JPS60116719A - 耐食性の優れた油井管鋼の製造方法 - Google Patents

耐食性の優れた油井管鋼の製造方法

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JPS60116719A
JPS60116719A JP22314383A JP22314383A JPS60116719A JP S60116719 A JPS60116719 A JP S60116719A JP 22314383 A JP22314383 A JP 22314383A JP 22314383 A JP22314383 A JP 22314383A JP S60116719 A JPS60116719 A JP S60116719A
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steel
less
resistance
corrosion resistance
temperature
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JP22314383A
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English (en)
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Terutaka Tsumura
津村 輝隆
Yasuo Otani
大谷 泰夫
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D6/00Heat treatment of ferrous alloys
    • C21D6/002Heat treatment of ferrous alloys containing Cr
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/18Hardening; Quenching with or without subsequent tempering

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の分野) 本発明は、降伏強度、つまり耐力が75 ksi (5
2,7kgf/m1ll)以上の高強度と優れた耐食性
、すなわち耐炭酸ガス腐食性と耐硫化物割れ性ならびに
 耐ピツテイング性を具備した油井管鋼の製造方法に関
するものである。
(従来技術) 石油または天然ガスを採取するための井戸の環境は近年
ますます苛酷なものとなっており、採掘深さの増大に伴
って、高圧化やこ加えて湿潤な炭酸ガス(C02)や硫
化水素(H2S)、塩素イオン(C1−)などの腐食性
成分をかなりの量含む井戸も多くなっている。それにつ
れて材料の強度が要求される一方、上述のような腐食性
成分による腐食、そしてそれによる材料の脆化が大きな
問題となっている。
例えば、湿潤なCO2を含む油井、ガス井では炭酸ガス
腐食と呼ばれる激しい腐食現象を生じ、また湿潤な14
2 S、’ CI−を含む場合には硫化物割れ(以下、
” s s c c”と略称、したがって、以下、耐硫
化物割れ性を゛耐5scc性”という)やピッティング
が什じることは良く知られている。
こ・うした現象を防止するためにインヒビターと呼ばれ
る腐食抑制剤を油井管およびガス弁管i以下単に油井管
と総称する)内に投入する方法が一般的方法として用い
られているが、かかる方法は実際にはそれ程十分な効果
も期待できず、また油井およびガス井が海上にある場合
などには有効に活用できないことも多い。さらに、油井
管を保護皮膜で被覆する方法も提案され、一部実施され
ているが、この場合も実際には十分な防食成果は期待で
きない。
ところで、経験的に、湿潤なCO2を含む環境下ではA
l5I 410鋼や420鋼といった13Cr鋼が使わ
れる場合もあるが、しかし、微量のH2Sを同時に含む
環境下ではこうした鋼は耐5scc性、耐ピンティング
性に問題がある。特に410 &r4は低C&viであ
るためδ−フェライトの生成をきたして高温での焼戻し
では高強度を得ることが難しく、また、そのようなδ−
フェライトは焼付き(Galling 、ゴーリング)
の要因となるばかりでなく熱間加工性をも損なうといっ
た問題をも拘えている。
一方、H2Sを含む環境下では、使用する油井管鋼の強
度を規制することが5sccに対して有効であることが
すでに経験的に知られており、例えば、API規格5A
Cの中のL−80には最高硬度HRC23が規定されて
いる。また、鋼材の組織の面からは、完全な焼入れと高
温での焼戻しを施した焼戻しマルテンサイト組織がよい
とされている。こうした経験から、従来、H2Sを含む
環境下では、Al5I 4130系で組織と強度の上限
を調整した油井管鋼が使用されることが多かった。
しかしながら、H2SがCO2と共存する環境下では、
以上述べたような低合金鋼は前記の炭酸ガス腐食を生じ
てしまう。そこで、こうした複合腐食環境下では、最近
、2相ステンレス鋼やオーステナイト系のインコロイや
ハステロイ (いずれも商品名)といった高級なH料も
使用さればしめたが、それらはいずれもかなり高価な材
料であるという問題を拘えている。
(発明の目的) よって、本発明の目的とするところは、以上のような従
来技術にみられた各種欠点を一挙に解決した油井管鋼の
製造方法を提供することである。
強度で、ずくれた耐炭酸ガス腐食性と耐5SCC性およ
び耐ピツテイング性を具備し、かつゴーリングの発生や
熱間加工性の問題をも解決した比較的廉価な油井管鋼の
製造方法を提供することである。
(発明の要約) ごごに、本発明者らは永年の研究、開発の結果、鋼自月
の化学組成を規定するとともにその鋼組織を規定する、
つまり熱処理条件を規定することにより、それらの相乗
的作用すJ果の結果として上述のような目的が有利に達
成されることを見い出して本発明を完成したものである
すなわち、本発明は、降伏強度が75KSi (52,
7kgf/ In^)以上の高強度と、すぐれた耐炭酸
ガス腐食性と耐5scc性および耐ピツテイング性を具
備し、さらに耐ゴーリング性をも有する熱間加工性の良
い比較的廉価な高強度油井管鋼の製造方法を提供するも
のであって、その要旨とするところば、重量%で、C:
 0.22%以下、 Si : 0.80%以下、Mn
 : O,’80%以下、 Cu : 0.05%以下
、Ni : 0.10%以下、 Cr : 12.0−
14.5%、AQ : 0.10%以下、 N : 0
.005〜O,100%、を含み、さらに必要に応し、 Mo : 0.01〜0.15%およびNb : 0.
005〜0.050%のうちの少なくとも1種以上、 および/または、 v:o、ot〜0.10%およびTi : 0.01−
0.10%のうちの少なくとも1種以上を含有し、 残部Feおよび不可避的不純物 から成り、不純物中のPは0.020%以下、Sは0.
010%以下とするとともに、式: %式%) を満足する組成を有する鋼に、940〜1050℃の温
度に急速加熱し、短時間保持した後急冷する処理を1回
以上施し、必要により上述の急冷後PLY≦2(1’、
5X10’の条件を満たす焼戻しくラフテンパー)処理
を途中にはさむことを行い、次いで、101点以下の温
度で焼戻しすることからなる、75 KSi (52,
7kgf /mli+)以上の降伏強度を有する、耐食
性の優れた油井管鋼の製造方法である。
ここに、本発明における「油井管鋼」は、以下の説明か
らも分かるように、油井管として使用される鋼を意味す
るのであって、油井管(ガス井管をも包含する)の形状
のいかんを問わず、また夛の用途、例えばケーシング用
、ドリリング用等を問わず、最終形態の鋼材それ自体に
関するものである。
また、上記P団はPLM= T (20+log t 
)で規定され、T:ラフテンパー処理温度(′k)およ
び(:ラフテンパー処理時間(hr)である。
このように、本発明にあっては、その組成上の特徴とし
゛(は、Gr含自■を高くし、Cu含有量、Ni含含有
環よび不純物中のp、sの各含有量を低く抑え、さらに
C含有量の上限およびN含有量の下限をそれぞれ設ける
ことによって鋼に耐食性を付与するのである。さらに本
発明にあっては、鋼組織上からは、δ−フェライトの生
成を極力抑えて、高温焼戻しで耐食性と高強度を確保す
るとともに耐ゴーリング性をも付与し、さらに熱間加工
性を改善するのである。
このためにC5N5crの各含有量を、式:%式%) を満足すべく規制するとともに、極微細な焼戻しマルテ
ンサイト組織を得るために、急冷前の加熱温度と焼戻し
温度とをそれぞれ制限するのである。
次に、本発明に係る油井管鋼の製造方法において成分組
成範囲並びに熱処理条件と降伏強度の下限を、上記の通
り限定した理由を説明する。以下において「%」は特に
ことわりがない限り「重量%」である。
(a)C: Cは鋼の強度増加に対して、また、δ−フェライトの生
成を抑制するのに有効な作用を有するが、0.22%を
超えるとオーステナイト域への急速・短時間加熱時にM
23C,型のCr炭化物の残存量が多くなり、耐食性、
低温靭性の劣化をもたらすので、本発明にあってばC含
有量は0.22%以下とする。
(b)St: Siは脱酸剤として有効であるほか、鋼の強度上昇にも
有効である。しかしながら、Siを多量に含有するとδ
−フェライトが生じやすく、オーステナイト域に急速短
時間加熱した場合に鋼を均質化しにくくなる。ざらに、
Siの多量の添加は靭性を劣化させるので0.80%以
下に抑えることが必要である。
なお、13%程度のCrを含む鋼においてco2−@i
t II 2 S−(:l−環境下での耐5scc性、
耐ピツテイング性を一層良好なものとするためには(S
i+Mn)合計量を0.50%以下とすることが望まし
い。
(c)Mrz Mnはオーステナイト域を広げ、また強度・靭性の向上
にも有効であるが、0.80%を超える範囲で添加して
もその効果は飽和の状態となり特に効果がないので、本
発明にあっては0.80%を上限とした。
なお、上述したように、13%程度のCrを含む鋼にお
いて002−微量+125−CI−環境下での耐5SC
C性、耐ピツテイング性を一層良好なものとするために
は(Si+Mn)合計量を0.50%以下とすることが
好ましい。
(d)Cu: CuはCO2−微量112s−CI−環境下で0.05
%を超えるとピッティング発生に著しい悪影響を与える
ため、その含有量は0.05%以下に制限する。
(e)Ni: マルテンサイト系、フェライト系の各鋼においてNiも
CO211に量+125−CI−環境下で0.10%を
超えると顕著なピンティング発生および5scc発生を
もたらすためその上限を0.10%とする。
(f)Cr: CrはCO2−微量n2s−CI−環境下で腐食速度を
減少させるのに極めて有効であるが、12.0%未満で
は高温域での効果が不十分になる。一方、14.5%を
超えると、オーステナイト域への急速・短時間加熱時に
M23C6型のCr炭化物の残存量が多くなり耐食性、
低温靭性の劣化をもたらすのに加えて、δ−フェライト
の生成をきたして熱間加工性や耐ゴーリング性を劣化さ
せる。したがって、本発明にあっては、その含有量を1
2.0〜14.5%とした。
(g)Af2: AQは脱酸剤として添加されるが、0.10%を超える
とその効果は飽和し、むしろ介在物の増大による疵が発
生し靭性も劣化する。さらにAQの多量添加はδ−フェ
ライトの生成をきたして熱間加工性や耐ゴーリング性を
劣化させるため、本発明においてAQC含有量0.1θ
%以下とする。
(h)N: Nば13%程度のCrを含む鋼においてC02−微量H
2S −CI−IM環境下の耐ビンティング性付与のた
めに0.005%以上が必要であるが、0.100%を
超えると熱間加工性が悪くなり好ましくない。したがっ
て、Nは0.005〜0.100%に制限する。好まし
くは0.005〜0.030%である。
(i)P、S: 不純物としてのp、sは、靭性の向上を図り、またCO
2〜微量+123−Cじ環境下での良好な耐食性を得る
ために、可及的に少なくするのが望ましいが、コストの
面から上限をそれぞれ0.020%、(1,010%と
する。
し、かじながら一層良好な耐5scc性および靭性を得
るには、さらにP:0.010%以下、S : 0.0
05%以下とすることが好ましい。
(j)Mo、、Nb: Mo、 NIJは所望添加元素で、いずれも少量の添加
で鋼の強度、耐食性を向上させるが、それぞれ0.01
%、0.005%未満ではそれらの効果は得がたく、一
方、それぞれ0.15%、0.050%を超えると、そ
れらの効果は飽和あるいは減少する。したがって、Mo
、 Nbの含有量は、それらを添加する場合、それぞれ
0.01〜0.15%、0.005〜0.050 %と
した。
(k)V、Ti: V、Tiも所望添加元素で、いずれも少量の添加で鋼の
強度を向上させるが、いずれも0.01%未満ではその
効果は小さく、一方、0.10%を超えるとδ−フェラ
イト生成傾向が大きくなり、かつ靭性が劣化する。した
がって、それらを添加する場合、その含有量はそれぞれ
o、oi〜0.10%とした。
(j2)式: %式%: C,N、お↓びCrの各含有量を代入した場合、上記式
が負の値となるとき、δ−フェライトが生成してしまい
熱間加工性が損なわれ、また、最終的組織も焼戻しマル
テンサイ1−とδ−フェライトが混合した不均一組織と
なり、耐ゴーリング性が搦なわれる。さらに上記式の値
が負のときにはt1食性も劣化することが分かったので
、したがって、本発明にあッテは、100 x C(9
g)+100 x N(X) −2xCr[%)+9≧
0とする。
(m)熱処理組織(条件): 本発明においては、まず、前記成分から成る鋼を転炉ま
たは電気炉等で溶製し、連続鋳造または造塊後分塊し、
熱間圧延に続いて製管加工を含む適宜加工を行う、次い
で本質的には、940〜1050℃の温度に急速加熱し
、短時間保持してから急冷する処理を1回収−に施し、
続いてAc1点以下の温度で焼戻しで75KSi以上の
降伏強度を得る。ここに、上記の940〜1050°C
への急速加熱は、例えば誘導加熱法等の急速加熱手段を
用いて、1゛C/秒以上の速い加熱連環でオーステナイ
ト化することであり、またその短時間保持も、例えば1
0分以内という短時間のオーステ・ノーイ1−城におけ
る保持のことであり、かかる短時間保持の後は急冷して
極微細なマルテンサイト組織を得る。かかる処理は少な
くとも1回行われる。ここで、940〜1050°C゛
の温度への上述のような急速加熱と短時間保持はδ−フ
ェライトの生成を抑えるとともに、Cr炭化物を括地に
固溶させた極めて細粒の組織を得るためである。940
°C未満の温度では、本発明の先きに例示したような急
速加熱・短時間保持ではオーステナイト化が十分でない
ことに加えてCr炭化物の基地への固溶も充分でなく、
良好な耐食性が得られない。一方、1050℃を超えた
温度域では本発明の急速加熱・短時間保持の処理によっ
ても結晶粒の粗大化を生じて、得られる鋼は強度の低下
、靭性の劣化さらには耐食性の劣化を生ずることが判明
した。
かくして、本発明によれば、940〜]050’Cの温
度域に急速−加熱・短時間保持した後、急冷してマルテ
ンサイト組織とし、次いでこれをAc1点以下の温度で
焼戻し処理することによって、その鋼組織が均質な極微
細の焼戻しマルテンサ−()組織となり、高強度、高靭
性とともに良好な耐食性、ずなわら耐炭酸ガス腐食性、
耐5scc性、耐ピツテイング性も得られ、さらにゴー
リングや熱間加工性の問題をも解決することができるの
である。
なお、940〜1050℃の温度域に急速加熱・短時間
保持して急冷する処理を2回以」二繰り返せば、一層均
質で極微細な組織が得られ、機械的性質、耐食性がとも
により一層改善されることも判明した。
また、所望により、急冷処理後に置き割れ等の防止の目
的で行うラフテンパー処理は、各回の急冷処理のいずれ
かあるいはいずれものあとに行ってもよいが、特に、ラ
フテンパー処理後にさらに前記急冷処理を施す場合には
、次回の940〜1050°Cの温度への急速加熱・短
時間保持で先きのラフテンパー処理時に析出したCr等
の炭化物を基地に十分固溶させて、優れた耐食性と機械
的性質を得るためには、かかるラフテンパー処理条件は
PLM≦20.5X’lO’とすればよいことも判明し
た。ここに、PLMば、PLM=T (20+log 
t )で規定されるもので′Fzラフテンパー処理温度
(’k) 、t :ラフテンパー処理時間(h r )
である。
(n)降伏強度の下限: 降伏強度を75KSi以上と限定したのは以下の理由に
よる。
すなわち近年油井が深井戸化する傾向に伴い、高強度の
油井管の需要が高まっていることに加えて、この強度を
超えたもので特に5sccが問題となることに基づく。
なお、本発明の具体的実施の態様にあっては、以上の(
a)〜(Il)の各成分から構成された組成の鋼を溶製
した後、製管し、次いで(m)の熱処理を施すことによ
って目的とする油井管を得るのであるが、かくして得ら
れる油井管は、C02−微量H2S−CF環境下でも使
用可能であって、しかも比較的廉価であるにもかかわら
ず、すぐれた耐食性を有する。
次に、実施−例により本発明をさらに説明するが、各実
施例は本発明を説明するためのものであって、それによ
って本発明が何ら制限されるものではないことは理解さ
れよう。
実遊側0− 第1表に示す化学組成を有する各鋼種について加熱圧延
後10℃/秒の速い加熱速度で1000℃にまで加熱し
てその温度に2分間保持し、その後鋼成分に応して水焼
入れまたは油焼入れした。次いで、降伏強度(耐力、σ
y)が約100 KSi (70,3kgf/ m+%
)になるようにAc1点以下の温度で焼戻しを行なった
。これから厚さ2n+m、幅10mm、長さ115mm
の試験片を切り出し、4点曲げ法でそれぞれlσ、に相
当する応力を付加した後、C02:2気圧およびn2s
:o、を気圧を含有させた5%NaC1溶液(液温30
℃)中に120時間浸漬して各試験片の5scc特性を
調査した。
なお、上記の4点曲げ法は第1図に概略示すように、試
験片1を治具2およびT型ネジ押え3によって4つの支
持点4で支持固定することによって所定の応力を試験片
1に加えるものであって、両端の支持点間距離を100
11II11、内側の支持点間距離を40mmとするも
のである。このようにした応力負荷の状態で上述の浸漬
試験に供する。
第2図は、第1図に示す4点曲げ法にしたがって試験片
1を4つの支持点4で支持しながら図示状態にまで曲げ
たときの応力(σ)の計算法の説明図である。
その試験結果を第2表にまとめて示す。
第2表において、○印は割れ発生のない場合、X印は割
れ発生のある場合を示すものである。この結果より、本
発明に係る油井管鋼は比較鋼に比べて審温・常圧での耐
5scc性にすぐれていることが明らかである。
第2表 ス】l肌I 第1表の一部および第3表に示す化学組成を有する各鋼
種について加熱圧延後、鋼成分に応じて15℃/秒の速
い加熱速度で900−1000℃の温度に加熱してその
温度に5分間保持し、その後水焼入れまたは油焼入れし
た。次いで、700℃で焼戻し処理を行い、これから厚
さ3mm、幅40mm、長さ50mmの試験片を切り出
し、CO2:30気圧を含有させた7%NaC1熔液(
液温120℃)中に20日間浸漬して腐食試験を行った
なお、この浸漬期間中、試料表面に約2.0m/秒の流
速を与えるように攪拌を行った。試験後は付着物を除い
゛C試験前後の重量差求めた。
試験結果を第4表にまとめて示ず。第4表中、本発明例
である調香1.3.5.6および8は第1表の組成に同
じである。腐食特性値としては、比較例である調香20
の試験片の腐食量を100とした時の腐食率で表わした
。この第4表によれば、980〜1000℃の温度に急
速加熱・短時間保持した本発明により得られる鋼種が耐
炭酸ガス腐食性能に優れていることが明らかである。
第4表 第5表に示す本発明例の鋼種を加熱・圧延後、第6表に
示す条件にて焼入れ焼戻しして、強度および耐5scc
性を測定した。耐5scc性は第3図(a)および(b
lに示したよ・うな形状、寸法(単位はam)の、長さ
方向の中央部に直径0.70u+の2つのキリ孔5を設
けた試験片1を切り出し、第4図に示したような試験片
支持具にて3点曲げ法で該試験片に応力を付加し、この
ように応力負荷の状態でH2Sを飽和させた0、5%酢
酸溶液(液温25°C)中に200時間浸漬して、割れ
率が50%となる見掛けの応力値(Sc値)を測定し、
その値で示した。なお、第4図において第1図と同一の
部材は同一の符号でもって示す。
第6表に示される結果から、本発明例について焼入れ条
件が本発明の範囲内の試験符号a〜eのものは強度なら
びに耐5scc性が極めて優れているのに対し、焼入れ
時の加熱温度、加熱速度、および保持時間のいずれかが
本発明の範囲から外れている試験符号r−jのものはa
 ”−eと同一の強度レベル、あるいはそれより低い強
度レベルの場合についてさえ、耐5scc性が格段に劣
っていることが明白である。
爽旧肛 第7表に示す化学組成を有する各鋼種について、加熱圧
延後980℃に5℃/秒の速い加熱速度で加熱し7で3
分間保持し、その後油焼入れして降伏強度(ay)が約
90KStになるようにAc1点以下の温度で焼戻しし
た。これから厚さ’lv+m、幅10+ia、長さ11
5龍の試験片を切り出し、第1図に示す前述の4点曲げ
法でそれぞれl ayに相当する応力を付加した後、C
02(30気圧)、およびH2S(0,1気圧)を含有
させた5%NaCl溶液(液温100℃)中に140時
間浸漬して耐5scc性、耐ピツテイング性を調査した
試験結果を第8表にまとめて示す。なお、第、8表にお
いてO印は割れおよびピッティングの発生のない場合、
X印は割れおよび/またはピッティングの発生のある場
合をそれぞれ示すものである。これらの結果より、本発
明により得られる油井管鋼は比較例によるそれに比べて
高温高圧のCO2−微量H2S−CF環境下での耐5s
cc性、耐ピンティング性にもすぐれていることが明ら
かである。
第8表 実m 第9表に示す本発明例の対象鋼(調香43)を加#Iハ
圧延後、種々の温度に4℃/秒の速い加熱速度で加熱し
て4分間保持し、その後油焼入れしてδ−フェライトの
有無を光学顕微鏡にて判定した。。その結果を第10表
にまとめて示す。これらの結果から、δ−フェライトの
生成を抑えて組織を均質化するためには940〜105
0°Cの温度域でオーステナイト化すれば効果のあるこ
とが明らかである。
第9表 (注) ’I’ (A)式: 100XC(%l+ 1
00XN(%) ’ 2 XCr(%)→−9第1O表 :すI!!廿四− 第11表に示す化学組成を有する各鋼種について、加熱
圧延後965℃に5°C/秒の速い加熱速度で加熱して
から1分間保持し、その後油焼入れして降伏強度が約8
5KSiになるように胱□点以下の温度で焼戻しし、得
られた供試材につき衝撃試験を実施した。
その試験結果を第12表にまとめて示す。第12表に示
す結果によれば本発明により得られる鋼が強度−靭性の
バランスの面でもすぐれたものであることが明らかであ
る。
第12表 第1表中の本発明例に係る調香3の鋼種を加熱・圧延後
、第13表に示す条件にて熱処理し°ζ、Ac1点以下
での最終焼戻し処理後の降伏強度(σ))が約90KS
iになるように調整した。得られた供試材につき衝撃試
験と耐食性試験を実施した。耐食性試験は前記の実施例
4と同様の方法で調査した。すなわち供試材から厚さ2
關、幅1(ln、長さ115龍の試験片を切り出し、第
1図に示す前述の4点曲げ法でそれぞれ1σyに相当す
る応力を(1加した後、CO2(30気圧)およびH2
’s (0,1気圧)を含有させた7、5%NaCt溶
液(液温100℃)中に140時間浸漬して耐5scc
性、耐ピツテイング性を調査した。
試験結果も第13界に併せて示す。なお、第13表にお
いてO印は割れおよびピンティングの発生のない場合、
グーは割れおよ、び/またはピンティングの発生のある
場合をそれぞれ示すものである。
これらの結果より、本発明に従って処理したものは比較
例の方法によるものに比べて、靭性は勿論のこと高温、
高圧のco2−微量H2S−CF環境下での画一性(耐
5scc性、耐ピンティング性)にも優れていることが
明らかである。
以」二本発明にって詳述してきたが、これまでの説明か
らも当業昔には明らかなように、本発明の実際上の効果
は大きく、その工業的価値は非常に高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、4点曲げ法による試験片とその治具の配置例
の柵略説明図; 第2図は、第1図に示す場合の試験片の曲げ状態とその
局の応力a1算法の説明図; 第3図は、3点曲げ法による試験片を示すもので、第3
図(alはその正面図、第3図(blはその側面図;お
よび 第4図は、3点曲げ法により試験片を試験片支持具に支
持した状態を示す概略説明図である。 1・・・試験片 2・・・治具 3・・・′1゛型ネジ押え 4・・・支持点出願人 住
友金属工業株式会社 代理人 弁理士 広 瀬 章 − 葬・7図 j 幕2図 σ= Ety(シフ中込)2す#Iツリー′E;ギンデ
率 葎、3 図 (1(b〕 入4 凹

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重■%で、 C: 0.22%以下、 Si : 0.80%以下、
    Mn : 0.80%以下、 Cu : 0.05%以
    下、Ni : 0.10%以下、 Cr : 12.0
    〜14.5%、A(2:0.10%以下、 N : 0
    .005〜0.100%、を含み、さらに必要に応じ、 Mo : 0.01〜0.15%およびNb : 0.
    005〜0.050%のうちの少なくとも1種以上、 および/または、 v’:o、o1〜0.10%およびTi : 0.01
    〜0.10%のうち少なくとも1種以上を含有し、 残部Peおよび不可避的不純物 から成り、不純物中のPば0.020%以下、Sは0.
    010%以下とするとともに、式: %式% を満足する組成を有する鋼に、940〜1050℃の温
    度に急速加熱して短時間保持した後急冷する処理を1回
    以上施し、続いてこの急冷した鋼をへ01点以下の温度
    で焼戻しすることからなる、75 KSi (52,7
    kgf/1も)以上の降伏強度を有する耐食性の優れた
    油井管鋼の製造方法。
  2. (2)前記の急冷に引き続いてPL、、I≦20.5X
    10’の条件下で少なくとも1回ラフテンパー処理を行
    う特許請求の範囲第1項に記載の方法。 ただし、 PLM−T (20+log t ) T:ラフテンパー処理温度(0k) t: 時間(hr)
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6346008A (ja) * 1986-08-13 1988-02-26 Hitachi Ltd 電力制御方法
US6650181B2 (en) 2000-06-30 2003-11-18 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha High-frequency amplifier
US6873208B2 (en) 2000-06-30 2005-03-29 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha High-frequency amplifier

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6346008A (ja) * 1986-08-13 1988-02-26 Hitachi Ltd 電力制御方法
US6650181B2 (en) 2000-06-30 2003-11-18 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha High-frequency amplifier
US6873208B2 (en) 2000-06-30 2005-03-29 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha High-frequency amplifier

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