JPS5934356Y2 - 引出し構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は金庫又はキャビネット等の絹物に使用する引出
しの構造に関する。

従来金庫又はキャビネット等の絹物の引出しにおいては
そのほとんどが引出本体の大きさ、段数等の構造が固定
的なものであり、絹物の全高の制限内においてそれを種
々の大きさ又は段数の引出しに所望に応じて任意に組合
せることは相当に困難である。

本考案はその固定的であった引出しを選択的に適宜組立
て或は分解でき、使用条件に応じて設置段数を任意なも
のとすることができる引出しの構造を提供しようとする
ものである。

以下本考案に係る引出し構造の実施例について図面を参
照して説明する。

第１図及び第２図に示すように金庫、書架或はキャビネ
ット等の内側の両側壁体１は引出本体の奥行に相当する
奥行を有し、この壁体上に離間して並列に係止孔２を等
間隔に穿設する。

袖板１０は引出本体の高さ及び奥行にほぼ等しい実質的
に矩形状の板材であって、その下部及び中間部には前記
係止孔２と対応する位置に下部係止片３及び上部係止片
３′を前記係止孔２の下縁と係合するように形成して設
ける。

更に前記袖板の上部には前記係止孔２と対応する位置に
係止突起４を前記係止（Ｌ２の上縁と係合するように形
成して設け、その袖板の上端縁を袖板に直角に内方に向
けて適当長さ延長しさらに袖板に直角に外方に向けて前
記長さより短かく二重に折返して折返し部５を形成する
。

この二重折返し部には空間部５′を設ける。又、袖板１
０の奥行方向の中間部に折返し部５の欠落した切込み部
６を設ける。

袖板１０は第３図に示すように壁体１の係止孔２に袖板
１０に設けた下部係止片３及び上部係止片３′を挿入し
、袖板１０を押下げて前記係止孔２の下端に係合させる
と共に、袖板１０の上部に設けた係止突起４を壁体１の
係止孔２の上縁と係合させる。

第３図は斜上した操作の途中状態を示している。

当該作業によって袖板１０は第５図に示すような状態に
固定されることとなり、下部係止片３と上部係止片３′
及び係止突起４とにより壁体１に堅固に装着される。

この袖板１０は二枚を左右対称に両側壁体１に取付ける
か又は所定の段差を設ける。

袖板には外レール９が固設されており且つ左右の外レー
ルが同じレベルに位置する。

外レールは内側に向いた溝を持ち、溝の内面には当りゴ
ム７とガイド８が設置される。

天板１６はほぼ引出本体の幅及び奥行と等しい矩形平板
状であってその両側端を平板に直角に下方に適当高さに
折曲げ延長しさらに直角に内方に適当長さに折曲げ延長
して横曲り部１１とし、その中間に袖板１０の前記切込
み部６に対応する位置に固定片１２を上方又は下方に折
曲げ可能に突出して設ける。

また、天板１６の前端縁部を前記横曲り部と同高に折曲
げ延長して前曲り部１３とし後端縁部を前記横曲り部よ
り短かく折曲げ延長して後曲り部１４とし、後曲り部１
４と横曲り部１１とに段差１５を設け、その天板１６を
両側対称に固設された袖板１０の間において袖板の上端
縁に設けられた折返し部５の空間部５′に横曲り部１１
の端末部を嵌太し、後端より所定位置まで挿入する。

この場合、前記袖板１０の上端折返し部５に設けた切込
み部６と横曲り部１１に設けた固定片１２とが同位置に
整合され、その固定片１２はこれを上下又は下方に折曲
げて切込み部６に係止すれば天板１６の抜は落ち及び袖
板１０の係止突起４の係止脱落防止の役目を果すように
なる。

第５図及び第６図に見られるように、内レール２０は両
袖板１０と天板１６との間の空間に位置され引出本体２
１の両側面に固設された溝形をなし、溝は外方に向いて
いる。

この溝内にはストップ片１７を取り付け、その溝の対向
両側面に外方に向けてガイド１８，１９を取付けて外レ
ール９の溝の内側面と滑合可能の状態とする。

斜上の如く構造することにより引出本体２１は当りゴム
７とストップ片１７の間において滑動可能となり引出し
としての機能を果し得る。

又、この引出しの構造によれば組立て構造が簡単で、壁
体１に等間隔に設けた係止孔２を任意に選ぶことにより
取付場所を変更することもでき、又袖板１０及び引出本
体２１を係止孔の間隔に適合した寸法に製作することに
より所望の大きさ、段数の引出しを一定の間隔で組込む
ことができ、しかも大きさの異った引出しの配列、段数
においても所望のものとすることが可能となる等の利点
が奏される。

本考案の有用性は著顕なるものが認められた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案−実施例を示す正面図、第２図は第１図
のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図、第３図は袖の装着の手
順を示す正面断面図、第４図は同側面図、第５図は正面
断面詳細図、第６図は同側面断面詳細図である。 １・・・・・・壁体、２・・・・・・係止孔、３・・・
・・・下部係止片、３′・・・・・・上部係止片、４・
・・・・・係止突起、５・・・・・・折返し部、５′・
・・・・・空間部、６・・・・・・切込み部、７・・・
・・・当りゴム、８・・・・・・ガイド、９・・・・・
・外レール、１０・・・・・・袖板、１１・・・・・・
横曲り部、１２・・・・・・固定片、１３・・・・・・
前曲り部、１４・・・・・・後曲り部、１５・・・・・
・段差、１６・・・・・・天板、１７・・・・・・スト
ップ片、１８・・・・・・ガイド、１９・・・・・・ガ
イド、２０・・・・・・内レール、２１・・・・・・引
出本体、２２・・・・・・取手。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 並列する係止孔を等間隔に穿設した壁体と；引出本体の
   高さ及び奥行にほぼ等しい実質的に矩形状の袖板であっ
   て、前記係止孔と対応する位置に当該係止孔と係合する
   下部係止片及び上部係止片を備え、上方端に二重に折返
   して空間部を形成した袖板と；はは゛引出しの幅及び奥
   行に等しく前記袖板の空間部に挿入される横曲り部を備
   えた天板とを有し；所望の大きさの引出本体とその引出
   本体の大きさに適合させた袖板と天板とを組合せて絹物
   の全高の制限内において所望の引出しの大きさ、設置段
   数にすることができるよう構成したことを特徴とする引
   出し構造。