JPS5939677Y2 - 腕時計用液晶表示装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、液晶パネルとその駆動回路を含む半導体チッ
プを一体化した腕時計用液晶表示装置に関するものであ
る。

〔従来技術〕

従来、液晶腕時計は、主に液晶表示パネル、発振分周駆
動回路、水晶振動子、電池及びその他の電子部品から成
立っている。

これらの液晶腕時計は、今後さらに、デジタル表示の特
長を生かした付加機構のついたもの、あるいはカラー表
示などの新しい特性機能を生かした腕時計へと発展する
傾向にあり、液晶表示パネル以外は、なるべく小型で、
高信頼性を保持できるような回路ブロックへと移行しつ
つある。

第１図に、第１の従来の液晶腕時計における液晶表示パ
ネルと、Ｃ−ＭＯ８ＩＣとの接続方法を示す。

図中の１はガラス板、２はガラス板上へ蒸着形成した透
明電極であり、ガラス板の間には液晶７が入っている。

３は液晶をはさむガラス板の支持台である。

液晶表示パネルの駆動回路を含むＣ−ＭＯ８ＩＣ６と液
晶表示パネルの接続は図に示す如く、Ｃ−ＭＯＳ ＩＣ
の乗った配線基板５上のピン４によって、ガラス板上の
電極に接続する。

ピン４は、バネ材でできており、ガラス板上の電極に押
え付けることにより接続されている。

このような接続方法にあ・いては、ピンが電極からはず
れるという危険性があり、さらに、ピン等によって空間
的に占められる体積は大きくなる。

これかられかるように、大量生産が困難であるばかりで
なく、製造コストが高くなり、液晶パネルと回路との接
続が不良となり、信頼性を悪くしていた。

次に従来の他の例を第２図に示す。

この方法は、下側ガラス板１０周辺部に図中１，４如く
小さな穴をあけ、ガラスとぬれ易い導電性ペーストある
いはハンダ、あるいは金属細線を穴の中に入れてガラス
板の上下の電極を結線するものである。

これかられかるように、各パネルの下側ガラス板の周辺
部にそれぞれ小さな穴を端子数だけあけることは実験室
的に小数個製作することは容易であるが大量生産するこ
とは極めて手数がかかり困難である。

また製造コストも極めて高くなることは明らかである。

また他の例として、特開昭４９−７５３７５号公報に開
示されているように、表示パネルとは別に回路基板を１
枚配置して、その基板上にＩＣなどを含む回路部品を実
装し、表示パネルの電極端子と回路基板の端子とをフレ
キシブル基板で接続するものがあるが、当然のこととし
て回路基板１枚分の厚みが増加するので厚みが増して［
７首い腕時計のように小型、軽量が要求される製品には
適さないものである。

〔目的〕

本考案は、上記の問題点を解消するためになされたもの
であり、液晶表示パネルとその駆動回路を含む半導体チ
ップとの接続方法を簡素化し、大量生産が容易で、かつ
安価に製造できるとともにその信頼性を高めた腕時計用
液晶表示装置を提供することを目的とする。

〔概要〕

本考案の腕時計用液晶表示装置は、各々に表示電極が形
成されてなる２つの透明基板が、一定の間隙を介して該
表示電極が互いに内向するように対向され、該間隙に液
晶物質が封入されてなる液晶表示装置に釦いて、該一方
の透明基板の該表示電極が形成されていない側の面上に
接続用電極が形成され、該接続用電極と該表示電極とは
フレキシブルなリード線で接続され、該表示電極に電圧
を印加して液晶を駆動する駆動回路を含む半導体チップ
が該接続用電極に接続され、かつ該一方の透明基板の面
上に直接載置されてなることを特徴とする。

〔実施例〕

本考案を図面により詳細に説明する。

第３図は本考案の実施例を示し、１は透明ガラス板であ
り、８は透明電極、９は透明電極あるいはミラー用金属
電極であり、この８，９の間に液晶物質が封入されてい
る。

電極９の端子に液晶パネルの駆動回路端子を接続して駆
動されることになるが、この接続方法として、確実に接
続が可能であり信頼性が高く、大量生産ができ、安価に
製造できる方法としては、フレキシブルなリード線を用
いて直接接続する方法が好ましい。

薄いフレキシブルな膜に薄く導電性材料を蒸着するか印
刷するかして、配線パターンを形成しガラス板の上下の
電極部分９及び１３に接着すればよい。

ここで電極９について詳細に説明する。

電極８，９ともに透明とした場合、例えば、酸化すずや
、酸化インジウム等の透明導電膜は、一般に液晶パネル
に用いられているものである。

次に電極９がミラー用金属電極を用いる場合は、液晶表
示装置の動作モードが動的散乱モードの場合である。

即ち、使用する液晶物質が動的散乱モードに適するもの
を用い、電極８．９に電圧を供給することにより電極８
，９の重さなり部分の液晶物質が光散乱し、電極９のミ
ラーが、散乱効果を強調して表示するものであり二重像
をなくする効果がある。

尚、電極８への電気信号の供給は、図示なされていない
が、電極８の端子が、導電塗料や金属箔等によって、片
側のガラス基板上に導通させ、電極９の端子を含めてフ
レキシブルなリード線１２を介して接続用電極パターン
１３に接続され、半導体チップに連結され、液晶駆動信
号が供給されることになる。

また前記した電極８，９が透明な、一般に用いられてい
る液晶表示であるＦＥモード（電界効果）のねじれネマ
ティックタイプの場合は、図示していないが、２枚のガ
ラス基板１を重ねたセルの上下に偏光板を配設して完成
する。

そのとき半導体チップ６はセル中央部に配置するのでな
くセル外周部に配置させ、つ１す、表示部の見切りより
外に配置させて偏光板を配設することができる。

液晶パネル駆動回路を含む半導体チップ６ば、下側ガラ
ス１の裏面に、該チップ取付用のパターン及びフレキシ
ブルリ−ド線１２の接続用電極パターン１３が形成され
ている。

リード線のピッチ、半導体チップの端子のピッチと接続
用電極パターンのピッチを同一にしてかけば、接続作業
が極めて容易に進められる。

半導体チップの載置方法としては、フェイスダウンボン
ディングや、グイボンドしその後、ボンディングバット
部とパターン部をワイヤーボンディングしてもよい。

フレキシブル−ｉ’Ｚ ＩＪ−ド線１２及び半導体チッ
プ６の接続後、モールド材にてモールドすることによっ
てより信頼性を向上させることができる。

前記したフェイスダウンボンディング及びフレキシブル
リード線の接続用電極パターンの製作について詳細に説
明すると、１つは蒸着あるいはスパッタリングによって
配線パターンを形成してもよいし、他の方法としては印
刷法でもよい。

もちろんワイヤーボンドのための配線パターンとしても
同様に形成すればよい。

〔効果〕

本考案は、腕時計用液晶表示装置にむいて、液晶パネル
と、発振、分周、表示駆動用回路等を含んだ半導体チッ
プとの接続方法として、液晶駆動電極をフレキシブルリ
ード線により、液晶パネルの一方のガラス基板の裏面の
接続用電極パターンと結線し、液晶表示パネル裏面のガ
ラス板上の接続用電極部に半導体チップをフェイスダウ
ンボンディングあるいは、ワイヤーボンディングにて接
続するようにしたため、パネルの表示電極と半導体チッ
プの接続方法が簡素化され、小型化、大量生産性、低コ
スト化、高信頼性を確保することができた。

さらに本考案は、液晶表示パネルを横取する一方の透明
基板が、液晶支持機能と半導体チップ支持機能とを兼用
しているため、専用の半導体チップ支持部材を不用とす
るためのコストの低減もはかれる効果も有する。

【図面の簡単な説明】

第１，２図は、従来の液晶腕時計の液晶表示パネルと液
晶表示パネルの駆動回路を含む半導体チップの接続方法
を示す図、第３図は、本考案の実施例を示す図であり、 １・・・ガラス基板、２・・・透明電極、３・・・ガラ
ス板支持台、４・・・ピン、５・・・配線基板、６・・
・半導体チップ、７・・・液晶物質、８・・・透明電極
、９・・・透明電極あるいはミラー用金属電極、１０・
・・スペーサ、１２・・・フレキシブルリード線、１３
・・・接続用電極ハターン○

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 各々に表示電極が形成されてなる２つの透明基板が、一
   定の間隙を介して該表示電極が互いに内向するように対
   向され、該間隙に液晶物質が封入されてなる液晶表示装
   置において、該一方の透明基板の該表示電極が形成され
   ていない側の面上に接続用電極が形成され、該接続用電
   極と該表示電極とはフレキシブルなリード線で接続され
   、該表示電極に電圧を印加して液晶を駆動する駆動回路
   を含む半導体チップが該接続用電極に接続され、かつ該
   一方の透明基板の面上に直接載置されてなることを特徴
   とする腕時計用液晶表示装置。