JPS60198B2 - 磁気保持装置を有するシ−ト材加工装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、シート材加工装置に関し、さらに詳しくは
シート材支持表面と工具キャリッジ組立体とを具備し、
該工具キャリッジ組立体はプログラム制御コンピュータ
ーから受ける指令信号に応答して工具を支持表面上に拡
げられたシート材と加工係合状態で移動させる形式の装
置の改良に関するものである。

この種の装置においては、工具のプログラム制御された
運動はシート材支持表面に対し相対的になされ、精度の
高い加工製品を得るためには、シート材を支持表面に対
し一定の位置に確実に保持することが必要である。

工具がシート材に直接的に加工係合して移動する形式の
装置、たとえば工具が切断工具またはマーキング工具で
ある装置、の場合においては、工具によりシート材に作
用する加工圧力が支持表面に対するシート材の移動を生
じさせないように、シート材は工具の領域で支持表面に
しっかりと保持されていることが特に望まれるところで
ある。工具の加工領域近傍でシート材を支持表面に係合
状態で保持するための手段の具備するシート材加工装置
がこれまでに数多く工夫されている。

この目的に真空保持テーブルが特に有効であることは知
られているけれども、この種のテーブルは真空発生装置
を必要とし、その製造コストは比較的高値であり、さら
に装置の構造に基因する高い作動コストが実質的に付加
される。従って、この発明の主たる目的は、支持表面に
対する一定の位置にそしてシート材上で加工する工具の
作動領域の極く近傍で、シート材を確実に保持するため
比較的簡単な磁気または電磁石手段を具備してなる改良
されたプログラム制御可能なシート材加工装置を提供す
ることである。

この発明に基づく改良されたシート材切断装置は、切断
すべきシート材が拡げられる支持表面を有するテーブル
と、プログラム制御可能な制御器と、工具と、制御器か
ら受け取る指令信号に応答して支持表面に拡げられたシ
ート材と加工係合して支持表面に対し移動するように工
具を支持する工具キャリッジ組立体とを具備する。

この装置はさらに、テーブル上に拡げられたシート材の
部分と重合関係に配置された少なくとも一個の可孫性材
料からなる帯状体と、シート材の該部分をテーブルにク
ランプするために帯状体をテーブルに対し固定クランプ
関係に維持するための磁気手段と、工具の加工領域内の
前記帯状体の部分をシート材に対して離間した関係に保
持するための帯状体支持手段とを具備する。以下、図面
を参照すると、この発明を具体化するシート材を加工す
るための自動制御装置は参照符号１０で概略的に図示す
る。

この装置１０は、単一層のシート材または数層のシート
材の積重体のような比較的薄いシート材を切断するよう
に特に設けられており、概略的に符号１２で示すテーブ
ル組立体を具備する。このテーブル組立体１２は上方に
面した平坦でかつ比較的堅いシート材支持表面１４を有
している。切断工具は、好ましくは少なくとも１インチ
（２．５４弧）以上の直径を有する切断ホイール１６か
らなり、支持表面１４上に拡げられた柔軟な織物シート
Ｓのようなシート材と切断的に係合して自由に転動する
。切断ホイール１６は、概略的に符号１８で示す工具キ
ャリッジ組立体上に支持される。この工具キャリツジ組
立体１８は、プログラム制御可能な数値制御器２０から
受ける指令信号に応答して、切断ホイール１６をテーブ
ル１２に対し縦方向および横方向に移動させる。制御器
２０はさらにキャリッジ組立体１８に対する切断ホイー
ル１６の移動を制御する。それ故に装置１０は、シート
材からパターン片（たとえば、ワイシャツのような衣服
の製造に用いられるパターン片）を形成するように予じ
め設定された切断線に沿って切断ホイール１６を移動さ
せるべく、プログラム制御することができる。この種の
装置において常であるように、この装置によって得られ
る各パターン片が、制御器２０に議み取られる予じめ設
定されたテーププログラムによって限定されるパターン
の精密な複製であるためには、シート材は支持表面の一
定の位置に堅固に保持されなければならない。

この発明に基づく装置１０は、概略的に符号２２で示す
シート材保持手段を具備し、支持表面１４の縦方向に延
びる少なくとも１個の可操性材料の帯状体２４を、シー
ト材Ｓの関連する部分上に重合戦層しうるように有する
。そして可操性材料の帯状体を支持表面１４の方へ偏俺
させて、シート材Ｓの関連した部分を支持表面に対し一
定の位置に堅固にクランプするために、磁気手段が設け
られる。さらに、切断ホイール１６が帯状体２４に接触
することなく支持表面１４の上方で自由に移動すること
ができるように、切断ホイール１６の近傍の帯状体２４
の一部分を支持表面１４に対して離間した状態に保持す
るために、帯状体支持機構が設けられる。これらについ
ては後に詳細に説明する。次に装置１０１こついて説明
すると、キャリッジ組立体１８はＸキャリツジ２６とＹ
キヤリツジ２８を具備し、Ｘキャリッジ２６は、Ｘ駆動
モータ３２により駆動されるピニオン（図示しない）と
係合する一組のラック３０，３０もこよってＸ座標軸の
一方向または反対方向に支持表面１４上で縦移動しうる
ように支持されている。Ｘ駆動モータ３２は制御器２０
からケーブル３４を介して伝達される指令信号によって
付勢され、ピニオンを回動させる。Ｙキャリッジ２８は
、テーブル１２の横方向にそしてＸキャリツジ２６に対
し相対的にＹ座標軸方向に移動しうるように×キャリツ
ジ２６上に装着され、×キャリツジ上にジャーナル軸支
されかつ×キャリッジの横方向に延びびるリ‐ドねじ３
８を駆動するＹ駆動モータ３６によってＹキャリッジ２
８は移動する。駆動モータ３６は、モータ３２と同様に
、制御器２０からケーブル３４を介して伝達される指令
信号に応答して付勢される。切断ホイール１６は、Ｙキ
ャリッジ２８の突出端部に取り付けられた台４０の下方
に懸架され、この懸架部は、台４０の上方でフレーム４
４により支持された空気圧的にまたは液氏的に作動する
アクチュェーター４２を備えている。

このアクチユエーター４２は、シリンダー４５とピスト
ン４６とピストンロッド４７を有し、ピストンロッド４
７はスィベルジョィント４８と矩形状の駆動ロッド５０
とを介してピストン４６と切断ホイール１６とを連結す
る。切断ホイール１６は、駆動ロッド５０の二又状の下
方端部に回動自在にジャーナル軸支される。アクチュェ
ーターまたは流体モータ４２は、テーブル１２上のシー
ト材に切断係合するように切断ホイール１６を下降させ
、そしてホイール１６の尖鋭な刃先を支持表面１４に圧
接させて切断サイクル中にシート材Ｓを繋断するための
下方への力を付与するのに利用することができる。

供給ライン５１を経て流体モータ４２へ伝えられる空気
圧または液圧は、ピストン４６と切断ホイール１６を下
降させて切断ホイール１６へ下方への力を付与するため
に、ピストン４６の上方表面に作用する。ピストンロッ
ド４７の上端部を取巻くコイルばね５２は、シリンダー
４５内の圧力が解除されるときにピストンと切断ホイー
ルを第２図に破線で示す位置へ上方に偏俺させるべ〈、
ピストンロッド４７とシリンダー４５との間で作用する
。かくして、シリンダー４５内の圧力を制御することに
よって、切断ホイール１６を切断テーブル１２上に拡げ
られたシート材Ｓに係合させまたは係合から離すことが
可能となる。しかも駆動系に故障が生じた場合でもコイ
ルばね５２が切断ホイール１６を支持表面１４の上方の
安全位置へ上昇させる。第１図に示す径路Ｐのような予
じめ設定された径路に沿って切断するためには、切断ホ
イール１６をキヤリツジ２６と２８によってテーブル１
２上を移動させ、さらにその移動方向に方向付けしなけ
ればならない。

それ故に、切断ホイール１６を保持する矩形状駆動ロッ
ド５０は歯付きプーリ５４と摺動的に係合し、歯付きプ
ーリ５４は歯付きタイミングベルト５８によって他の歯
付きプ−ＩＪ５６とり駆動モータ６川こ連結されている
。駆動モータ６０は、制御器２０から受ける指令信号に
応答して駆動ロッド５０を回動させて、切断ホイール１
６をその移動方向に方向付ける。スィベルジョィント４
８は駆動ロッド５０を、ピストンロッド４７とは無関係
に、回動させ、そして駆動ロッド５０をプーリ５４を通
して上昇および下降させる。このように、キャリツジ２
６と２８の複合運動が、支持表面１４のすべての領域に
わたって切断ホイール１６を切断径路に沿って移動させ
、同時に駆動モー夕６０が切断ホイール１６をその移動
方向に方向付ける。この形式の装置としては、「裁断ホ
イールによるシート材料裁断方法および装置」と題する
／・ィンツ・ジョセフ・ガーバーとダビッド・アール・
パールによる発明があり、特開昭５７一２１２９ｙ号公
報（出願人は本願出願人と同一）に開示されている。前
記のようにこの発明を構成する保持機構２２は、少なく
とも一個の可操性帯状体２４を有する。

そして保持機構は好ましくは、図示するように、互いに
平行状態に離間してテーブル１２の縦方向に延びる複数
の帯状体２４，２４からなる。図示の帯状体２４．２４
は可榛’性の強磁性材料で形成され、その両端部はテー
ブル１２の両端部で横方向に延びる固定細片６４，６４
（第１図に一方のみ図示する）に固着される。帯状体２
４，２４は、軸芯が互い平行状態でキャリッジ組立体１
８の横方向に延びる複数のローラ６６，６６によって、
切断器の加工領域内に支持される。

ローラ６６，６６は、Ｘキヤリツジ２６と共にそしてテ
ーブル１２に対して移動しうるように、Ｘキャリッジ２
６の両側部にそれぞれ装着された支持板６８，６８上に
ジャーナル軸支され「 このローラのうち２個（６６′
，６６′で図示する）は、第２図に明瞭に図示するよう
に、切断ホイール１６の前方および後方で支持表面１４
に極く接近して取付けられる。帯状体２４，２４は第２
図に図示するような蛇行径路でローラ６６の上および下
に挿通されており、ローラ６６，６６は工具または切断
ホイール１６の加工領域おいて支持表面１４に対して離
間した状態で帯状体２４，２４の一部分を保持する。帯
状体２４，２４は磁力によって支持表面１４に係合する
ように吸着される。

この磁力を供給する手段は、変更することができ、たと
えばテーフル１２と関連して支持表面１４の下方に装着
された複数の電磁石で構成することもできる。しかし第
２図においては、図示を簡略にするために、複数の永久
磁石７０，７０が支持表面１４の直ぐ下方でテーブル１
２に埋設されている。切断すべきシート材を支持表面１
４上に拡げることを容易にするために、シート材が帯状
体と接触することなく支持表面上で移動できるように少
なくとも帯状体２４，２４の一部分を支持表面の上方に
上昇させるための手段が形成される。

このために図示の装置１０は固定細片６４，６４に連結
された流体モータ７２，７２を具備する。この流体モー
タ７２，７２は、帯状体２４，２４の固定細片６４，６
４と関連した部分が支持表面１４にほぼ接近した位置へ
固定細片を下降させ、そして帯状体の関連した部分が支
持表面１４の上方である距離だけ離間した位置（第２図
に破線で図示する）へ固定細片を上昇させる。２個のロ
ーラ６６′，６６′をそれぞれ関連した支持板６８，６
８に対して上昇および下降させるために補助手段（図示
しない）を設けることもできる。

それによって、支持表面１４に関連した帯状体２４，２
４を支持表面１４に対して垂直的に離間された平行関係
の位置へ移動させることができる。流体モータ７２，７
２と、ローラ６６′，６６′を上昇させる装置は、永久
磁石７０，７川こよって帯状体に作用する保持力に打勝
つように、帯状体２４，２４上に上方への力を作用させ
る。前記の装置は帯状体をシート材支持表面から離れる
ように移動させるために設けられ、帯状体２４，２４が
支持表面の上方に上昇されるとき偏橋力が容易にカット
オフできるように、電磁的偏騎手段を利用することが好
ましい。装置の作動について説明すると、磁石７０，７
０が強磁性帯状体２４，２４に下方への力を作用させ、
支持表面１４上のシート材Ｓは帯状体と支持表面との間
に効果的にクランプされる。

キャリッジ組立体１８がテーブル１２の縦方向のいずれ
かの方向に前進するとき、ローラ６６，６６はキャリッ
ジ組立体１８の前方で帯状体２４，２４の関連した部分
を拾い上げ、そしてその後方で帯状体の他の部分を敷設
してゆく。ローラ６６，６６により支持された帯状体の
部分は、支持表面１４に対し離間した状態で保持されて
おり、切断ホイール１６は帯状体２４，２４と支持表面
１４の間の領域で帯状体と接触することなく自由に回動
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明を具体化するシート材料切断装置の
斜視図であり、第２図は、第１図の線２−２における第
１図の装置の拡大部分断面図である。 （符号の説明）、１０…・・・シート材加工装置、１２
・・・・・・テーブル組立体、１４…・・・支持表面、
１６・・・・・・切断ホイール、１８・・…・工具キャ
リッジ組立体、２０・・・・・・制御器、２２・・・・
・・シート材保持機構、２４・・・・・・帯状体、４２
・・・…アクチュェーター、６６，６６′……ローラ、
６８・・・・・・支持板、７０・・…・永久磁石。 ＦＩＧ．１ ＦＩＧ． ２．

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シート材を拡げた状態で支持するための支持表面を
   構成するテーブル組立体と、該支持表面上の定位置にシ
   ート材を保持する機構と、上記テーブル組立体上で動き
   得る工具キヤリツジ組立体と、該工具キヤリツジ組立体
   によって支持された工具と、支持表面上に拡げられたシ
   ート材を加工するように工具を移動させるために工具キ
   ヤリツジ組立体と工具とを支持表面に対して移動させる
   駆動機構とを具備し、前記シート材保持機構はシート材
   の支持表面上に拡げられた部分に重合するように支持表
   面１４の長手方向に延びる少なくとも１枚の可撓性材料
   からなる帯状体２４と、シート材の前記部分を支持表面
   １４に対し定位置にクランプするように前記帯状体２４
   を支持表面１４の方へ偏倚させる磁気装置７０と、前記
   工具１６が支持表面上に拡げられたシート材を加工する
   ように支持表面１４に対して相対的に移動するとき前記
   帯状体２４の前記工具１６の加工領域近傍にある部分を
   前記支持表面１４から離間した状態に推持する帯状体支
   持構造６６，６８とからなることを特徴とするシート材
   加工装置。 ２ 前記帯状体２４は強磁性材料で形成され、前記磁気
   装置７０は前記支持表面１４と協同することを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項に記載のシート材加工装置。 ３ 前記工具キヤリツジ組立体１８が前記帯状体支持構
   造６６，６８を具備していることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項または第２項に記載のシート材加工装置。 ４ 前記帯状体支持構造は前記工具キヤリツジ組立体１
   ８にジヤーナル軸支されかつ前記帯状体２４と係合する
   複数のローラ６６を有することを特徴とすることを特徴
   とする特許請求の範囲第３項に記載のシート材加工装置
   。５ 前記帯状体２４は前記複数のローラ６６の間を縫
   うように挿通されていることを特徴とする特許請求の範
   囲第４項に記載のシート材加工装置。 ６ 前記ローラ６６は、それらの軸線が互いに平行にな
   るように前記支持表面１４を横断する方向に延びている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第４項に記載のシート
   材加工装置。 ７ 前記ローラ６６のうち少なくとも２個は、前記工具
   １６の長手方向の両側で前記帯状体２４を前記支持表面
   １４に極く接近した位置に保持することを特徴とする特
   許請求の範囲第４項に記載のシート材加工装置。 ８ 前記工具１６は、前記帯状体２４と前記支持表面１
   ４との間で移動しうるように、前記工具キヤリツジ組立
   体１８上に支持されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第４項に記載のシート材加工装置。 ９ 前記帯状体２４の工具の加工領域近傍にある部分は
   、前記帯状体支持構造６６，６８の両端部の中間に配置
   されていることを特徴とする特許請求の範囲第３項に記
   載のシート材加工装置。 １０ 前記帯状体支持構造６６，６８は、前記帯状体の
   一部分が前記支持表面１４の前記帯状体の該部分と協同
   する部分にほぼ接して横たわる位置と、前記帯状体２４
   の前記部分が前記支持表面１４からやや離間する位置と
   の間で、前記帯状体の前記部分を移動させることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項または第２項に記載のシー
   ト材加工装置。 １１ 前記支持表面１４の長手方向に延びかつ互いに離
   間して平行に配置された複数の可撓性材料の帯状体２４
   ，２４を具備することを特徴とする特許請求の範囲第１
   項または第２項に記載のシート材加工装置。 １２ 前記工具は回転切断ホイールからなることを特徴
   とする特許請求の範囲第１１項に記載のシート材加工装
   置。 １３ 前記工具は回転切断ホイールからなることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項または第２項に記載のシー
   ト材加工装置。