JPS5953164B2 - 印刷とメツキとによるプラスチツク製品の加飾方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 近年、強力な紫外線の直接照射によつてのみ硬化する紫
外線硬化性樹脂（以下常にＵＶ樹脂と記す）が塗料、接
着剤及び印刷インキ等に用いられはじめており、その優
れた特性が広く注目されている。

即ち該ＵＶ樹脂は、 １ 耐薬品性に優れる。

アルカリ性にも強く、特に酸性に対しては強い耐性があ
るので、本願方法工程の一であるメッキ液処理によつて
も全く変化することがない。２ 強力な紫外線の直接照
射によつて秒単位で高分子結合（キユアー）し、通常の
「乾燥」とは異なるが、「乾燥」と同じ結果に秒単位で
変化するので塗装、接着及び印刷等が瞬時に仕上がるこ
と・なつて極めて効率的であり、しかも従来の塗料等に
おける所謂溶剤が全く含まれていないので、硬化の過程
で有毒ガスの発生等が全くなく、無害である。

３ 強力な高圧紫外線を直接近距離から照射しなければ
、外気中に放置しても殆んど硬化しないので取扱いが楽
である。

４ 硬化したものは電気絶縁性に優れている。

５ 合成樹脂であるので、特にプラスチック製品に対し
ては強固に硬化一体化し、また極めて特殊の剥離剤の他
は、通常の石油系溶剤その他化学薬品等でも全く溶けな
い。

等の特性を有するものである。

本発明は上記ＵＶ樹脂の特性に着目して、該樹脂のイン
キによる印刷と、近年特に進歩した各種プラスチツクヘ
の金属メッキとによつて、従来全く存在しない特殊かつ
美麗であり、しかも応用範囲の極めて広いプラスチック
製品の加飾方法を発明したものである。

即ち、本発明は、ＡＢＳ樹脂その他、銅、ニッケル及び
クローム等の金属メッキの可能なプラスチックで成形し
た任意形状のプラスチック製品の任意の表面に対し、ま
ず第１段階として上記ＵＶ樹脂のインキ（以下常にＵＶ
インキと記す）による印刷を施す。

該ＵＶインキとしては透明ＵＶ樹脂又は該樹脂に有機性
顔料特に電気伝導性のない色彩顔料を練合せて作つたも
のが最適である。よつて該ＵＶインキを以つて、スクリ
ーン印刷、凹版転写印刷等の既存の印刷方法及び装置に
よつて、前記プラスチツク製品の表面に任意の絵柄、文
字等を印刷し、この印刷したものに高圧紫外線を直接照
射すると、ＵＶインキ印刷画線面部分は数秒間でキユア
一（高分子結合）し、プラスチツク製品表面に接着一体
化してＵＶ樹脂被膜からなる印刷画線面を形成する。該
面は該樹脂の特性上、耐薬品性かつ電気絶縁性である。
次に第２段階として、上記印刷画線面形成済のプラスチ
ツク製品に対し、既存のプラスチツクに，対する金属メ
ツキ加工方法及び装置を以つて任意の金属メツキを施す
と、前記印刷画線面はメツキ液に耐久して全く変化しな
いと共に電気絶縁性であるためメツキされず、該印刷画
線面以外のプラスチツク製品の素材面が露出している部
分にのみ５メツキされる。

従つてプラスチツク製品表面上に描かれた印刷画線面を
「陽」とすればメツキによつて印刷画線面以外の「陰」
の画線が描かれたこと・なり、プラスチツク製品の表面
を印刷とメツキとで自由自在に加飾したプラスチツク製
品が得，られる。″現在、板状体、各種容器、アクセサ
リ一、自動車部品、計算機部品及び音響機器部品等々の
各種のプラスチツク製品に、銅、ニツケルまたはクロー
ム等の金属メツキを施しているが、それらは全５て該製
品の表面全体をまるまるメツキする全面メツキであつて
、プラスチツク製品自体の凹凸模様は当然表われるが、
それ以外に異なる色彩を施すとか、特定画線部分だけ素
材面を露出させるとかは全く不可能であつた。

然るに本発明方法によれば、前記の如くプラスチツク製
品を金属メツキ面部分がエツチングまたは彫刻したよう
に表われ、その周囲の印刷画線面部分が任意の色彩で彩
色されたような、従来全く見られなかつた美麗かつ変化
に富んだ加飾を施したプラスチツク製品を極めて容易に
量産し得る。

次に本発明方法の具体的実施例を列挙すれば、１ 第１
図、第２図の如く、任意のプラスチツク製品１の表面を
ＵＶインキ印刷による印刷画線面２と任意の金属メツキ
による金属メツキ面３とにより、金属メツキ部分がエツ
チング又は彫刻したように見え、その周囲を任意色彩の
印刷画線面で彩つたように加飾したプラスチツク製ロロ
０２Ｕインキの色彩撰択は自由であるが、反対に透明な
ＵＶインキによつて印刷すれば、プラスチツク製品の素
材面４の色彩を印刷画線面の色彩として現出できる。

またプラスチツク製品を透明素材とすれば、金属メツキ
面３以外の印刷画線面２の部分は透明ＵＶインキ及び透
明素材となり透光性であるので、該プラスチツク製品の
内部に任意の光源を設置することによつて、印刷画線面
２のみから射光する、意匠的な照明器具、各種の表示器
具、各種計器類の表示板等として最適な加飾プラスチツ
ク製品を極めて簡単に量産し得る（第３図）。

３ また上記透明ＵＶインキを使用する代わりに、任意
のＵインキで印刷して印刷画線面２を形成し、金属メツ
キ面３を形成したのち、特殊の（５）樹脂剥膜液をもつ
て印刷画線面２のＵＶインキ被膜を剥離すれば、金属メ
ツキ面３のみを残して印刷画線面部分の素材面４を露出
し得るので、プラスチツク製品１の素材の色彩を現出す
ることができ、また素材を透明材とすれば、透明ＵＶイ
ンキと透明素材を用いた上記実施例と同じ目的を達成得
る（第４図）。

以上の如く本発明方法によれば、任意のプラスチツク製
品に対してＵＶインキによる印刷によつて自由に絵柄、
部字等を印刷し、次いで金属メツキを施し、また必要に
応じて印刷ＵＶインキ被膜を剥離除去することによつて
、従来全く存在しなかつた、゛自由かつ美麗な加飾をプ
ラスチツク製品に施すごとができて、プラスチツク製品
の美感の當王作Ｈ：＝！″゛″７５−図画め―−Ｚ説明 第１図は本発明方法の実施例の斜視図、第２図はその一
部拡大断面図、第３図及び第４図は他の実施例の断面図
である。

付号、１・・・プラスチツク製品、２・・・印刷画線面
、３・・・金属メツキ面、４・・・素材面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 任意形状のプラスチック製品の表面上に紫外線硬化
   性樹脂インキを以つて任意の絵柄、文字等を印刷したの
   ち、紫外線を照射して該インキを硬化せしめて、該プラ
   スチック製品表面上に紫外線硬化性樹脂の被膜からなる
   印刷画線面を形成し、該印刷画線面形成済のプラスチッ
   ク製品全体に金属メッキ加工を施して前記印刷画線面以
   外の面上に金属メッキ面を形成して、印刷画線面と金属
   メッキ面とによつてプラスチック製品の表面を加飾する
   か、または該印刷画線面を形成する紫外線硬化性樹脂被
   膜を剥離剤で剥離してプラスチック製品の素材面を露出
   させて、該素材面と金属メッキ面とによつてプラスチッ
   ク製品の表面を加飾することを特徴とする、印刷とメッ
   キとによるプラスチック製品の加飾方法。