JPS594127Y2 - アンチフリクション式ラッチ錠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はアンチフリクション式ラッチ錠に関し、その
左右の使い勝手を変更する場合に、従来品の如く錠筐を
開く必要がなく、前面カバーを取外すだけでラッチボル
トを回転し得て極めて簡単かつ迅速に使い勝手を変更す
ることができる便利な構造を提供しようとするものであ
る。

以下、この考案の構成を図示実施例に基づいて説明する
。

第１図ないし第３図に示す実施例において、１は錠筐、
２はラッチボルト、４はその先端に固着された二股状の
主ラツチで、その頚部３は横断面長方形の両側面を円弧
面３ａに形成した略長円形断面に形成されている。

５はこの主ラツチ４の股部間に軸９で枢着された副ラツ
チで、後端−側に後述の前壁６内面に当接する分岐状の
当り突起５ａが設けられている。

６は錠筐１の前壁であり、その中央部に穿たれた両側が
円弧状に膨出状となった略長方形の貫通孔７に前記主ラ
ツチ４の頚部３が回転自在に貫通されている。

８は前壁６の前面に取付ねじ１０で固着された着脱自在
な前面カバー板で、これの中央部に穿たれた矩形孔１５
に主ラツチ４の基部が回転阻止状態に貫通せられている
。

１１はラッチボルト２の後端に回転自在に止着された作
動片で、両側の耳部が錠筐１の両側壁に穿たれた長孔１
２に摺動自在にはめ合わされ、該長孔１２の長さの範囲
内でラッチボルト２の進退作動を許容するものとなって
いる。

１３はラッチボルト２の中間部が緩く貫通された案内片
で、錠筐１の一側壁内面に固着されている。

１４は該案内片１３と主ラッチ４後面との間に施された
コイルばねで、ラッチボルト２を進出方向に付勢するも
のである。

上記において、閉扉に際し、主副両ラッチ４５が突出し
た状態で扉を回動すると、先ず副ラツチ５がストライク
のリップ面に触れることにより、これが軸９を中心に第
２図時計方向に回動し、主ラツチ４をばね１４に抗して
後退作動させ、ストライクとの間での摩擦を減じる。

ストライク内に入ると、両ラッチ４，５は、ばね１４の
力で再び並んで突出する。

開扉に際しては、ドアハンドル又はノブを回すことによ
り、作動片１１を第２図右方向へ動かし、ラッチボルト
２と共に主副両ラッチ４，５をストライクから後退させ
て開扉するものである。

ところで、上記ラッチ錠の使い勝手を変更する場合には
、取付ねじ１０を緩めて前面カバー板８を取外す。

すると、主ラツチ４の頚部３は貫通孔７内で回転自在で
あるから、主副面ラッチ４，５はラッチボルト２と共に
自由に回転させることができ、これを１８０℃回転させ
たのち、再び前面カバー板８を取付けてそれを回転阻止
状態にすることにより、使い勝手を変更することができ
る。

第４図ないし第６図は他の実施例を示すもので、錠筐１
の前壁６と前面カバー板８との間に、前壁６に沿わせて
矩形枠状の補助当接片１６が介在せられ、この補助当接
片１６を主ラツチ４が貫通せられると共に、この補助当
接片１６の内方屈曲状の両側部１６ａ内面に副ラツチ５
の当り突起５ａが当接せられるようになされたものであ
る。

他の構成部分は前記第１図ないし第３図の実施例と同様
であり、相当部分を同一の符号で示しである。

この実施例のラッチ錠の使い勝手を変更する場合には、
前面カバー板８と共に補助当接片１６を外したのち、主
副面ラッチ４，５の回転操作を行うものである。

この考案は上述のような構成を有するものであるから、
従来のアンチフリクシモノ錠の使い勝手を変更する場合
には、錠筐１の側壁を取外し、ラッチボルト２を主副面
ラッチ４，５と共に一旦錠筐１から取出してその取付方
向の変更を行わなければならなかったのに較べ、錠筐１
を開くことなく、単に前面カバー板８のみを取外して主
副面ラッチ４．５を１８０℃回転させれば良く、取付勝
手の変更を極めて簡単かつ迅速に行うことができるのは
もとより、この変更後は前面カバー板８の取付けによっ
て主ラツチ４の自由な回転が阻止されるので、ラッチ錠
としての作用には何ら支障を生じることなく、シかも構
造が非常に簡単で比較的安価に製作しうると共に故障の
おそれも少ない。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図はこの考案の第１実施例を示すもの
で、第１図は前面カバー板を取外した状態の一部破砕斜
視図、第２図は第１図ＩＩ −ＩＩ線の断面図、第３図
はラッチ部分の正面図である。 第４図ないし第６図は第２の実施例を示すもので、第４
図は前面カバー板を取外した状態の一部破砕斜視図、第
５図および第６図は第４図Ｖ−Ｖ線およびＶＩ−ＶＩ線
の断面図である。 １・・・・・・錠筐、２・・・・・・ラッチボルト、３
・・・・・・頚部、３ａ・・・・・・円弧面、４・・・
・・・主ラツチ、５・・・・・・副ラツチ、６・・・・
・・前壁、７・・・・・・貫通孔、８・・・・・・前面
カバー板、１５・・・・・・矩形孔、１６・・・・・・
補助当接片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 錠筐１に進退作動自在に設けられたラッチボルト２の先
   端に、両側面を円弧面３ ａ 、３ ａに形成した断面
   略長円形の頚部３を有する二股状の主ラツチ４が固着さ
   れ、該主ラツチ４の股部間に副ラツチ５が枢着されると
   共に、前記主ラツチ４の頚部３が錠筐１の前壁６に穿た
   れた貫通孔７に回転自在に貫通され、かつ該前壁６の前
   面に固着された着脱自在な前面カバー板８に穿たれた矩
   形孔１５に前記主ラツチ４の基部が回転阻止状態に貫通
   せられ、更に前記副ラツチ５の内端−側に前壁６内面ま
   たは前壁６の外面に当てがわれた補助当接片１６の内面
   に当接する当り突起５ａが設けられてなることを特徴と
   するアンチフリクション式ラッチ錠。