JPS595765B2 - 排気タ−ボ過給式エンジンにおける２次空気供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、排気ガスタービンで駆動される過給機、つま
り排気ターボ過給機を備えたエンジンにおいて、その排
気系に、ＨＣ７ＣＯ等の未燃成分を浄化する目的で２次
空気を供給するための装置に関するものである。

一般にエンジンの排気系に２次空気を供給する手段とし
ては、排気系における排気ガスの脈動を利用して２次空
気を自然吸入させるものと、排気系にエアポンプにて２
次空気を圧力供給するものとがあるが、排気ターボ過給
式エンジンにおいては、排気系での排気脈動は排気系に
設けた排気タービンによって低減されるから、排気脈動
によっては十分な量の２次空気を供給できず、２次空気
はエアポンプで圧力供給するようにしなければならず、
エアポンプの駆動分だけエンジン出力が低下すると共に
燃費が悪ろくなるのである。

また、排気系の途中にベンチュリー、管オリフィス又は
管ノズル等の絞り部を設は流れ罠よって圧力が低くなる
部位を形成して２次空気を吸引することも考えられるが
、エンジンの排気ガス量はエンジンの負荷に応じて大き
く変化するため、前記絞り部の口径を高負荷域の排気ガ
ス量に合せて設定すれば、低負荷域において所定の量の
２次空気が確保できず、絞り部の口径を低負荷域の排気
ガス量に合せて設定すれば、高負荷域において排気ガス
の流れ抵抗が著しく増大し、エンジンからの排気ガス圧
力が高くなって出力ダウンになるばかりか、排気タービ
ンの効率が低下することになる。

本発明は、エンジンから排気タービンに至る排気通路中
に、２次空気を吸引するための絞り部と、エンジンの負
荷に連動する調節弁とを並列状に設け、低負荷域では主
として絞り部を流れる排気ガスによって所定の量の２次
空気を吸引せしめ、高負荷域では排気ガスの一部を絞り
部を迂回させることにより所定の２次空気量を確保した
状態の下で排気ガスの流れ抵抗の低減を図ったものであ
る。

次に本発明の一例を図面について説明するに、図におい
て１は吸気マニホールド２及び排気マニホールド３を有
するエンジン、３は排気タービン５とブロワ−圧縮機６
とを直結した排気ターボ過給機、７は排気ガスを大気に
放出するマフラー又は触媒コンバータを各々示し、前記
吸気マニホールド２にはエンジン１における各気筒ごと
に燃料噴射装置８を備えている。

また、吸気マニホールド２における集合部９には、エン
ジン１への空気量を増減するためのスロットル弁１０を
備え（この場合、他の実施例にあっては燃料噴射装置に
代えて集合部又はプロワ−圧縮機の吸入側に気化器を設
けても良い）、且つ集合部は過給通路１１を介して前記
ブロワ−圧縮機６の吐出側に接続され、プロワ−圧縮機
６の吸入側はエアフローメータ１４付き空気吸入通路１
２を介してエアクリーナ１３に接続されている。

また、排気タービン５の排気側は排気管１５を介してマ
フラー７に、排気タービン５の入口側は排気通路１６を
介して排気マニホールド３に各々接続されている。

そして、前記排気通路１６の途中（好ましくは排気ター
ビン５の入口側に近い所）にハ管ノズル１７を設け、該
管ノズル１７の下流側で且つこれに近接した位置にはポ
ート１８を設け、このポート１８に先端が大気吸入用フ
ィルター１９又は前記エアクリーナ１３に接続された逆
止弁２１付き２次空気供給通路２０を接続する一方、排
気通路１６には前記管ノズル１７に対するバイパス通路
２２を設け、該バイパス通路２２中に前記スロットル弁
１０と連動しこれと略同様に開閉する調節弁２３を設け
て成るものである。

この場合、管ノズル１７に代えて管オリフィスを用いて
も良く、管ノズル１７に代えてベチュリーを用いそのの
ど部に２次空気供給通路２０を接続しても良く、また、
調節弁２３Ｆｉ排気ガスの圧力に関連させたり、他の手
段（スロットル開度、エンジン回転数、吸気管負圧又は
これらの組み合せ等）によってエンジンの負荷に関連し
て開閉するようにしても良い。

なお、図中符号２４は過給通路１１と吸入通路１２とを
プロワ−圧縮機６を迂回して接続した吸気迂回通路で、
該通路２４には、スロットル弁１０を急閉しての減速時
に開くプローオフ弁２５が設けられ、また符号２６は排
気通路１６とマフラー７又は排気管１５とを排気タービ
ン５を迂回して接続した排気迂回−路で、該通路２６に
は、過給がエンジンの危険回転を越えて過過給になった
とき開くウェストゲート弁２７が設けられている。

この構成において、エンジンの運転中にエンジンから排
出された排気ガスは、排気通路１６から排気タービン５
に入り、排気タービン５を回転してこれに直結したブロ
ワ−圧縮機６を回転駆動する。

この場合、スロットル弁１０の開度が少ない低負荷域で
は、吸入空気量が少なく従って排気ガス量が少なく、タ
ーボ過給機１４の回転が遅くていわゆるターボ過給を行
ない得ない状態で、この状態ではバイパス通路２２中の
調節弁２３が閉じているので、エンジン１からの排気ガ
スは総て管ノズル１７を通り、その下流部位のポート１
８に圧力の低い場を形成するから、当該箇所には２次空
気が２次空気供給通路２０を介して吸引され、排気ガス
に混合されることになり、この低負荷域における排気ガ
ス量に合せて管ノズル１７の口径を設定しておくことに
より、低負荷域において所定の２次空気量を確保できる
のである。

そして、スロットル弁１０を大きく開らいての高負荷域
では、吸入空気量の増大に伴って排気ガス量が増加し、
ターボ過給機４の回転が早くなりいわゆるターボ過給状
態となる。

この状態では負荷の増大に関連してバイパス通路２２中
の調節弁２３が開らくから、エンジン１からの排気ガス
は管ノズル１７及びバイパス通路２２の両方を流れ、管
ノズル１７を流れる一部の排気ガスによって２次空気が
２次空気供給通路２０から吸引される一方、エンジンか
らの排気ガスのうち一部の排気ガスはバイパス通路２２
を通り、圧力損失を殆んど受けない状態で、管ノズル１
７の下流側に流れて、管ノズル１７からの排気ガスと合
流して、その合流後における圧力は、管ノズル１７前後
の平均圧力と略等しくなる。

従って、管ノズル１７前後間における圧力損失は、排気
ガスの全量が低負荷域の排気ガス量に合せた管ノズル１
７を通る場合とは比較にならない程低減できるのである
。

従って本発明によれば、排気通路中に設けた管ノズル等
の絞り部により、ターボ過給式エンジンの全負荷域につ
いて、所定量の２次空気を確実に供給できて、ＨＣ２Ｃ
Ｏ等の未燃成分を的確に浄化できる一方、前記絞り部に
対して設けた調節弁付きバイパス通路により、高負荷域
におけるエンジンの排気圧力の上昇及び排気タービン効
率の低下を防止できてエンジンの出力を向上できる効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明実施例装置の図である。 １・・・・・・エンジン、４・・・・・・排気ターボ過
給機、５・・・・・・排気タービン、６・・・・・・プ
ロワ−圧縮機、１６・・・・・・排気通路、１Ｔ・・・
・・・管ノズル、２０・・・・・・２次空気供給通路、
２２・・・・・・バイパス通路、２３・・・・・・調節
弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 排気ターボ過給機を備えたエンジンにおいて、エン
   ジンから排気ターボ過給機＠排気タービンに至る排気通
   路中に、絞り部を設けると共に、該絞り部に対するバイ
   パス通路を設け、このバイパス通路にはエンジンの負荷
   に連動する調節弁を設ける一方、前記絞り部に２次空気
   供給通路を接続したことを特徴とする排気ターボ過給式
   エンジンにおける２次空気供給装置。