JPS594243B2 - 切削刃具角度補正装置付加工ヘツド - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は刃具力１転しつつ公転することにより穴加工等
を行う装置に於て、自転軸の公転軸に対する角度を任意
に変化させ、切削刃先の角度を自由に補正することがで
きるようにした加工ヘッドに関する。

従来、刃具力唯転しつつ公転することにより穴加工等を
行う装置の加工ヘッドに於ては、切刃の公転軸に対する
角度調整ができなかったので、例えば、テーパタップや
フライスカッターの刃具が摩耗した場合には、加工を中
断して切刃の角度研磨をして公転軸に対する角度調整を
してやらなければならず、また、何らかの原因で加工ヘ
ッドの回転軸などに狂いが生じ、所定の穴加工等が出来
なくなった場合には、加工を中断してその狂いを修正し
てやらなければならないといった煩しさがあった。

本発明は上記のような従来の加工ヘッドの難点−に鑑み
、加工を中断することなく切刃の公転軸に対する角度調
整を容易且つ迅速に行うことのできる加工ヘッドを提供
することを目的としてなされたもので、以下にその構成
を図の実施例に拠りつつ説明する。

第１図は本発明による加工ヘッドの縦断側面図、第２図
は第１図の左側から見た正面図、第３図は第２図のＡ−
Ａ線断面図である。

而して、第１図に於て、１は筒状の加工ヘッドハウジン
グで、下部が下面にナツト部材１ｂを具備した摺動台１
ａに形成されて摺動ベース２上に載架され、前記ナツト
部材１ｂが摺動ベース゛２内の長手方向に沿って架設さ
れた送りネジ２ａに螺合されていると共に、この送りネ
ジ２ａが後端側に設けたサーボモータ２ｂにカップリン
グ２ｃを介して接続されており、前記モータ２ｂによっ
て該送りネジ２ａが回転されることによって、前記ハウ
ジング１は摺動ベース２の長手方向（第１図の左右方向
）に摺動可能にされている。

而して、上記モータ２ｂは後述する切削刃具の進退送り
モータとして機能する。

３は上記ハウジング１内にベアリング４を介して回転自
在に挿装した筒状の公転用主軸で、その前面（第１図の
左側）は蓋部３ａを有し、該蓋部３ａの中央部縦方向に
は第２図に表われるような幅広の案内溝３ｂが形成しで
あると共に、この主軸３の後端部外周（第１図の右側）
Ｋは環状の外歯歯車３ｃが取付けである。

而して、前記歯車３ｃは、上記ノ・ウジフグ１の後端部
に設けた取付板１ｂに後向きに設けたサーボモータ１ｃ
の出力歯車１ｄに中間歯車１ｅを介して噛合され、前記
公転用主軸３に前記モータ１ｃの回転出力を伝達する。

従って、前記モータ１ｃは後述する切削刃具の公転用モ
ータとして機能する。

尚、第１図中、ｉｆ、Ｉｇはハウジング１０前後カバー
、３ｄはベアリング４の押えナツト、３ｅは外歯歯車３
ｃの取付ナツトである。

５は上記公転用主軸３内に挿装された筒状のスライドハ
ウジングで、その外径は前記主軸３の内径より次号に小
さく、且つ、前端部に上下方向に突設したフランジ状片
５ａの後面側が前記公転用主軸３の前面側に形成された
案内溝３ｂに密に遊嵌される摺動面５ｂに形成されてい
る。

従って、このスライドハウジング５は上記摺動面５ｂが
案内溝３ｂに嵌入支持されることにより、公転用主軸３
と一体化され、且つ前記摺動面５ｂが案内溝３ｂに案内
されて摺動することにより、公転用主軸３０回転中心に
対し同軸的乃至は偏心的に位置付けられ、公転用主軸３
と一体に回転される。

而して、上記スライドハウジング５の摺動は、下方のフ
ランジ状片５ａに螺設した摺動面５ｂに平行な酸ネジ５
ｃに、前記公転用主軸３前端における案内溝３ｂの下端
部に突設された取付台５ｆに設けたサーボモータ５ｄに
よって回転させられる雄ネジ５ｅを螺合させ、この雄ネ
ジ５ｅが回転することにより行われる。

即ち、雄ネジ５ｅの左右回転によって、摺動面５ｂは案
内溝３ｂ内を上下動するから、スライドハウジング５は
その中心軸が公転用主軸３０回転軸に対し平行移動させ
られるのである。

従って、雄ネジ５ｅを回転させる上記モータ５ｄは、ス
ライドハウジング５の軸心移動モータ、換言すれば、自
転軸と公転軸の偏心量を加減する後述する切削刃具の自
転軸移動モータとして機能する。

６は前端に任意の切削刃具７をチャック等を介して取替
可能に具備した自転用主軸で、該主軸６はベアリング８
を介して筒状の主軸クイル９に回転自在に内装されてい
る。

冑、前記刃具７としてここではテーパタップが装着され
ている。

而して、自転用主軸６は、前記クイル９の後端に同軸的
に取付けたサーボモータ６ａに減速機構６ｂを介して連
結されているので、このモータ６ａは切削刃具７の自転
用モータとして機能する。

自転用主軸６及びその駆動用のモータ６ａを具備した主
軸クイル９は、上述のスライドノ・ウジフグ５内に遊装
され、前端側かスライドハウジング５の摺動面５ｂに直
交する向きのスイベルピン１０により、また後端側がこ
のスイベルピン１０に直交する向きの２本の調整ネジ１
１．１２によって、スライドハウジング５に支持されて
いる。

而して、調整ネジ１１．１２を進退させると、主軸クイ
ル９はスイベルピン１０を中心としてその後端側か上下
方向に変位するから、これによって自転用主軸６及び切
削刃具７は公転用主軸３０回転軸に対しその回転軸に角
度を付すことができるのである。

第４図は、自転用主軸６を公転用主軸３０回転中心に対
し偏心させると共に、該自転用主軸６の一回転軸に角度
を付した状態を示す本発明加工ヘッドの側断面を表わし
ており、前記自転用主軸６の偏心量αがワーク１３にお
ける切削刃具の切込量、即ち加工穴の半径となり、また
偏位角βが切削刃具７の刃先角度の補正量となる。

従って、本発明加工ヘッドによりテーパ穴等の切削を行
うには、自転用主軸６をそのモータ６ａにより自転させ
つつ、加工ヘッドハウジング１をモータ２ｂにより前進
させて、切削刃具７をワーク１３の穴１４内に送り込み
、更に、公転用主軸３をそのモータ１ｃにより回転させ
ながら、スライドハウジング５をその移動用のモータ５
ｄによって移動させて公転半径、即ち切削刃具Ｉの切込
量を変えつつ行うのである。

ここに於て、切削刃具７の切刃角度は、それが減少して
も、調整ネジ１１．１２によって自転用主軸の回転軸の
角度を変更することにより対処することができる。

このように、本発明による加工ヘッドは、調整ネジ１Ｌ
１２を操作してその切削刃具７の公転用主軸３０回転軸
に対する角度をスイベルピン１０を中心とした所望の角
度に調整できるので、穴加工等の中途で刃具が摩耗した
場合であっても、従来必要であった角研磨をすることな
く、切刃の角度調整をすることによって刃具の摩耗等に
対処することができて便利であり、また、切削刃具７の
回転半径は、公転用主軸３及び自転用主軸６０回転中に
おいても変更でき、且つ、この変更は連続的に可能であ
るから、上記の切刃の角度調整と相撲ってテーパ穴の切
削を行うことができる。

更に、テーパネジ加工に際しては、公転用のサーボモー
タ１ｃと切削送り用のサーボモータ２ｂとの回転を数値
制御等によって連動させて、ピッチを一定に保持すると
共に、前記送りモータ２ｂと軸送りモータ５ｄとを関連
させつつ制御し、公転半径の連続的減小を図ることがで
きる。

尚、ワーク１３が変わり、切削速度を変える必要がある
場合には、前記送りモータ２ｂと主軸モータ６ａを関連
制御することにより、直ちに対応することができる。

本発明は以上の通りであって、切削刃具が自転しつつ公
転して穴加工等を行う装置の加ニーラドとして極めて有
用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明加工ヘッドの一例の縦断側面図、第２図
は第１図の左側から見た本発明加工ヘッドの−ｆｌＪの
正面図、第３図は第２図のＡ −Ａ線断面図、第４図は
本発明加工ヘッドの自転用主軸を偏心させ、且つ、角度
を付した状態の縦断側面図である。 １・・・加工ヘッドハウジング、１ｃ・・・公転用のサ
ーボモータ、２・・・摺動ベース、２ｂ・・・進退送り
用のサーボモータ、３・・・公転用主軸、３ｂ・・・案
内溝、３ｃ・・・外歯歯車、４・・・ベアリング、５・
・・スライドハウジング、５ａ・・・フランジ状片、５
ｂ・・・摺動面、５ｄ・・・軸心送り用のサーボモータ
、５ｅ・・・雄ネジ、６・・・自転用主軸、７・・・切
削刃具、８・・・ベアリング、９・・・主軸クイル、１
０・−・スイベル軸、１Ｌ１２・・・調整用ネジ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 筒状の加工ヘッドハウジング内に、先端面を中心軸
   に直交する案内溝に形成した筒状をなす公転用主軸を回
   転自在にして挿装すると共に、この公転用主軸内に、先
   端側後面に前記案内溝に密に遊嵌される摺動部を形成し
   た筒状のスライドハウジングをその摺動部を前記案内溝
   に支持させて挿装スる一方、このスライドハウジング内
   に、先端に切削刃具を具備した自転主軸を回転自在にし
   て内装した主軸タイルを、該タイルの先端側は上記案内
   溝に直交する向きのスイベルピンにより、また後端側は
   前記スイベルピンに直交する向きのカム又は調整ネジに
   よって支持させ挿装したことを特徴とする切削刃具角度
   補正装置付加工ヘッド。