JPS596670Y2 - 農機のチエ−ン用給油装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバインやバインダー、トラクター等の農
機に関し、詳しくは、その農機に装備されたチェーンに
対する潤滑油の供給装置に関する。

潤滑油の供給にあっては、その収穫作物に潤滑油が付着
しないように過剰給油を避け、かつチェーンに対する給
油不足並びにチェーン全長にわたるムラの無い給油が肝
要である。

ところで、その潤滑油を連続供給する形態をとると、チ
ェーン全長にわたってムラなく給油できる反面、単位時
間当りの給油量に極めて小なる給油誤差が生じても、そ
れが累積されると大幅な過剰給油となるもので、その単
位時間当りの給油量を極めてシビアに制御しなければな
らず、その制御が極めて困難あるいは不能と言っても過
言でない これに比して、潤滑油を間欠供給する手段によれば、そ
の累積給油状況に大幅な過不足の生じない状態で単位時
間当りの給油制御を楽に行なうことができて有利である
が、例えば農機としてコンバインについて考察するに、
その穀稈の引起し装置や刈取装置、刈取穀稈に対する各
種の搬送装置などのチェーンにおいては、その機体の刈
取走行速度の変速に同期して、そのチェーンの作業回転
速度も変更されるものであり、この状況にあって、単に
潤滑油をタイマー制御によって間欠供給すると、チェー
ン全長にわたって給油ムラが生じることとなる。

本考案は、後者の単位時間当りの給油制御を楽に行なう
ことのできる間欠給油手段をとりながら、変速回転され
るチェーンに対してムラなく給油を施すことのできるも
のを提供する。

即ち、本考案は、給油装置から変速可能なチェーンに潤
滑油を供給する農機のチェーン用給油装置において、給
油時間間隔及び一回当りの給油時間をプログラムしたタ
イマーにより自動的に間欠給油させるべく構或すると共
に、前記チェーンの変速操作具と前記タイマーとを、チ
ェーン変速に伴って、整数チェーン回転に要する時間給
油が行われるように、１回の給油時間が自動的に変更さ
れるべく連係してある事を特徴とする。

つまり、チェーンに対する１回当りの間欠給油時間を、
チェーンの変速に連動させて自動的に変更し、もってチ
ェーンの回転速度の変更いかんを問わず、そのチェーン
に整数回にわたって潤滑油の間欠供給するもので、変速
可能なチェーンの全長にわたってムラの無い状態で、し
かも累積給油状況に大幅な過不足の無い状態で間欠給油
を達或するに至った。

次に、本考案実施の態様を例示図に基づいて詳述する。

農機の一例としてのコンバインは、植立穀稈に対する引
起し装置１・・・・・・と刈取装置２、および刈取穀稈
を合流して横送りする上下二段の搬送装置３，４と、受
継ぎ穀稈を横倒れに姿勢変更して後方に送る上下二段の
搬送装置５，６によって前処理装置Ａを構或し、そして
搬送装置７を介して排ワラ処理装置８を連設したフイー
ドチェーン９を備える脱穀機１０と前記前処理装置Ａと
を、クローラ走行装置１１を備える走行機台１２に搭載
して構或されている。

前記クローラ走行装置１１および前処理装置Ａの各種駆
動用チェーンａは、流体圧駆動機構Ｂに対する変速操作
具１３の操作によって同期変速すべく構威され、この変
速駆動されるチェーンａ・・・・・・と刈刃駆動部ｂ、
および定速駆動される搬送装置７の駆動用チェーンＣと
フイードチェーン９の夫々に対する間欠給油装置Ｃが設
けられている。

この給油装置Ｃは、前処理装置Ａに対する給油装置Ｃａ
と、チェーンｃ，９に対する機台側給油装置ｃｂからな
り、タンク１４内の潤滑油をポンプＰＩ，Ｐ２によって
圧送すると共に、その送油主管ｄ，ｄからの分岐管ｅ・
・・・・・を、ポンプＰ２からの送油をチェーンａ・・
・・・・と刈刃駆動部ｂに、およびポンプＰ１からの送
油をチェーンｃ，９に供給すべく接続し、そして各分岐
管ｅ・・・・・・の途中に流路開閉弁Ｖ・・・・・・を
介装して、もって前記開閉弁■・・・・・・の開閉制御
により潤滑油を間欠供給すべく構威されている。

前記開閉弁■・・・・・・は、タイマーＴ１，Ｔ２によ
って個々に開閉制御される。

これらのタイマーＴ１，Ｔ２は、チェーン長さと回転速
度の異なるチェーンａ・・・・・・，Ｃ，９の回転に対
する時間比を基にして、その１回当りの整数チェーン回
転にわたる給油時間ｔ１，ｔ２・・・・・・を、その１
回転が給油時間間隔に設定されたドラム１４．１５にプ
ログラム設定したもので、一方のタイマーＴ１の定速作
動によってチェーンｃ，９に一定時間間隔でかつ設定時
間ｔ１，ｔ２にわたって潤滑油を間欠供給すべく構或さ
れている。

他方のタイマーＴ２は、刈取走行速度の変化に同期して
回転速度を変更するチェーンａ・・・・・・の速度変化
比を基にして、そのドラム１５の回転速度が同期的に変
化すべく構威され、つまり、タイマーＴ２のドラム１５
に対する速度変更可能なモータＭの速度制御機構１６と
前記変速操作具１３とを、チェーン回転速度の増速に伴
ってドラム回転速度が増加すべく連係して、給油時間間
隔と１回当りの給油時間ｔ３，ｔ４・・・・・・とのプ
ログラム設定比を一定１にする状態で、その給油時間間
隔をチェーン速度変化に合せて変更して、実質的給油時
間ｔ３，ｔ４・・・・・・を変更すべく構或されている
もので、チェーンａ・・・・・・の変速に伴って、整数
チェーン回転に要する時間給油が行なわれるように、各
チェーン１ａ・・・・・・に対する１回当りの給油時間
が自動的に変更されて、延べ回転数に対する絶対給油回
数の変更のない状態でチェーン全長にわたってムラなく
給油される。

尚、刈刃駆動部ｂに対しても潤滑油を間欠供給すべく構
或したが、この駆動部ｂに対しては連続給油手段をとる
も良く、また引起し装置１・・・・・・や刈取装置２、
あるいは穂先側搬送装置３，５のように、そのチェーン
ａ・・・・・・がケースに内装されているものについて
は、その給油量が過剰気味であっても作物に対する影響
が小であるから、殊に作物に影響を与える株元挾持搬送
装置４，６についてのみ、そのチェーンａ，ａの変速に
伴って１回当りの間欠給油時間を自動的に変更すべく構
或するも良い また、１回当りの給油時間が最も長いチェーンに対する
開閉弁Ｖａを、非給油時にその圧送潤滑油をタンク１４
に還流するタイプに構或して設けたが、これを採用せず
とも、タイマーＴ１，Ｔ２からの給油作動開始の信号に
基づいて、かつ最長給油時間内にいてポンプＰ ｔ ，
Ｐ ２を作動すべく構或するも良く、また前記制御弁
Ｖ・・・・・・を人為操作に切換え可能に構成するも良
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る農機のチェーン用給油装置の実施例
の態様を例示し、第１図は農機の全体側面図、第２図は
給油装置の系統図である。 １３・・・・・・変速操作具、ａ・・・・・・チェーン
、Ｃａ・・・・・・給油装置、Ｔ２・・・・・・タイマ
ー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給油装置Ｃａから変速可能なチェーンａ・・・・・・に
   潤滑油を供給する農機のチェーン用給油装置であって、
   給油時間間隔及び一回当りの給油時間をプログラムした
   タイマーＴ２により自動的に間欠給油させるべく構威す
   ると共に、前記チェーンａ・・・・・・の変速操作具１
   ３と前記タイマーＴ２とを、チェーン変速に伴って、整
   数チェーン回転に要する時間給油が行われるように、１
   回の給油時間が自動的に変更されるべく連係してある事
   を特徴とする農機のチェーン用給油装置。