JPS60197728A - 導電性有機重合体及びその製造方法 - Google Patents

導電性有機重合体及びその製造方法

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JPS60197728A
JPS60197728A JP21228083A JP21228083A JPS60197728A JP S60197728 A JPS60197728 A JP S60197728A JP 21228083 A JP21228083 A JP 21228083A JP 21228083 A JP21228083 A JP 21228083A JP S60197728 A JPS60197728 A JP S60197728A
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potassium dichromate
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Shohei Tamura
田村 正平
Sadamitsu Sasaki
佐々木 貞光
Masao Abe
正男 阿部
Jun Nakazawa
中沢 準
Takashi Ichinose
一瀬 尚
Keiji Nakamoto
中本 啓次
Keishi Yumoto
湯本 恵視
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は導電性有機重合体及びその製造方法に関し、詳
しくは、アニリンの酸化重合により得られる新規な導電
性有機重合体及びその製造方法に関する。
殆どの有機物質は電気的に絶縁性であるが、しかし、有
機半導体として知られる導電性を有する有機重合体の一
群が近年、注目を集めている。一般にそれ自体が導電性
である有機物質は3種類に分類される。第1はグラファ
イトである。グラファイトは厳密には有機物質とはみな
されていないが、有機共役系の極限構造を有すると与る
こともできる。このグラファイトはそれ自体で既にかな
り高い導電性を有するが、これに種々の化合物をインタ
ーカレートすることにより、一層高い導電性を有せしめ
ることができ、遂には超電導体となる。しかし、グラフ
ァイトは二次元性が強く、成形加工が困難であるので、
その応用面において障害となっている。
第2は電荷移動錯体であって、例えば、テトラチアフル
バレンとテトラシアノキノジメタンをそれぞれ電子供与
体及び電子受容体として得られる結晶性物質は、室温で
400〜5GO3/(2mという非常に大きい電導性を
有するが、このような電荷移動錯体は重合体でないため
に、実用的な応用を図るにはグラファイトと同様に成形
加工性に難点がある。
第3はポリアセチレンによって代表されるように、ドー
ピングによって高導電性を有するに至るπ電子共役系有
機重合体である。ドーピング前のポリアセチレンの電導
度は、トランス型が1O−5S/cll、シス型が10
−93/amであり、半導体乃至絶縁体に近い性質を有
している。しかし、このようなポリアセチレンに五フッ
化ヒ素、ヨウ素、二酸化イオウ、塩化第二鉄等のような
電子受容性化合物或いはアルカリ金属のような電子供与
性化合物をドーピングすることにより、それぞれp型半
導体及びn型半導体を形成させることができ、更には1
0 S/a11もの導体レベルの高い導電性を与えるこ
ともできる。上記ポリアセチレンは理論的には興味深い
導電性有機重合体であるが、反面、ポリアセチレンは極
めて酸化を受けやすく、空気中で容易に酸化劣化して性
質が大幅に変化する。ドーピングされた状態では一層酸
化に対して敏感であり、空気中の僅かな湿気によっても
電導度が急激に減少する。この傾向はn型半導体に特に
著しい。
また、ポリ(p−フェニレン)やポリ(p〜フェニレン
サルファイド)もドーピング前はその電導度がそれぞれ
10=S/cm及び105/cmであるが、例えば前記
した五フッ化ヒ素をドーピングすることにより、それぞ
れ電導度は500 S/国及びIs/C11である導電
性有機重合体とすることができる。これらのドーピング
された有機重合体の電気的性質も程度の差こそあれ、や
はり不安定である。
このようにドーピングされた導電性有機重合体の電気的
性質が一般に環境に対して非常に不安定であることは、
この種の導電性有機重合体に共通する現象であって、こ
れらの実用的な応用の障害となっている。
以上のように、従来より種々の有機導電性物質が知られ
ているが、その実用的な応用を展開する観点からは成形
加工性にすぐれる重合体形態が好ましい。
一方、酸化染料としてのアニリンの酸化重合体に関する
研究も、アニリンブラックに関連して古くより行なわれ
ている。特に、アニリンブラック生成の中間体として、
式(1)で表わされるアニリンの8量体がエメラルデイ
ン(emeraldlne)として確認されており(^
、 G、 Green et al、J。
Chew、 Soc、、97.2388 (1910)
 ;101 、111?(1912) ) 、これは8
0%酢酸、冷ピリジン及びN、N−ジメチルホルムアミ
ドに可溶性である。また、このエメラルデインはアンモ
ニア性媒体中で酸化されて、式(II)で表わされるニ
グラニリン(nigraniline )を生成し、こ
れもエメラルデインと類似した熔解特性を有することが
知られている。
更に、近年になって、R,Buvetらによってこのエ
メラルデインの硫酸塩が高い導電性牽有することが見い
出されている(J、 Polymer 5ci−+ c
l 1a12931 i 2943 (1967) ;
 22.11B? (1969) )。
本発明者らは、安定で高導電性を有する有機材料、特に
、導電性有機重合体を得るために、アニリンの酸化重合
に関する研究を鋭意重ねた結果、アニリンの酸化重合の
反応条件を選択することにより、上記エメラルデインよ
りも邊かに高分子量を有し、且つ、既にその酸化重合段
階でドーピングされているために、新たなドーピング操
作を要せずして安定で且つ高導電性を有する重合体を得
ることができることを見出して本発明に至ったものであ
る。
本発明による導電性有機重合体は、アニリン又はアニリ
ン水溶性塩をプロトン酸含有反応媒体中で酸化剤により
酸化重合させて得られる電導度が6−3 10S/am以上、通常、10 〜10 S/amであ
る高分子量重合体であって、濃硫酸の0.5 、、g/
dI溶液が30℃において0.10以上の対数粘度を有
することを特徴とする。
このような本発明による導電性のアニリンの酸化重合体
は、乾燥した粉末状態で通常、緑色乃至黒縁色を呈し、
一般に導電性が高いほど、鮮やかな緑色を呈している。
しかし、加圧成形した成形物は、通常、光沢のある青色
を示す。
本発明による導電性有機重合体は水及び殆どの有機溶剤
に不溶性であるが、通常、濃硫酸に僅かに溶解し、又は
溶解する部分を含む。濃硫酸への熔解性は、重合体を生
成させるための反応条件によっても異なるが、通常、0
.2〜10重量%の範囲であり、殆どの場合、0.25
〜5重量%の範囲である。但し、この溶解度は特に高分
子量の重合体の場合には、重合体が上記範囲の溶解度を
有する部分を含むとして理解されるべきである。
本発明による重合体は、濃硫酸の0.5g/dl溶液が
30℃において0.1〜1.0の範囲の対数粘度を有し
、殆どの場合、0.2〜0.6である。この場合におい
ても、特に高分子量の重合体の場合には、濃硫酸に可溶
性の部分が上記範囲の対数粘度を有するとして理解され
るべきである。
前記したように、エメラルデインが80%酢酸、冷ピリ
ジン及びN、N−ジメチルホルムアミドに可溶性である
のと著しい対照をなし、また、本発明による重合体の濃
硫酸溶液の粘度も同じ条件下にエメラルデインやアニリ
ンブラックに比べて非常に大きい値を示し、これらによ
って本発明による重合体が高分子量重合体であることが
示される。
更に、示差熱分析結果も本発明による重合体が高分子量
重合体であることを示している。
本発明による重合体の構造は未だ確定されていないが、
赤外線吸収スペクトルはエメラルデインのそれに類似す
る一方、高分子量であると共に高導電性を有するので、
アニリンが頭尾結合で連続して重合体鎖を形成する次式
のような実質的に線状のπ電子共役系重合体であるとみ
られる。
(III) また、本発明による重合体は高導電性を有するが、アン
モニアで補償することによって導電性が大幅に減少し、
再度硫酸でドーピングすることにより当初の高導電性を
回復することがら、既にその酸化重合の段階でプロトン
酸によりドーピングされていることが確認される。また
、重合体をアンモニアで補償した後、再度硫酸でドーピ
ングした重合体の赤外線吸収スペクトルは、アンモニア
補償前の重合体のそれと完全に一致することからも、本
発明による重合体がプロトン酸によりドーピングされて
いることが確認される。更に、このように本発明による
重合体がアンモニアで補償される事実及び熱起電力の符
号から、この重合体はp型である。
以上のように、本発明に従って、アニリンの酸化重合に
よって得られる導電性有機重合体は、その重合段階で既
にプロトン酸によってドーピングされているために、新
たなドーピング処理を要せずし、て高導電性を有し、し
かも、長期間にわたって空気中に放置しても、その導電
性は何ら変化せず、従来より知られているドーピングし
た導電性有機重合体に比較して、特異的に高い安定性を
有している。
本発明による導電性有機重合体は、アニリン又はアニリ
ン水溶性塩をプロトン酸と酸化剤とを含有する反応媒体
中で酸化重合させて得ることができる。
アニリン水溶性塩としては、通常、塩酸、硫酸等の鉱酸
塩が好適であるが、これらに限定されるものではない。
また、酸化剤も特に制限されるものではないが、酸化ク
ロム(mV)や、重クロム酸カリウム、重クロム酸ナト
リウム等の重クロム酸塩が好適であり、特に、重クロム
酸カリウムが最適である。しかし、クロム酸、クロム酸
塩、li[クロミル等のクロム系酸化剤や過マンガン酸
カリウムのようなマンガン系酸化剤も必要に応じて用い
ることができる。また、プロトン酸としては、硫酸、塩
酸、臭化水素酸、テトラフロオロホウ酸(HBF4 )
、ヘキサフルオロリン酸(HPF6 )等が用いられる
が、特に硫酸が好適である。アニリン水溶性塩を形成す
るために鉱酸を用いるとき、この鉱酸は上記プロトン酸
と同じでも、異なってもよい。
反応媒体としては水、水混和性有機溶剤及び水非混和性
有機溶剤の1種又は2種以上の混合物を用いることがで
きるが、通常、アニリン水溶性塩が用いられるときは、
反応媒体にはアニリン水溶性塩を熔解する水、水混和性
有機溶剤又はこれらの混合物が用いられ、また、アニリ
ン自体が用いられるときは、反応媒体としては、アニリ
ンを溶解する水混和性有機溶剤又は水非混和性有機溶剤
が用いられる。尚、上記有機溶剤はいずれも用いる酸化
剤によって酸化されないことが必要である。
例えば、水混和性有機溶剤としては、アセトン、テトラ
ヒドロフラン、酢酸等のケトン類、エーテル類又は有機
酸類が用いられ、また、水非混和性有機溶剤としては四
塩化炭素、炭化水素等が用いられる。
本発明において、導電性有機重合体の特に好ましい製造
方法は、アニリン又はアニリン水溶性塩をプロトン酸含
有反応媒体中で酸化剤で酸化重合させて導電性有機重合
体を製造する方法において、上記酸化剤を含む反応媒体
におけるプロトン酸/重クロム酸カリウムモル比を1.
2以上として、電導度が10’−63/−以上である高
分子量重合体であって、濃硫酸の0.5g/dl熔液が
30℃において0.10以上、殆どの場合、0.2〜0
.6の対数粘度を有する重合体を得ることを特徴とする
反応温度は溶剤の沸点以下でれば特に制限されないが、
反応温度が高温になるほど、得られる酸化重合体の導電
性が小さくなる傾向があるので、高い導電性を有する重
合体を得る観点からは常温付近が好ましい。
本発明の方法においては、好ましくは、アニリンの有枠
溶液又はアニリン水溶性塩の水溶液中に攪拌下にプロト
ン酸酸性の酸化剤水溶液を滴下し、又は一括添加して反
応を行なわせる。通常、数分程度の誘導期間を経た後、
直ちに重合体が析出する。このように反応は直ちに終了
するが、通常、その後数分乃至数時間、熟成のために攪
拌する。
次いで、反応混合物を大量の水中又は有機溶剤中に投入
し、重合体を濾別し、濾液が中性になるまで水洗した後
、アセトン等の有機溶剤にてこれが着色しなくなるまで
洗滌し、真空乾燥して、本発明による導電性有機重合体
を得る。
本発明の方法において、得られる導電性有機重合体の導
電性は、アニリンの酸化重合が行なわれるプロトン酸と
酸化剤とを含有する反応媒体の組成に密接に関連してお
り、高導電性の酸化重合体を得るためには、上記反応媒
体の組成を本発明にめには、反応の行なわれる反応媒体
におけるプロトン酸/重クロム酸カリウムモル比を1.
2、好ましくは2以上とすることが必要である。通常、
こを得ることができる。尚、前記のように、アニリンの
有機溶液又はアニリン水溶性塩の水溶液にプロトン酸酸
性の酸化剤水溶液を添加して反応を行なわせる場合、酸
化剤水溶液におけるプロトン酸の濃度は特に制限される
ものではないが、通常、1〜IONの範囲である。
本発明の方法においては、このようにアニリンの酸化重
合が行なわれる反応媒体中におけるプロトン酸/重クロ
ム酸カリウムモル比が一定であれば、得られる重合体の
導電性は実質的に同じである。即ち、本発明の方法によ
れば、再現性よく所定の導電性を有する重合体を得るこ
とができる。
他方、アニリンに対する重クロム酸カリウムの量は、得
られる重合体の収率を決定する。しかし、重合体の導電
性は、用いる重クロム酸カリウムの量によっては実質的
に影響を受けない。従って、所定のプロトン酸/重クロ
ム酸カリウムモル比の酸化剤水溶液を用い、且つ、重ク
ロム酸カリウムをアニリンに対して当量若しくはそれ以
上用いるとき、所定の導電性を有する有機重合体をほぼ
定量的に得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1 (1)重合体の製造 300m1容量のフラスコ中に水45gを入れ、濃塩酸
4g+1を加え、更にアニリン5g(0,0537モル
)を溶解させ、アニリン塩酸塩水溶液を調製した。
別に、水28.8 gに濃硫酸4.61 g (0,0
47モル)を加え、更に重クロム酸カリウム1.84 
g(0,00625モル)を溶解させた酸化剤水溶液(
プロトン酸/重クロム酸カリウムモル比7.5)を調製
し、これを上記アニリンの塩酸塩水溶液中に攪拌下、室
温で滴下ろうとから30分間を要して滴下した。滴下開
始後、最初の2〜3分間は溶液が黄色に着色したのみで
あったが、その後、速やかに緑色固体が析出し、反応液
は黒縁色を呈した。
滴下終了後、更に30分間攪拌し、この後、反応混合物
をアセトン400 ml中に投じ、2時間攪拌し、次い
で、重合体を濾別した。得られた重合体を蒸留水中で攪
拌洗滌し、濾別し、このようにして濾液が中性になるま
で洗滌を繰り返した。次いで、濾別した重合体をアセト
ンにより濾液が着色しなくなるまで洗滌を繰り返した。
濾別した重合体を五酸化リン上、室温で10時間真空乾
燥し、本発明による導電性性有機重合体を緑色粉末とし
て得た。
(2) 物性の評価 上で得た重合体の赤外線吸収スペクトルを第1図に示す
。比較のために、エメラルディン及び市販ダイヤモンド
・ブラックの赤外線吸収スペクトルをそれぞれ第2図及
び第3図に示す。尚、エメラルデインは A、 G、 
Greenらの方法によって調製した(A、 G、 G
reen et al、+ J、 Chem、 Soc
、+97+2388 (1910) ) 。
この重合体を室温において濃度97%の濃硫酸に加え、
攪拌して、その溶解度を調べたところ、熔解量は1.2
重量%であった。また、濃度0.5g/diとしたこの
重合体の97%濃硫酸溶液の温度30℃における対数粘
度は0.46であった。比較のために、エメラルデイン
及びダイヤモンド・ブラックの同じ条件下での粘度はそ
れぞれ0.02及び0.005であった。
更に、本発明による上記重合体及びエメラルデインにつ
いての空気中における熱重量分析の結果を第4図に示す
。昇温速度は10℃/分である。
次に、上で得た重合体粉末的120■をmi製乳鉢で粉
砕した後、赤外分光光変針用錠剤成形器にて圧力600
0kg/−で直径13鶴のディスクに加圧成形した。幅
約1mm0銅箔4本を銀ペースト又はグラファイトペー
ストでディスクの四隅に接着し、空気中でファン・デル
・ポウ法に従って測定した結果、電導液は0.4O3/
amであった。
2 10Torrの真空中で測定しても、はぼ同じ電導液を
示した。このディスクを4か月間空気中に放置したが、
電導液は実質的に変化しなかった。
また、本発明による上記重合体をアンモニア補償したと
きの赤外線吸収スペクトルを第5図(B)に示し、これ
を5N硫酸で再びドーピングした後の赤外線吸収スペク
トルを第5図(C)に示す。
この再ドーピング後のスペクトルは第5図(A)に示す
当初のそれと全く同じであり、更に、電導液もアンモニ
ア補償前と同じである。従って、本発明による重合体は
、その酸化重合の段階で用いたプロトン酸によって既に
ドーピングされていることが示される。
実施例2 (1) 硫酸濃度が一定である硫酸酸性の酸化剤水溶液
における硫酸/重クロム酸カリウムモル比が重合体の導
電性に及ぼす影響 300fi容量のフラスコ中に水45gを加え、濃塩酸
4mlを加え、更にアニリン5g(0,0537モル)
を溶解させて、アニリン塩酸塩水溶液を調製した。
別に、重クロム酸カリウム1.84g(0,00625
モル)を種々の量の3N硫酸に熔解し、硫酸/重クロム
酸カリウムモル比の種々異なる酸化剤水溶液を調製した
。この酸化剤水溶液を上記アニリン塩酸塩水溶液中に攪
拌下、室温で滴下ろうとから滴下した。滴下終了後、更
に30分間攪拌し、この後、反応混合物をアセトン40
0 ml中に投し、2時間攪拌し、次いで、重合体を濾
別し、乾燥した。
このようにして得た未精製の導電性重合体の電導液(σ
)を第6図に○印で示す。また、上の重合体を蒸留水で
洗滌し、濾別し、このようにして濾液が中性になるまで
洗滌を繰り返した。このようにして得た精製重合体の電
導液を・印で第6図に示す。尚、以下の図面においても
、同様に上記のような未精製重合体を○印で、精製重合
体を・印で示す。
第6図龜示す結果から、酸化剤水溶液におむ)ての導電
性有機重合体を得ることができることが理解される。
(2) 重クロム酸カリウム濃度が一定である硫酸酸性
水溶液における硫酸/重クロム酸カリウムモル比が重合
体の電導液及び収率に及ぼす影響濃度が異なる一定重量
の硫酸に重クロム酸カリウム1.84g (0,006
25モル)を熔解させて、重クロム酸カリウム濃度が5
.2重量%である水溶液を調製した。この酸化剤水溶液
を実施例1と同じくアニリン塩酸塩水溶液0.0537
モルを含む水溶液に攪拌下、室温で滴下して、本発明に
よる重合体を得た。
酸化剤水溶液における硫酸/f!クロム酸カジカリウム
モル比合体の収率及び電導液との関係を第7図に示す。
上記モル比が1.2以上であるとき、電導液が105/
el1以上である重合体を得ることができる一方、アニ
リンに対する重クロム酸カリウムの量が一定であるとき
、重合体の収率がほぼ一定であることが示される。
(3)重クロム酸カリウム濃度が重合体の電導液及び収
率に及ぼす影響 濃度の異なる硫酸水溶液に硫酸/重クロム酸カリウムモ
ル比が7.5となるように重クロム酸カリウムを溶解し
、種々の濃度の重クロム酸カリウム水溶液を調製した。
この酸化剤水溶液を重クロム酸カリウムの約9倍モル量
のアニリン塩酸塩を含む水溶液に室温で滴下し、本発明
による重合体を得た。
結果を第8図に示すように、酸化剤水溶液における重ク
ロム酸カリウム濃度が異なっても、硫酸/重クロム酸カ
リウムモル比が一定であり、且つ、アニリンに対する重
クロム酸カリウム量が一定であるとき、重合体がほぼ一
定の収率で得られると共に、その電導度もほぼ一定であ
ることが示される。
(4) アニリンに対する重クロム酸カリウム量が重合
体の電導度及び収率に及ぼす影響 3N硫酸に重クロム酸カリウムを溶解し、硫酸/重クロ
ム酸カリウムモル比7.5である酸化剤水溶液を調製し
た。実施例1と同じアニリン塩酸塩水溶液に上記酸化剤
水溶液を種々の量で添加して重合体を得た。
アニリンに対する重クロム酸カリウム量が重合体の電導
度及び収率に及ぼす影響を第9図に示す。
尚、硫酸酸性における重クロム酸カリウム1モルは3当
量に相当し、図面において重クロム酸カリウムの当量性
とはアニリンに対するこの重クロム酸カリウムの酸化剤
としての当量性を意味する。
用いた酸化剤水溶液は、硫酸/重クロム酸カリウムモル
比が一定であるので、得られる重合体は電導度がほぼ一
定である一方、得られる重合体の収率はアニリンに対す
る酸化剤水溶液中の重クロム酸カリウム量にほぼ比例す
ることが理解される。
(5)アニリン濃度が重合体の電導度及び収率に及ぼす
影響 3N硫酸に重クロム酸カリウムを溶解し、硫酸/重クロ
ム酸カリウムモル比7.5、重クロム酸カリウム濃度5
.2重量%の酸化剤水溶液を調製した。
この酸化剤水溶液をアニリンに対する重クロム酸カリウ
ムの当量数が1/3になるように添加し、本発明による
重合体を得た。結果を第10図に示す。
酸化剤水溶液における硫酸/重クロム酸カリウムモル比
が一定であり、且つ、アニリンに対する重クロム酸カリ
ウムの量が一定であるとき、アニリン濃度にかかわらず
に、はぼ一定の収率でほぼ一定の電導度を有する重合体
を得ることができる。
実施例3 アニリン塩酸塩6.48g(0,050モル)を3N硫
酸84■1(0,126モル)に溶解したアニリン水溶
液を調製した。重クロム酸カリウム4.90g(0,0
167モル)を溶解させた水溶液に上記アニリン塩水溶
液を室温で滴下し、滴下終了後、30分間熟成した。尚
、上記条件下でのプロトン酸/重クロム酸カリウムモル
比は7.5である。
沈殿した重合体を濾別し、実施例1と同様にして水洗し
、アセトンで洗滌した後、真空乾燥して本発明による重
合体を得た。この重合体の電導度を実施例1と同様にし
て測定したところ、2.8×2 103/ellであった。
実施例4 300m1容量のフラスコにテトラヒドロフラン45g
を入れ、これにアニリン5g(0,0537モル)を溶
解させた。
別に、水82.2 gに濃硫酸13.ILg(0,13
4モル)を加え、更に重クロム酸カリウム5.27g(
0,0179モル)を溶解させた酸化剤水溶液(プロト
ン酸/重クロム酸カリウムモル比7.5)を調製し、こ
れを上記アニリンのテトラヒドロフラン溶液中に攪拌下
、室温で滴下ろうとから30分間を要して滴下した。滴
下開始後は溶液が黄色に着色したのみであったが、その
後、黄緑褐色の粉末が析出し、その後しばらくしてこの
粉末は緑色に変色した。
滴下終了後、更に30分間攪拌し、この後、反応混合物
をアセトン600+wl中に投じ、2時間攪拌し、次い
で、重合体を謹別した。実施例1と同様にして重合体を
洗浄、乾燥した後、電導度を測定したところ、0.25
3/amであった。また、濃硫酸溶液の対数粘度は0.
38であった。
実施例5 実施例4において、テトラヒドロフラン45gに代えて
四塩化炭素45gを用いた以外は、実施例4と全く同様
にして黒縁色粉末状の重合体を得た。この重合体は電導
液0.21S/cm、濃硫酸溶液の電導液0.41であ
った。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による導電性有機重合体の赤外線吸収ス
ペクトル、第2図及び第3図はそれぞれエメラルデイン
及びアニリン・ブラックの赤外線吸収スペクトル、第4
図は本発明による重合体及びエメラルデインの加熱によ
る重量残存率を示すグラフである。 第5図(A)は本発明による重合体、(B)はこの重合
体をアンモニア補償して得られる重合体、及び(C)は
(B)の重合体を硫酸で再ドーピングして得られる重合
体のそれぞれの赤外線吸収スペクトルである。 第6図は本発明の方法において、硫酸濃度が一定である
酸化剤水溶液の硫酸/重クロム酸カリウムモル比と、得
られる重合体の電導液との関係を示すグラフ、第7図は
一定濃度の重クロム酸カリウムを含む硫酸酸性水溶液の
硫酸/重クロム酸カリウムモル比と、得られる重合体の
収率及び電導液との関係を示すグラフ、第8図は一定の
硫酸/重クロム酸カリウムモル比を有する硫酸酸性酸化
剤水溶液の重クロム酸カリウム濃度が、得られる重合体
の収率及び電導液に及ぼす影響を示すグラフ、第9図は
一定の硫酸/重クロム酸カリウムモル比を有する硫酸酸
性酸化剤水溶液のアニリンに対する当量性と、得られる
重合体の収率及び電導液との関係を示すグラフ、第10
図は一定の硫酸/重クロム酸カリウムモル比を有する酸
化剤水溶液の一定量を用いたときのアニリン塩酸塩濃度
と得られる重合体の収率及び電導液との関係を示すグラ
フである。 手続補正書(方式) 昭和60年 4月24日 特許庁長官殿 2、発明の名称 導電性有機重合体及びその製造方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 住 所 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号名 称 日
東電気工業株式会社 4、代理人 住 所 大阪市西区新町1丁目8番3号新町七福ビル 5、補正命令の日付 昭和59年 2月 8日(発送日
 昭和59年 2月28日) 6、補正の対象 願書の発明者の欄及び図面の簡単補正
の内容 (1) 別紙のとおり訂正願書を提出する。 (2) 明細書第27頁12〜16行の[第5図(A)
は・・・赤外線吸収スペクトルである。」を[第5図は
本発明による重合体をアンモニア補償及び再ドーピング
したときの赤外線吸収スペクトルの変化を示し、(A)
は本発明による重合体、(B)はアンモニア補償して得
られる重合体、(C)はアンモニア補償後、硫酸で再ド
ーピングして得られる重合体のそれぞれの赤外線吸収ス
ペクトルを示す。」と補正する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) アニリン又はアニリン水溶性塩をプロトン酸含
    有反応媒体中で酸化剤により酸化重合させて得られる電
    導度が10’S/am以上である高分子量重合体であっ
    て、濃硫酸の0.5g/di溶液が30℃において0.
    10以上の対数粘度を有することを特徴とする導電性有
    機重合体。
  2. (2)アニリン又はアニリン水溶性塩をプロトン酸含有
    反応媒体中で重クロム酸カリウムにより酸化重合させて
    導電性有機重合体を製造する方法において、プロトン酸
    /重クロム酸カリウム6 モル比を1.2以上として、電導度が10 S/(至)
    以上である高分子量重合体であって、濃硫酸の0.5g
    /di溶液が30℃において0.10以上の対数粘度を
    有する重合体を得ることを特徴とする導電性有機重合体
    の製造方法。
JP21228083A 1983-11-10 1983-11-10 導電性有機重合体及びその製造方法 Granted JPS60197728A (ja)

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FR8417105A FR2554822B1 (fr) 1983-11-10 1984-11-09 Polymere organique electroconducteur et procede pour sa fabrication
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