JPS598562B2 - 重トラック用タイヤ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、空気タイヤ、特に、操縦位置及び駆動位置で
の使用に好適な、主に道路上で使用される改良型の重ト
ラック用ラジアルタイヤに関する。

所望の総合的タイヤ性能を得るためのトレッド模様の選
択時に、各タイヤ性能特性間に相互背反関係が生じるこ
とは業界でよく知られている。

それらの特性の中には、耐用走行距離・均等な摩耗・牽
引摩擦力・低温走行などがある。

前記性能特性は、一般的に、相互に相反する。

例えば、高い耐用走行距離と良好な横方向安定性を示す
タイヤは、牽引摩擦特性に欠け、逆に、良好な牽引摩擦
特性を示すタイヤは、耐用走行距離・横方向安定性・均
一な摩耗の点で不良である。

重トラック用タイヤ、特に操縦位置で使用されるタイヤ
は、高い耐用走行距離をもち、摩耗が均等で、横方向の
安定性がすぐれていることが重要である。

更に、ケーシング上に少くとも１回はトレッド付けして
再生できるように、タイヤを可能な限り低温で走行させ
ることが重要である。

本出願人は、主に道路上で使用される重トラック用タイ
ヤにおいて、高い耐用走行距離と均一な摩耗特性が得ら
れ、また、良好な操縦性能と牽引摩擦と低温走行が得ら
れるところの、特定の配列を発見した。

本発明に係るタイヤは、複数の周囲方向にのび ．る独
立突起の列を構成するように接地トレッド部分のまわり
に配置された多数の独立突起と、各独立突起の列間にお
いてほぼ円周方向にのびる複数のジグザグ溝とを有する
。

各独立突起は、ほぼ同一の形状をもち、そして、各独立
突起の円周方向 、に向いている２側面は、同列の隣接
独立突起の対向側面とほぼ平行になるように方向づけら
れている。

各列の各隣接独立突起は、タイヤの踏み位置のある点に
おいて閉じるような幅の狭い溝により分離され、それに
より、各独立突起は協働してそ づれに作用する横方向
及び円周方向の力に抵抗するようになっている。

列内の隣接独立突起に対向する各独立突起の各側面は、
中間円周平面に対し約７０〜８５°の角度をなしている
。

独立突起の平均横幅に対する平均円周方向幅の比は、約
０．６〜１．９である。

ここで第１，２図を参照すれば、地面係合トレッド部分
１２を有する重量用トラックタイヤ１０が示されている
。

本発明の目的のために、重量用トラックタイヤは公称リ
ム直径が約２０〜２４．５インチのタイヤと考える。

しかしながら公称リム直径が約１７．５インチ以下の重
量用トラックタイヤもよく知られており、本発明の一部
と考えるべきである。

タイヤ１０は一対の側壁部分１４，１６を有し、これら
の部分はトレッド部分１２の各肩部分から放射方向へ内
方に伸長しそれぞれ一対のビード部分２２，２４の位置
で終っている。

カーカス層構造体（図示せず）はビード部分からビード
部分まで伸長する。

出来ればカーカス層構造体はラジアルタイプで出来てい
て、各カーカス層のコードはそのタイヤの中央周囲方向
面に対して或る角度、即ち約７５°〜９０°の角度を形
成する。

カーカス層構造体のコードは空気タイヤのコード補強体
として普通に使用される材料で構成される。

例えば、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、鋼などで
あるが、それに制限される訳ではない。

タイヤ１０は更に、踏み部分の下でかつ、カーカス構造
体に対して放射方向で外方に、ベルト補強用層構造体（
図示せず）を備える。

ベルト層構造体のコードはベルト補強体に普通に使用さ
れる普通の材料で構成することが出来、又、空気タイヤ
に用いられる都合のよい角度に置くことが出来る。

第１，２図に示す実施例に於で、タイヤ１０のトレッド
部分１２は肩部分１８，２０に、周囲方向に伸長する連
続肩リプ２６，２８を備える。

踏み部分１２の残りの部分は複数の列に配置される複数
の事実上同じ形の独立突起３０を備える。

図示の実施例に於ては３列３２ ，３４ ，３６が示さ
れている。

実際の列の数はタイヤのサイズと突起の形とで決り、一
般に、約２〜４列の独立突起がある。

本発明は肩部分に周囲方向に伸長する２本の連続リブ２
６，２８を有するげれども、そのリブ２６，２８を形が
列３２，３４，３６に似た独立突起の列におきかえるこ
とが出来る。

出来れば、周囲方向に伸長するリブ２６ ，２８は肩部
の摩耗を最少限にし、横方向の安定性を高めるように使
用したい。

リブ２６ ，２８又は列（連続肩部うねの代りに列を使
用した場合）は踏み幅Ｔの約１５〜２５％、出来れば約
１８％の横断面の幅Ｗを有するのが好ましい。

本発明の目的のために、トレッド幅とリブ又は列の幅は
普通の膨張圧にふくらませて、リムに設計上の普通の負
荷をかけた状態のタイヤの踏み跡から測定される。

リブ２６，２８の横断面の幅Ｗは踏み面の辺縁部から隣
接するジグザグ溝３８の周囲方向の中心線までの距離で
ある。

その周囲方向の中心線はジグザグ溝の両最外側位置から
軸方向への中心線である。

（第２図参照）。

突起３０は、列３２ ，３４ ，３６がそれらの列とリ
ブ２６ ，２８との間に幅広のジグザグ溝３８を形成す
るような形を有する。

そのジグザグ溝３８はタイヤの踏み跡に於て、溝３８が
開いたままで通水路となる時、その溝３８が全部事実上
、同じ幅を有するように充分に大きな幅を有する。

独立突起３０の使用は、タイヤがその踏み位置に出入す
る時にタイヤに良好な可撓性を与え、それにより良好な
摩耗と低い走行温度が得られる。

独立突起の使用は、踏み位置に出入するタイヤ部分が、
主として前後のトレッド部分に対し独立的に動くことを
許す。

しかしながら、独立突起を使用することにより、横方向
の安定が減少し、ヒール及びトウの摩耗という欠点が生
じる。

この問題を克服するために、各突起３０は、形態をもち
、そして、それら独立突起がタイヤの踏み位置にある時
には、それら独立突起が一体になって、タイヤにかかる
横方向の力と円周方向の力に抵抗できる程度に相互に分
離している。

独立突起３０はタイヤの踏み位置にある時は隣接独立突
起に着座する（第４図）。

この着座により、踏み位置にあるとき、それら独立突起
は一体になって連続リブとして作用し、独立突起で普通
に見られるヒールとトウの摩耗が最少限になり、また横
方向の安定性も改善される。

突起３０はタイヤの踏み位置を通って移動する時、種々
の横方向の力を受ける。

横方向の最大力は踏み面の中心部分に生じ、踏み面の縁
部へ向けて減少する。

中心部の突起は大きな横方向の力を受けるので、それら
の独立突起は円周方向に隣接する突起より軸方向に移動
する傾向がある。

独立突起の着座作用により、独立突起はタイヤの踏み位
置にある時に連続リブとして作用し、踏み面の中心部分
にある独立突起が受ける太きな横方向の力を円周方向に
隣接する独立突起へ伝達拡散する。

この着座作用はタイヤの横方向の安定性を改善し、更に
、タイヤのトレッド部分に十分な可撓性をもたせて、タ
イヤの曲げ応力を最小にしている。

溝４６は、タイヤの部分が踏み位置に出入する時に、各
独立突起３０が独立して作動するのに十分な程度に隣接
する独立突起を分離させるが、しかし、タイヤの踏み位
置を通過する時には各独立突起が相互に着座できる程度
の小ささである。

溝４６は約１ｍｍ以下であって、出来る丈、小さいのが
好ましい。

一般に溝４６は約０．２〜０． ８ ｍｍでああ。

図示の実施例に於で、溝４６は約０．５ｍｍである。

溝４６の深さｄは非スキツド深さＤの少くとも３０％で
ある（第３図参照）。

出来れば少くとも６０％あるのが好ましく、図示の実施
例では、溝４６の深さは、非スキツド深さＤの約８０％
にあたる。

突起３０の形は一側だけを同列の周囲方向に隣接する突
起３０と共通させるようにすべきである。

それ故に、各突起は２つの側部４４を有し、１方づつ、
すぐとなりの突起と平行関係でそれぞれ周囲方向にある
。

それらの側部は出来れば直線が好ましい。

図示の実施例に於て、突起３０は全体的形が五角形であ
る。

しかしながら、突起３０の側部４３ ，４５ ，４７は
本発明の範囲から離れることなしに変化することがわか
る。

隣接突起に共通しない突起３０部分は独立突起の隣接列
間にジグザグ溝が形成されるような形を有するのが好ま
しい。

第５図は本発明に従って作った突起３０の変形を示す。

突起３０は溝４６がそのタイヤの周囲方向の中心面に対
して或る角度を形成するように即ち約７０〜８式好まし
くは約７５°〜８５°の角度を形成するような形を有す
る。

適切な着座を保証するように、その角度を規定の制限範
囲内に形成することは重要なことである。

溝４６が中心周囲方向面に対して形成するこの角度は勿
論、突起の正確な形と、トレッド模様のピッチングシー
ケンスとによって決る。

突起３０は平均周囲方向の幅ＣＷを平均軸方向の長さし
で割ったものが約０．６〜１．９、好ましくは約０．６
〜１．０となるような形を有する。

ここで得られる正確な割合は再度、その突起の形と踏み
部分のピッチの変化とによって決る。

本発明の目的のために突起３０の平均幅は前記突起の最
大幅と最小幅との中間の突起幅であり、突起の平均高さ
はその突起の最大高さと最小高さの中間の高さである。

本発明の例示の目的で或る代表的な実施例と詳細につい
て説明して来たけれども、本発明の本旨と範囲から離れ
ることなしに種々の変形をなし得ることはこの技術に熟
達した人々にとって明らかである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に従って作られたタイヤの斜視図であ゜
り、トレッド部分はタイヤの周囲を通して順次配列され
ている。 第２図はトレッド部分の拡大部分前面図であり、第３図
は本発明に従ったトレッド部分の横断面図であって、第
２図の３−３線に沿って取ったものである。 第４図は前記トレッド部分の独立突起の１列にある３個
の隣接突起の概略図であり、第５図は本発明に従って作
られた独立突起の変形図である。 １０・・・・・・重量用トラックタイヤ、１２・・・・
・・地面と接触するトレッド部分、１４，１６・・・・
・・一対の側壁部分、１８，２０・・・・・・肩部分、
２２，２４・・・・・・一対のビード部分、２６，２８
・・・・・・周囲方向にのびる連続肩リブ、３０・・・
・・・突起、３２ ，３４ ，３６・・・・・・突起の
列、３８・・・・・・ジグザグ溝、４６・・・・・・溝
、４３，４４，４５，４７・・・・・・突起の側部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 各横縁に位置する一対の肩部分を有する接地トレッ
   ド部分と、該トレッド部分の各肩部分からそれぞれ半径
   方向内方にのびて一対のビード部分に終る一対の側壁部
   分と、該ビード部分からビード部分へとのびるカーカス
   層構造とを有するところの、道路上で主に使用する重ト
   ラック用タイヤにおいて、 前記トレッド部分は多数の独立突起よりなり、該独立突
   起は形態をもちそして複数の実質的に円周方向にのびる
   ジグザグ溝により離隔されたところの実質的に平行に円
   周方向にのびる複数の独立突起の列を構成するように前
   記トレッド部分のまわりに配置され、前記各列における
   各独立突起は相互に対向する各隣接独立突起の側面が約
   １ｍｍ以下の幅を有する実質的に直線の狭い溝により分
   離されて円周方向に隣接する独立突起から分離し、隣接
   する独立突起がタイヤの踏み位置にあるときには前記の
   狭い溝は閉じ、それにより隣接する各独立突起は一体に
   なって作用して横方向及び円周方向の力に抵抗するよう
   にされ、前記の隣接独立突起間の狭い溝の深さは前記ジ
   グザグ溝の深さの少くとも３０％であり、前記の各独立
   突起の平均車軸方向長さに対する平均円周方向幅の比率
   は０．６ないし１．０の範囲内にあり、前記の狭い溝は
   前記タイヤの中間円周中央面に関して約７０度ないし８
   ５度の角度をなしていることを特徴とする重トラック用
   タイヤ。 ２ 各横縁に位置しそして中央トレッド部分を限定する
   一対の肩部分を有する接地トレンド部分と、該トレッド
   部分の各肩部分からそれぞれ半径方向内方にのびて一対
   のビード部分に終る一対の側壁部分と、該ビード部分か
   らビード部分へとのびるカーカス層構造とを有するとこ
   ろの道路上で主に使用する重トラック用タイヤにおいて
   、 接地トレッド部分が、その肩部分に位置して連続的に円
   周方向にのびる一対のリプと、実質的に同一に形成され
   た多数の独立突起からなる中央トレッド部分からなり、
   前記独立突起は形態をもちそして複数の実質的に円周方
   向にのびるジグザグ溝により離隔されたところの実質的
   に平行に円周方向にのびる複数の独立突起の列を構成す
   るように前記トレッド部分のまわりに配置され、前記各
   列における各独立突起は相互に対向する各隣接独立突起
   の側面が約１１ＩＬＴＩＬ以下の幅を有する実質的に直
   線の狭い溝により分離されて円周方向に隣接する独立突
   起から分離し、隣接する独立突起がタイヤの踏み位置に
   あるときには前記の狭い溝は閉じ、それにより隣接する
   各独立突起は一体になって作用して横方向及び円周方向
   の力に抵抗するようにされ、前記の隣接独立突起間の狭
   い溝の深さは前記ジグザグ溝の深さの少くとも３０％で
   あり、前記の各独立突起の平均車軸方向長さに対する平
   均円周方向幅の比率は０．６ないし１．０の範囲内にあ
   り、前記の狭い溝は前記タイヤの中間円周中央面に関し
   て約７０度ないし８５度の角度をなしていることを特徴
   とする重トラック用タイヤ。