JPS5947031B2 - アルミニウム製熱交換器の凝縮面における親水性付与方法 - Google Patents
アルミニウム製熱交換器の凝縮面における親水性付与方法Info
- Publication number
- JPS5947031B2 JPS5947031B2 JP9296380A JP9296380A JPS5947031B2 JP S5947031 B2 JPS5947031 B2 JP S5947031B2 JP 9296380 A JP9296380 A JP 9296380A JP 9296380 A JP9296380 A JP 9296380A JP S5947031 B2 JPS5947031 B2 JP S5947031B2
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- Japan
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- heat exchanger
- condensing surface
- aluminum
- aluminum heat
- imparting hydrophilicity
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Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、アルミニウム製熱交換器の凝縮面における
親水性付与方法に関する。
親水性付与方法に関する。
この明細書において、「アルミニウム」という用語は、
純アルミニウム、少量の不純物を含む市販のアルミニウ
ムおよびアルミニウムがその大部分を占めるアルミニウ
ム合金を含むものとする。
純アルミニウム、少量の不純物を含む市販のアルミニウ
ムおよびアルミニウムがその大部分を占めるアルミニウ
ム合金を含むものとする。
一般にアルミニウム製熱交換器の凝縮面、たとえば凝縮
器として用いられる熱交換器の媒体流通管の内面におい
て、凝縮を伴なう熱交換性能を高めるには、凝縮により
生じた液の層を通して未凝縮蒸気のエネルギを奪う必要
があることから、上記凝縮液の層をできるだけ薄くする
必要がある。そのためこのような凝縮面は液との親水性
、すなわちヌレ性の良好なものであることが要望せられ
る。また他の凝縮面、すなわちカー ・クーラ−、ルー
ム・クーラ−等の空気調和機の蒸発器として用いられる
熱交換器のフィン表面においては、フィyの表面温度が
大気の露点以下となるためフィンの表面に水滴が付着し
、このような水滴の付着により通風抵抗が増大し、かつ
風量が減少して熱交換効率が低下する。これは蒸発器の
性能向上と小型化のためにフィンピッチを狭くした場合
にとくに顕著に現われる。熱交換効率はフィンのヌレ性
、すなわち親水性が大きく影響するものであり、フィン
表面のヌレ性が艮いと付着した水が水滴となりにくく、
このため通風抵抗が小さくなり、風量も多くなつて熱交
換効率も向上する。このような観点から、従来より機械
的ないし化学的に凝縮面を粗面化したり、種々の形状に
加工したり、さらには焼結合金層を形成したりする工夫
がなされているが、これらはいずれも熱交換性能、品質
の安定性および製造コストの点に難点があり、さらに腐
食の点でも問題がある上に、水との反応による水素ガス
の発生のために熱伝達性能が劣化するものであつたため
、未だ工業的に実用化されるに至つていない。この発明
は、アルミニウム製熱交換器の凝縮面に優れた親水性を
簡単に付与することのできる方法を提供することを目的
とする。
器として用いられる熱交換器の媒体流通管の内面におい
て、凝縮を伴なう熱交換性能を高めるには、凝縮により
生じた液の層を通して未凝縮蒸気のエネルギを奪う必要
があることから、上記凝縮液の層をできるだけ薄くする
必要がある。そのためこのような凝縮面は液との親水性
、すなわちヌレ性の良好なものであることが要望せられ
る。また他の凝縮面、すなわちカー ・クーラ−、ルー
ム・クーラ−等の空気調和機の蒸発器として用いられる
熱交換器のフィン表面においては、フィyの表面温度が
大気の露点以下となるためフィンの表面に水滴が付着し
、このような水滴の付着により通風抵抗が増大し、かつ
風量が減少して熱交換効率が低下する。これは蒸発器の
性能向上と小型化のためにフィンピッチを狭くした場合
にとくに顕著に現われる。熱交換効率はフィンのヌレ性
、すなわち親水性が大きく影響するものであり、フィン
表面のヌレ性が艮いと付着した水が水滴となりにくく、
このため通風抵抗が小さくなり、風量も多くなつて熱交
換効率も向上する。このような観点から、従来より機械
的ないし化学的に凝縮面を粗面化したり、種々の形状に
加工したり、さらには焼結合金層を形成したりする工夫
がなされているが、これらはいずれも熱交換性能、品質
の安定性および製造コストの点に難点があり、さらに腐
食の点でも問題がある上に、水との反応による水素ガス
の発生のために熱伝達性能が劣化するものであつたため
、未だ工業的に実用化されるに至つていない。この発明
は、アルミニウム製熱交換器の凝縮面に優れた親水性を
簡単に付与することのできる方法を提供することを目的
とする。
すなわち、この発明の方法は、40℃以上の脱イオ/水
もしくは蒸留水でアルミニウム製熱交換器の凝縮面を処
理する第1工程と、シリカゾルを含む処理液で上記凝縮
面を処理する第2工程とからなることを特徴とするもの
である。
もしくは蒸留水でアルミニウム製熱交換器の凝縮面を処
理する第1工程と、シリカゾルを含む処理液で上記凝縮
面を処理する第2工程とからなることを特徴とするもの
である。
第1工程において、脱イオ/木もしくは蒸留水処理によ
り、凝縮面に化成皮膜が形成せられる。
り、凝縮面に化成皮膜が形成せられる。
この処理液はトリエタノールアミンのようなアミン類を
含むこともある。アミン類は処理液の安定性を向上して
金属水酸化物の沈澱を防ぐ作用をなす。第1工程におけ
る処理液の温度は40℃以上が好ましい。
含むこともある。アミン類は処理液の安定性を向上して
金属水酸化物の沈澱を防ぐ作用をなす。第1工程におけ
る処理液の温度は40℃以上が好ましい。
温度が40℃未満では皮膜形成が十分になされない。処
理液のPHは6〜13が好ましい。PHが6未満では皮
膜の形成よりもアルミニウムの溶解の方がより進行して
しまい、皮膜が生成しにくくなる。処理時間は通常1〜
60分である。第2工程において、シリカゾルは第1工
程で処理された凝縮面の耐食性を増し、皮膜の安定性を
向上する作用をなす。
理液のPHは6〜13が好ましい。PHが6未満では皮
膜の形成よりもアルミニウムの溶解の方がより進行して
しまい、皮膜が生成しにくくなる。処理時間は通常1〜
60分である。第2工程において、シリカゾルは第1工
程で処理された凝縮面の耐食性を増し、皮膜の安定性を
向上する作用をなす。
シリカゾルの濃度は、SiO2として0.0001〜4
0%の範囲内にあることが好ましい。
0%の範囲内にあることが好ましい。
その理由は、0.0001%未満では上記効果が十分に
発揮されず、40%を越えると処理液中でSiO2の沈
澱物が生じるからであるが、特に0.0001〜.10
%が好ましい。また、シリカゾルを含む水溶液の温度は
常温以上、PHは2〜11が好ましい。処理時間は、処
理液の濃度とも関運するが、通常1〜60分である。第
2工程における処理液の調整に用いられる建浴水は、脱
イオン水、蒸留水のほか水道水、地下水のように種々の
イオンを含有する水であつてもよ(ゝこの発明による方
法は、エツチング、ブラストなどの化学的ないし機械的
処理によるアルミニウム表面の粗面化や、ローレツト加
工、切削加工などの溝形成加工の後に行うと、一層効果
的である。
発揮されず、40%を越えると処理液中でSiO2の沈
澱物が生じるからであるが、特に0.0001〜.10
%が好ましい。また、シリカゾルを含む水溶液の温度は
常温以上、PHは2〜11が好ましい。処理時間は、処
理液の濃度とも関運するが、通常1〜60分である。第
2工程における処理液の調整に用いられる建浴水は、脱
イオン水、蒸留水のほか水道水、地下水のように種々の
イオンを含有する水であつてもよ(ゝこの発明による方
法は、エツチング、ブラストなどの化学的ないし機械的
処理によるアルミニウム表面の粗面化や、ローレツト加
工、切削加工などの溝形成加工の後に行うと、一層効果
的である。
以上の次第で、この発明によれば凝縮器として用いられ
るアルミニウム製熱交換器の凝縮面にち密でかつ液体と
のヌレ性の良好な酸化物ないし水和酸化物層を形成する
ことができるため、優れた熱交換性能を有する熱交換器
とすることができる。また、蒸発器のフインの表面のヌ
レ性、すなわち親水性を改良してフイン間の水滴.をス
ムーズに排除することができる。そのため、水滴がフイ
ン間に架橋状に溜まつて空気流通抵抗を増したり、流入
空気によつてフインが振動して騒音を生じるといつたト
ラブルを避けることができて熱交換率が向上する上に、
フインピツチを狭めることができて、熱交換器のコンパ
クト化を果すことができる。また、この発明は2工程か
らなつているために、処理液の濃度その他の条件の選択
が容易となり、最適条件で処理をなし得る。しかも、処
理液の安定性に優れ、処理液における沈澱も少なくなり
、処理液の寿命が長くなる。実施例 1〜3 アルミニウム材としてJISAIIOO−H24を用い
、これを下表に示す条件で処理した。
るアルミニウム製熱交換器の凝縮面にち密でかつ液体と
のヌレ性の良好な酸化物ないし水和酸化物層を形成する
ことができるため、優れた熱交換性能を有する熱交換器
とすることができる。また、蒸発器のフインの表面のヌ
レ性、すなわち親水性を改良してフイン間の水滴.をス
ムーズに排除することができる。そのため、水滴がフイ
ン間に架橋状に溜まつて空気流通抵抗を増したり、流入
空気によつてフインが振動して騒音を生じるといつたト
ラブルを避けることができて熱交換率が向上する上に、
フインピツチを狭めることができて、熱交換器のコンパ
クト化を果すことができる。また、この発明は2工程か
らなつているために、処理液の濃度その他の条件の選択
が容易となり、最適条件で処理をなし得る。しかも、処
理液の安定性に優れ、処理液における沈澱も少なくなり
、処理液の寿命が長くなる。実施例 1〜3 アルミニウム材としてJISAIIOO−H24を用い
、これを下表に示す条件で処理した。
こうして形成した親水面について、経過日数と接触角の
関係を求めた。結果を図面に示す。また比較のために、
上記アルミニウム材と同じ材料を30℃にて2分間クロ
メート処理したもの(比較例1)、同アルミニウム材を
5%NaOH容液で50℃にて3分間処理し、30%H
NO3で脱脂したもの(比較例2)、同アルミニウム材
を陽極酸化処理し蒸気処理したもの(比較例3)につい
ても上記関係を求めた。これら結果を同図に示す。図か
られかるように、実施例により形成した親水面は、比較
例により形成したものに比べて接触角が小さく、したが
つて優れたヌレ性を有する。しかもこのヌレ性は長期に
わたつて劣化することがない。また、JISAllOO
−H24材の表面を上記実施例1〜3における第2工程
の条件と同じ条件で処理したところ、得られた親水面に
おけるヌレ性は上記実施例1〜3とほとんど変わるとこ
ろがなかつたが、皮膜の安定性に問題があつた。
関係を求めた。結果を図面に示す。また比較のために、
上記アルミニウム材と同じ材料を30℃にて2分間クロ
メート処理したもの(比較例1)、同アルミニウム材を
5%NaOH容液で50℃にて3分間処理し、30%H
NO3で脱脂したもの(比較例2)、同アルミニウム材
を陽極酸化処理し蒸気処理したもの(比較例3)につい
ても上記関係を求めた。これら結果を同図に示す。図か
られかるように、実施例により形成した親水面は、比較
例により形成したものに比べて接触角が小さく、したが
つて優れたヌレ性を有する。しかもこのヌレ性は長期に
わたつて劣化することがない。また、JISAllOO
−H24材の表面を上記実施例1〜3における第2工程
の条件と同じ条件で処理したところ、得られた親水面に
おけるヌレ性は上記実施例1〜3とほとんど変わるとこ
ろがなかつたが、皮膜の安定性に問題があつた。
図面は経過日数と接触角の関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 1 40℃以上の脱イオン水もしくは蒸留水でアルミニ
ウム製熱交換器の凝縮面を処理し、ついでシリカゾルを
含む処理液で上記凝縮面を処理することを特徴とするア
ルミニウム製熱交換器の凝縮面における親水性付与方法
。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9296380A JPS5947031B2 (ja) | 1980-07-07 | 1980-07-07 | アルミニウム製熱交換器の凝縮面における親水性付与方法 |
US06/337,131 US4462842A (en) | 1979-08-13 | 1982-01-05 | Surface treatment process for imparting hydrophilic properties to aluminum articles |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9296380A JPS5947031B2 (ja) | 1980-07-07 | 1980-07-07 | アルミニウム製熱交換器の凝縮面における親水性付与方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5719375A JPS5719375A (en) | 1982-02-01 |
JPS5947031B2 true JPS5947031B2 (ja) | 1984-11-16 |
Family
ID=14069078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9296380A Expired JPS5947031B2 (ja) | 1979-08-13 | 1980-07-07 | アルミニウム製熱交換器の凝縮面における親水性付与方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5947031B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FI81913C (fi) * | 1984-02-23 | 1990-12-10 | Hoffmann La Roche | Skaolanordning. |
-
1980
- 1980-07-07 JP JP9296380A patent/JPS5947031B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5719375A (en) | 1982-02-01 |
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