JPS5932868Y2 - 温風装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、主として温室あるいは暖房用に使用される
温風装置に関する。

大型の、例えば時間当りの発熱量が子方Ｋｃａ１以上の
温風装置にとって、熱効率を高くして、排気ガスを清澄
にし、更に、可能ならば、全体をコンパクトにできるこ
とは極めて重要な特性である。

この考案はこのことを実現すべく開発されたもので、こ
の考案の重要な目的は、全体の形状がコンパクトで熱効
率が高く、シかも構造が簡単で保守に手間が掛らず、更
に、排気ガスが清澄で、溜った灰の処理が簡単である温
風装置を提供するにある。

以下、この考案の実施例を図面に基いて説明する。

第１図に示す温風装置は、燃焼炉本体１と、この燃焼炉
本体１に煙道２を介して連結された吸熱手段３とからな
る。

吸熱手段３は、全体形状が縦長の箱形に形成されたケー
シング４を有し、このケーシング４の下部に、煙道２を
介して燃焼炉本体１に連通されて第１燃焼ガス室５が形
成されており、この第１燃焼ガス室５から多少能されて
その上方にあって、複数本の煙管１５を介して第１燃焼
ガス室５に連通された第２燃焼ガス室６を有し、更に、
この第２燃焼ガス室６に連通してサイクロンがケーシン
グ４の中央に配設され、このサイクロンに強制排気手段
でｉるエジェクタを介して煙突が連結され、煙管１５は
、第１燃焼ガス室５の第２燃焼ガス室６との間に設けら
れた熱交換室７に気密に貫通して垂直に配設されており
、この熱交換室７にはファン８でもって空気が強制的に
吹き込まれる。

サイクロンは円筒状の外筒９と内筒１０とからなり、外
筒９は、煙管１５が配設された熱交換室７の中央と、第
１燃焼ガス室５の中央とを気密にしかも垂直に貫通して
配設されており、外筒９と内筒１０との間に形成される
吸入口１１は、第２燃焼ガス室６に開口されておって、
第２燃焼ガス室６から燃焼ガスが流入され、更に、下室
テーパー状に形成された下端は、第１燃焼ガス室５の下
に形成された気密の灰溜室１２に開口されており、内筒
１０は、第２燃焼ガス室６を気密に貫通してエジェクタ
に連結されている。

サイクロンの吸入口１１は、分離効果を高める目的で、
ガイドベーン１３が取り付けられている。

ガイドベーン１３は、吸入口１１を通過することによっ
て空気流が水平面内よりよく回転するように、第２図に
示す如く、垂直方向から傾斜した複数枚の羽根１４を備
え、この羽根１４に沿って空気が流れることにより、空
気が回転されてサイクロンの分離効率を高める。

熱交換室７に配設される複数の煙管１５は、第１図に示
すように、サイクロンの外側に環状に配設されて上端が
第２燃焼ガス室６に、下端か゛第１燃焼ガス室５に開口
し、外周には、実質熱交換面積を増大して熱効率を高く
する目的で細幅の金属板が螺旋状に巻き付けられたフィ
ン１６が固定されている。

熱交換室７は、ファン８と対向する側に送風口１７が開
口されており、この送風口１７に温風ダクト１８が連結
され、温風ダクト１８を介して温風が必要な個所に導か
れる。

サイクロンから燃焼ガスを吸引するエジェクタは、サイ
クロンの内筒１０外周に形成された有圧室１９と、この
有圧室１９に空気を送り込むファン２０とを備え、有圧
室１９は、内筒１０の上端に、細幅環状の噴射孔２１が
開口され、噴射孔２１付近は細く絞られてエジェクタの
喉部２３を形成し、喉部２３の上端には上に向って太く
なるディフューザ２２が連結され、テ゛イフユーザ２２
が煙突を兼用し、あるいは必要ならディフューザの上端
に別の煙突を連結する。

第４図は、噴射孔の大きさを調整できるエジェクタが示
されている。

このエジェクタは、サイクロンの内筒１０に吊ボルト２
４を垂直に固定し、この吊ボルト２４を有圧室１９外に
気密に延長し、有圧室１９外の延長部分にナツト２５を
ねじ込んで内筒１０を吊り下げて固定し、ナツト２５の
ねじ込み量を調整して内筒１０を上下移動し、これによ
って噴射孔２１の開口面積を調整して、燃焼ガスの吸引
力を調整する。

よって、この場合、ガイドベーン１３は内筒１０には固
定されず、ガイドベーン上端に、外周に向かって突出す
る突起２６を外筒９上端縁に引っ掛けて係止し、内筒１
０はガイドベーン１３の中心を上下動自在に挿通される
。

灰溜室１２は、通常の運転状態に於ては気密に密閉され
、燃焼炉本体の運転を停止して、灰を出すときにだけ扉
２７を開いて溜った灰を除去する。

第２燃焼ガス室６は、連子はねに止めされた蓋２８で密
閉される清掃孔２９が開口されており、この清掃孔２９
を開いて、煙管１５の内側に付着した煤等を除去する。

煤の除去には、線材の先端に毛虫状ブラシが取り付けら
れた長柄のブラシを挿入するのがよい。

この考案の温風装置は、吸熱手段が第１燃焼ガス室と第
２燃焼ガス室を有し、この第１燃焼ガス室と第２燃焼ガ
ス室とが上下に離されて配設されて画室の間に熱交換室
が形成され、この熱交換室に煙管が垂直に配設されてお
り、更にこの煙管が配設された熱交換室を気密に上下に
貫通してサイクロンが配設されており、サイクロンはこ
れで形成する外筒と内筒との間に形成される吸入口が第
２燃焼ガス室に連通されておって、外筒の下端が灰溜室
に、内筒は強制排気手段を介して煙突に連結されたもの
であるから、燃焼ガスに含まれる灰や媒介が分離される
サイクロンを備えるにもかかわらず、全体の形状が相当
にコンパクトにでき、しかもサイクロンの外筒と煙管の
両表面から燃焼ガスの熱エネルギが回収できて熱効率を
高くでき、熱交換と灰除去装置を備えるにもかかわらず
全体の構造が簡単で、保守に手間が掛らず、しかも排気
ガスが清澄で灰の除去等も簡単である等種々の実益を備
える。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す温風装置の断面図、第
２図はガイドベーンの斜視図、第３図は第１図のＩＩＩ
−ＩＩＩ線断面図、第４図はエジェクタの要部を示す
断面図である。 １・・・・・・燃焼炉本体、２・・・・・・煙道、３・
・・・・・吸熱手段、４・・・・・・ケーシング、５・
・・・・・第１燃焼ガス室、６・・・・・・第２燃焼ガ
ス室、７・・・・・・熱交換室、８・・・・・・ファン
、９・・・・・・外筒、Ｏ・・・・・・内筒、１１・・
・・・・吸入口、１２・・・・・・灰溜室、１３・・・
・・・ガイドベーン、１４・・・・・・羽根、１５・・
・・・・煙管、１６・・・・・・フィン、１７・・・・
・・送風口、１８・・・・・・温風ダクト、１９・・・
・・・有圧室、２０・・・・・・ファン、２１・・・・
・・噴射孔、２２・・・・・・ディフューザ、２３・・
・・・・喉部、２４・・・・・・吊ボルト、２５・・・
・・・ナツト、２６・・・・・・突起、２７・・・・・
・扉、２８・・・・・・蓋、２９・・・・・・清掃孔。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）燃焼炉本体と、この燃焼炉本体に煙道を介して連
   結された吸熱手段とからなる温風装置であって、吸熱手
   段が、煙道に連通される第１燃焼ガス室と、この第１燃
   焼ガス室に複数本の煙管を介して連通される第２燃焼ガ
   ス室と、この第２燃焼ガス室に連通されたサイクロンと
   、このサイクロンに強制排気手段を介して連結された煙
   突と、煙管が配設された熱交換室に強制的に空気を送風
   するファンとからなり、第１燃焼ガス室と第２燃焼ガス
   室とが上下に離されて配設されて画室の間に熱交換室が
   形成されており、この熱交換室に煙管が垂直に配設され
   ておって、この煙管が配設された熱交換室を気密にしか
   も上下に貫通してサイクロンが配設されており、サイク
   ロンはこれを形成する外筒と内筒との間に形成される吸
   入口が第２燃焼ガス室に連通されておって、外筒の下端
   は灰溜室に、内筒は強制排気手段を介して煙突に連結さ
   れており、強制排気手段でもって燃焼炉本体から吸引さ
   れる燃焼ガスが、第１燃焼ガス室から煙管を通って第２
   燃焼ガス室に流れ込み、第２燃焼ガス室からサイクロン
   を通って煙突に排気され、この燃焼ガスが煙管とサイク
   ロンとを通るときに熱交換室に強制送風される空気を加
   温するように構成された温風装置。
2. （２）サイクロンの吸入口にガイドベーンが配設されて
   おり、このガイドベーンは垂直方向から多少傾斜されて
   おってこれに沿って空気が流れることによって水平面内
   において回転される実用新案登録請求の範囲第（１）項
   記載の温風装置。
3. （３）煙管に螺旋状の放熱ファンが固定されている実用
   新案登録請求の範囲第（１）項記載の温風装置。
4. （４）強制排気手段がエジェクタである実用新案登録請
   求の範囲第（１）項記載の温風装置。