JPS60131632A - 磁気記録媒体の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はオーディオ用テープデツキ、ビデオテープレコ
ーダー、ＰＣＭ録音機等の磁気記録装置。

大型コンピューター、パーソナルコンピューター等の端
末データ処理装置等に用いられる強磁性金属薄膜で構成
された磁気記録媒体の製造法に関する。

従来例の構成とその問題点 従来の７　Ｆｅ２Ｏ３、Ｇｏ金含有ｒ−Ｆｅ２０５　ｈ
Ｃｒ０２の強磁性粉末を有機バインダー中に分散させて
塗布するいわゆる塗布型磁気記録媒体に代って、メッキ
法、スパッタリング、真空蒸着、イオンブレーティング
などの方法に依って形成される強磁性金属薄膜は高密度
記録用磁気記録媒体として検討されており、オーディオ
用としては、既に実用化されている。強磁性金属薄膜か
ら成る磁気記録媒体における大きな問題として摩耗と走
行安定性が保障される中で、記録・再生が信頼性高く行
われなければならぬ。磁気記録媒体は磁気的信号の記録
・再生の過程において磁気ヘッドとの高速相対運動のも
とに置かれる。

その際、走行が円滑でかつ安定な状態で行われなければ
ならぬ。また、磁気ヘッドとの接触に依る摩耗や破損が
起りではならない。

しかしながら、強磁性金属層だけでは磁気記録・再生の
過程での苛酷な条件に耐え得るものはなく、そのため強
磁性金属薄膜の表面層に種々の滑剤層を設けることが提
言されている。

上記の問題に対処する一方策として、強磁性金属薄膜の
表面にパーフロロアルキルカルボン酸ＣｎＦ２ｎ＋１Ｃ
ｏ０Ｈモジくハソノ金属塩ｃｎＦ２ｎ＋１ｃｏｏＭで示
されるフッ化物からなる滑剤層を形成させるもの力３提
案されている。なおｎは整数を示すものである。Ｍは金
属元素を示すものである。

当提案に依り、強磁性金属薄膜の摩耗と走行安定性が大
幅に改善するものの、所定のデツキ内における再生信号
の欠落現象（略して目づまりと呼ばれる場合がある。）
が生じる問題点をかがえている。

この原因については、現在調べているが、強磁性薄膜の
表面から何んらかのきっかけで離脱したＣｎＦ２ｎ＋１
ＣＯ０Ｈもしくは’ｎＦｚｎ＋＋　ＣＯＯＭが磁気ヘッ
ドのギャップ付近に凝着するために生じるものと推測さ
れる。

上記のフッ化物の問題点を解決するために、非磁性支持
体の反対面に構成されているバックコート層の表面に、
湿式法に依り脂肪酸を塗布させて該脂肪酸を前記フッ化
物を含む強磁性金属薄膜の表面に転写させる方策が提言
され幾分改善が見られる。しかし、強磁性金属薄膜の表
面には脂肪酸以外にバックコート層の表面に湿式法に依
り脂肪酸を塗布させた際に用いた溶媒によってバックコ
ート中のバインダー、フィラーをも転写させているため
、目づまシ問題の本質的な解決には至っていない。

なお、上記本文中の湿式法とは、アセトン、トルエン、
メチルエチルケトン、アルコール等の溶媒中に所定の滑
剤を溶解させて作製された塗布液をリバースロール法、
ロッドコーティング法等に依って、たとえば強磁性金属
薄膜の表面に塗布し、乾燥工程で前記溶媒を蒸発させて
滑剤を強磁性金属薄膜の表面上に残存させる方法である
。

発明の目的 本発明は、上記の欠点をなくすすなわち、摩耗と走行安
定性が保障される中で、所定のデツキ内における再生信
号の目づまり問題を改善した磁気記録媒体の製造法を提
供するものである。

発明の構成 本発明の磁気記録媒体の製造法は、非磁性支持体の表面
に、強磁性金属薄膜を積層させる工程と、該強磁性金属
薄膜の表面にＣｎＦ　２ｎ−１−１ｃ　ＯＯＨもしくは
ｃｎ”２ｎ＋ｌ　Ｃ００Ｍ　（ｎ　：整数、Ｖは金属元
素を示す。）で示されるフッ化物からなる滑剤層を設け
る工程と、前記非磁性支持体の反対面にバックコート層
を設ける工程と、該バックコート層の表面に乾式法に依
り高級脂肪酸を積層する工程を備えたものであり、本発
明の製造法に依り作成された磁気記録媒体は耐摩耗と走
行安定性が保障され、しかも再生時における目づまり問
題を大幅に改善できるものである。

実施例の説明 以下、本発明の磁気記録媒体の製造法の実施例について
、図面を参照しながら説明する。

第１図は本発明の磁気記録媒体の製造法で構成された磁
気記録媒体の基本構成を示す図である。

本発明の磁気記録媒体の製造法は、非磁性支持体１の表
面に、強磁性金属薄膜２を積層する工程と、該強磁性金
属薄膜２０表面にＣｎＦ２ｎ＋１ＣＯＯＨもしくはＣｎ
Ｆ２ｎ＋ｌＣ００Ｍで示されるフッ化物から々る滑剤層
３を設ける工程と、前記非磁性支持体１の反対面すなわ
ち強磁性金属薄膜２が構成されていない側の面に、バイ
ンダー、フィラー等を含むバックコート層４を塗布する
工程と、該バックコート層４の表面に乾式法に依り高級
脂肪酸からなる滑剤層５を積層する工程を備えている。

」ニ述の乾式法とは、湿式法に対峠とて用いられた方法
すなわち、たとえば強磁性金属薄膜２の表面あるいはバ
ックコート層４の表面に溶媒を介さないで直接滑剤を構
成させる方法を示すものであり、該滑剤を効率よく効果
的に構成させるために、主として真空装置内において、
真空蒸着、イオンブレーティング、プラズマ重合等の手
段を用いて行われる。

本発明に依る強磁性金属薄膜２はＦｅ　＋　Ｇｏ　、　
Ｎｉ。

その他の強磁性金属あるいはＦｅ　ｃｏ　、Ｆｅ　Ｎｉ
　＋Ｃ０Ｎｉ、Ｆ８　ｃｕ、ｃｏ−ｃｒ、ｃｏ　ｅａ、
ｃｏ−ｃｕ。

Ｎｉ−Ｃｕ　、　Ｆｅ　−Ｇｏ−Ｎｉ　、　Ｍｎ−Ｂ１
等の強磁性合金、Ｆｅ−０、Ｇｏ−Ｎｉ−０、Ｆｅ　−
Ｇｏ−０、Ｆｅ−ｃｏ　−Ｃｕ　−０等の酸素を含む磁
性体がメッキ法、真空蒸着、イオンブレーティング、ス
パッタリング法等に依って非磁性支持体１上に積層され
るものである。

本発明に用いられる非磁性支持体１とは、ポリエチレン
テレフタレートまたはその共重合体、混合体、ポリエチ
レンナフタレートまたはその共重合体、混合体からなる
ポリエステルフィルム、ポリエステルイミド、ポリイミ
ド等のポリイミド系フィルム、芳香族ポリアミドフィル
ム等からなるプラスチックフィルムが代表的な例である
。

本発明に使用されるＣｎＦ２ｎ＋＋　ＧＯＯＨもしくは
ＣｎＦ２ｎ＋ｌＣ００Ｍで示されるフッ化物３は、ｎが
７以上であることが望ましい。ｎが６以下であると滑剤
としての効果が見い出されない。

ＭはＭｇ　、　Ｇｏ　、　Ｎｉ　、　Ｚｎ　、　Ｂａ　
、　Ｆ６等の金属元素が望ましい。そして該フッ化物か
らなる滑剤層３は湿式法、乾式法いずれの方法を用いて
もよい。

強磁性金属薄膜２の表面に存在しているフッ化物の量Ｗ
は、１ｏ×１０〜１ｏＯｏ×１０Ｃｑ／／ｃ、Ａ〕好ま
しくは４ｏ×１ｏ〜５０ｏ×１ｏＣｑ／ｃＡ〕である。

この存在量が１○Ｘ　１０　（ｃｒ／ｃ＋Ｄ以下では有
効な走行安定性が得られず、一方１０００　Ｘ　１０８
（ｊ／ｃ４以−ヒでは滑剤層によるスペーシングロスが
伴なう。

本発明に用いられるバックコート層４はバインダーおよ
びフィラー等および溶媒をアトライターもしくはサンド
ミルで一様に分散させた塗布液を才ず作シ、該塗布液を
リバースロール法、ロッドコーティング法等のコーティ
ング方式を用いて、非磁性支持体１の反対面に塗布し、
乾燥工程で前記溶媒を蒸発させてバインダーおよびフィ
ラーヲ非磁性支持体１０反対面に残存させることに依シ
構成されるものである。

バインダーとしては、ポリウレタン、ニトロセルロース
、塩ビー酢ビ、ポリエステル等があげられ、フィラーと
しては炭カル、シリカ、カーボンブラック等があげられ
、溶媒としてはシクロヘキサノン、トルエン、メチルエ
チルケトン等があげられる。

本発明に用いられる高級脂肪酸ＣｍＨ２ｍ＋ｉ　ＣＣ０
０Ｈ（は整数を示す。）は、ｍが７以上であることがの
ぞましい。

ｍが６以下であると、滑剤としての効果が見い出されな
い。該高級脂肪酸をバックコート層４０表面に、乾式法
に依り構成させる一例を乾式法として真空蒸着法を例に
して第２図を用いて説明する。

長尺でかつ広幅の非磁性支持体１の表面に強磁性金属薄
膜２を、該強磁性金属薄膜２の表面にフッ化物からなる
滑剤層３を、前記非磁性支持体１の反対面にバラフコ−
１・層４を形成させた磁気記録媒体６は真空蒸着装置γ
内に設けられた送シ出ＬＩｌ］８カラフリーローラー、
エクスバンダーローラー、近接ローラー、ゴムローラー
等からなる走行系９を経て巻取り軸１ｏに巻き取られる
際、該真空蒸着装置７内に配設され、しかも高級脂肪酸
が充填され所定の温度に設定された蒸発源１１から飛来
してくる高級脂肪酸の蒸発粒子および蒸発分子１１ａは
前記バックコート層４の表面に積層される。蒸発源１１
と搬送状態にある磁気記録媒体６との間には、開口部１
２ａが穿設されたマスク１２が配設されておシ、蒸発源
１１から飛来してくる蒸発粒子および蒸発分子１１ａの
量が開口部１．２ａによって規制されている。１３は蒸
発源１１とマスク１２の間に配されたシャッターを示し
、蒸発粒子および蒸発分子１１ａを磁気記録媒体６上に
積層させたくない場合に前記開口部１２ａを覆い、積層
させる場合には開口部１２ａを覆わない位置に移動させ
られるものである。なお、同図中には図示されていない
が、前記蒸発粒子および蒸発分子の磁気記録媒体６上へ
の積層量を検知するために、水晶膜厚モニターが、前記
開口部１２ａ近傍位置に配設されている。

バックコート層４０表面に乾式法に依り積層される高級
脂肪酸の積層量は５×１ｏ　〜１０００　Ｘ　１０　（
ｇ、　ｃ、、ｉ）好１しくは３０×１○　〜３００Ｘ１
０　ＣｑｉｃＡ’Ｊである。

””ｏ　Ｃｑ／＝）以下では目づまシ防止の効果が見う
レない。１ｏｏ０Ｘ１０　〔ｑ／ｃＡ〕　以上では所定
のデツキ内に配されたポスト等に磁気記録媒体がはりつ
き該磁気記録媒体の走行性が悪化する。

上記本文中では、強磁性金属薄膜２の表面にフッ化物か
らなる滑剤層３を設ける工程後に、前記非磁性支持体１
の反対面にバックコート層３を塗布する工程を行う主旨
で説明を行なったが、強磁性金属薄膜２の表面にフン化
物からなる滑剤層３を設ける工程前に非磁性支持体１の
反対面にバックコート層３を塗布する工程を設けても本
発明の趣旨から何らいつ脱するものではない。

以上のように構成された磁気記録媒体の製造法を用いた
磁気記録媒体はバックコート層の表面に高級脂肪酸を構
成させる際に溶媒を使用していないため、該溶媒に帰因
していたバックコート層中のバインダー、フィラーの強
磁性金属薄膜表面への転写が軽減されるために、目づ１
り問題は十分改善されるものである。

以下に本発明のさらに具体的な一実施例を説明する。

（実施例−１） 重合触媒残査に起因する突起を大幅に抑制して表面粗さ
を３ｏÅ以下にしだ長尺でかつ広幅の平滑ポリエチレン
テレフタレートニ軸延伸フィルムを非磁性支持体として
、真空蒸着装置内において該非磁性支持体の表面に酸素
ガスが支配的な雰囲気内で連続入射角変化蒸着に依りｃ
ｏ−町合金（Ｎｉ＝２０ｗｔ％）を蒸発させて酸素を含
むＣ０−Ｎｉ系からなる強磁性金属薄膜を積層させた。

このときの該強磁性金属薄膜の厚みは１０００人であっ
た。続いて、下記の組成からなる塗布液−１を前記非磁
性支持体の反対面にリバースコーター法に依り塗布して
バックコート層を構成させた。

なお、乾燥後の該バックコート層の厚みは０．５μｍで
あった。

塗布液−１ 続いて、前記強磁性金属薄膜の表面に下記の組成からな
る塗布液−２をロッドコーティング法に依って塗布した
。

この時の強磁性金属薄膜の表面における０９Ｆ、９００
０Ｈ（７）存在量はｓｏ　ｘ　１ｏ　（ｑ／ｃｒ？ｒ　
）であった０ 続いて、強磁性金属薄膜が積層された真空蒸着装置を用
いて、前記バックコート層の表面に、ステアリン酸を蒸
発させて積層させた。バックコート層の表面におけるス
テアリン酸の積層量は４Ｏ×１○　（ｑ／ｃｔＭ：ｌで
あった。

その後、上記磁気記録媒体をＢＭＭの幅に裁断して試料
塵を１の磁気テープとした。

このようにして作成された磁気テープの動摩擦係数およ
び所定の波長下における電磁変換特性を２６℃、６０％
ＲＨの環境下で測定した。

（実施例−２） 強磁性金属薄膜を積層するのに用いた真空蒸着装置内に
おいて、強磁性金属薄膜の表面にＣ１，Ｆ２５ＣＯＯＨ
を真空蒸着法に依り　ｅｏ　ｘ　１ｏ　（ｑ／Ｊを積層
させる以外は実施例−１と同じである。

その後、該磁気記録媒体は８闘の幅に裁断され、試料点
を２の磁気テープとされた。

このようにして作成された磁気テープは実施例−１の磁
気テープと同じ測定が行われた。

（実施例−３） バックコート層の表面にパルミチン酸を蒸発さ８ せて６０　Ｘ　１０　（ｑ／ｃ＋Ｍ：］を積層させる以
外は実施例−１と同じである。

その後、該磁気記録媒体は８２〃ｍの幅に裁断され、試
料点を３の磁気テープ；とされた。

このようにして作成された磁気テープは実施例−１の磁
気テープと同じ測定が行われた。

（比較例−１） バックコート層の表面に下記の組成からなる塗布液−３
をリバースコーター法に依って、ｅｏｘ　１ｏ　（ｑ／
ｃ４〕　の量を有したパルミチン酸を塗布した以外は実
施例−１と同じである。

その後、該磁気記録媒体は８朋の幅に裁断され、試料屋
を４の磁気テープとされた。

このようにして作成された磁気テープは実施例−１の磁
気テープと同じ測定が行われた。

（比較例−２） バックコート層の表面に高級脂肪酸を構成させない以外
は実施例−１と同じである。

その後、該磁気記録媒体は８朋の幅に裁断され、試料屋
を５の磁気テープとされた。

このようにして作成された磁気テープは実施例−１の磁
気テープと同じ測定が行われた。

第１表 上記に示した磁気テープの動摩擦係数および電磁変換特
性の測定結果を第１表にまとめた。動摩擦係数の測定は
次のようにして行われる。直径が４φ、拐質が５ＵＳ４
２０Ｊ２であるポストが設置され、自ポストには磁気テ
ープが巻きつけられるものであり、光磁気テープには一
定のテンションがかけられ１８１１ｍ／　Ｓｅｃの速度
で送られている。

表１では、上記磁気テープを１００回往復走行させた際
の往復回数と動摩擦係数の関係をデータ化したもののう
ち、最初と１００回目の往復時における動摩擦係数を示
したものである。さらに末項のキズの有無とは、１００
回往復させて走行させた後、磁気テープの強磁性金属薄
膜の表面におけるキズが有ったか無かったかを示したも
のである。

次に電磁変換特性の測定（ついて記載する。

本発明の磁気テープを市販のＶＨＳビデオと同等の機能
を有した試験用デツキ内で走行させることに依り当測定
が行われた。

波長として、０．８５Ｃμｍ〕が選択され、シリンダー
内の２ヘツドのうち、１方を記録ヘッドとして、他方を
再生ヘッドとして記録・再生を連続的に行なった。

表１中の目づまりとは、平均的な再生レベルから一１６
ｄＢ　以上の出力ダウンを呈した再生信号の総欠落時間
を示すものである。

なお、当測定に用した時間は、いずれの試料煮において
も１００時間である〇 発明の効果 本発明の磁気記録媒体の製造法に依る磁気記録媒体は動
摩擦係数の「最初」の値が低い値（概ね０．３）を示し
ているすなわち滑性を有していることを、しかも「１０
０回往復後」の値が「最初」の値に比べて変動が少ない
すなわち動摩擦係数の安定性から走行の安定性を有して
いるのがわかる。

しかも、強磁性金属薄膜の表面部にキズが無いことによ
り耐摩耗性を改善しているのがわかる。

さらに短波長における電磁変換特性の目づまり防止がい
ちじるしく向上しているのがわかる。

なお、前記実施例では磁気記録媒体として磁気テープを
例にして説明したが本発明の要旨を逸脱しない範囲で磁
気ディスク、磁気シート等の形態を取ることもできるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の磁気記録媒体の製造法で構成された磁
気記録媒体の基本構成を示す図、第２図は本発明の磁気
記録媒体の製造に用いられた真空蒸着装置の構成を示す
図である。 １・・・・・・非磁性支持体、２・・・・・・強磁性金
属薄膜、３・・・・・・フッ化物からなる滑剤層、４・
・・・・・バックコート層、５・・・・・・高級脂肪酸
からなる滑剤層、６・・・・・・磁気記録媒体、７・・
・・・・真空蒸着装置、８・・・・・・送り出し軸、９
・・・・・・走行系、１０・・・・・・巻取り軸、１１
・・・・・・蒸発源、１１ａ・・・・・・蒸発粒子およ
び蒸発分子、１２・・・・・・マスク、１２ａ・・・・
・・開口部、１３・・・・・・シャッター。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名第１
図 ２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 非磁性支持体の表面に、強磁性金属薄膜を積層させる工
   程と、前記強磁性金属薄膜の表面にｃｎＦ２ｎ＋１Ｃ０
   ０ＨもしくはＣｎＦ２ｎ＋、０００Ｍで示されるフッ化
   物（ｎ：整数１Ｍは金属元素を示す。）からなる滑剤層
   を湿式法で塗布もしくは乾式法で積層する工程と、前記
   非磁性支持体の反対面にバックコート層を設ける工程と
   、前記バックコート層の表面に乾式法に依り高級脂肪酸
   を積層する工程とを備えたことを特徴とする磁気記録媒
   体の製造法。