JPS596526Y2 - テ−プレコ−ダの誤消去防止用軸支装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は特にプラスチックメカ化を図ったテープレコ
ーダの誤消去防止レバーに好適するテープレコーダの誤
消去防止用軸支装置に関する。

近時、例えばカセットテープレコーダ等において、小型
軽量化及び低価格化等を目的として従来より金属材料で
形或されていたシャーシ及び該シャーシに搭載される種
々の機構部品等を、モールド戊型により製作するような
ことすなわちプラスチックメカ化の開発が盛んに行なわ
れている。

そして、このようなプラスチックメカ化を図ることは、
小型軽量化及び低価格化等の効果があるのみならずシャ
ーシ及び各種機構部品の形或が容易であるとともに、特
にカセットテープレコーダにおいて特有な操作部材の操
作時等に発生する衝撃音や振動音を吸収し得る等種々の
利点を有するものである。

ところで、上記のようなプラスチックメカ化が施された
カセットテープレコーダにおいて、次に要望されるのは
各機構部の動作をより円滑に行なうとともに部品数をで
きる限り最小なものとすることであって、より一層の小
型軽量化及び低価格化を図ることである。

このためには、各種機構部品及びシャーシの構或を有機
的なものとし、しかも各種機構部品同志及び各種機構部
品とシャーシとを無駄なく能率的に組み合わせる必要が
ある。

そこで、この考案は以上のような点に鑑みてなされたも
ので、上記のようなプラスチックメカ化の要望を満足し
得るようにした極めて良好な軸支装置を提供することを
目的としている。

すなわち、この考案による軸支装置は例えばプラスチッ
クメカ化を図ったカセットテープレコーダにおける誤消
去防止機構に適用し得るものであってそれの誤消去防止
レバーの如き軸を支点として回動自在になされる回動部
材の軸部の支持装置に係り、プラスチック素材の性質を
巧みに利用してプラスチック軸部の端部に弾性部分と剛
体部分を設けることにより、前者で支持部への嵌合のた
めの変形に与からしめると共に嵌合後の偏倚力により支
持部からの離脱を防止させ且つ後者で嵌今後の回動力を
受けるようにした点に特徴を有しているものである。

以下この考案をカセットテープレコーダに適用した場合
の一実施例について図面を参照して詳細に説明する。

第１図はここで説明する実施例の基本構或を示すもので
、１１はカセットテープレコーダのメインシャーシでプ
ラスチック（合或樹脂）材料で形或されている。

このシャーシ１１の手前（図中下側）にはカセットテー
プレコーダを所定の動作状態としたり停止状態とするた
めの複数の操作部材１２が矢印方向に摺動自在に配置さ
れている。

これら複数の操作部材１２のうち１３はカセットテープ
レコーダの所定の動作状態を停止させるとともに、図示
しないカセットテーブを取り出すためのイジエク１・機
構１４を動作させる停止兼イジエクト操作部材である。

また、１５は録音操作部材でこれが操作されるとそれの
突出片１５１（第２図参照）により再生操作部材１６も
連動して同時に操作される如くなされている。

さらに、１７． １８は巻戻し及び早送り操作部材であ
り、１９は録音または再生の動作状態を一時停止させる
ポーズ操作部材である。

ここで、前記シャーシ１１の上面には上記再生操作部材
１６の操作に連動して該操作方向と同方向に摺動自在な
金属製のへッドシャーシ２０が設けられている。

このヘッドシャーシ２０上には所定の形状（図示微細点
部）を有した合戊樹脂製の取付部材２１が設けられてい
る。

また、この取付部材２１上には録音再生ヘッド２２、消
去ヘッド２３、テープ停止検出レバー２４及びスプリン
グ２５等が設けられている。

こ）で、スプリング２５はへッドシャーシ２０と再生操
作部材１６と連動関係にするために両者間に係着される
ものである。

なお、上記録音再生ヘッド２２は図中一点鎖線で示すリ
ード線２６． ２７を介して図示しない録音再生用回路
に接続されるものである。

また、上記へッドシャーシ２０の図中右側には該ヘッド
シャーシ２０の摺動にともなって回動軸２８を中心にし
て矢印Ａ， Ｂ方向に回動自在となされた合或樹脂製
のピンチレバー２９が設けられている。

そして、このピンチレバー２９の一端には該ピンチレバ
ー２９が矢印Ａ方向に回動した状態で後述するフライホ
イール４４と同軸上に設けられたキャプスタン３０と圧
接されるビンチローラ３１が設けられている。

さらに、前記シャーシ１１の後方（図中上側）には前記
カセットテープに設けられた誤消去防止爪の有無を検出
し前記録音操作部材１５を操作可能または不可能となす
合或樹脂製の誤消去防止機構３２が設けられている。

なお、図中３３． ３４はガイドピン、３５． ３６は
左右リール台、３７はモータで゛ある。

第２図は第１図に示すカセットテープレコーダのシャー
シ１１の下面における各種機構の構或を概略的に示すも
ので、前記録音、再生、巻戻し及び早送り操作部材１５
乃至１８は、これら各操作部材１５乃至１Ｂと略直交し
て設けられ各操作部材１５乃至１Ｂと係合して矢印Ｃ，
Ｄ方向に摺動自在なロック板３８によって、操作位置
でロックされる如くなされている。

またこのロック板３２と略平行して設けられ上記録音、
再生、巻戻し及び早送り操作部材１５乃至１８と係合し
て矢印Ｅ， Ｆ方向に摺動自在なスイッチスライダ３
９は、矢印Ｅ方向に移動されたときモータ３７の電源供
給用スイッチ４０をオンするものである。

さらに、前記再生及び巻戻し操作部材１６． １７は略
Ｖ字状に折り曲げられたコイル状のスプリング４１によ
って共に図中下方に向かう偏倚力が付与されている。

また、録音操作部材１５はその略中間部で合戒樹脂製の
誤録音防止機構４２によって他の操作部材（再生、巻戻
し及び早送り操作部材１６乃至１８）が先行して操作さ
れた状態では操作不可能となされている。

さらに、前記テープ停止検出レバー２４はシャーシ１１
の図中右下側に装備された合或樹脂製の自動停止機構４
３を駆動させる如くなされている。

なお、図中４４はフライホイールで゛モータ３７の回転
プーり４５とベルト４６を介して回転力伝達可能に連結
されている。

次に以上の如き基本構或をとるプラスチックメカ化され
たカセットテープレコーダにおいて、この考案による軸
支装置が適用される合戒樹脂製の誤消去防止機構３２を
詳細に説明する。

すなわち、第３図ａは第１図の３−３′断面図を示すも
ので、メインシャーシ１１の後端部に形或した支持部１
１１に側面略Ｌ字状の誤消去防止レバー３２１を嵌合さ
せることによって誤消去防止機構３２が構或される。

この場合、同図ｂ， Ｃ， ｄに示すようにシャー
シ１１の後端部に形或された切欠き部１１２および該切
欠き部１１２の下方にしてシャーシ１１の後端面から内
方に突設された嵌合部１１３，１１４でなる支持部１１
１に対し、誤消去レバー３２１を矢印イ，口の順に挿入
して嵌合させるものである。

ここで、誤消去防止レバー３２１は上辺および下辺の先
端が共に鍵状になされたカセット検出片３２２および録
音操作部材制御片３２３を有すると共にそれらの中間に
突設されるばね片３２４を有しており、これらの各片３
２２〜３２４が回動軸を構戒する軸部３２５で一体にな
されている。

また、この誤消去防止レバー３２１は合或樹脂で或型さ
れるものであるが、この場合上記回動軸は軸部３２５の
両端に側面略三日月状に残した剛性部３２６， ３２７
と、この剛性部３２６， ３２７よりやや内方にあって
前記支持部１１１の係止部１１３， １１４と対応する
位置関係で中空状の断面略半巻きのぜんまい状に残した
弾性部３２８， ３２９とが形或されている。

すなわち、誤消去防止レバー３２１が支持部１１１の嵌
合部１１３， １１４に嵌合されるときは、誤消去防止
レバー３２１の軸部３２５における弾性部３２８， ３
２９がその偏倚力に抗して嵌合部１１３，１１４の先端
係止部１１５， １１６に押圧されて撓むことにより、
該係止部１１５， １１６を乗り越えて嵌合されるもの
である。

そして、このように一端嵌合されてしまったら弾性部３
２８， ３２９の偏倚力が作用しているので外力を加え
ない限り嵌合状態が保持されるものである。

また、かかる嵌今後において誤消去防止レバー３２１は
後述するようにカセット５０の有無に応じて回動作用を
営なむものであるが、その際の回動力は主として剛性部
３２６， ３２７で受けるようになる。

この場合上記剛性部分３２６， ３２７は上記シャーシ
１１の所定部分を軸受部として回動自在に支持される。

なお、誤消去防止レバー３２１のばね片３２４は上記嵌
合状態においてシャーシ１１の係合部１１７と係合して
、該誤消去防止レバー３２１を常時反時計方向に回動せ
しめるような偏倚力を付与するためのものである。

また、誤消去防止レバー３２１はその録音操作部材制御
片３２３の先端鍵状部が前述した録音操作部材１５の先
端部と常時（カセット５０の誤消去防止爪がないとき）
係合していて上記反時計方向に付与される偏倚力に対す
る位置規制をなしている。

そして、ばね片３２４の中間部および先端部の下方に設
けられた突部３２４ ａ， ３２４ ｂは該ばね片３２
４の根本部を過大応力から保護するためのものである。

而して以上の構戒においてカセット５０の誤消去防止爪
がないときには第３図ａに示したように、誤消去防止レ
バー３２１はカセット検出片３２２が爪部に押圧されな
いので録音操作部材制御片３２３が録音操作部材１５と
係合していて、録音操作部材１５の操作を不可能にする
ことによりいわゆる誤消去が防止される。

また、カセット５０の誤消去防止爪があるときには第３
図ｅに示したように、誤消去防止レバー３２１はそのカ
セット検出片３２２が爪部に押圧されるので、偏の偏倚
力に抗して時計方向に回動されるため、録音操作部材制
御片３２３が録音操作部材１５から離脱されて録音操作
部材１５の操作を可能とするものである。

従って、以上詳述したようにこの考案によれば、プラス
チック素材の性質を巧みに利用してプラスチック軸部の
端部に弾性部分と剛体部分とを設けることにより、前者
で支持部への嵌合を可能するための変形に与からしめる
と共に嵌合後の偏倚力により支持部から離脱を防止させ
且つ後者で嵌今後の回動力を受けるようにしたので、そ
の構戊が有機的なものとなって無駄なく能率的に軸部を
回動自在に支持し得、以ってプラスチックメカ化の要望
を満足し得るようにした極めて良好な軸支装置を提供す
ることが可能となる。

なお、この考案は上記し且つ図示した実施例のみに限定
されることなく、この考案の要旨を逸脱しない範囲で種
々の変形や適用が可能であることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る軸支装置の一実施例としてカセ
ットテープレコーダに適用する場合の基本構或を示す平
面図、第２図は同じく第１図からメインシャーシを取り
除いて示す平面図、第３図ａ乃至ｅは同じく誤消去防止
機構部の詳細を示す第１図の３−３′断面図、分解状態
を示す側面図、組立状態を示す斜視図、同正面図および
動作状態を示す側断面図である。 １１・・・・・・シャーシ、１１１・・・・・・支持部
、１１２・・・・・・切欠き部、１１３， １１４・・
・・・・嵌合部、１１５， １１６・・・・・・係止部
、３２・・・・・・誤消去防止機構、３２１・・・・・
・誤消去防止レバー、３２２・・・−・・カセット検出
片、３２３・・・・・・録音操作部材制御片、３２４・
・・・・・ばね片、３２５・・・・・・軸部、３２６，
３２７・・・・・・剛性部、３２８， ３２９・・・・
・・弾性部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 充実状の軸部の両端にそれぞれ形成される中空状の弾性
   部分と剛体部分が設けられたプラスチックでなる回動軸
   と、この回動軸を軸支するもので前記軸部および弾性部
   分ならびに剛体部分にそれぞれ対応させて嵌合部および
   係止部ならびに軸受部とが形或されたプラスチックでな
   る支持部とを具備してなるテープレコーダの誤消去防止
   用軸支装置。