・・・・・・芯ホルダ−，３・・
・・・・口金、４・・・・・・連結具、５・・・・・・
軸、６・・・・・・締リング、７・・・・・・芯タンク
、８・・・・・・チャックスプリング、９・・・・・・
チャック、１０・・・・・・重量体、１１・・・・・・
摺動体、１２・・・・・・軸スプリング、１３・・・・
・・バネ体、１４・・・・・・ボタン、１５・・・・・
・消しゴム支え筒、１６・・・・・・ノブ、１７・・・
・・・消しゴムケース、１８・・・・・・消しゴム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 芯ホルダ−２を有した口金３を軸５の先端に取り付け、
   頭部９Ａに締リング６を外嵌したチャック９を有する芯
   タンク７が、チャックスプリング８の取付時荷重２００
   ｙ以下の弾発力で常に軸方向の後方に弾発されて軸５
   内に構成されているとともに、芯タンク７に重量体１０
   が摺動可能に取り付けられ、軸５の内面５Ｃに一端を固
   着したバネ体１３に軸５の透孔５Ｄから突出するように
   外方に弾発されてボタン１４が固着され、消しゴム支え
   筒１５を固着した摺動体１１と軸５の内設５Ｂとの間に
   軸スプリング１２を張架することにより摺動体１１がバ
   ネ体１３に当接されて構成したことを特徴とするシャー
   プペンシル。