JPS6020800Y2 - 脚立 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は踏桟を有する一対の脚杆を上端で枢着した脚
立の改良に関し、その脚杆の踏桟に回動自由に備えた踏
板を脚杆中央の摺動杆と関連させ、摺動杆６の上下摺動
により踏板の内側を上下して踏桟を支軸として踏板を起
衝させると共に脚杆を開閉できるようになし、開脚時踏
様の踏板を略水平状に保持して安全に作業ができ、かつ
閉脚時にはその踏板を脚杆に沿って起立させて踏板が飛
び出すことなく収納でき持ち運びに便利とじた脚立を提
供するにある。

従来この種の脚立として実公昭５０−３８１６号では最
上段の足載板は一側の横桟に枢着しその他方を他側の横
桟に係止するようになし、２段目以下の各横桟には踏板
を回動可能に備れ、各踏板の後部を連結杆で連結すると
ともに下段の踏板を広がり規制用の張り金具で連結した
構成としであるが、これでは両側にそれぞれ踏板の連結
杆が必要であり、その連結杆を拡開状に保持する張り金
具が１個所であるから踏板の段数が増えると踏板の保持
が不安定となり、また最上段の足載板は踏板の起倒の際
、別にかけ外ししなければならない等の欠点があった。

この考案は従来の脚立の欠点を解消するように改良した
もので、上端を開閉自由とした脚立において最上段の対
向する踏桟に閉脚時水平位置で内端面同志が突当って止
まる踏板をその外端で回動自由に軸支するとともに該踏
板の下面に踏板を起伏する作動杆を設けて該作動杆を枢
軸で枢支し、それ以外の各段の対向する踏桟にはそれぞ
れ踏板の外端を回動自由に軸支するとともに該踏板の下
面に閉脚時水平位置で端面同志が突出って止まる回動杆
を設けかつ該回動杆に踏板を起伏する傾斜状支杆を設け
て枢軸し、両脚杆の中央に配置せる摺動杆の各踏板に対
応する位置に穿設した適宜長さの枢軸案内用長孔に前記
作動杆及び傾斜状支杆の各枢軸を昇降自由に備え、摺動
杆の上下摺動により枢軸を上下移動して踏板の内側を踏
桟を支軸として起倒することともに脚杆を開閉するよう
にして使い勝手を良くした脚立を提供するにある。

以下にこの考案を第１図乃至第５図に示す実施例に基づ
いて詳細に説明する。

１は複数本の踏桟２を有する脚立の脚杆で、この脚杆１
，１を上端において枢軸３で開閉自由となす。

実施例では脚杆１，１の上端に連杆８，８を交叉状に固
設しその上端を枢軸３で枢支し脚杆１．１を開閉自由と
しであるが、この構造に限られるものではない。

４は矩形状の踏板で、その外端を脚杆の各踏桟２に回動
自由に支承すると共に開脚時に対向する踏板４，４にこ
の踏板を略水平に支承しうる作動杆５を設けて、この作
動杆５゜５の枢軸１０を両脚杆の中央に配置せる摺動杆
６の各踏板に対応する位置に穿設した適宜長さの案内用
長孔７に備えて昇降自由に案内するようになす。

実施例では踏板４の外端に筒状承部９，９を固設してこ
れを踏桟２に挿嵌して回動自由に支承しである。

また二枚目以下の各踏板４の支承部９．９には作動杆５
の回動杆１１を固設しかつ踏板４の内端も回動杆１１に
固設しである。

このように支承した踏板４を開脚時水平に保持しかつそ
れを起倒する構造を説明すると、最上段の踏板４は対向
する踏桟２に前記のように軸支して開脚時水平位置で直
接端面同志が突当って止まる長さとなすと共に踏板４の
下面に踏板を起伏する傾斜状の作動杆５を設け、両踏板
の作動杆を摺動杆６の枢軸案内用長孔７において枢軸１
０、例えばボルトナツトで枢支し、この枢軸１０を長孔
７で上下方向へ案内摺動するようにしである。

二段目と三段目の踏板４の作動杆５はその踏板４の支承
部９に固設した回動杆１１とその回動杆の下方に傾斜状
に固設した支杆１２とからなり、対向する踏板４の回動
杆１１，１１が開脚時水平位置でその端面が突当って止
まる長さとなすと共に、その両側の踏板の作動杆５の支
杆１２を枢軸１０で枢支し、枢軸案内用長孔７に枢軸１
０を備え、上下方向へ案内摺動するようにしである。

摺動杆６の案内用長孔７は作動杆５の枢軸１０の開閉時
の上下移動のストロークに応じた長さとする。

実施例の場合には最上段の踏板４の作動杆５の枢軸１０
のストロークは短かいので上部の長孔７は短かく、二段
目、三段目の長孔７は傾斜状支杆１２の枢軸１０のスト
ロークが順に長くなるために相応する長さとしである。

又、この摺動杆６は脚杆１より上方へ突出して上端部を
握って上下摺動できるようにしである。

第６図に示す別の実施例では摺動杆６を脚杆１の上端よ
り低くし、摺動杆６の中途に横向きに把手１３を設け、
この把手で摺動杆を上下摺動するようにしである。

この考案は前記した構造としたので、脚立を開脚使用す
る場合には摺動杆６を押し下げることにより長孔７で枢
軸１０を下方へ移動し踏板４の内側を引下げて踏桟２を
支点として回動しつつ脚杆１．１を上端を支点として開
放し、最上段は踏板４．４を直接突当て、二段目および
三段目の踏板４．４は回動杆１１，１１を突当てそれぞ
れ踏板４を同時に略水平状に保持するものである。

又、脚立を収納する場合には摺動杆６を逆に引上げるこ
とにより長孔７で枢軸１０を引上げつつ脚杆１を閉じ、
作動杆５を上方へ移動し踏板４を踏桟２を支点として内
側より上方へ起立せしめ、各踏板を第４図及び第５図の
如く脚杆に沿わせて収納せしめるものである。

前記したこの考案によれば、摺動杆を上下方向に摺動す
ることにより各段の踏桟の踏板を一度に全部起倒できる
と共に脚杆を開閉することができるから、操作が簡便に
して開脚時には踏板同志又は回動杆が全て突当って踏板
を略水平に保持して脚杆の内側に堅牢な階段を構成でき
るので、足を安定して載せ、作業を安全に行うことがで
き、事故防止を図ることができ、又閉脚時には踏板は閉
じた脚杆に沿って起立状に収納されるので脚杆より突出
することなく、持ち運びに甚だ便利で、使い勝手がよい
等多くの実益がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の脚立の開脚時を示す正面図、第２図
は同側面図、第３図は同縦断側面図、第４図は閉脚時の
縦断側面図、第５図は要部拡大側断面図、第６図は別の
実施例の脚立を示す正面図である。 １・・・・・・脚杆、２・・・・・・踏桟、３・・・・
・・枢軸、４・・・・・・踏板、５・・・・・・作動杆
、６・・・・・・摺動杆、７・・・・・・枢軸案内用長
孔、１０・・・・・・枢軸、１１・・・・・・回動杆、
１２・・・・・・傾斜状支杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数段の踏桟２を設けた一対の脚杆１，１を上端の枢軸
   ３を支点として開閉自由としたものにおいて、最上段の
   対向する踏桟２に閉脚時水平位置で内端面同志が突当っ
   て止まる踏板４，４をその外端で回動自由に軸支すると
   ともに該踏板４，４の下面に踏板を起伏する作動杆５，
   ５を設けて該作動杆を枢軸１０で枢支し、それ以外の各
   段の対向する踏桟２にはそれぞれ踏板４，４の外端を回
   動自由に軸支するとともに該踏板の下面に閉脚時水平位
   置で端面同志が突当って止まる回動杆１１．１１を設け
   かつ該回動杆に踏板を起伏する傾斜状支杆１２，１２を
   設けて枢軸１０で枢支し、両脚杆１，１の中間に配置せ
   る摺動杆６の各踏板に対応する位置に穿設した適宜長さ
   の枢軸案内用長孔７に前記作動杆及び傾斜状支杆の各枢
   軸１０を昇降自由に備えて成る脚立。