JPS594606Y2 - 食器洗い機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗浄槽の空気を循環させて乾燥、保温を行なう
循環式の食器洗い機に関するものである。

従来の食器洗い機は、食器洗い機の洗浄槽外より空気を
供給し、その空気を加熱体により加熱して、その加熱空
気を食器洗浄槽に導き、被乾燥物である食器と接触させ
ることにより乾燥を行ない、多湿となった空気を食器洗
い機（洗浄槽）外へ排気させる構造である。

この構造において問題になるのは、食器に付いている水
分が食器洗い機外に排気されるため、食器洗い機の設置
場所である室内、流し台・ガス台・調理台の庫内等の相
対湿度が高くなり、又食器に付いている食品の臭いが室
内等に排気されるため使用者にとって不愉快なものであ
った。

又、洗浄槽内の空気を加熱して、その加熱空気を食器と
接触させることにより乾燥を行ない、多湿となった空気
を食器洗い機外へ排気させるものにおいても、上記と同
様な欠点があった。

本考案は上記欠点を改良したもので、乾燥用空気を循環
し、その循環経路中に熱交換器を設けて循環空気中の水
分を除湿し加熱して乾燥・保温を行なう循環式の食器洗
い機を提供するものである。

以下図面により本考案の一実施例を説明する。

１は食器洗い機の外装、２は開閉自在な扉３を備えたプ
ラスチック等で形成された洗浄槽である。

４は洗浄槽２の下部に配置した複数の吐出口５．５・・
・・・・を有する噴射ノズル、６は貯水タンク２Ａの底
部に設けられた給水連結管であり洗浄ポンプ７に接続さ
れている。

８は洗浄ポンプ７を回転させるモータである。

９は洗浄ポンプ７の吐出口からの給水連結管であり噴射
ノズル４に連結されている。

１０は貯水タンク２Ａの最底部から設けられた排水管、
１１は排水管１０に連結された排水ポンプ、１２は排水
ポンプ１１を回転させるモータ、１３は排水ポンプ１１
の吐出口からの排水管である。

上記噴射ノズル４の下部、洗浄槽２の貯水タンク２Ａに
、スチーム兼洗浄用ヒータ１４を内蔵したスチームカバ
ー１５に被覆されたスチーム発生室１６が設けられてい
る。

このスチームカバー１５の適宜位置にスチームを噴出す
るスチーム発生口１７を形成している。

１８はヒータ１４の温度を感知して作動する温度過昇防
止用の温度ヒユーズ（マイクロテンプ）等が内蔵された
熱感知スイッチでヒータ１４の空焚時等異常温度上昇を
防止している。

１９は洗剤投入箱で、扉３の下部に配設され、使用状態
に応じてバイメタル（図示せず）の動作によって洗浄槽
２内に供給される。

２０は給水ホースで水道蛇口に連結されている。

２１は電磁式の給水弁で給水管２２から洗浄槽２の側壁
上部に設けられた給水口２３から洗浄槽２内へ水道水が
給水されるようになっている。

２４は給水ホース２０より分岐された分岐管であり、熱
交換器２７に連結されている。

２５は分岐管２４の途中にある給水弁であす、２６はそ
の流量を一定に調整する流量調整弁である。

２６Ａは熱交換器２７の中を通っている銅パイプからな
る熱交換パイプである。

２６Ｂはその熱交換パイプ２６Ａの排水用パイプで、排
水管１３のトラップ上部に連結されている。

２６Ｃは、排水用パイプ２６Ｃの途中に設けられた逆止
弁であり、排水パイプ２６Ｃからの水は排水管１３の方
には流れるが、排水管１３からの水は排水パイプ２６Ｃ
の方へは流れないようになっている。

２８は循環用の給気ダクトで洗浄槽２の後部上部の吸気
口２９のスリット部より洗浄槽２中の空気が給気される
。

そして熱交換器２７を通って、その下部に循環用のダク
）２８Ａが設けられ、洗浄槽２の後部下部の排気口２９
Ａのスリット部から洗浄槽２の中へ排気される。

２８Ｂは排水ポンプモータ１２の軸に設けられたプーリ
ー、２８Ｃはダクト２８Ａの中に設けられた循環用ファ
ン２８Ｅを回転するためのプーリーであり、ベル）２８
Ｄによって伝動されるようになっている。

即ちモータ１２が回転するとファン２８Ｅが回転するよ
うになっている。

２８ Ｆはダクト２８Ａにたまった水滴を洗浄槽２の中
へ流すドレンパイプで、ドレン口２８Ｇより洗浄槽２の
中へ凝縮水が流れるようになっている。

２８Ｈはダク）２８Ａの下部に設けられた乾燥用ヒータ
で熱交換器２７で凝縮され乾いた空気を加熱して洗浄槽
２の中へ送るようになっている。

３０は噴射ノズル４の上方にて洗浄槽２に出し入れ自在
に装備される食器能で食器類３０Ａを載置する。

３１は所定の洗浄サイクルに従って制御し各工程を順次
行なわせるタイム・スイッチである。

３２は扉３の開閉時のラッチレバーである。

３３は扉３の上部に設けられた排気用のダクトであり、
３４はその排気口である。

ここから洗浄槽２中の加圧された空気等を排気するよう
になっている。

３５は貯水タンク２Ａの底部より洗浄槽２の底部の水位
を検出して動作する水位スイッチ３６Ａに連結された連
結管である。

３６はダク）２８Ａのヒータ２ＢＨの先端部に設けられ
たサーモスタットで、排気口２９Ａから出る排気温を制
御している（ヒータ２８ＨをＯＮ、ＯＦＦにしてコント
ロールする）。

次に上記構成における動作について説明する。

先ず食器類３０Ａを載置した食器能３０を洗浄槽２中に
挿設し、タイムスイッチ３１をセットすると下記工程が
順次行なわれる。

予洗 水道水が給水ホース２０により導かれ給水弁２１が開放
されると同時に洗浄槽２内に給水口２３より給水される
。

洗浄槽２の水位が所定レベルに達すると給水が停止して
洗浄ポンプ７が駆動される。

すると洗浄槽２中の水は回転する噴射ノズル４の吐出口
５，５・・・・・・から噴出し食器類及び洗浄槽２の壁
に当たりながら食器類に付着した残滓を洗い流す。

所定の時間が経過すると排水ポンプ１１により洗浄液は
排水管１３から、流し台の排水ホースへ強制的に排出す
る。

これらの終了により次の工程に移行する。

スチーム洗浄 予洗工程と同様に洗浄槽２中の所定の水位に給水される
と給水が停止してヒータ１４に通電されスチームカバー
１５内の水が集中的に急激に加熱され、スチームが発生
する。

この蒸気は食器類に接触してデンプン等の残滓を膨潤さ
せる。

本洗い 所定時間が経過し本洗い工程に入ると洗剤が洗浄槽２中
に投入されると同時に洗浄ポンプ７が働き噴射ノズル４
の吐出口５，５・・・・・・から洗剤の含まれた温水の
混合洗浄液を噴射し食器類の洗浄を行なう。

この際の吐出口５，５・・・・・・からの噴射は、噴射
力が強い程（食器の破壊しない程度で）、又まんべんな
く食器に当る程（均一に噴射液が食器に当る程）洗浄効
果がよい。

しかし噴射力が強い程噴射音が大きくなり運転音が高く
なる。

所定時間洗浄すると、洗浄ポンプ７が停止し、排水ポン
プ１１が駆動し洗浄液は排水管１３から排出される。

そしてその後の工程に移行する。

すすぎ 先に述べた予洗工程が終ると、排水ポンプ１２はそのま
ま通電されているのでファン２８Ｅはプーリー２８ Ｂ
、 ２８ Ｃとベル）２８Ｄを介して回転する。

そして熱交換器２７への給水弁２５が開き熱交換器２７
へ水道水が流れて、水道水は逆止弁２８Ｅを通って、排
水管１３を通り外部へ排水される。

それと同時に乾燥用ヒータ２ＢＨにも通電され、乾燥が
開始される。

ファン２８Ｅにより吸気口２９より引込まれた洗浄槽２
中の多湿な空気はダクト２Ｂを通って熱交換器２７に導
かれて除湿される。

冷却除湿された空気はヒータ２ＢＨにより加熱されて高
温空気となり、排気口２９Ａより洗浄槽２中に導かれて
被乾燥物の食器類３０Ａ等を乾燥した後、再びファン２
８Ｅにより吸引される。

これを繰返すことによって洗浄槽２中の食器類３０Ａは
乾燥される。

除湿された水滴はドレンパイプ２８ Ｆからドレン口２
８Ｇを経て洗浄槽２中の底部に送られ、貯水タンク２Ａ
を経て排水ポンプ１１により外部へ排水される。

尚循環する排気空気の温度が設定値以上の温度になると
、ダクト２８Ａ中に設けられたサーモスタット３６が断
となり、乾燥ヒータ２８Ｈへの通電が停止され循環空気
の温度はそれ以上上昇することはない。

第２図は本考案の一実施例を示すフローチャートであり
、すすぎ工程が終った後、引続いて排水ポンプモータ１
２が回転してファン２８Ｅが回転し、熱交換器２７への
給水弁２５も、乾燥用ヒータ２９Ｈへ通電して、給水弁
２５が開となり熱交換器２７へ給水され乾燥を開始する
のである。

又排水工程のときに給水弁２５を開いて熱交換器２７を
冷却してもよい。

第３図は本考案の他の実施例の要部断面図であり、熱交
換器２７を第１図のものは水で冷却したものであるが、
第３図のものは空気で冷却するものである。

即ち３７は冷却用ファン３８を回転するモータであり、
冷却ファン３８の回転によって熱交換器２７を冷却する
ようになっているので排気口２９より吸引された循環空
気は熱交換器２７を通るときに冷却されて除湿される。

そして冷却用ファン３８のモータ２９は乾燥サイクルに
入ると通電されるようになっている。

又排水工程のときにファン３８を回転させてもよい。

以上のように本考案は、食器の乾燥、保温を内部の空気
を循環して除湿、加熱し、食器洗い機外部へ高温多湿の
空気を出さないので、食器洗い機の設置場所である室内
、流し台、ガス台、調理台の庫内等の相対湿度が高くな
ったり、食器に付いている食品の臭いが室内等に排気さ
れることがなく、使用者にとってすこぶる楽しく食器を
洗浄することができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す食器洗い機の側断面概
略構成図、第２図は本考案の一実施例を示すフロチャー
１−１第３図は本考案の他の実施例の要部を示す概略断
面図である。 ２・・・・・・洗浄槽、２７・・・・・・熱交換器、２
Ｂ、２８Ａ・・・・・・循環用のダクト、２９・・・・
・・吸気口、２９Ａ・・・・・・排気口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗浄槽内に食器を入れて、噴射ノズル等で食器を洗浄す
   る食器洗い機において、食器等を入れる扉、循環空気の
   吸気口及び排気口を有する食器洗浄槽と、この洗浄槽の
   吸気口及び排気口とに連通ずる空気循環路とを備え、こ
   の空気循環路内に送風ファン、熱交換器、加熱体を有し
   、循環空気中の水分を熱交換器により冷却除湿して乾燥
   、保温を行なうことを特徴とする食器洗い機。