JPS5935089Y2 - 釣針 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は釣針の形状、特に針先部分の形状に関するもの
である。

。従来、釣針の針先部分は縫針のように錐形に鋭く尖ら
せるのが常である。

ところが単に錐形に尖った針先は摩耗し易く、かつ根掛
かりなどによって折損し易い欠点が、あった。

さらに、断面円形の針先は、魚の就餌の際突き刺さる方
向に対し比較的抵抗が大きく、必ずしも確実に魚をとら
えることができないきらいがあった。

このような欠点を改良するため、本考案者は先に釣針の
先端部分を斜め方向に切断した形状とすることを考案し
た（実願昭５５−３０３９１号）。

本考案は、釣針の針先部分の片面を平面的な形状とする
基本思想を一歩進め、より強靭で針先の折損等もなく、
かつ容易に製造できる釣針の形状を工夫したものである
。

以下、本考案釣針の実施例を添付の図面に基づいて説明
する。

従来の釣針はし字状に折曲して、その針先部分を単に錐
形に尖らせたものであった。

これに対し、本考案に係る釣針１はもどし２を設ける付
近よりも先方の針先部分Ａの片面を平面的に変形せしめ
、該平面３の背面には隆条４を縦設したものである。

従って、針先部分Ａの横断面形状は第５図に示すように
略Ｔ字状をなし、各３つの先端縁５ａ、５ｂ、５ｃは比
較的鋭角的に形成し、あたかもある種の矢尻的な形状と
しである。

平面３は単に円錐形に尖らせるべき針先部分を変形せし
めたものであるため、鋭く先の尖った変形の長楕円形を
呈する（第３図）。

そして該平面３のいずれの部分においても背面には隆条
４が存在するため、先端に至るまでその断面形状は略Ｔ
字状となる。

なお、実施例図面においては、針の内向きの面を平面３
としであるが、逆に外向きの面を平面としてもよい。

従来の単なる円錐形の針先では、対象魚に突き刺る際、
切れ込む効果はなく、単に押し拡げながら無理矢理突き
進めるため、次第に抵抗が大きくなるが、本考案釣針に
よれば３片の先端縁５ａ。

５ｂ、５ｃで押し拡げられると同時に切れ込む効果があ
るため、より小さな力で切れ込み対象魚を確実に釣上げ
ることができる。

次に、針先部分の折損に対しては、いずれの方向に対し
ても、同じ断面積の単なる円形よりも断面係数が非常に
大きくなることからもわかるように、容易に折れたり曲
がったすせず、丈夫なものとすることができる。

本考案釣針を製造するには、例えば折曲加工前に尖らせ
た針先部分を、縦溝を有する雌型の上に載置し、その上
方から平面的な押型で押圧することによって、容易に製
造することができる。

以上述べたように、本考案釣針によれば、従来のものに
比較し、針先の折損が極めて少なくかつ対象魚に対し鋭
く切れ込ませることができ、丈夫で永く使用に耐え得る
釣針とすることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案釣針の実施例を示すもので、第１図は
全体の側面図、第２図ないし第４図は針先部分のみの拡
大図であって、第２図は側面図、第３図は正面図、第４
図は背面図、第５図は第４図の■−Ｖ線断面図である。 １・・・・・・釣針、２・・・・・・もどし、３・・・
・・・平面、４・・・・・・隆条、５ａ、 ５ｂ、
５ｃ・・・・・・先端縁、Ａ・・・・・・針先部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 針先部分Ａの片面を平面的に変形せしめるとともに、そ
   の背面には隆条４を縦設し、該部分の断面形状を略Ｔ字
   状としたことを特徴とする釣針。