JPS597911Y2

JPS597911Y2 - ポ−タブル型ロックミシン

Info

Publication number: JPS597911Y2
Application number: JP15752979U
Authority: JP
Inventors: 健二佐藤; 正之及川
Original assignee: 株式会社ジュ−キ
Priority date: 1979-11-15
Filing date: 1979-11-15
Publication date: 1984-03-10
Also published as: JPS5674667U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、ポータブル型ロックミシンに係り、特に、
針棒を上下動させるための揺動腕を、ミシンアームに横
架固定された中空状の軸またはメタルに外嵌支承すると
ともに、その軸またはメタルの中空部にて押え棒を昇降
させるための押え上げレバーを右端に有する押え上げ軸
を支持して、ミシンアームにおける揺動腕および押え上
げ軸作動のための軸受を兼用させて構造を簡素化された
にもかかわらず、針棒の上下動ガタを専用のものと同様
に仰えることができしかも押え棒を昇降させるための押
え上げレバーをミシンアームの右側に配置したポータブ
ル型ロックミシンに関する。

一般に、本縫いミシンにおいて被縫布を縫製する場合は
、所定の縫合線に合致するように両手で制御しながら布
送りを行ない、その途中においてミシンアームの突出部
後方に配置されている押え上げレバーを操作する際には
、左手はそのまま被縫布を押え、右手をアームの突出部
右方の空間から挿入して後方の該レバーを操作している
。

ところが、近年一般家庭にも提供されているポータブル
型ロックミシンにおいては、ミシンアームの突出部右方
の空間が存在しないため、後方の押え上げレバーを操作
することができず、右手で被縫布を押え、左手で該レバ
ーを操作する必要があり、作業者にとってその操作は極
めて煩しく、また、前記本縫いミシンとはその操作が逆
であることと相まって作業能率を著しく低下させていた
。

そこで、前記の欠点を解消するために、押え棒を昇降さ
せるための押え上げレバーをミシンアームの右側に配置
したポータブル型ロックミシンおよびそのミシンの、針
棒を上下動させるための揺動腕の支承用の軸と、押え棒
を昇降させるための押え棒作動用の軸とを兼用させたポ
ータブル型ロックミシンは既に提供されている（実公昭
５４−２７３２号公報参照）。

しかし、上記のミシンは、ミシンア・−ムの突出部に上
下動可能に支承された針棒にリンクを介して連絡された
揺動腕が、押え棒を昇降させるために前記アームに回動
可能に横架支承された押え上げ軸を介して揺動可能に外
嵌支承されているため、揺動腕の揺動ガタが、押え上げ
軸とその軸受部との嵌合ガタと、押え上げ軸と揺動腕と
の嵌合ガタの合計となり、揺動腕に連絡されている針棒
の上下動もガタもその分大きくなリルーパとの交叉タイ
ミングおよびその調整に悪影響を及ぼす欠点がある。

また、偏心カムを固設した駆動軸の回転によりロットを
介して揺動する揺動腕の揺動慣性により、その揺動腕を
支承し且つ回動可能な押え上げ軸が微妙に振動し、その
押え上げ軸の突出端に固着された押え上げレバーも振動
することから、作業者に不快感を与えるばかりでなくミ
シンの振動をも増長させる欠点がある。

この考案は、ポータブル型ロックミシンにおける前記の
欠点を解消するものであり、その目的とするところは、
構造を簡素化されたにもかかわらす針棒の上下動ガタを
減少させたポータブル型ロックミシンを提供するにあり
、またこの考案の目的とするところは、揺動腕の揺動が
押え上げ軸に影響を及ぼさないポータブル型ロックミシ
ンを提供するにあり、さらにこの考案の目的とするとこ
ろは押え棒の昇降を右手で操作し得るポータブル型ロッ
クミシンを提供するにある。

即ちこの考案は、図示する実施例の如＜、ミシンアーム
１に上下動可能に支承された針棒３と、前記ミシンアー
ム１に横架固定された中空状の軸１９またはメタル１９
ａ，１９ｂに揺動可能に外嵌支承された揺動腕２
２の一端とをリンク２４を介して連絡するとともに、そ
の他端を、ロフト２７を介してミシンベットに回転可能
に横架された駆動軸に連絡して、該駆動軸の回転により
前記針棒３を上下動せしめる針作動機構Ａと、前記ミシ
ンアーム１に昇降可能に支承され、常にはバネ１４の付
勢により下方に押圧されている押え棒４を、前記軸１９
またはメタル１９ａ，１９ｂの中空部に回動可能
に挿通支持され、左端に前記押え棒４に固着された押え
棒抱き５と係合するカム部２９を有するとともに、その
右端を前記ミシンアーム１から突出させた押え上げ軸２
８の、その突出端に固着した押え上げレバー３１の操作
により昇降せしめる押え上げ機構Ｂを備えてなるポータ
ブル型ロックミシンに係る。

以下この考案の実施例を示す図面に基づいて説明する。

第１図乃至第５図はこの考案の一実施例を示し、第６図
ａ，ｌ）は前記実施例の揺動腕支承部分の他の実施例を
示す。

この考案に係るミシンは、針作動機構、押え上げ機構、
図示しないがルーパ機構、メス機構、送り機構、糸立機
構、電動機構等を備え且つ取手を有するポータブル型ロ
ックミシンである。

図中１はミシンアーム、２はそのアーム１の突出部で、
その適所に針棒３が上下動可能に支承されており、該針
棒３の下端にはルーパ（図示せず）と協働する針（図示
せず）が止着されている。

４は前記針棒３と平行に前記突出部２に昇降可能に支承
された押え棒で、その下端部には押え金（図示せず）が
装着されている。

５は前記押え棒４に固着された押え棒抱きで、前記突出
部２の後部に形戊した上下方向の長孔６に係合する保合
片７を有し、前記押え棒４の回動を不可にして軸心方向
への摺動のみ許容している。

８は下端にネジ部９を螺設した調節ネジで、上端には合
戒樹脂製のツマミ１０を一体にしてインサートしており
、前記突出部２に回転のみ可能に構或されている。

１１は前記調節ネジ８と螺合する進退ネジで、前記突出
部２の左側部に形戊した上下方向の長孔１２と係合する
保合片１３を有し、前記進退ネジ１１の軸心方向への進
退のみ許容している。

また図示しないが、前記進退ネジ１１の係合片１３の突
端に指標を設け、前記長孔１２の周辺に設けた目盛と対
応するようになっている。

１４は前記押え棒抱き５と進退ネジ１１との間に配置さ
れたバネで、前記押え棒４を常に下方に付勢している。

前記ミシンアーム１には左右に軸受用の孔を穿設したボ
ス部１５．１６を有し、その両ボス部１５．１６にはカ
ラー１７．１８を介して中空状の軸１９が渡設されてい
る。

前記軸１９は前記ボス部１５．１６に螺合した止ネジ２
０．２１の締付けによる前記カラー１７，１８の圧縮を
もって横架固定される。

２２は前記針棒３を上下動させるために前記軸１９に揺
動可能に外嵌支承された揺動腕で、その前端に設けられ
たアーム部２３はリンク２４により前記針棒３に固着さ
れた針棒抱き２５を介して該針棒３に連絡されている。

また、前記揺動腕２２の後端に設けられたアーム部２６
はロット２７を介して偏心カムを固設しミシンベットに
回転可能に横架された駆動軸（図示せず）に連絡してい
る。

なお、前記駆動軸には前記針と協動ずるルーパ機構等が
連絡されている。

２８は前記押え棒４を昇降させるために前記突出部２に
横架固設された軸１９の中空部に回動司能に挿通支持さ
れた押え上げ軸で、前記軸１９との嵌合を比較的らふに
設定できる。

また、前記押え上げ軸２８の左端には前記押え棒４に固
着された折え棒抱き５と係合し得るカム部２９が形或さ
れ、その右端を前記アーム１の右側部より突出させ且つ
その突出部分にストツパ部材３０を固着するとともに、
その突出端には押え上げレバー３１が固着されている。

２２は前記アーム１の右側部に植設されたピンで、前記
ストツパ部材３０とともに、前記押え上げレバー３１の
旋動範囲を視制している。

なお、図中３３は前記アーム１の上部に形威された取手
で、図示しないがこのミシンにはモータ等が装備され、
ポータブル型ミシンとし運搬等できるようになっている
。

また、図中３４は右側面カバー、３５は面板である。

この考案におけるその要部は以上のように構威されてお
り、駆動軸の回転により揺動腕２２が揺黴し、それによ
って針棒３が上下動してその下端に止着されている針と
、その下方に配置されてぃるルーパ機構との協動作用に
より、メス機構により切断された被縫布の布縁に縁がが
り縫目を形或する。

また、ミシンアーム１の右側部がら突出された押え上げ
レバー３１を第３図において時計方向に旋動することに
より、押え上げ軸２８に形或されたカム部２９が押え棒
抱き５の下端面と係合し、押え棒４をバネ１４の付勢に
抗して上昇させることができる。

また、調節ネジ８のツマミ１ｏを回動させることにより
進退ネジ１１を進退させてバネ１４の付勢力を調節する
ことができるとともに、前記進退ネジ１１に設けた指標
と、それに対応する目盛カラ前記バネ１４の付勢力を読
みとることができる。

なお、揺動可能な揺動腕２２の支承を、ミシンアーム１
のボス部１５．１６に渡設固定した軸１９に代えて、第
６図ａに示すような段部をもつメタル１９ａあるいは第
６図ｂに示すようなテーパ部をもつメタル１９ｂを、前
記ボス部１５．１６に夫々の段部あるいはテーパ部が対
峙する如く横架固定して前記揺動腕２２を支承してもよ
い。

以上のようにこの考案によれば、針棒を上下動させるた
めの揺動腕を揺動可能に外嵌支承するとともに、押え棒
を昇降させるための押え上げ軸をも回動可能に挿通支持
できる中空状の１つの軸または一対のメタルを、ミシン
アームに横架固定する構或としたことにより、ミシンア
ームにおける揺動腕および押え上げ軸作動のため軸受を
兼用させることができ、構造が簡素化されてポータブル
型ミシンに好適となり、しかも加工工数等を減少し得て
安価に製作することができる。

また、揺動腕と押え上げ軸との間には横架固定されてい
る軸またはメタルが介在されていることにより、揺動腕
においては専用の支承軸と同様にその揺動ガタを減少さ
せることができ、針とルーパとの交叉タイミングの設定
およびその調整が容易となるばかりでなく、押え上げ軸
においても揺動腕の揺動による影響を受けないので、押
え上げレバーが微妙に振動することもなく、従って作業
者に不快感を与えることもミシンの振動を増長させるこ
ともない。

さらに、押え上げレバーをミシンアームの右側に配置し
たことにより、作業者が縫製の途中においてもその押え
上げレバーを右手で操作し得るので、被縫布をもちかえ
ることもなく作業能率の向上に貢献する等の効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図はミシン
アーム部分の針作動機構を取り除いた正面図、第２図は
第１図のＩＩ−ＩＩ線断面図、第３図は第１図の右側面
図、第４図はミシンアーム部分の針作動機構正面図、第
５図は揺動腕支承部分の右側拡大断面図、第５図ａ，第
５図ｂは揺動腕支承部分の他の実施例の右側拡大断面図
である。なお、図中１はミシンアーム、３は針棒、４は押え棒
、５は押え棒抱き、１４はバネ、１９は軸、１９ａ，１
９ｂはメタル、２２は揺動腕、２４はリンク、２７はロ
ット、２８は押え上げ軸、２９はカム部、３１は押え上
げレバー、Ａは針作動機構、Ｂは押え上げ機構である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ミシンアームに上下動可能に支承された針棒と、−前記
ミシンアームに横架固定された中空状の軸またはメタル
に揺動可能に外嵌支承された揺動腕の一端とをリンクを
介して連絡するとともに、その他端を、ロフトを介して
ミシンベッドに回転可能に横架された駆動軸に連絡して
、該駆動軸の回転により前記針棒を上下動せしめる針作
動機構と、前記ミシンアームに昇降可能に支承され、常
にはバネの付勢により下方に押圧されている押え棒を、
前記軸またはメタルの中空部に回動可能に挿通支持され
、左端に前記押え棒に固着−された押え棒抱きと係合す
るカム部を有するとともに、その右端を前記ミシンアー
ムから突出させた押え上げ軸の、その突出端に固着した
押え−Ｅげレバーの操作により昇降せしめる押え上げ機
構を備えてなるポータブル型ロックミシン。