JPS5931294Y2 - 潤滑油こし器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエンジンに備えられる潤滑油こし器に関する。

一般に高速回転用の陸上用のエンジンにおいて・は、ペ
ーパーエレメントを装着した潤滑油こし器を多く採用し
ているが、このような潤滑油こしきをそのまま舶用エン
ジンのように比較的低速回転用のエンジンに使用すると
、すぐに汚れて目詰りを起こしてしまい、ペーパーエレ
メントを頻繁に新しいものと取り替える必要が生じてく
る。

本考案は舶用のエンジンに採用しても、上記のように頻
繁に新しいエレメントに取り替えなければならないとい
うような無駄がなく、即ちエレメントを簡単に取り外し
て洗浄し、再び使用することができ、しかもこし器本体
及びこし器カバーは従来のペーパーエレメント用のもの
をそのまま利用することができる潤滑油こし器を提供す
ることを目的としている。

図面に基づいて本考案を説明すると、潤滑油こし器の部
分縦断面図を示す第１図において、１はこし器本体であ
って、１対のこし器カバー２等が取り付けられるように
なっている。

こし器本体１には下側に開口する潤滑油取出し路３と、
同じく下側に開口する潤滑油取入れ路４とが形成され、
取入れ路４は取出し路３の外側を間隔を隔てて取り囲む
ように形成されており、また取出し路３の中央部に位置
するようにめねじ部５が設けられている。

円筒状のこし器カバー２は上端が開口しており、上端部
の大径部２ａにはカラー６が嵌着さへこし器本体１に外
側から嵌合している。

こし器カバー２の底壁２ｂの中央部にはボルト挿通孔７
が設けられており、このボルト挿通孔７に下側から挿入
したセンターボルト８をこし器本体１のめねじ部５に螺
着することにより、こし器カバー２をこし器本体１に着
脱自在に取り付けることができる。

ボルト挿通孔７はその周端縁が上方へ絞り出されている
。

９はワッシャ、１０はワッシャ９とカバー底壁２ｂの間
に配置されたＯリング、１１はこし器カバー２とこし器
本体１０間に配置されたＯリング、２１は底壁補強板で
ある。

上記こし器本体１及びカバー２内に装着されるエレメン
ト１２は、多数の孔１３（但し断面で示す部分以外はそ
の一部のみを図示している）を有する金属の筒体１４と
、筒体１４０表面を覆うように筒体１４に固着された金
網１５と、筒体１４の上下両端にそれぞれろう付げによ
り固着された上蓋１６及び下蓋１７とで構成され、上下
両蓋１６．１７のそれぞれの中央部にはボルト挿通孔１
Ｂ、１９が設けられ、また上蓋１６には潤滑油取出し路
３とエレメント１２内を連通ずる出口孔２０が設けられ
ている。

下蓋１７のボルト挿通孔１９の周縁端はＯリング２２を
下側に嵌め込むことができるようは上方へ絞り出されて
いる。

下蓋１７と底壁補強板２１の間にはばね受け２３を介し
てばね２４が縮設されており、このばね２４０弾性力に
よりエレメント１２を上方へ付勢し。

上蓋１６を環状のパツキン２５を介してこし器本体１の
下壁に押し付けている。

こし器本体１には切換えコック２６が備えられており、
この切換えコック２６を操作することにより、左側のこ
し器カバー２内へ流れる潤滑油を止めたり、あるいは右
側のこし器カバー２内へ流れる潤滑油を止めたりするこ
とができる。

またカバー底壁２ｂには排油口２７が形成されており、
排油口２７には排油プラグ２８が着脱自在に螺着されて
いる。

潤滑油ポンプから送られてくる潤滑油は、取入れ路４か
らこし器カバー２内に流入し、金網１５及び孔１３を通
って炉温されてエレメント１２内に入り、出口孔２０を
介して取出し路３からエンジン内へ送られる。

エレメント１２（例えば左側りこし器カバー２内のエレ
メント１２）を洗浄する場合には、まず切換えコック２
６を操作して左側のこし器カバー２内に潤滑油が流入し
ないようにしておき、排油プラグ２８を外してこし器カ
バー２内の潤滑油を抜き取る。

次にセンターボルト８をめねじ部５から外すことにより
、こし器カバー２をエレメント１２と共にこし器本体１
から外す。

そしてエレメント１２をこし器カバー２内から取り出し
、洗浄する。

洗浄後は再び上下両蓋１６，１７のボルト挿通孔１Ｂ、
１９にセン、ターボルト８を挿通してエレメント１２を
こし器カバー２内に挿入し、センターボルト・８をめね
じ部５に螺着し、排油プラグ２８を螺着し、切換えコッ
ク２６を開ける。

上述のこし器本体１及びこし器カバー２としては、第２
図に示すように高速回転用の陸土エンジンに多く採用さ
れるペーパーエレメント３０を装着するためのものをそ
のまま採用することができる０ 以上説明したように本考案によると （１）高速回転用陸上エンジンに多く採用さレルペーパ
ーエレメント３０を装着するためのこし器本体１及びこ
し器カバー２を、舶用エンジン用にそのまま採用するこ
とができるので、こし器本体１及びこし器カバー２を舶
用として陸用とは別に製作したりする必要が全くなく、
潤滑油こし器の製造経費等を大幅に節減できる。

（２）エレメント１２は金網１５等でできており、こし
器カバー２内から取り出して洗浄することが可能である
ため、ペーパーエレメント３０のように使い捨てる必要
はなく、経済的である。

特に比較的低速回転の舶用エンジンにおいては、粘性の
比較的大きい潤滑油を採用しているのでエレメントが汚
れ易く、このような舶用エンジンにとって本考案の潤滑
油こし器は最適である。

（３）金網１５と、筒体１４と、上蓋１６と、下蓋１７
とを一体的にしてエレメント１２を構成しているので、
こし器カバー２からの取り外しが簡単であり、しかも洗
浄も簡単に行うことができる。

（５）上、下両差１６．１７を金属製筒体１４にろう付
固着することによりエレメント１２を構成しているので
、エレメント１２の構造が簡単であり、また製造が容易
である。

即ち円蓋１６゜１７を取りけるための専用ボルト及びナ
ツトを用いる必要がなくなり、それによりエレメント１
２の構造が簡単になる。

（６）下蓋１７とカバー２の間にばね２４を縮設し、ば
ね２４の弾性力により下蓋１７、金属筒体１４及び上蓋
１６を本体１側へ押し付け、固定するようにしており、
またカバー取付用センターボルト８を利用してエレメン
ト１２の芯出しを行うようにしている。

即ちエレメント取付専用のボルトあるいはねじ部を備え
る必要はなく、センターボルト挿通用の孔をエレメント
１２に設けるぜけでよいので、エレメント１２の構造が
より一層簡単になる。

（７）両釜１６，１７間に配置する筒体１４を金属製に
しているので、ばね２４でエレメント１２を本体１に押
し付ける際、筒体１４が補強メンバーとしての役割を果
たし、取付強度が高い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による潤滑油こし器の部分縦断面図、第
２図は従来例を示す部分縦断面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数の孔を有する金属製筒体と、筒体の表面を覆うよう
   に筒体に固着された金網と、筒体の上下両端にそれぞれ
   ろう付固着された上蓋及び下蓋とでエレメントを構成し
   、こし器カバー及びエレメントを同時にこし器本体に固
   着するためのセンターボルトの挿通孔を上記両差のそれ
   ぞれの中央部に設け、上蓋にはこし器本体の潤滑油取出
   し路とエレメント内とを連通す、る出口孔を設け、カバ
   ー内にエレメントを収納し、カバー及びエレメントにセ
   ンターボルトを挿通すると共にセンターボルトをこし器
   本体に螺着し、カバーとエレメント下蓋の間にばねを縮
   設してエレメントをこし器本体に押し付けるようにした
   ことを特徴とする潤滑油こし器。