JPS595604Y2 - 車輛のエアセンサ−装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば自動二輪車等の車輌に装着され、パンク
等によるタイヤ空気圧の異常を検出して遠隔表示するた
めのエアセンサー装置に関する。

更に詳しくは、受信手段とともにエアセンサーを構或す
る発信手段を複数のケース単体の合体で形或するととも
に、ホイールのリムとハブとを結合するスポークプレー
トの一部にケース単体を形或してスポークプレートをエ
アセンサーの構或部材として兼用し、部品点数を減少せ
しめて軽量、安価を企図し、且つホイールへの取付精度
を向上させることができるようにした車輌のエアセンサ
ー装置に関する。

自動車、自動二輪車等の車輌に装着され、パンク等でタ
イヤ空気圧が規定値よりも低下した場合、タイヤ空気圧
の異常を遠隔表示して運転者に感得せしめるようにした
エアセンサーは知られている。

エアセンサーはタイヤ空気圧を内部に導入すべく回転す
るホイール側に取り付けた発信手段と、この発信手段か
らのタイヤ空気圧低下信号を受け、ランプ等の警報手段
を作動させる車体側に取り付けた受信手段とからなる。

ホイール側に発信手段、車体側に受信手段を夫々組み付
けるにさいし、自動車、自動二輪車等の車輌は極めて多
数の機器、部品を組み合せて構或されていることを考慮
すると、エアセンサーの新たな追加による部品点数の増
加を極力抑えることが望ましい。

車輌とは全く独立してエアセンサーを構或した場合、車
輌全体の部品点数がエアセンサーの分だけ増すばかりで
なく、これがコストに直接影響し、高価なものとなり、
且つ例えばホイール側に取り付ける発信手段においては
、発信手段の重量がそのままホイールの回転バランスの
アンバランス量となってしまう。

又、発信手段をホイールに取り付けるために用いる連結
具等の介在物のため、発信手段の取付精度にバラツキが
生じ、取付位置のバラツキは大きくなってしまう。

本考案者は以上の点に鑑み、これを有効に解決すべく本
考案を威したものである。

本考案の目的は、ホイール側に取り付けた発信手段と、
これと対向するように車体側に取り付けた受信手段とか
らなるエアセンサーにおいて、発信手段のケースを本体
、キャップ等の如き複数のケース単体の合体で形或する
とともに、ホイールのリムとハブとを結合するスポーク
プレートにこの複数のケース単体のうちの一個を一体に
形或してスポークプレートをケース単体として兼用し、
他のケース単体をこれに合体、組着すれば発信手段のケ
ースを自ずと設けることができるようにした車輌のエア
センサー装置を提供する。

従って本考案の目的は、スポークプレートの一部にケー
ス単体を形或してスポークプレートをエアセンサーの構
或部材とするため、エアセンサーの一個のケース単体を
省略することができ、部品点数の削減を図るとともに、
重量の軽減、コスＩ・の低減を図り、併せて他のケース
単体をスポークプレートに一体に形或されている特定の
ケース単体に組着すればよいため、取付精度のバラツキ
を小さくすることができ、取付位置を従来よりも高精度
とすることができるようにした車輌のエアセンサー装置
を提供する。

以下に本考案の好適実施例を添付図面に従って詳述する
。

第１図、第２図は本考案に係る実施例を示し、ホイール
の要部拡大図である。

このホイール１は自動二輪車に用いられ、前輪でもよく
、後輪でもよい。

ホイール１は図示しない内径側のハブと、外径側のリム
２と、ハブとリム２とを結合するスポークプレート３と
からなる。

スポークプレート３は例えばアルミ合金による金属製板
素材をプレス或形することにより得られ、スポークプレ
ート３を２枚一組として車軸方向に対向させ、この２枚
のプレート３，３の基端部をボルト・ナット等でハブに
結着し、先端部をリム２の内周面に設けたリング状突縁
２ａにリベット３ａ，３ａで止着する。

かくしてハブとリム２とはスポークプレート３で結合一
体化され、２枚一組のプレート３を円周方向に複数組配
設することによりホイール１が構威される。

エアセンサー４はホイール１側に取り付けた発信手段５
と、この発信手段５と車体幅方向に適宜間隔を保って対
向するように車体側に取り付けた受信手段６とからなる
。

発信手段５のケース７を本体８とキャップ９との合体で
形或し、ケース７を２個のケース単体８，９の組み合せ
によって設ける。

本体８はスポークプレート３に一体的に形威され、スポ
ークプレート３のプレス戒形時に部分的に車軸外方へ突
出する膨出部３ａを設け、この膨出部３ａをケース７の
本体８とする。

ケース７のキャップ９は第２図の如く周縁部にフランジ
９ａを備え、このフランジ９ａ側に端面が開口し、相対
向する２枚一組のプレート３，３の内面側からキャップ
９を本体８に当てがい、フランジ９ａをリベット１０で
鋲着することにより、本体８とキャップ９とを合体、組
着する。

これにより特定のケース単体８を一体に形或したスポー
クプレート３は発信手段５のケース７の一部として兼用
され、本体８分だけ部品点数は減少する。

リベット１０でキャップ９をスポークプレート３に結合
するさい、内部にダイアフラム１１を組み込んでその周
縁部を挾着支持する。

ダイアフラム１１の前面にはマグネット１２をビス等の
締結具１３で結合し、後面には受部材１４を介してスプ
リング１５の弾発力を作用させる。

ダイアフラム１１で区画されたケース７の前室Ａには第
１図で示したパイプ部材１６によりタイヤ１７の空気圧
が導かれ、後室Ｂは大気に開放されている。

タイヤ空気圧の正常時にはスプリング１５の弾発力に打
ち勝ってマグネット１２は後退し、パンク等でタイヤ空
気圧が減少すると、スプリング１５の弾発力でマグネッ
ト１２が前進移動して車体側の受信千段６に近づく。

この結果、受信手段６に組み込まれたリードスイッチ６
ａがマグネット１２の磁気作用で閉或し、ランプ等の警
報手段を作動させてタイヤ空気圧の異常を運転者に感得
せしめる。

以上の本考案に係る装置は自動二輪車はもとより、自動
車等の車輌にも適用可能である。

以上の説明で明らかなように本考案によれば、受信手段
とともにエアセンサーを構戒する発信手段のケースを本
体、キャップ等の複数のケース単体の合体、組着で形或
し、ホイールのリムとハブとを結合するスポークプレー
トに一個のケース単体を一体に形或したため、スポーク
プレートは発信手段のケースの一部を兼ね、スポークプ
レートはエアセンサーの構戒部材となり、この分だけ部
品点数を削減することができ、装置を安価に製作するこ
とができるようになってコストの低減を達或する。

又、ケース単体の一個をスポークプレートで兼用するこ
とにより、装置の重量は兼用されて省略されたケース単
体分だけ軽量なものとなり、ホイールに取り付ける発信
手段の軽量化によりホイールの回転バランスのアンバラ
ンス量をその分だけ小さくすることができ、このためホ
イールに装着するバランスウェイトの容量の軽減に資す
る。

更に、スポークプレートに一体に形或したケース単体に
他のケース単体を合体、組着すればよいため、ホイール
とは別体に発信手段を形或した場合と比較し取付精度を
向上させることができ、介在物による取付精度のバラツ
キは小さくなり、取付位置を高精度とすることができる
とともに、一対のスポークプレート間に比較的突出した
発信手段のキャップを存在せしめるため、このキャップ
、更には発信手段を他方のスポークプレートで保護する
ことができ、しかも外観性にも優れる。

更にまた、一方のスポークプレートの一部を外側に膨出
せしめて発信手段を設けるためプレス加工等にて容易に
形或することができる。

そして、一般にこの種ホイールはハブに離間し，て一対
のスポークプレートを結合し、他方リム上でこれらプレ
ートが収束するように結合するため前述したように必然
的に収納スペースを確保することができるとともに、強
度に優れるため、より発信手段の保護、信頼性向上を図
ることができる等の諸効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例に係るホイールの要部拡大側面図、
第２図は同縦断面図である。 尚図面中、１はホイール、３はスポークプレート、４は
エアセンサー、５は発信手段、６は受信手段、７はケー
ス、８は本体、９はキャップ、１１はダイヤフラム、１
２はマグネット、Ａは前室である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リムとハブを複数組の相対して離間した左右一対のスポ
   ークプレート３，３にて相結合したホイールにおいて、
   一方のスポークプレート３の一部を外側へ膨出して本体
   ８を形或するとともにこの８の内側にキャップ９を設け
   てケースを形或し、このケース７の内部にマグネット１
   ２を保持するダイヤフラム１１を設けタイヤの空気を導
   く前室Ａを形或した発信手段５と、この発信手段５と対
   向するように車体側に取り付けた受信手段６からなるこ
   とを特徴とする車輌のエアセンサー装置。