JPS596747Y2 - 小型電気掃除機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は小型電気掃除機の特に集塵機構の改良構造に
関するものである。

小型電気掃除機の集塵フィルタは、一般には裁断した布
を円筒状あるいは円錐状に形威した集塵袋が使用されて
いるが、その大きさは集塵カバーの大きさとの関係で制
限されることがら集塵表面積を大きくとることが困難で
ある。

このため、不織布から戒る平板状のフィルタを波形に折
り曲げて集塵表面積を増大させたものも考えられている
が、特に小型の電気掃除機においては、集塵カバーの先
端部に形威される吸気口に対しフィルタは極めて接近し
た位置に配置され、又該吸気口にはその上部で支持され
たゴム板の逆止弁が設けられることから、吸気口から吸
入された空気の主な流れ方向は逆止弁によって下方向に
曲げられフィルタの下部々分を主に透過することになる
。

このためフィルタは局部的にしか機能しないと共に局部
的ないたみを生じフィルタの寿命を短いものにする。

又波形状であることからその谷部に塵埃がたまり目すよ
りじやすい欠点がある。

この考案は集塵カバーに嵌合する波形状の集塵フィルタ
が吸気口に接近して配設される小型電気掃除機において
、フィルタの波形の稜線は上下方向に延びる様に配設す
ることにより、吸気口から吸入された空気の流れ方向が
下方向に曲げられた場合にも空気は稜線方向には流れや
すいものであるからフィルタの上部にも風を案内させて
フィルタ全面を有効に機能にさせ、しかも棚作用がない
ため波形の谷部に塵埃が貯よることなく目詰りを防止し
、又フィルタは対称形状として上下変更可能に嵌合させ
ることにより吸入空気の当り部を上下に分散させて局部
的な傷みを防止してフィルタの寿命の延長を図り、更に
はフィルタは上下方向に長い長方形状をすることにより
フィルタの素材面積に対する実効面積の向上を図り得る
小型電気掃除機を提供しようとするものである。

以下図に示すこの考案の一実施例について説明する。

即ち、先ず第１図において、１はモータ２とこのモータ
シャフトに固定された遠心送風型のファン３とを内装し
たボデイであり、該ボデイにはその上方部にこれと一体
に把手４が構威されている。

このボデイ１はモールド或形によって左右方向に２分割
される対称形状の２部品から構或されている。

５は上記ボテ゛イ１と一体戊形され上記ファン３に対向
してファン３の中心部へ空気を案内させるファン力パー
、６は−ヒ記モータ２をボテ゛イ１に保持させると共に
上記ファン３から外周側へ送出された空気を後方へ案内
させる保持部材、７は椀状を威しその前方先端部に吸気
口８を有し上記ボテ゛イ１に着脱自在に結合された集塵
力バー、９は上記吸気口Ｂの上部に固定され該固定部を
支点として回動変位するゴム板から或る逆止弁である。

１０は上記集塵カバー７の後方開口に嵌合した取付枠１
１に固定された波形状の集塵フィルタであり、該フィル
タは上記カバー７とボデイ１との結合を解くことにより
取付枠１１と共にカバー７から外すことができる。

尚、取付枠１１の外周嵌合部には気密性を保つためにリ
ング状のパッキン１２が取り付けられている。

上記フィルタ１０の波形の山部は集塵カバー７の内部に
突入し、その上下方向寸法ｌ１より小さい間隔寸法ｇを
おいて上記吸気口８に対向している。

又該フィルタは第２図に明示する如くその波形の稜線は
機の上下方向に延びて設定され、更に機の前後方向にみ
て上下方向寸法ｌ１が左右方向寸法ｌ２より大きい長方
形状に形或されている。

該フィルタ１０を保持した取付枠１１は第２図に示す如
く対称形状を威して上記集塵カバー７の後方開口に対し
て上下変更可能に嵌合し得る如く構威されている。

１３ ａ，１３ ｂは上記ボデイ１とカバー７との結合
部の下部に設けられ、互いに係脱可能に係合する保合部
片、同じ＜１４ａ，１４ｂは上記ボデイ１とカバー７と
の結合部の上部に設けられ、互いに保合する保合部片で
この一方の保合部片１４ａは人為操作されるセットボタ
ン１５に一体的に固定されている。

１６は上記ボデイ１の把手４部に設けられ上記モータ２
の給電を断続するスイッチである。

１７．１８は第３図，第４図に明示する構或を威し、機
使用時に上記吸気口８にそれぞれの嵌合部１７ａ，ＩＢ
ａが選択的に嵌合され吸入空気を集塵カバー７内へ案内
する平口とつる口の吸込口であり、平口状の吸込口１７
はくの字形状を威し、上記係合部片１４ｂに対向して集
塵カバー７の上部に前後方向に延びて形或された嵌合凹
部１９（第５図参照）に吸込口１７の嵌合部１７ ａが
嵌合することにより集塵カバー７の上部前方に収納保持
されている。

この場合、集塵カバー７の前方上部は吸込口１７の形状
に沿うべく傾斜した平面部２０が形威されている。

又、上記つる口状の吸込口１８は上記ボテ゛イ１の下部
において後方に向って開口した排気口を兼ねる挿入口２
１に挿入されて収納されている。

この収納は、通常ファン３より径の小さいモータ２の外
周部のあまったボテ゛イ１内の空間を利用して収納する
ものである。

尚、２２は図示しないが上記モータ２スイッチ１６と外
部電源とを結ひ゛コードの引き出し用グロメツ１・で゛
ある。

次にこの様に構威されたものにつきその作動を説明する
。

掃除を行なうに際しては、先ず図示しないコードを電源
（例えば車載バツテリ）に接続し、又吸込口１７．１８
を外し、そのいずれか、例えば吸込口１７の嵌合部１７
ａを吸気口８に嵌着する。

この状態でスイッチ１６を投入するとモータ２と共にフ
ァン３が回転し、吸込口１７から吸込まれた空気が逆止
弁９フィルタ１０を介して挿入口２１から排出される。

従って、把手４をもって吸込口１７を掃除したい面に這
せることにより、例えば車室内を思いのよ・掃除し得、
フィルタ１０によって通過を阻止される塵埃を集塵カバ
ー７内に集塵することができる。

この場合、塵埃の通過を阻止するフィルタ１０は上述の
如く波形状のものとし、その稜線は上下方向に延びて形
成されているから波形による棚作用はなく稜線に沿って
塵埃は下方向に落下するため波形の谷部に塵埃がたまる
ことなく目詰りを防止し得る。

又、吸気口８から吸入される空気は逆止弁９によって下
方向側へ曲げられその流れ方向が修正される間もなくフ
ィルタ１０に到達（フィルタ１０が吸気口８に接近して
配接されることがら）するが、この場合にもフィルタ１
０の稜線が上下方向になっているので風は稜線方向に沿
って上部にも流れフィルタ１０の全面を有効に機能させ
ることができる。

又、フィルタ１０はその稜線方向に長い長方形状として
いるため、フィルタ１０の素材面積に対する実効面積の
向上を図り得る。

即ち、フィルタ１０が吸気口８に極めて接近して配設さ
れる本実施例の如き小型の掃除機にあっては吸気口８か
ら吸入される主な風の広がりも比較的小さいこと、並び
にフィルタ１０の稜線と直角方向には風は分散し難いこ
とから、稜線と直角方向（左右方向）寸法を小さくし、
その分上下方向寸法を増大させることによりフィルタの
実効面積を向上させることができると共に素材面積の減
少を図り得るものである。

一方、フィルタ１０を保持した取付枠１１は対称形状を
威してフィルタ１０を上下変更可能に集塵カバー７に嵌
合させ得るものであるから、集塵カバー１に貯った塵埃
を除去する毎にフィルタ１０は上下方向不確定に集塵カ
バー７に嵌合されるため、吸入空気のフィルタ１０に対
する当り部が下方向に偏心していても、フィルタの空気
の当り部を上下に分散させることができ、従ってフィル
タ１０の局部的な傷みを防止してその寿命の延長を図り
得るものである。

尚、掃除が終了し機を収納する場合には第１図の如く各
吸込口１７．１８は嵌合凹部１９挿入口２１にそれぞれ
嵌挿して機と一体的に収納させることができる。

以上の如くこの考案は集塵カバーに嵌合して設けちれる
波形状の集塵フィルタが吸気口に接近して配設され吸入
空気が逆止弁によりフィルタに対して実質的に上下方向
に偏心して当たる小型電気掃除機において、フィルタの
波形の稜線がその偏心方向に沿って上下方向に延びる如
く設定したことにより吸入空気がフィルタに対して上下
方向に偏心して当たる場合にもその稜線方向に吸入空気
を流しフィルタ全面を有効に機能させ得ると共に波形に
よる棚作用をなくして波形の谷部に塵埃がたまることを
防止し従って目詰りを防止することができる。

又フィルタは上下方向寸法が左右方向寸法より長い長方
形状としたことによりフィルタの実効面積の増大を図り
得ると同時に素材面積の減少を図り得る。

更にはフィルタの取付枠の嵌合部は対称形状として上下
変更可能に嵌合し得る様に構成したことにより吸入空気
の当り部を上下に分散させてフィルタの局部的な傷みを
防止してその寿命の延長を図ることができ、極めて実用
的価値の高い電気掃除機を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す断面図、第２図は第
１図の集塵フィルタを示す斜視図、第３図第４図は第１
図の各吸込口を示す斜視図、第５図は第１図のｖ一■線
による断面図、第６図は第１図の挿入口部分を示す後面
図である。 図中、１はボテ゛イ、２はモータ、３はファン、７は集
塵カバー、８は吸気口、９は逆止弁、１０は集塵フィル
タ、１１は取付枠、１２はパッキン、１７，１Ｂは吸込
口である。 尚、図中同一符号は同一部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排気口を有し電動送風機を内蔵したボデイと、該ボデイ
   に対し着脱自在に結合され前方部に逆止弁を有する吸気
   口が形或された集塵カバーと、該集塵カバーの後部開口
   に着脱自在に嵌合した取付枠に固設された波形状のフィ
   ルタとを有し、該フィルタはその上下方向寸法より小さ
   い間隔をもって上記吸気口に対向配置され上記吸気口か
   らの吸入空気の風向が上記逆止弁によって実質的に下方
   向に曲げられ上記フィルタに対する風の当り部が下方に
   偏心されるものにおいて、上記取付枠はその外周部形状
   が対称形状を威して上記集塵カバー開口に上下変更可能
   に嵌合し得、又上記フィルタはその波形の稜線が上下方
   向に延び、しがも上下方向寸法が左右方向寸法より長い
   長方形状を成して形或されていることを特徴とする小型
   電気掃除機。