JPS60199028A - 新規なポリエステル - Google Patents

新規なポリエステル

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JPS60199028A
JPS60199028A JP5645384A JP5645384A JPS60199028A JP S60199028 A JPS60199028 A JP S60199028A JP 5645384 A JP5645384 A JP 5645384A JP 5645384 A JP5645384 A JP 5645384A JP S60199028 A JPS60199028 A JP S60199028A
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JP
Japan
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polyester
units
formula
fibers
strength
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JP5645384A
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Inventor
Takashi Fujiwara
隆 藤原
Hideo Kasatani
秀雄 笠谷
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Asahi Kasei Corp
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Asahi Kasei Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規なポリエステル、さらに詳しくいえば、全
構成単位が芳香族から成シ、溶融成形性がよく、かつ優
れた物性を有する成形物を容易に与えうる芳香族ポリエ
ステルに関するものである。
従来、ゴムやプラスチックなどの有機高分子材料の補強
材用繊維として、比較的高強度又は高ヤング率を有する
ポリヘキサメチレンアジパミドなどのポリアミド繊維、
ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維、
あるいはスチール、ガラスのような無機繊維などがそれ
ぞれの用途に応じて広く使用されている。しかしながら
、昨今の各産業分野での技術の進歩及びエネルギー資源
の供給不安による省エネルギー志向などのため、有機高
分子材料の高性能化、軽量化がめられているのはもちろ
んのこと、さらに金属代替物として使用できる高性能材
料も要求されている。これらの目的を満たすためには、
高性能、特に機械的性質及び熱的性質の優れた補強材用
繊維が要求される。しかしながら、従来広く用いられて
いる補強材用繊維は機械的性質、すなわち引張シ強度及
びヤング率がそれほど大きくなく、これらの機械的性質
を含め種々の物性の強化方法が研究されているものの、
飛躍的な物性の向上が望めないのが実状である。
高性能を有する補強材用繊維として知られている、ポリ
パラフェニレンテレフタルアミドなどのアラミド繊維、
炭素繊維などは性能的にはかなり優れたものであり、一
部で実用化されているが、それぞれ製造工程がかなシ複
維であシ、高価格であるため、使用範囲が特殊な用途に
限られている。
一方、「液晶ポリエステル」といわれる異方性溶融物を
形成するポリエステルからは、通常の溶融紡糸によって
高ヤング率の繊維が得られ、さらに熱処理することによ
り高強度の繊維が得られることが知られている。この繊
維は機械的物性が良好な補強用繊維として利用しうろこ
とが期待されている。この異方性溶融物を形成するポリ
エステルの特徴は、その溶融状態での液晶配向性のため
に、紡糸するのみで、延伸することなく高配向となシ高
ヤング率を有する繊維となること及び、この紡糸したま
まの繊維を軟化温度に近い高温で、不活性雰囲気下で比
較的長時間、例えば数時間〜数十時間熱処理することに
より、強度15 f/d以上の高強度を有する繊維が得
られることであるC特開昭50−157619号公報、
特開昭54−77691号公報など)。
この異方性溶融物を形成するポリエステルの中でも、特
に主鎖がp−配向のベンゼン環及びエステル結合だけか
ら構成される芳香族ポリエステルは、耐熱性及び機械的
物性の面で好ましい性質を有していると考えられる。し
かしながら、このような芳香族ポリエステルは、融点が
高いため一般に成形困難である場合が多い。例えばフェ
ニルヒドロキノン単位とテレフタル酸単位とから成る成
形可能な全芳香族ポリエステルが提案(特開昭53−6
5421号公報)されているが、このポリエステルも融
点が高く、成形に関して必ずしも満足しうるものではな
く、また高強度の繊維を得るためには、紡糸した繊維を
長時間にわたり熱処理する必要があり、このことは工業
的な実施を困難にする重大な原因となっている。
ところで、フェニルヒドロキノン単位を主成分とするポ
リエステルとしては、前記の特開昭53−65421号
公報に記載されているもの以外に種々のポリエステルが
知られている。例えばフェニルヒドロキノン単位、ヒド
ロキシン単位及びテレフタル酸単位から成るコポリエス
テル(特開昭56−84718号公報)、フェニルヒド
ロキノン単位、テレフタル酸単位及びp−ヒドロτ゛シ
安息香酸単位から成るコポリエステル(IP!f表昭5
5−500215号公報)が提案されている。しかしな
がら、前者は融点が330℃以上と高くて成形が困難で
あシ、また後者においては、共重合比率の選択によシ融
点ヲ300℃前後の成形しやすいレベルにまで引下ける
ことが可能であるものの、同時に軟化点が大幅に低下す
るために、いったん成形(紡糸)した成形品(繊維)を
熱処理する際に、変形や収縮が生じたり、あるいは融着
したりするなどの問題が生じて好ましくない。また、フ
ェニルヒドロキノン単位とテレフタル酸単位とから成る
ポリエステルのテレフタル酸単位の一部又は全部’i4
.4’−ジフェニルジカルボン酸単位で置換したポリエ
ステル(特開昭58−194919号公報)、フェニル
ヒドロキノン単位と1.2−ビス(フェノキシ)エタン
−4,4′−ジカルボン酸本位とから成るポリエステル
(特開昭58−194920号公報)が提案されている
。しかしながら、前者の提案においては、4.4′−ジ
フェニルンカルポン酸単位の置換率によって融点を成形
し7やすい範囲にまで変化させうろことが示されている
ものの、このポリエステルの場合も熱処理による機械的
性質の改善速度が小さいという欠点は依然として解決さ
れておらず、一方後名のポリエステルにおいては、融点
が約235℃と低く、その成形物の高温下(例えば15
0℃)における性能が芳しくないことが容易に推定され
る。
サラニ、フェニルヒドロキノン単位、tert −フェ
ルヒドロキシン単位及びテレフタル酸単位カラ成ルコボ
リエスアルも開示されている(米国特許第423860
0 号明細書)。しかしながら、このものは融点が約3
70℃であって成形しにくいという欠点を有している。
本発明者らは、従来の異方性溶融物を形成するポリエス
テルのもつ前記のような欠点を改良し、溶融成形性に優
れ、かつ高物性の成形物全容易に与えうるポリエステル
を提供すべく鋭意研究を重ネタ結果、フェニルヒドロキ
ノン、4.4’−ビフェノール類、テレフタル酸及びp
−ヒドロキシ安息香酸を所定の割合で共重合させて成る
ポリエステルがその目的に適合しうろことを見出し、こ
の知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一般式 %式% : (式中のR、R’は水素原子、メチル基又はエチル基、
x 、 x’は1〜4の整数、k、1.m及びnはそれ
ぞれの単位のモル分率であり、これらは0.95 m 
< k + 1≦1.05 m −−−(2)の関係を
満たすものである) で示される構造単位から実質的に成るポリニスデルを提
供するものである。
本発明のポリエステルを構成する一般式(11の単位は
フェニルヒドロキシン又はそのジアセテートなどの低級
脂肪酸エステルから誘導できる。また、一般式(It)
の単位は、4,4′−ビフェノール、2.2’−ジメチ
ル−4,4′−ビフェノール、2.2’、6.6’−テ
トラメチル−4,4′−ビフェノール、2.2’、6.
6’−テトラエチル−4,4′−ビフェノール又はそれ
らのジアセテートなどの低級脂肪酸エステルから誘導す
ることができ、一般式側の単位はテレフタル酸、テレフ
タル酸ジメチル、テレフタル酸ジフェニルなどから誘導
することができる。
さらに、一般式帖の単位はp−ヒドロキシ安息香酸、p
−アセトキシ安息香酸、あるいはp−ヒドロキシ安息香
酸フェニルのようなエステル化合物から誘導することが
できる。
本発明のポリエステルにおいては、一般式(1)で示さ
れる単位と一般式(nlで示される単位との含有比率が
極めて重要であって、両者の合計に対する一般式(1)
で示される単位のモル分率は0.3〜o、75の範囲内
にあることが必要である。このモル分率が0.3未満で
はポリエステルの融点が高くて溶融成形が困難であり、
一方0.75を超えると、一般式帖の単位を欠く場合に
ポリエステルの融点が高くなりすぎて溶融成形が困難と
なる上に、溶融重合で得られるポリエステルの重合度が
一般に小さくなり、その結果、成形(又は紡糸)したま
まの成形品(繊維)の強度などが小さくて取扱いにくい
、ポリマーの耐薬品性が劣る、高モジュラスの繊維が得
られない、成形品(繊維)の線膨張率が太きいなどの欠
点が生じ、そして何よりも本発明の特徴である繊維の熱
処理による同相重合とそれに基づく強伸度の増大速度が
大きいという長所が失われる。したがって、一般式(1
)の単位と一般式(■)の単位との合計に対する一般式
(1)の単位のモル分率は、0.5〜0.7の範囲内に
あることがより好ましい。
また、一般式11V)の単位は、ポリエステルに適度の
流動性を与える効果があるが、これを含有させる場合に
は、全構成単位中40モル係以下の割合になるようにす
ることが必要である。この割合が40モルチを超えると
、本発明のポリエステルの特徴である成形品の固相重合
速度が大きいという長所が失われる。この単位の好適な
含有割合は、全構成単位中30モル係以下、特にlO〜
25モル係の範囲である。
さらK、本発明の全ジオール成分すなわち一般式(1)
及び([l)の単位の合計モル景は、ポリエステルのカ
ルボン酸成分を形成する一般式釦の単位の95〜105
モル係の範囲になるように含有させることが必要であり
、好ましくけ97〜103モルチ、さらに好ましくは9
8〜102モル係の範囲になるように含有させることが
望ましい。このようにすれば、繊維、フィルム、シート
、射出成形品などの成形品の性能を望ましいレベルに確
保するのに必要な重合度を有するポリエステルが得られ
る。
本発明のポリエステルは、前記したように一般式(1)
 、 Ql) 、 (Ill)及びV)で示される単位
から実質的に成るものであるが、所望の物性をそこなわ
ない範囲内で、上記以外の単位を含有することもできる
このような単位としては、例えばフェニルレゾルシン単
位、レゾルシン単位、メチルレゾルシン単位、クロロレ
ゾルシン単位、インフタル酸単位、m −ヒ)’ロキシ
安息香酸単位、ビスフェノールA単位、1,2−エチレ
ンビス(p−カルボキシフエノキシ)単位などを挙げる
ことができる。これらの単位は、全構成単位中の5モル
係以下、好ましくは3モル係以下まで含有させることが
できる。
本発明のポリエステルは溶融させた際に光学異方性を示
す。ここにいう溶融光学異方性とけ、溶融状態において
90°に交さした一対の偏光子を備えた光学系で光を透
過させる性質のことである。
この溶融光学異方性は、成形したままでの高配向性と密
接な関連をもっている。
本発明のポリエステルの固有粘度〔η1n)1 * p
−クロロフェノール、フェノール、テトラクロロエタン
40 : 25 : 35 (重量化)の混合溶媒中で
測定〕は、重合条件を変えることにより、通常約0.2
以上約20以下のものが得られるが、成形性及び成形物
の機械的物性の面から成形前のポリエステルの場合、1
.0以上10.0以下の範囲が好ましい。
なお、本発明のポリエステルは、いわゆる熱処理により
固相重合をうけたあとでは、著しく大きい固有粘度にな
ったり、前記の混合溶媒に溶け々〈なったりすることが
あるが、このようなポリエステルも本発明のポリエステ
ルの1実施態様である。
本発明のポリエステルは通常、(1)ノエニルヒドロキ
シンジアセテート、4,4′−ビフェノールジアセテー
ト又はそのメチル若しくはエチル置換体、テレフタル酸
及び必要ならばp−アセトキシ安息香酸を混合踵加熱、
かきまぜながら脱酢酸重縮合反応を行う方法、(+l)
フェニルヒドロキノン、4.4’−ヒフエノール又はそ
のメチル若シくハエチル置換体、テレフタル酸ジフェニ
ル及び必要ならばp−ヒドロキシ安息香酸フェニルを混
合し、加熱、かきまぜながら脱フエノール重縮合反応を
行う方法などによって装造される。
前記(1)の゛方法についてさらに具体的に示すと、前
記したモノマーをかきまぜ機、窒素ガス導入管、減圧蒸
留装置を備えた重合反応器に仕込み、窒素全波りながら
200〜350℃の温度で5分〜4時間かきまぜながら
加熱して反応させる。その抜栓々に減圧し、0.1 t
orr 〜2.Otorrの減圧下で280〜350℃
の温度で1分〜4時間重縮合反応を行ってポリエステル
を得る。この反応の際に、アンチモンやゲルマニウムの
化合物などの重縮合触媒、リン化合物などの安定剤、酸
化チタンなどのつや消し剤などを反応開始から終了まで
の任意の時点で0口えることができる。
このようにし7て得られたポリエステル溶融物は、その
−ま壕線維などに溶融成形することもできるし、冷却固
化させ、いわゆるチップ状や粉状などにしたのち、再溶
融して成形することもできる。また固化(2だポリマー
を溶融温度以下で真空下又は不活性雰囲気下に同相重合
を行って重合度を上昇させることもできる3、 成形前の本発明のポリエステルの融点は約250℃LJ
上、約360℃以下の範囲にあるものが好ましく、さら
に好1し2くは340℃以下である。ここで融点はDS
C又はDTAなどの熱分析により吸熱ピークとして観測
することが可能であるが、次に示す測定法による軟化点
ともほぼ一致しており、この方法で融点を推定してもよ
い。すなわち、カバーガラスの間に薄片状試料をはさみ
、偏光顕微鏡で観察しながら、約り0℃/分の昇温速度
で試料を加熱し、流動開示する温度(軟化点)を測定し
て融点を推定する。
本発明のポリエステルは、例えばWI紺、フィルム、テ
ープ、樹脂などに公知の方法を用いて容易に成結するこ
とができる。[i−製造する場合には、通常の溶融紡糸
方法が用いられる。すなわち、押出機を用いてポリエス
テルを軟化点以上、約400℃以下の温度で、1個又は
複数のオリフィスを有する紡糸口金から押出す。このi
リノイス径は通常0.08〜1.0龍のものが用いられ
る。、このようにして押出されたポリエステル溶融物は
、ν)目下で急冷されるか、又は紡口下(C加熱筒ある
いは保温筒などによって設けられた高温゛轟囲気を通過
したのち、冷却固化して繊維として巻き取られる。この
際のドラフト率は通常1.2〜1000 、巻取速度F
i30〜5000m/分の範囲が好ましい。
このようにして得られたポリエステル繊維は高いモジュ
ラスを有し、そのままで用いることもできるし、さらに
熱処理を行って強度を上昇させることもできる。
この熱処理は無張力下又は若干の張力をかけた状態で行
われ、線維の構造破壊が起きるような高張力下で行われ
るのは好ましくないが、それ以下の張力下では影響は少
ない。また熱処理に際して、必要に応じタルク、グラフ
ァイトなどの融着防止剤を付着させてもよい。さらに、
酸素によるポリエステルの分解を防ぎ、重合反応によっ
て生じる揮発性生成物を除去するために、] Otor
r以下の真空下又は窒素やアルゴンなどの不活性ガスを
断続的若しくは連続的に流した状態で行う。熱処理温度
は通常線維の軟化点以下数十度の温度範囲で行われるが
、熱処理の進行に伴って一般に軟化点は上昇していくの
で、熱処理温度を段階的に上昇させてもよい。また、熱
処理は一般に数分〜24時間程度の範囲内で行われるが
、本発明のポリエステルにおいては熱処理による重合度
や線維強度の上昇速度が極めて大きいことから、数分〜
2時間程度が選ばれる。
また、線維以外のフィルム、テープ、樹脂成形物などの
場合においても、前記の繊維の場合とl?!1様に、そ
れぞれ慣用の方法で成形、熱処理される。
本発明のポリエステルは、主鎖がp〜配向のベンゼン環
、ビフェニレン環及びエステル結合のみから構成される
芳香族ポリエステルとしては、溶融成形に適した異例に
低い融点を有し、かつ溶融状態における流動性が極めて
良好であり、し、たがって溶融成形を極めて円滑に行い
つるという優れた特徴をもっている。また、本発明のポ
リエステルから溶融紡糸した繊維は、極めて短時間、例
えば2時間以内の熱処理によって189/d以上の高強
度のものが得られるように、熱処理による強度上昇速度
が極めて大きいため、従来]二条的実施が困難である一
大要因とされていた長時間処理の問題は容易に解決され
る。
なお、特表昭58−502227号公報には、溶融異方
性のポリエステルから繊維をつくり、塩化カリウムやヨ
ウ化カリウムなどの水溶液をコーティングしたのち熱処
理を施すと、短時間の熱処理で繊維の強度が増大するこ
とが開示されているが、この種のコーティング加工は、
ある種の用途、例えばゴムやプラスチックなどの補強用
繊維として使用する際に、接着性の点で問題がしばしば
生じる。
この点、本発明のポリエステルは、このようなコーティ
ング加工をしなくても、ポリエステル自体に固有する性
質によって、熱処理による物性の改善速度が大きいもの
である。
このような熱処理による物性の改善は、本発明のポリエ
ステルをフィルムやシート、その他の成形物に加工した
ときも、タフネス、引張強度、衝撃強度、引裂強度、耐
熱性などを改善する敏のとして期待できる。
本発明のポリエステルは、これに比較的類似した分子構
造をもつ従来のポリマー(%開昭53−65421号公
報に提案されているポリマー)と比較して、熱処理によ
る成形品の強度の上昇速度が著しく大きい。この理由に
ついては明確ではないが、フェニル置換パラフェニレン
基と4,4′−ビフェニレン基及びバラフェニレン基と
が特別の割合とシーフェンスで配置されていることに基
づくポリエステル鎖の熱運動性や固相重合で副生ずる低
分子物の拡散運動性の点で特異的であることが考えられ
る。
本発明のポリエステルのもう一つの特徴は、高温下にお
いても酸化劣化を受けにくい点にある。
このような特徴により、例えば酸素全含有する雰囲気中
で熱処理したとき、従来公知のポリエステルから成る成
形品では強度や伸度の改善が期待できないのに対し、本
発明のポリエステルを用いた成形品ではそれらの改善が
可能であって、工業的に実施するのに有利である。
本発明のポリエステルの他の特徴は、その成形品、例え
ば繊維が大きな強度、比較的大きな伸度、大きなタフネ
ス、極めて大きな結節強度をもっている点にあシ、また
、高温(例えば150C)での機械的性質にも優れてい
る点にある。さらに本発明のポリエステルは成形(紡糸
)したままでの成形品(繊維)の強度や伸度が大きく、
耐薬品性にも優れていて、かつ成形品(411維)の膨
張率も小さいという特徴を合わせもっている。
本発明のポリエステルは、前記のような種々の特徴を有
しているので、例えばタイヤコードをはじめとした補強
用繊維や、ロープ、ケーブル、織布、防弾衣などに用い
られる繊維、フィルム、樹脂など、主に産業用資材用途
に使用することができる。
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 重合工程 フェニルヒドロキノンジアセテート54.2 F、(0
,20モル)、4,4′−ビフェノールジアセテート2
7.1 ? (0,10モル)、テレフタル酸47.3
F(0,3oモル)及びp−アセトキシ安息香酸36.
79 (0,20モル)をかきまぜ機、減圧蒸留装置を
取付けた重合反応器に仕込み、窒素気流中、かきまぜな
がら80分間で320℃に昇温し、320℃で300分
間反応しめた。さらに5分間かけて徐々に減圧し、次い
で減圧度0.2 torrで15分間反応を行った。反
応終了後、窒素を導入して系を常圧に戻し、ポリエステ
ル溶融物を取り出し、急冷固化させたのち、クラッシャ
ーで粉砕し、チップ化した。
このようにして得たポリエステルの元素分析値を次に示
す。
実測値: 0 74.7%、H3,6%理論値; 0 
74.7%、H3,7%この結果から、モノマーのほぼ
仕込比に応じた共重合組成のポリエステルが生成してい
ることが分る。すなわち、各構造単位の割合は、となる
このポリエステルの示差熱分析(DTA)チャートは、
290℃に小さな溶融吸熱ピークを有し、熱重量分析(
TG)によってめた分解温度は約430℃であった。ま
た、軟化点は300℃であり、溶融状態で光学異方性を
示した。固有粘度は4.1で、320℃における溶融粘
度は88ポイズであった。
紡糸1枚 得られたチップを180℃で8時間減圧乾燥したのち、
スクリュー直径25mmの押出機及び紡口径0、251
ml、ホール数6個の紡糸孔を備えた溶融紡糸装ftを
用いて紡糸孔温度330℃で押出し、毎分180mの速
度で巻き取った。得られたポリエステル繊維は単糸デニ
ール16.L強度8.:M/d、伸度1.9係、初期モ
ジュラス46(1/dであった。
熱処理工程 内容積10tの円筒型フラスコの中に線維金入れ、窒素
を毎分2を流しながら、40分間で300℃まで昇温し
、さらに60分間300℃で熱処理した。得られた熱処
理系は強度18.89/d、伸度5.1%、初期モジュ
ラス4459 / dであり、短時間の熱処理で強度及
び伸度が著しく上昇してい′#。
比較例1 本比較例で、特開昭53−65421号公報に記載され
たフェニルヒドロキシン残基及びテレフタル酸残基から
構成されるポリエステルから得られた繊維が、熱処理に
よる強度上昇速度において、本発明のポリエステルから
得られた線維に比較して劣ることを例示する。
フェニルヒドロキノンジアセテート1309(0,48
モル)、テレフタル酸769(0,46モル)から、実
施例1と同様な方法でポリエステルを得た。このポリエ
ステルの軟化点は340℃、固有粘度は2.1であった
。このポリエステルを実施例1と同じ溶融紡糸装置で、
紡糸孔温度350℃で押出し、毎分73mで巻き取った
。得られたポリエステル繊維は単糸デニール18、強度
1.1f/d。
伸!10.4s、初期モジュラス322 f / dで
あった。
このポリエステル繊維を実施例1と同様な装置を用いて
330℃で1時間、6時間及び14時間熱処理した線維
の強度はそれぞれ5.5r/d、16.9S’/d= 
18.2 y/aであり、実施例1のポリエステル繊維
に比較して熱処理による強度上昇速度が遅い。
実施例2.3 実施例1と同様にして、モノマー組成比の異なるポリエ
ステルを製造した。これらのポリエステルの軟化点、固
有粘度及び元素分析値を次表に示す。
これらのポリエステルは、いずれも溶融異方性を示し、
重合装置から取り出したとき、曳糸性を有していた。
また、いずれのポリエステルかラモ該ポリエステルの軟
化点以上の温度に加熱した熱プレス機によって強いシー
ト状物が得られた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 】 一般式 %式% (式中のR、R’は水素原子、メチル基又はエチル基、
    x 、 x’は1〜4の整数、k、l、m及びnFiそ
    れぞれの単位のモル分率であシ、これらは0.95m≦
    1<+z≦1.05m の関係を満たすものである) で示される構造単位から実質的に成るポリエステル。
JP5645384A 1984-03-24 1984-03-24 新規なポリエステル Pending JPS60199028A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1988000955A1 (en) * 1986-07-28 1988-02-11 Toray Industries, Inc. Aromatic polyesters with good heat resistance
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