JPS602111B2 - エアゾ−ルスプレ−装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエアゾールスプレー装置の構造に係り、その目
的とするところは従来のフロンガスを使用したエアゾー
ルスプレー装置に代わる新規な構成で、構造が簡単であ
り、安価に製造することが出来ると共に、使用に際して
安全性の高いものを提供することにある。

以下、本発明の１実施例を図面により説明すると、１は
金属板から形成したスプレー鍵、２はスプレー鍵１の頭
部に固着されるマウンテンキャップである。

３はノズル４を持つ操作部で、該操作部３にはバルブ５
を接続してあり、該バルブ５には小孔５ａを設けてある
。

６は小孔５ａを封止しているバッキンである。

７は合成樹脂を成形したフレ−ムキャツプで、該フレー
ムキヤツプ７にはマウンテンキヤツプ２に固着される頭
部７ａと後述のＬ型連結部材を接続するための突出部７
ａと第１通路を形成する管７ｃと取付けのための係止片
７ｄとを形成してある。

８は合成樹脂を成形した略円筒形のケースで、該ケース
８には第１の部屋９と第２の部屋１０とがあり、第１の
部屋９は第２の部屋１０より大きく、第１の部屋９の略
中央まで伸びた管８ａにより第２通路を形成してある。

第２通路により第１の部屋９と第２の部屋１０とが椿適
している。１１は管７ｃの端部と管８ａの端部とを覆う
連結部材で、該連結部材１１は外形が円筒状で、断面が
Ｈ型をしていて仕切壁１１ａを設けてある。

８ｂは第２の部屋１０‘こ設けてある突出部で、該突出
部８ｂにはフレキシブルチューブ１２を接続してある。

フレキシブルチューブ１２の一端部には貫通孔１３ａを
有する錘１３を敬付けてあり、フレキシブルチューブ１
２と一体に形成された栓１４によって錘１３の貫通孔１
３ａを封止できるような構造になっている。１５はケー
ス８の第２の部屋を形成するための蓋で、該蓋１５には
ケース８１こ取付けるための係止片１５ａを設けてある
。

１６はフレームキャップ７とケース８との間に介在して
密封状態とするパッキン、１７はケース８と蓋１５との
間に介在して密封状態とするパッキンである。

１８はフレームキャップ７の突出部７ｂに一端を接続す
るＬ型連結部材で、該Ｌ型連結部材１８の他端側の内壁
には弾性材料から成る逆止弁１９があり、逆止弁１９に
対応して４・孔１８ａを設けてある。

２０１まＬ型連結部材１８に接続してある長い導管で、
該導管２０の一端側にはボール２１を収納してあるバル
ブ栓２２を接続してある。

２３はフレームキャップ７の室７ｅ内に収納されてバル
ブ５を常に上方へ付勢しているコイルバネである。

次に、本発明のエアゾールスプレー装置の組立てを説明
すると、先ずマウンテンキャップ２にパツキン６を介し
てバルブ５を取付け、バルブ５の一端にノズル４を有す
る操作部３を取付ける。

それからフレームキャップ７の室７ｅにコイルバネ２３
を入れてから頭部７ａをパッキン６に当緩させた状態で
マウンテンキャップ２の首を絞めることで、マウンテン
キヤツプ２とフレームキヤツプ７とが一体化される。フ
レームキャップ７の突出部７ｂにＬ型連結部材１８の一
端を接続し、Ｌ型連結部村１８の他端には導管２０を接
続する。次に、ケース８の第２の部屋１０の突出部８ｂ
．にフレキシブルチューブ１２を接続し、フレキシブル
チューブ１２の錘１３の貫通孔１３ａに栓１４を鉄めて
おく。この状態で第２の部屋１０内に所定量のクエン酸
（Ｃ６日８０７）の水溶液を注入してから、パッキン１
７を介して蓋１５をケース８へ係止片１５ａによって取
付ける。それからケース８を逆さにして第１の部屋９内
に伸びる管８ａの端部に断面がＨ型をした連結部材１１
を戦層してから、第１の部屋９内に所定量の炭酸水素ナ
トリウム（ＮａＨＣ０３）を入れる。そして、ケース８
をフレームキャップ７にパッキン１６を介して取付ける
が、フレームキャップ７の管７ｃの端部を前記連結部村
１１の中に挿入した状態で行なう。このようにして、マ
ウンテンキヤツプ２とフレームキャップ７とケース８と
が取付けられて一体となる。これを、スプレー鍵１内に
挿入してからマウンテンキャップ２とスプレー錐１とを
練ゴムを介した状態でカーリングにより固着する。次に
、スプレー籍１内への薬剤の注入を説明するが、通常は
スプレー鍵１に薬剤を注入する前にスプレー鍵１内の空
気を抜く作業が行なわれる。

この作業は空気による鍵内面の酸化、薬剤の変質を防止
するために行なわれるものである。先ず、バルブ５をコ
イルバネ２３の力に抗して押込み、小孔５ａがパッキン
６から離れた状態にしてからスプレー鍵１内の空気を抜
くと、第１の部屋９内の空気は第１通路Ａを通ってスプ
レー鍵１内へ移動し、スプレー錨１内の空気は導管２０
あるいはＬ型連結部材１８の小孔１８ａを通ってフレ−
ムキヤツプ７の室７ｅを経て小孔５ａを通って出ていく
。ただし、第２の部屋１０内の空気はフレキシブルチュ
ーブ１２先端に栓１４がされているために抜きとられる
ことはない。次に、バルブ５が押込まれたままの状態で
今度は薬剤をスプレー鍵１内へ小孔５ａ、室７ｅ、導管
２０を経て注入する。所定量の薬剤を注入した後に二酸
化炭素（Ｃ０２）を注入することによりスプレー鍵１内
を所定の圧力（４ｋ９／泳程度）にする。二酸化炭素は
スプレー鍵１内を経て、第１通路Ａから第１の部屋９に
入り、更に第２通路Ｂを通ってフレキシブルチューブ１
２に入り、ガス圧によって栓１４を押し出し（第２図参
照）、第２の部屋１０内にも二酸化炭素が注入される。
この結果、スプレー鍵１内と第１の部屋９内と第２の部
屋１０内とが共に同圧力（４ｋ９′の程度）となり、こ
れでエアゾールスプレー装置の組立てが完了する。次に
、本発明のエアゾールスプレー装置の使用時における動
作状態を説明すると、操作部３を押圧してバルブ５をコ
イルバネ２３の力に抗して押下げると、パッキン６がバ
ルブ５の動きに応じて変形し（第２図参照）。

パッキン６が小孔５ａから離れるので圧力が加わってい
るスプレー鍵１内の薬剤が二酸化炭素と共にノズル４か
ら噴射される。この噴射によりスプレー錐１内の圧力が
低下すると共に第１通路により通じている第１の部屋９
内の圧力も低下する。すると、第１の部屋９内の圧力が
第２の部屋１０内の圧力より低くなるためにこの圧力差
に応じて第２の部屋１０内のクエン酸水溶液がフレキシ
ブルチューブ１２、第２通路Ｂを経て第１の部屋９内へ
流入する。そして、クエン酸水溶液と炭酸水素ナトリウ
ムとが第１の部屋９内で化学反応をおこして二酸化炭素
が発生する。この二酸化炭素が、断面がＨ型をした連結
部材１１を経て、スプレー鍵１内と第２の部屋１０へと
流入し、三者の圧力が同じになると第２の部屋から第１
の部屋９へのクエン酸水溶液の流入が止まり、二酸化炭
素の発生も止まる。以上述べた動作が繰返えし行なわれ
て薬剤の噴射が成される。次に、本発明のエアゾールス
プレー装置を逆さにした状態（操作部３を下にした時）
での動作を説明すると、スプレー鍵１が逆さになれば中
身の薬剤、クエン酸水溶液、炭酸水素ナトリウムも移動
する。

薬剤はマウンテンキャップ２側へと移動するが、導管２
０の端部のバルブ２２内のボール２１が自重によって移
動し、導管２０を防ぐことになる。この結果、薬剤はＬ
型連結部材１８の小孔１８ａから逆止弁１９を押しのけ
てフレームキャップ７の室７ｅ内へ流入する。よって、
スプレー鐘１が逆さの状態で操作部３を押圧しても確実
に薬剤の噴射が行なえる。なお、第２の部屋１０内のフ
レキシブルチューブ１２は先端に錘１３が付いているの
で常にクエン酸水溶液中に位置することになり、必要な
時に第１の部屋９内にクエン酸水溶液を注入することが
出来るような構造になつている。次に、本発明のエアゾ
ールスプレー装置に用いられている管７ｃと管８ａとを
覆っている断面がＨ型をしている連結部材１１の働きを
説明すると、第１の部屋９は注入されている炭酸水素ナ
トリウムの所定量に対して十分に大きい広さであり、ス
プレー鍵１を横にしたり、あるいは逆さにした時でも管
７ｃあるいは管８ａからの炭酸水素ナトリウムがスプレ
ー鍵１内あるいは第２の部屋１０内へは移動しないよう
にしてある。

すなわち、炭酸水素ナトリウムが第１の部屋９から流出
することがなく、むやみにクエン酸水溶液と反応してし
まうことを完全に防止しているわけである。

叙上の通り、本発明のエアゾールスプレー装置はスプレ
ー鍵内に第１の部屋と第２の部屋とからなるガス発生器
を収納したものであり、スプレー鍵内へ通じる管の端部
と第２の部屋内へ通じる管の端部とを断面がＨ型をした
連結部材で覆った構造であるから上述したようにむやみ
に漫り合って反応することがなくて、安全に長期間使用
でき、従来のフロンガスを使用したものに代わる新規な
′ものであり、簡単な構成で常にスプレー鍵内を一定圧
に保つことから薬剤を確実に噴射するものを提供できる
等の顕著な作用効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は何れも本発明のエアゾールスプレー装置に係るも
ので、第１図は操作部３を押圧していない状態を示す要
部断側面図、第２図は操作部３を押圧した状態を示す要
部断側面図、第３図はフレキシブルチューブ１２、鍵１
３、栓１４を示した断面図である。 １……スプレー鐘、２……マウンテンキャップ、３……
操作部、４……ノズル、５……バルブ、５ａ……小孔、
６……パッキン、７……フレームキャップ、７ａ・・・
・・・頭部、７ｂ・・・・・・突出部、７ｃ・・・・・
・管、７ｄ・・・・・・係止部、７ｅ・・・・・・室、
８・・・…ケース、８ａ……管、８ｂ……突出部、９…
…第１の部屋、１０・・・・・・第２の部屋、１１・・
・・・・連結部材、１２・・・・・・フレキシブルチュ
ーブ、１３・・・・・・鐘、１４……栓、１５……蓋、
１５ａ……係止部、１６，１７……パッキン、１８……
Ｌ型連結部材、１８ａ・・…・４・孔、１９・・・・・
・逆止弁、２０・・・・・・導管、２１・・・・・・ボ
ール、２２・・・・・・バルブ、２３．．・．．・コイ
ルバネ、Ａ・・・・・・第１通路、Ｂ・…・．第２通路
。 オ／図 オＺ図 オＪ図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ スプレー鑵内に第１の部屋と第２の部屋とから成る
   ガス発生器を収納し、第１の部屋とスプレー鑵内は第１
   の部屋の略中央に伸びる管から成る第１通路により連通
   し、第１の部屋と第２の部屋は第１の部屋の略中央に伸
   びる管から成る第２通路により連通し、第１通路の管の
   端部と第２通路の管の端部とを断面がＨ型をした連結部
   材で覆い、スプレー鑵内には噴射する薬剤を収納し、第
   ２の部屋内の水溶液は第１の部屋内の物質と反応すると
   ガスを発生するものであり、第１の部屋内の圧力が第２
   の部屋内の圧力より小さくなると第２通路を通って水溶
   液が第１の部屋内に流入してガスを発生し、スプレー鑵
   内の圧力を常に略一定に保つようにしたことを特徴とす
   るエアゾールスプレー装置。