JPS597308Y2 - 材料供給装置における材料位置決め装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプレス用材料分離供給装置などへ積重ね状の材
料を供給する場合に、該材料の種々の形状に応じて、プ
レス用材料分離供給装置に対し適正な位置に搬入材料を
位置決めするための材料供給装置における材料位置決め
装置に関するものである。

プレス用材料分離供給装置では、積重ねられたシート状
材料を一枚づつ分離して加工ライン（表面処理装置等）
に搬送するが、かかる場合に、プレス用材料分離供給装
置でのシート状材料の取り上げ及びその後のシート状材
料の搬送を確実にかつ効率良く行なわせるためには、積
重ね状のシート材をプレス用分離供給装置に対して適正
な位置に搬入し、位置決めしておくことが望ましい。

しかしシート状材料の形状は固定的なものではなく、そ
の用途に応じて種々のものがあるので、如何なる形状の
シート材でも確実に適正位置に位置決めできる位置決め
装置の開発が望まれていた。

本考案はかかる点に鑑みてなされたものであり、以下そ
の実施例を第１図〜第６図に基づき説明する。

１は機枠であり、この機枠１の上部にシート状材料分離
供給装置２が設けられている。

該分離供給装置２は昇降可能な吸着手段３を有している
。

４は供給装置２の下方に材料搬入経路の終部４Ｃが位置
するように設けられたコンベヤ装置であり、このコンベ
ヤ装置４の材料搬入経路始部４Ａは、前記機枠１の外方
に位置している。

コンベヤ装置４は複数の駆動側輪体５とこれら駆動側輪
体５のそれぞれに対抗して設置された従動側輪体６との
間に、複数の無端状体７を所定間隔をあけて巻掛したも
のである。

前記駆動側輪体５は、それらに共通の回転軸８を有して
おり、この回転軸８の端部に固着した伝達車９を機枠１
の下部に設けた駆動装置１０に連動連結している。

駆動装置１０として、前記無端状体７上を移動する材料
が最大寸法であるとき前記材料搬入経路の寺長に相応す
るストロークごとに該無端状体７を間欠走行させ得る機
構を採用し、もって前記コンベヤ装置４の材料搬入経路
の中間部に材料待機部４Ｂを有せしめている。

この実施例では材料待機部４Ｂを材料搬入経路の始部４
Ａと終部４Ｃとの間に一箇所だけ有せしめたものを示し
たが、材料寸法に拘らずその数は特に限定されるもので
はなく、必要に応じて増減し得べきものである。

コンベヤ装置４の材料搬入経路始部４Ａの少なくとも一
側面には位置決め枠１１を設けている。

位置決め枠１１は機枠１に固定された出退装置１２を作
動することにより、互に接近離移動可能となっている。

また材料搬入経路終部４Ｃには板状のストッパ部材１３
を立設し、このストツパ部材１３の上端部に電磁石１４
を固着している。

１５は、前記コンベヤ装置４の下方で材料搬入経路に平
行な水平部１５Ａと、この水平部１５Ａの先端から立設
された垂直部１５Ｂとからなる可動部材であり、この可
動部材垂直部１５Ｂの上半部に上下方向の案内溝１６を
刻設し、この案内溝１６を介して昇降可能に昇降部材１
７を取り付けている。

昇降部材１７は上下一対の軸受１７Ａを有しており、こ
れら軸受１７Ａに、前記ストツパ部材１３の裏面に突設
した上下一組づつのブラケツ｝１３Ａをそれぞれ外嵌し
、これら軸受１７Ａ及びブラケツ｝１３Ａを貫通して縦
軸１８を挿入している。

したがって前記ストツパ部材１３乃至電磁石１４は、縦
軸１８を介して揺動可能に可動部材１５に取り付けられ
ていることになる。

昇降部材１７の下端部にはブラケツ｝１７Ｂが突設され
ていて、このブラケツ｝１７Ｂに、前記垂直部１５Ｂに
格納状態で装着された昇降シリンダ装置１９のピストン
ロツド１９Ａ先端部を固着している。

一方可動部材水平部１５Ａは、前記コンベヤ装置４の枠
体下部に設けられてなるガイド枠２０に係合された摺動
部２１を有し、この摺動部２１を介して可動部材１５が
材料搬入経路と平行に往復動可能となっている。

２２は側面視においてＵ状の基台２３上に設けた回転駆
動装置であり、この回転駆動装置２２の出力軸２２Ａは
、ユニバーサルジョイント２４を介してねじ軸２５に連
動連結されている。

ねじ軸２５は、その先端部が固定側軸受２６によって軸
支されると共に前記可動部材水平部１５Ａに設けたナッ
ト部材２７に螺入されている。

前述した板状支持部材１３、電磁石１４、昇降部材１７
、可動部材１５、昇降シリンダ装置１９、回転駆動装置
２２、ねじ軸２５及びナット部材２７によって材料位置
決め手段２８が構或される。

そしてかかる材料位置決め手段２８を、前記無端状体７
間に所要数設けることにより、本考案に係る材料位置決
め装置２９が構威される。

通常、材料は平面視において左右対称の形状をしている
ことが多いため、このことを考慮して、前記材料位置決
め手段２８のうち、その中央のものを介して対称な位置
にあるものには、セルシン発信器３０またはセルシン受
信器を設けている。

これらには前記ねじ軸２５の回転信号が入力される。

３１は材料持ち上げ装置である。

この材料持ち上げ装置３１は、前記無端状体７間の隙間
に挿通された複数の支持部材３２と、これらの支持部材
３２の下端部が固着された昇降枠体３３と、この昇降枠
体３３の両端部にそれぞれ固着された昇降杆３４とから
なり、昇降杆３４がウオーム・ジャッキ機構３５に連動
連設されている。

ウオーム・ジャッキ機構３５は機枠１に取付けられた駆
動装置３６によって駆動される。

か力・る材料持ち上げ装置３１はコンベヤ装置４の材料
搬入経路終部４Ｃに設置されており、該持ち上げ装置３
１の支持部材３２が下限位置にあるとき、その上端面は
コンベヤ装置４の搬送面の直下に位置するようになって
いる。

前記材料分離供給装置の材料搬入経路４Ａ，４Ｂ，４Ｃ
の上部位置には材料支持装置３７が設けられている。

材料支持装置３７は、本体基部が機枠１に枢着されてな
る押引シリンダ装置３８のピストンロッド先端にピニオ
ン３９を軸着し、このピニオン３９を、その上部で涸定
ラツク４０に噛合させ、下部で可動ラック４１に噛合さ
せることにより構或された倍速機構の前記可動ラツク４
１に、取付枠を介して材料支持フォーク４２を突設した
ものである。

機枠１には、前記ピニオン３９の枢着軸４３及び可動ラ
ック４１を水平方向に案内する案内部材剃を設けている
。

しかしてこの構戊により、倍速機構を出退作動させると
、前記支持フォーク４２が、前記材料搬入経路の待機部
４Ｂの上方と終部４Ｃの上方との間で水平方向に往復動
する。

支持フォーク４２は所定間隔おきに複数設けられていて
、前記材料持ち上げ装置３１が上限まで上昇していると
きに前記倍速機構を往動作動せしめると、その支持フォ
ーク４２が材料持ち上げ装置３１の支持部材３２間に挿
入されるようになっている。

４５は吸着装置３の下手側に設けられたシート材受取り
フォークであり、このシート材受取りフォーク４５と前
記吸着装置３との間をグリツパレール４６が走行するよ
うになされていて、このグリツパレール４６により吸着
装置３に吸着保持されているシート状材料をシート材受
取りフォーク上に移し替えることができるようになって
いる。

次に作用を説明する。

今、シート状材料Ｓの大きさ、形状及び積重ね高さに対
応させて、材料位置決め装置２９の板状ストツパ部材１
３の位置及び電磁石１４の高さを調節する。

この場合、板状ストツパ部材１３の位置調節は、回転駆
動装置２２及びねじ軸２５の回転による可動部材１５の
往復動により行ない、電磁石１４の高さ調節は昇降シリ
ンダ装置１９の押引作動による昇降部材１７の昇降動に
より行なう。

前記ストツパ部材１３の位置調節は、それぞれの材料位
置決め手段２８のストツパ部材１３が、材料搬入経路終
部４Ｃにおけるシート材Ｓを位置決めすべき箇所の前縁
に位置するようにするものであり、シート材Ｓが平面視
において矩形状の場合は、第３図の示したように、また
シート材Ｓが平面視において逆くの字状の場合は第５図
に示したように、さらに第６図ａ， ｌ）に示したよ
うな各種形状の場合はそれらに対応するようにする。

これと同時に位置決め枠１１もシート材Ｓの寸法の大き
さに対応させて位置決めする。

そして、材料支持装置３７の支持フォーク４２を退入位
置〔待機部４Ｂの上方〕とした状態でコンベヤ装置４の
材料搬入経路始部４Ａへ積重ねシート材Ｓをフォークリ
フトなどにより載置する。

次に駆動装置１０を作動させてこの積重ねシート材Ｓ１
を待機部４Ｂまで搬送する。

この搬送後後続の積重ねシート材Ｓ２を材料搬入経路始
部４Ａへ搬入後再びこれを待機部４Ｂまで搬送する。

同様にして材料搬入経路始部４Ａへは、該始部４Ａに載
置された先行積重ねシート材Ｓ２が待機部４Ｂまで搬送
されたとき、順次後続の積重ねシート材Ｓ３を載置する
ように作業を進める。

このようにすると待機部４Ｂには常に後続の積重ねシー
ト材Ｓ２が貯留されていることになる。

なお図中仮想線は、材料寸法の小さい短尺幅狭の積重ね
シート材を示している。

このようにして積重ねシート状材料Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３を
順次材料搬入経路終部４Ｃへ搬入することにより、先行
する積重ねシート材Ｓ１は、その前縁が、たとえば第３
図、第５図のように複数のストツパ部材１３にあたり、
定位置に位置決めされる。

このときストツパ部材１３乃至電磁石１４は、縦軸１８
の周りで揺動し、積重ねシート材Ｓ１の形状に倣わされ
る。

次に第１図に示したように先行する積重ねシ一トＳ１が
材料搬入経路終部４Ｃに搬入されているとき、材料持ち
上げ装置３１を上昇作動させる。

この作動により支持部材３２が上動し、該部材３２によ
り材料搬入経路終部４Ｃにある積重ねシート材Ｓ１が持
ち上げられる。

積重ねシート材Ｓ１が所定量持ち上げられた後、分離供
給装置２を作動させ、その吸着装置３の昇降及び吸着作
用と前述のグリッパレール４６の作用とにより、該積重
ねシ一トＳ１をその上部のものがら一枚づつ受取りフォ
ーク４５上へ移し替える。

そしてその後順次、次工程すなわちプレス工程へ送る。

吸着装置３によるシート材の一枚づつの取り上げ時、材
料持ち上げ装置３１の支持部材３２はシート材の減枚数
に応じて徐々に上動せしめられており、積重ねシート材
Ｓ１の最上面が常時ほぼ一定高さとなるように制御され
る。

そして積重ねシート材Ｓ１中の一定枚数のシート材が取
り去られたとき、材料持ち上げ装置３１の支持部材３２
はその上限に達するのである。

支持部材３２が上限に達したとき倍速機構を往動作動す
ると、支持フォーク４２が支持部材３２上にある残りの
積重ねシート材Ｓ１の下方に侵入する。

つづいて材料持ち上げ装置３１を下降させると、今まで
支持部材３２上にあった残りの積重ねシート材Ｓ１が支
持フォーク４２上に受渡される。

支持部材３２は引きつづき下降させ、その下限に達せし
めて、待機部４Ｂに貯留されている後続積重ねシート材
Ｓ２の持ち上げに備える。

これと併行して、前記支持フォーク４２に受渡された残
りの積重ねシート材Ｓ１はその上部のものから吸着装置
３により取り上げられている。

そして前記残りの積重ねシート材Ｓ１が全部取り去られ
るまでの間に、待機部４Ｂにある後続積重ねシート材Ｓ
２を終部４Ｃへ搬入し、積重ねシート材Ｓ１が全部除か
れた支持フォーク４２を復動作動させたるのち、つづい
て持ち上げ装置３１により積重ねシート材Ｓ２を持ち上
げて、前述の作動を繰り返す。

本考案は以上のように実施し得るものであり、かかる本
考案によると、材料が如何なる形状をしていても該材料
を分離供給装置に対して適正な位置に位置決めし得るの
で、分離供給装置でのシート状材料の取り上げ及びその
後の搬送を確実に効率良く行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本考案の実施例を示しており、第１図
は材料供給装置の全体側面図、第２図は一部を切欠いて
示す同正面図、第３図は同概略平面図、第４図は材料位
置決め手段２８の拡大側面図、第５図はシート状材料Ｓ
の位置決め状態を示す平面図、第６図ａ， ｂはシー
ト状材料Ｓの種々の形状を示す平面図である。 ２・・・・・・材料分離供給装置、４・・・・・・コン
ベヤ装置、４Ａ・・・・・・材料搬入経路終部、１３・
・・・・・板状ストツパ部材、１４・・・・・・電磁石
、１５・・・・・・可動部材、１７・・・・・・昇降部
材、１８・・・・・・縦軸、１９・・・・・・昇降シリ
ンダ装置、２２・・・・・・回転駆動装置、２５・・・
・・・ねじ軸、２７・・・・・・ナット部材、２９・・
・・・・材料位置決め装置、３０・・・・・・セルシン
発信器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 材料分離供給装置の下方に位置する材料搬入経路の終部
   幅方向に複数の板状ストツパ部材を立設し、これらスト
   ツパ部材の上部にそれぞれ電磁石を固設し、前記ストツ
   パ部材を、前記材料搬入経路に沿って往複動可能な複数
   の可動部材に縦軸を介して揺動可能にそれぞれ取り付け
   ると共に前記材料搬入経路に対して昇降可能とし、前記
   複数の可動部材を各別に往復動させる駆動装置を設けた
   ことを特徴とする材料供給装置における材料位置決め装
   置。