JPS60126343A - 糸条の摩擦仮撚加工装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は高速、安定かつ品質良好な仮撚加工糸を得る摩
擦仮撚加工装置、特九同一方向に回転するほぼ平行に配
列された３本以上の回転軸妬対して摩擦円板を重合交叉
し、該回転軸に順次Ｋかつ循環して配列する如く配設し
た１！ｊ！擦仮撚加工装置において、糸条出口圧位置す
る１枚の摩擦円板のみ耐摩耗性に勝れた材質、好ましく
はソリッドセラミックで構成することにより、摩擦円板
の加工経時に伴う品質異常９毛羽７糸切れを防止し、同
一摩擦円板で長時間安定した仮撚を付与することを可能
とした摩擦仮撚装置に関するものである。

従来技術 近年、従来のピンタイプ方式における仮撚スピンドルの
回転数はｔ、ｏ　ｏ　ｏ、ｏ　ｏ　ｏ　ｒ−に達したが
、これはこの方式における限界とみなされ７おり、これ
以上の高速化は望めない。

しかし、当初細デニールの糸条の仮撚加工にのみ適用さ
れていた摩擦仮撚方式がブツシュタイプからディスクタ
イプに改良され、同時に摩擦仮撚装置の摩擦部材として
従来のポリウレタン等の高弾性材料からセラミック等の
耐摩耗性材料が使用されるに及んで、中太デニールの糸
条の摩擦仮撚加工法が実用化段階に到達した。このセラ
ミックにはソリッドセラミックとセラミックコーティン
グがあるが、前者は安全に問題があり耐摩耗性に勝れて
いるが、ソリッドセラミックの破損に伴５飛散の点で、
後者は耐摩耗性の点で劣るが、薄い皮膜のため飛散の問
題はないという特徴をもつ。ソリッドセラミックとセラ
ミックコーティングの欠点を改善するため、特開昭５１
−８８７５９号公報、特開昭５２−１３２１・４６号公
報、実開昭５４−１５０５４２号公報にみられるように
表面状態、材質、＃ｉ作方法等種々検討されているが、
今だにこれらの欠点は十分に改善されるに至っていない
。このため、寿命を重視する場合にはソリッドセラミッ
ク、寿命よりも安全性を重視する場合にはセラミックコ
ーティングを採用しているが、セラミックフーティング
ディスクで寿命の長いものの開発が期待されている。セ
ラミックコーティングの寿命を短くしている原因につい
て調査したところ、複数で構成されている摩擦（撚掛）
円板が摩耗し、これに伴い品質異常。

糸切れ、毛羽等の問題が発生していることが判明した。

さらに詳細ＫＡ査すべく、糸条入口の摩擦円板から、糸
条出口の摩擦円板まで個々の摩擦円板について摩擦状態
を見たところ、糸条出口の１板の摩擦円板が最も摩耗が
進行していることが確認された。一方、ソリッドセラミ
ックでは糸条出口の摩擦円板にも摩耗はほとんど認めら
れず、摩耗体質の強いことがわかった。

発明の目的および構成 本発明は上記の如き従来技術の欠陥を除去し、しかも品
質的に安定で、かつ生産性の高い仮撚加工糸を得る仮撚
装置を提供せんとするものであり、次のような構成から
なる。すなわち、本発明は、 １、　同一方向に回転するほぼ平行に配設された複数本
の回転軸に対し少くとも回転軸以上の摩擦円板が回転軸
に順次かつ循環して配列されている糸条の仮撚加工装置
において、糸条出口に位置する１枚の摩擦円板の接糸部
を他の摩擦円板の接糸部より耐摩耗性の優れた材質とな
したことを特徴とする糸条の摩擦仮撚加工装置。

２　同一方向に回転するほぼ平行に配設された複数本の
回転軸に対し摩擦円板が回転軸に順次かつ循環して配列
されている糸条の仮撚加工装置において、糸条出口に位
置する１枚の摩擦円板をソリッドセラミックとし、他を
セラミックコーティング又は耐摩耗性粒子を埋込んでな
る摩擦円板となすとともに、回転軸を片側支持方式とし
該片側支持側が糸条出口側に構成されていることを特徴
とする糸条の摩擦仮撚加工装置、および ３　同一方向に回転するほぼ平行に配設された複数本の
回転軸に対し複数本の摩擦円板が回転軸Ｋ　１１次かつ
循環して配列されている糸条の仮撚加工装置において、
糸条出口に位置する１枚の摩擦円板をソリッドセラミッ
クとするとともに、該ソリッドセラミックの摩擦円板に
安全カバーを設けたことを特徴とする糸条の摩擦仮撚加
工装置 である。

以下、本発明を図面に基いて説明する。第１図は本発明
の１例を示す正面図である。回圧おいて、１１，１２．
１３はそれぞれ三角形の頂点に位置するように平行して
ブラケット２０に回転可能に突設された３本の回転軸で
、これら各回転軸１１，１２．１３にはプーリ１４，１
５，１６．１７が設けられている。回転軸１１の下端に
は駆動ベルト１Ｂと連結する駆動プーリ１９が取付けら
れており、。

ベルト１８の駆動によりプーリ１９カー回転し、これを
プーリ１５，１６に伝え、タイミングベルトで接続され
たプーリ１４，１７に伝達され、回転軸！１，１２．１
３が同方向に同速度で回転するようＫされている。そし
て回転軸１１，１２．１３に、は摩擦円板１〜ｌＯが互
いに重なり合い交差する形で止着されている。３本の回
転軸１１．．１２．１３は各々ブラケット２０に設けら
れた軸受２１．２２゜２３を介して回転自在に片側支持
され、この回転軸支持側、すなわち軸受２１〜２３側が
糸条Ｙの出口側となるようＫされている。

ここで、摩擦円板１〜】０は回転軸１１〜１３にそれぞ
れ４枚、３枚、３枚と順次かつ循環するように配列され
ており、摩擦円板１〜９までは糸条の接触部がセラミッ
クコーティング（アルミナ、酸化クロム等）もしくは耐
摩耗性に勝れた粒子を埋込む等の処理をしたものが挿着
され、最下端に位置する糸条出側の摩擦円板ｌＯの糸条
接触部はソリッドセラミックからなるものが取り付けら
れている。

而、糸条出側の摩擦円板１０はソリッドセラミックとす
るのが好ましいが、他の摩擦円板１〜９より耐摩耗性の
優れた材質であれば、如何なるもの、例えばウレタン等
の合成ゴムであってもよく、又他の摩擦円板１〜９も合
成ゴム、金属、セラミック等の任意のものが使用できる
。

ここでソリッドセラミックとしては、アルミナ（セラミ
ックス）を焼成したものが主として利用されるが、炭化
珪素、窒化珪素等の任意のものを使用することもできる
。又、その形態は全て無垢のセラミックのみからなるも
のでも或は糸条接糸部のみを支持体に嵌込んで構成した
部分的なものからなるものであってもよい。

尚、糸条出口の摩擦円板１０をソリッドセラミックとし
たときは、後に述べるように摩擦円板１０の全周もしく
は１部周を囲む安全カバー２４を設けるのが好ましい（
第１図２点鎖線）。

作用効果 このような装置において加工中の糸条Ｙは摩擦円板１よ
り入り摩擦円板１０より出てい（。このときの糸条Ｙは
摩擦円板１０まで撚が入っていて、摩擦円板１０を出る
瞬間に解撚される。摩擦円板ｌＯ出口の糸条の張力は仮
撚加工工程の中では比較的高く、しかも糸条の撚糸から
解撚糸への変化は急激かつ瞬時に行われるため円板の表
面状態の影響を受けやす（高速加工において安定した品
質、加工調子を得るために摩擦仮撚装置の摩擦円板内に
おいて摩擦円板１０は最も重要な摩擦円板となっている
。

摩擦円板１０にソリッドセラミックを付けた場合には安
全性が心配されるが、ソリッドセラミックの破損は回転
軸の振れにより隣接した摩擦円板に接触して発生する場
合が多い。

この回転軸の振れは、回転軸を把持ｌ−ている側が小さ
く、逆の側で振れが大きい。この振れの大きい部分（第
１図において円板１，２゜３）で破損するのがほとんど
である。この意味で本発明のように回転軸把持側（第１
図で円板ｓ、９．１０）に取付ける場合には特に大きな
問題はない。回転軸を両側から把持する装置もあるが、
この場合には芯振れがほとんどないため破損の心配はあ
まりない。ソリッドセラミック以外の母材にソリッドセ
ラミックを接着して（・るタイプでは回転軸の芯振れ以
外に接着部の不良による破損が考えられるので、好まし
くはソリッドセラミックのみで円板を製作しておくこと
が、安全性を高める上では大きな効果がある。さらに、
１枚のみソリッドセラミックを使う場合には、仮撚装置
の１枚の円板のみを安全カバーによって保護することに
よつ℃容易に安全性を向上することもできる。これは、
特に糸条出側が回転軸支持側と逆の側になったときに効
果的である。

本発明は、４００　ｍ／分以上の仮撚加工速度の場合に
特に効果があり、仮撚加工速度の増加とともに効果は顕
著となる。３０’ｏｍ／分以下では円板の摩れが少なく
、たとえ摩耗が進行したとしても速度が低いので品質、
加工調子に与える影響は比較的小さい。

摩擦円板による加熱について見ると、ソリッドセラミッ
ク、セラミックコーティングでは、仮撚加工中圧糸条は
摩擦円板上の無数の微細な凹凸で構成された表面に糸条
自身の張力で押しつけられ、摩擦円板表面の突起が糸条
表面から内部に突入し、突起が糸条を引っかける状態と
なり、これにより摩擦力が生じ加熱される。このため、
摩擦円板表面の突起が重要であり、突起が摩耗あるいは
脱落により変化すると加熱力が減少することになる。

ソリッドセラミックとセラミックコーティングでは仮名
の方が摩擦円板上の突起が変化しやすいため一般に仮撚
加工装置としては寿命が短くなっている。寿命について
さらに詳しく調査したところ、第１図において摩擦円板
ｌから摩擦円板９までは糸条に撚の入った状態で摩擦円
板に入り、撚の入った状態のままで摩擦円板から出て行
くため、ｌから９の摩擦円板内に、たとえ突起状態の変
化したものが入っていたとしても、その他の摩擦円板で
撚掛をカバーすることができるため品質、加工調子等へ
の影響はほとんどな（、生産上特に問題とはならない。

もう一枚の糸条出口に位置する摩擦円板１０では撚の入
った糸条が入り、出る瞬間に解撚されるため、１〜９ま
での摩擦円板とは違い、摩擦円板表面の変化は、品質異
常、加工調子不良に直接関係する。この場合の品質異常
は、摩擦円板表面の突起が変化することにより摩擦力の
低下あるいは１枚の摩擦円板内での摩擦力に斑が生じ、
摩擦円板出口での張力変動、解撚点の変動により発生す
るわけである。このように、糸条出口の摩擦円板表面が
重要であることに加え、この糸条出口の摩擦円板は他の
摩擦円板に比べ摩擦円板表面変化が急激なため、表面変
化しにくいンリッ（゛セラミックの取付けがきわめて有
効なわけである。

本発明は摩擦円板の上下に摩擦円板よりも摩擦係数が小
さいカイト円板（例えば梨地クロームメッキ１７た円板
）を設けた場合でも同様の効果がある。この場合の糸条
出口に位置する１枚の摩擦円板とは、カイト円板を除い
た最終の摩擦円板のことである。

本発明はポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン等
熱可塑性合成繊維全般に適用することができる。

以上は主としてソリッドセラミックとコーティングセラ
ミックの摩擦円板の例について説明したが、他の材質の
組合せにおいても同様に効果的であり、これに限定され
るものではない。

このように本発明によれば、例えばセラミックコーティ
ングのみで構成されている場合に高速かつ過酷な条件で
加工したとき半年程度の寿命であったものが、糸条出口
にソリ・ンドセラミックを配置することにより３年以上
使用可能とｌｎす、品質、加工調子カー安定するととも
に摩擦円板の交換頻度が大巾に減少するという効果が発
現する。

又、他の材質の場合も糸条出口側の摩擦円板のみを他よ
り耐摩耗性としたときをま同様に著１〜い効果を奏する
。

実施例 第１図に示す装置直でポリエチレンテレフタレート原糸
（２２５ｄ／４８ｆ、紡速３　ｓ　ｏ　ｏ　ＴＬ／分）
を使用し摩擦円板な各抽構成に絹替え一下記条件にて加
工テストをした。その結果を第１表に示す。

条件：延伸倍率・・川、５．加工速度・・・ｇｏｏｎ／
分。

仮撚ヒーター長・・・２ｍ。

仮撚ヒータ一温度・・・２３０°Ｃ 摩擦仮撚装置・・・３軸円板タイプ、摩擦円板１０枚第
１表ｆおいて、水準ｌは摩擦円板１０板ともセラミック
コーティングのため、０．５年で条斑１毛羽、糸切れ釦
問題が発生している。水準ｌの仮撚装置の９枚目と１０
枚目の円板（摩擦円板９と摩擦円板］０）を入れ替え加
工したところ良好な加工糸が得られた。これは摩耗の少
ない９枚目の摩擦円板９を糸条出口に取付けたためであ
り、この部分さえ良好な摩擦円板を取付ければ、９枚目
の位置に摩耗した円板が入っても問題のないことを示し
ている。さら忙この極端な例として水準３に示すように
１〜９枚目に摩耗した摩擦円板を入れても糸条出口に位
置する１０枚目が摩耗のないものであれば、一応正常な
糸の加工が可能である。

水準４は本発明の円板構成であるフＩ’−１このように
１０枚目の円板に摩耗体質の強いソリッドセラミックを
入れることにより長期間安定した品質１毛羽、介、切れ
の加工ｕｆ＠　ｆ−でハク。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１例を示す仮撚加工装置の正面図であ
る。 】〜９・・・摩擦円板。 １０・・・糸条出口に位置する摩擦円板。 １１〜１３・・・回転軸、２１〜２３・・・軸受。 ２４・・・安全カバー 特詐出願人　帝人株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ■、　同一方向に回転するほぼ平行に配設された複数本
   の回転軸に対し少くとも回転軸以上の摩擦円板が回転軸
   に順次かつ循環して配列されている糸条の仮撚加工装置
   において、糸条出口に位置する１枚の摩擦円板の接糸部
   を他の摩擦円板の接糸部より耐摩耗性の優れた材質にな
   したことを特徴とする糸簾の摩擦仮撚加工装置。 ２　糸条出口に位置する１枚の摩擦円板の接糸部がソリ
   ッドセラミツ久である特許請求の範囲第１項記載の糸条
   の摩擦仮撚加工装置。 ３、　糸条出口に位置する１枚の摩擦円板の接糸部がソ
   リッドセラミックであり、他の摩擦円板の接糸部がセラ
   ミックコーティング又は合成ゴムもしくは合成樹脂であ
   る特許請求の範囲第１項記載の糸条の摩擦仮撚加工装置
   。 ４゜　同一方向に回転するほぼ平行に配設された複数本
   の回転軸に対し摩擦円板が回転軸に順次かつ循環して配
   列されている糸条の仮撚加工装置において、糸条出口に
   位置する１枚の摩擦円板をソリッドセラミックとし２、
   他をセラミックコーティング又は耐摩耗性粒子を埋込ん
   でなる摩擦円板となすとともに、回転軸を片側支持方式
   とし該片側支持側か糸条出口側に構成されていることを
   特徴とする糸条の摩擦仮撚加工装置。 ５８　同一方向に回転するほぼ平行に配設された複数本
   の回転軸に対し複数の摩擦円板が回転軸に順次かつ循環
   して配列されている糸条の仮撚加工装置において、糸条
   出口に位置する１枚の摩擦円板をソリッドセラミックと
   するとともに、該ソリッドセラミックの摩擦円板に安全
   カバーを設けたことを特徴とする糸条の摩擦仮撚加工装
   置。