JPS5939319Y2 - フライホイ−ルヨウジクウケソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフライホイール用軸受装置の改良に関するもの
である。

たとえばテープレコーダをたて形に使用する場合には、
フライホイールがそれの軸線を水平方向に配向せしめて
配置されているがために、その軸線方向の「ガタ」が生
じやすぐ、その「ガタ」がテープ移送通路を変動させ、
その結果、テープレコーダの記録再生性能に悪影響を与
えることになる。

それを回避せんとして、従来、テープレコーダのシャシ
とフライホイールの中央部との間にフライホイールの軸
を包囲してばねを介装せしめ、それによってフライホイ
ールを外方に偏倚せしめて「ガタ」を防止する機構が提
案されていた。

しかしながら、そのような従来の機構は、「ガタ」を防
止するという点では一応満足しうるが、大きい巻径のば
ねが必要とされるがため、そのばねとフライホイールと
の間の摩擦抵抗が大きく、しかもそれら間に十分な潤滑
を確保することが困難であり、従ってフライホイールの
［ムラが発生したリ、あるいは長期間にわたって初期性
能を維持することが困難である等の難点があった。

従って、本考案は上述したような難点を一挙に克服しえ
た新規にしそ改良された簡潔な構成のフライホイール用
軸受装置を提供することを目的とするものである。

以下図面を参照して本考案の実施例につき説明しよう。

図面は本考案による装置の→りを適用したテープレコー
ダｆ、ｆｃで形に使用した場合の要部を示す棚略断面図
であり、この図直において、１はテープレコーダのシャ
ン、２はフライホイール３はそのフライホイールに固定
して設けられたキャプスタンである。

４はそのキャプスタン３の一端部近傍とピンチローラ（
図示せず）との間にはさまれて所定の方向に移送せしめ
られる磁気テープである。

５はキャプスタン軸受であり、それは両端部にそれぞれ
例えば焼結含油金属で形成された軸受メタル６．６′を
嵌着せしめられており、一方の軸受メタル６の外表直と
フライホイール２に設けられた中央凹部２ａの亨坦面と
の間にはスラストワッシャＴがキャプスタン３を包囲し
ゃ配置されている。

図面において、数字８は本考案の一実施例によるフライ
ホイール用軸受装置を全体として示すものであり、この
軸受装置８は、それぞれ例えば適当な合成樹脂材料を成
形することによって形成されうる固定部材９釦よび可動
部材１０と、ばね１１とで構成されている。

固定部材９１ｒｉ端壁に透孔９ａを設けられかつ外周面
に雄ねじ９ｂを形成されたカップ状体として形成されて
いる。

この固定部材９は、取付板１２に固着された内周面に雌
ねじ１３ａを形成されたリンク状の保持部材１３に図示
のごとく螺着されうるものである。

可動部材１０は、平坦な軸受表面１０ａを有する軸受部
分１０ｂと、その軸受部分と一体的に形成されかつ軸受
表面１０ａとは反対側の表面１０ａ′の中央部分からそ
の表面に対して直交関係をもって延長している軸状部分
１０ｃとよりなっている。

この可動部材１０は、それの軸状部分１０ｃを固定部材
９の透孔９ａに軸線方向に可動なごとくして挿通せしめ
られて固定部材９に合体せしめられている。

また、固定部材９の上述した端壁の内表面と可動部材１
０の軸受部分１０ｂの表面１０ａ′との間には、軸状部
分１０ｃを包囲して、ばね１１が介挿せしめられている
。

而して、そのばね１１の弾発力により可動部材１０はフ
ライホイール２に接近する方向に偏倚され、それの軸受
表面１０ａをしてキャプスタン３のテープに係合する側
とは反対側の端部に当接せしめられる。

このように、可動部材１０がばね１１によって偏倚され
、その可動部材１０の軸受部分１０ｂと固定部材９との
間にはスラスト間隙ｇが存在せしめられている。

かくして、図示の構成にかいては、フライホイール２ば
、それに固定して設けられたキャプスタン３の一端部を
可動部材１０の軸受表面１０ａに当接せしめられた状態
で回転せしめられ、それに「ガタ」が生じようとすると
、ばね１１によって効果的に吸収されるのである。

以上の説明から理解されるように、本考案によれば、上
述のごとく「ガタ」が効果的に吸収されるのであり、さ
らに、冒頭に述メた従来技術の場合と異なり、ばねがフ
ライホイールの表面に直接作用せしめられていないので
、それら間における冒頭に指摘したごとき摩擦抵抗の問
題が全くなく、しかもフライホイール２の中央凹部２ａ
の表面とキャプスタン軸受５に嵌着された軸受メメル６
との間に上述のごときスラストワッシャγを介在せしめ
ることによってそれら間の潤滑性ｄ善でき、以上長期に
わたって初期性能を維持できるのである。

この場合、スラストワッシャＴは小径のものでよいから
、それが係合する側のフライホイール２０表面Ｃ対する
加工精度につき、ばねを直接作用させる場合のような厳
密性が要求されない。

さらに、本考案の軸受装置は、それ自体で独立の部品と
して構成されているので、それを用いることによりテー
プレコーダの組立工程時における組立作業が容易となる
。

ざらに！た、上述のごとく、固定部材９を保持部材１３
に螺着する構成を採ればスラスト間隙ｇを任意に調整で
きるという利益も得られるが、そのような構成によらず
、固定部材９を取付板１２に直ｉｔたけ間接に固定せし
める構成にしてもよいこと勿論である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例によるフライホイール用軸受装置
全適用したテープレコーダをたて形に使用した場合にお
ける要部を示す概略断面類である。 １・・・・・・シャシ、２・・・・・・フライホイール
、３・・・・・・キャプスタン、４・・・・・磁気テー
プ、５・・−・・キャプスタン軸受。 ６ ラフトワッシャ、 ６′・・・・・・軸受メメル、７・・・・・・ス８・・
・・・・フライホイール用軸受装 置、９・・・・・・固定部材、１０・・・・・・可動部
材、・・・・・・軸受表面、１１・・・・・・ばね。 ０ａ

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 水平に配置されたキャプスタン３を中央に植設されかつ
   該キャプスタンの中間部分をキャプスタン軸受５によっ
   て回転可能に支持されていることにより垂直面内で回転
   可能となされたフライホイール２のための軸受装置にお
   いて、 該フライホイール２に向って一側を開口となされ他側を
   閉塞された凹部と、該閉塞された側の壁のほぼ中央部に
   設けられた透孔９ａとを有する固定部材９と、 一端部を前記四部の前記開口側から外部に突出せしめら
   れかつ他端部を前記透孔９ａを通じて外部に突出せしめ
   られて前記凹部に配置さｔ″ｔｆｃ軸状部分１０ｃと、
   該軸状部分１０ｃの前記一端部に一体的に設けられて前
   記凹部の外側に前記キャプスタン２に対して実質的に直
   交関係をもって配置された平坦な軸受表面１０ａを有す
   る板状軸受部分１０ｂとよりなる可動部材１０と、 前記固定部材９の前記凹部内に該凹部の前記閉塞壁と前
   記軸受部材１０の前記板状軸部分１０ｂとの間に装荷さ
   れたばね１１と よりなり、該ばね１１の弾発力により、前記可動部材１
   ０を偏倚せしめて該可動部材の前記平坦な軸受表面１０
   ａを、前記固定部材９の前記凹部の外部に訃いて、前記
   キャプスタンのテープに係合せざる側の端部の端面に圧
   着せしめて、前記フライホイールの軸線方向におけるガ
   タを吸収しうるようになされたことを特徴とするフライ
   ホイール用軸受装置。