JPS6014445Y2 - 回転式電気かみそりの内刃支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は外刃に対して内刃々先が常に一定角度で接つし
て回転するように内刃を支持し、切れ味の良好な回転式
電気かみそりとしたものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明すると、
１は合成樹脂等より成る円形の内刃台にして、これには
内刃素片２，２．２が３枚放射状に取り付けられるよう
に溝孔３，３．３が設けられている。

４，４．４は前記内刃台１の裏面に装着゛される板状ス
プリングで、弧状に曲がっており、基端にはカギ穴部５
が設けられ、この穴部５が内刃台裏面の同形状の取付用
ボスに嵌め込まれて該ボスが焼き潰されて固定されてい
る。

前記板状スプリング４に前記内刃素片２が取り付けられ
る方法は、従来では単に内刃素片２の下端に横長の取付
孔６が設けられ、この取付孔６に板状スプリング４の自
由端が挿通されているものであった。

従って板状スプリング４はこの取付孔６に対して遊挿状
態であるから内刃素片２は移動可能となっている。

次に上記の従来方式で取り付けた内刃素片が外刃と摺れ
合ってヒゲを切る時の状況を第１図に基き説明すると、
無負荷時、即ちヒゲの導入がなく単に内刃台１が模式的
に矢印方向に回転している時は、内刃素片２は外刃７と
の摺動抵抗のみが影響して、点線状態の様に若干後方へ
倒れている。

そして、外刃孔よりヒゲが導入されると、ヒゲの剪断抵
抗が加わって、これにより内刃素片２は更に除々に後方
へ傾き、又それに追従して内刃素片２下端は板状スプリ
ング４上を移動腰実線状態となる。

このようにヒゲを切る時、内刃素片２は点線の状態から
実線の状態に移動しながら切るので、ヒゲが引張られる
ことにより、傷みを感じ、切れ味の劣るものであった。

又、実線のようになると、内刃素片２はその上下端二箇
所ＣとＤで夫々、内刃台溝孔３の縁部と接触し、その摩
擦抵抗で内刃素片２のスムーズな上下移動が損なわれる
。

その結果、バネ力の弱いものでは内刃素片２の刃先２′
が外刃裏面に適当な圧力で接しず、隙間が生じ、この場
合にもヒゲの逃げ切りが起きて切れ味の低下につながる
。

この様な欠点を本考案は改良しようとするものである。

その為には、ヒゲを切る時に内刃素片２がフラフラ動か
ないように、成る一定の状態に固定する事が必要である
。

そこで、本考案では内刃素片２の下端中央に突出部分８
を設け、この部分８に２個の割溝９，９を組状に作って
三個の突片１０゜１１．１０を形成する。

そして、その内、二個の外側の弾性突片１０，１０の各
外側縁には横方向に切欠ｉ１２，１２を形成する。

一方、前記板状スプリング４の先端には、第４図で示す
切欠溝１２．１２の内縁同士の横幅ＡとはＳ゛同等の長
さである横長の挿入孔１３を形成する。

この挿入孔１３の前後方向の幅Ｂは内刃素片２の厚みよ
り若干大きい程度である。

次に、この内刃素片２の取り付方を説明すると、内刃台
１の溝孔３・・・に挿入後の内刃素片２の下方に突出す
る突片１０，１０部分を第４図の様に互いに内方へ撓ま
せて、板状スプリング４の挿入孔１３へ挿入する。

すると第３図の様に、弾性突片１Ｇ、１０が復元した時
、切欠溝１２，１２が完全に挿入孔１３の長手方向端縁
１３’、１３′に嵌合し、確実に固定される。

これにより、内刃素片２は板状スプリング４に対して成
る一定点で固定され、従来のようにスプリング４に単に
挿通されているだけではないので、スプリング４上を移
動することはない。

本考案の支持装置であれば、ヒゲの剪断前も剪断後も、
刃先２′は外刃裏面に対して成る一定角で接つしている
状態を保ち、従来のようにフラツタせず、この一定角で
ヒゲをカットするので鋭利な剪断ができる。

又、内刃台溝孔３の内縁部分と内刃素片２が摺れ合う箇
所は図のＣ′なる一箇所で、従来、摺れ合っていたもう
一箇所の部分Ｄ′は無くなるので、内刃素片２の上下動
は非常にスムーズになり、従来に比して、内刃素片２の
刃先２′が外刃７の裏面から離れると言う現象は殆んど
無くなり、切れ味の低下現象は激減する。

以上の様に、従来の回転式電気かみそりに於ける内刃支
持装置は、内刃素片の下端に設けた取付孔に内刃押上バ
ネの先端を単に挿通しているだけのものであったから、
ヒゲ剪断時に、その剪断抵抗により内刃々先は逃げてふ
らつきヒゲを引張るようにして切るので、切れ味が悪く
シャープなカットができなかった。

然し、本考案は内刃素片の下端を内刃押上スプリングに
対して固定状態としである。

即ち、内刃素片の下端に一対の弾性突片を設け、これの
夫々外側縁には横方向に切欠溝を形成し、一方、内刃押
上用の板状スプリングの先端には内刃素片の挿入孔を設
け、この孔に、取付時には前記内刃素片の突片を互いに
内側へ撓ませた状態で差し込み、再び逆方向に撓ませて
て元の状態に復帰させれば前記の各切欠溝がこの挿入孔
の内縁に嵌合して確実に固定されるようにしである。

よって内刃素片は剪断前後に於いても一定の状態を保持
し、内刃々先は外刃裏面に一定角、一定接触圧で接し、
切れ味は常に良好に保たれる。

又、内刃素片とこれが取付けられる内刃台溝孔の内縁と
の接触箇所も従来の二箇所から一箇所に減り、摩擦抵抗
が減って内刃素片の上下動がスムーズに行なわれ、外刃
との安定した摺接回転が得られることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来方式による内刃取付の要部断面図で、ヒゲ
剪断前後の内刃素片の動きと、その刃先Ｂ部の拡大部分
図、第２図は本考案によって取付けた内刃素片を備える
内刃台の側断面図と底面図、第３図は本考案による内刃
素片の取付前と取付後の模様を示す図、第４図は取付前
の状態及び取付時に突片が撓まされる状態に於ける内刃
素片の外観図と内刃押上用の板状スプリングの外観図、
第５図は本考案による内刃素片の取付状態図とその剪断
時に於ける刃先拡大部分図である。 １・・・・・・内刃台、２・・・・・・内刃素片、４・
・・・・・板状スプリング、１０，１０・・・・・・突
片、１２，１２・・・・・・切欠溝、１３・・・・・・
内刃素片挿入孔、１３’、１３′・・・・・・挿入孔々
縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内刃台に放射状に配置された内刃素片の下端を、前記内
   刃台裏面に装着される板状スプリングにて押上支持する
   ものに於いて、前記内刃素片の下端に一対の突片を設け
   ると共に、該各突片の外側縁に横向きの切欠溝を形威し
   、前記板状スプリングの遊端には前記内刃素片挿入孔を
   設け、該挿入孔に前記突片を挿入すると共に、前記切欠
   溝を前記挿入孔孔縁に係止してなる回転式電気かみそり
   の内刃支持装置。