JPS593024Y2 - 自転車用外装変速機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自転車用外装変速機、詳しくは駆動チェノを多
段スプロケットの一つに案内する二つのプーリーをもっ
た相撲枠を、操作ワイヤーの操作で多段スプロケットの
軸方向に移動させて、変速を行なうようにした自転車用
外装変速機に関する。

一般に此種外装変速機は、自転車用フレームのホークエ
ンドに取付けるブラケットをもったベース部材と、１対
のリンク及び可動部材とによりパンタグラフ機構を構威
し、前記可動部材に前記相撲枠を取付けると共に、前記
パンタグラフ機構の相対運動をする二つの部材の一方に
、前記操作ワイヤーの固定具を取付け、他方に前記操作
ワイヤーを案内するアウター筒の支持具を取付けて、前
記操作ワイヤーの操作による動きと、このワイヤーの動
きに対するアウター筒の突張り作用とにより前記可動部
材を前記多段スプロケットの軸方向に変位させ、前記プ
ーリーにより案内する駆動チェノを、前記スプロケット
の一つに掛換えるようにしている。

所で前記アウター筒を支持する支持具は、前記アウター
筒の中間を自転車用フレームに取付ける関係上、前記フ
レームのホークエンドに固定する前記ベース部材に取付
けるのが最も好ましいのであるが、この場合、前記支持
具が操作ワイヤーの固定具より自転車の後方側に位置す
るため、前記アウター筒を、自転車の前方側に設ける操
作レバーと前記支持具との間に張設したとき、該アウタ
ー筒が前記支持具の近くで大きく彎曲し、この彎曲部が
自転車の車輪側方に張り出して足等を引掛ける問題があ
った。

つまり前記支持具が前記固定具より自転車の後方側にあ
れば、前記アウター筒は、前記支持具の近くで彎曲する
ことになるが、このアウター筒の彎曲部における曲率半
径を小さくすれば、アウター筒と操作ワイヤーとの相対
移動時における摩擦抵抗が大となり、操作レバーによる
操作力の伝達効率が悪くなるため、前記アウター筒を大
きく彎曲させる必要があったのである。

本考案は以上の如き従来の問題点に鑑み考案したもので
、目的とする処は、アウター筒の前記支持具近くにおけ
る彎曲を小さくして、該アウター筒を自転車用フレーム
のチェノステーに沿って張設することができ、しかもア
ウター筒と操作ワイヤーとの相対移動時における摩擦抵
抗を小さくすることのできる外装変速機を提供する点に
ある。

しかして本考案は、自転車の静止部材に固定するブラケ
ットを、自転車の前方側に延長して、この延長端に操作
ワイヤーを案内するアウター筒の支持具を設けると共に
、前記ブラケットの一側に１対のリンクを介して二つの
プーリーをもった相撲枠を支持する一方、前記リンクの
一方を、前記ブラケットの他側に延長し、この延長端に
、前記操作ワ・ｆヤーの固定具を設けたことを特徴とす
るものである。

以下本考案変速機の実施例を図面に基づいて説明する。

１は自転車のフレームなどにおける静止部材２に固定す
るブラケツ１〜で、一枚の板体から成り、その一端には
、前記静止部材２におけるホークエンド２ａにバブ軸と
共に固定する固定部１ａが設けられており、このブラケ
ット１の他端を、前記静止部材２におけるチェノステー
２ｂに沿って自転車の前方側に延長し、この延長部１ｂ
の先端を側方に屈曲して、該屈曲部１Ｃに、操作ワイヤ
ーＷを案内するアウター筒Ｏの端部を支持する支持具３
を取付けるのである。

又前記ブラケット１の中間には一側方に突出するｌ対の
支持片１ｄ、ｌｅを突設し、この支持片１ｄ、ｌｅに１
対のリンク４，５の一端を二本のピン６．７により揺動
可能に枢着するのである。

このリンク５，４は平行状として、その他端に、二つの
第１．第２プーリー８１．８２をもった相撲枠８を、前
記ピン６．７と平行な二本のピン９，１０により枢着し
て、前記ブラケット１と、１対のリンク４，５及び相撲
枠８によりパンタグラフ機構を構成するのである。

又前記−吉例リンク４の一端を前記ブラケット１の他側
方に延長して、この延長端４ａに、前記操作ワイヤーＷ
の端部を固定する固定具１１を取付け、この固定具１１
より自転車の前方側に前記支持具３を配置するのである
。

そしてこの支持具３に支持するアウター筒Ｏを、前記静
止部材２のチェノステー２ｂに沿って張設でき、しかも
前記支持具３の近くで大きく彎曲することがないように
するのである。

又前記−吉例リンク４には当り４ｂ、４Ｃを設けて、こ
の当り４ｂ、４Ｃに、前記ブラケット１に取付けた調整
ねし１２．１３の先端を係合させるごとく威し、該調整
ねし１２．１３により前記リンク４，５の揺動範囲を調
整するのである。

尚前記延長部４ａは、前記ブラケット１の中間に設けた
切欠孔１ｆからブラケット１の他側方に突出させるので
ある。

又前記相撲枠８は、２枚−組のプレートから成り、これ
らプレート間に、前記第１．第２プーリー８１．８２を
第１．第２横満８３．８４を介して回転自由に支持して
いる。

前記第１横軸８３と第１プーリー８１との間には軸受メ
タル８５が介装してあり、この軸受メタル８５と前記第
１横軸８３との間にテンションばね８６を設けて、この
ばね８６により前記相撲枠８を第１横軸８３に対し駆動
チェノの緊張方向に附勢している。

又前記第１横軸８３の一端には、前記支持片１ｄ、ｌｅ
と平行な１対の支持片８７ ａ 、８７ ｂをもった可
動部材８７が取付けられており、この可動部材８７の前
記支持片８７ ａ 、８７ ｂを前記ピン９，１０を介
して前記リンク４，５に枢着するのである。

尚図中１４は前記ピン１０に巻装した戻しばね、１５は
前記相撲枠８の揺動範囲を規制するストッパーである。

以上の構成において、操作ワイヤーＷを前記固定具１１
に固定し、またアウター筒Ｏを前記支持具３に支持して
用いるもので、前記操作ワイヤーＷを操作レバー（図示
せず）の操作により牽引すると、前記固定具１１ど支持
具３との間の間隔が短縮して前記パンタグラフ機構が変
形し、前記相撲枠８を多段スプロケット（図示せず）の
軸方向に変位させるのである。

そして前記第１．第２プーリー８１．８２により案内す
る駆動チェノを前記スプロケットの一つに掛換えるので
あり、又このチェノの掛換えに伴ない、前記相撲枠８は
、テンションばね８６により前記第１横軸８３を中心に
揺動して前記チェノに一定のテンションを与えるのであ
る。

しかして前記支持具３は、第１，２図の如く前記固定具
１１に対し自転車の前方側に配置しであるから、前記ア
ウター筒Ｏを、静止部材２のチェノステー２ｂに沿って
張設でき、しかもこのアウター筒Ｏが前記支持具３の近
くで大きく彎曲することもないのである。

以上の如く本考案は、自転車の静止部材に固定するブラ
ケットを自転車の前方側に延長して、この延長端にアウ
ター筒の支持具を設けると共に、前記ブラケットに１対
のリンクを支持し、このリンクの一方を延長して操作ワ
イヤーの固定具を設けて、前記支持具を、前記固定具よ
り自転車の前方側に配置するようにしたから、前記アウ
ター筒を自転車の静止部材におけるチェノステーに沿っ
て張設でき、しかもこのアウター筒が前記支持具の近く
で大きく彎曲することもないのである。

従ってアウター筒に足等を引掛ける問題がなく、又アウ
ター筒と操作ワイヤーとの相対移動時における摩擦抵抗
も小さくできるのであり、操作レバーによる操作力の伝
達効率を良好にできるのである。

又本考案はブラケットを利用し、このブラケットに、前
記支持具を設けると共に、１対のリンクを介して相撲枠
を支持するから、構造を簡単にでき、軽量でかつ安価に
できるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は正面図、
第２図は一部切欠平面図、第３図はブラケットの斜視図
、第４図はリンクの斜視図である。 １・・・・・・ブラケツＩ・、２・・・・・・静止部材
、３・・・・・・支持具、４．５・・・・・・リンク、
８・・・・・・相撲枠、８１．８２・・・・・・プーリ
ー、１１・・・・・・固定具、Ｗ・・・・・・操作ワイ
ヤー、Ｏ・・・・・・アウター筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自転車の静止部材に固定するブラケットを、自転車の前
   方側に延長して、この延長端に操作ワイヤーを案内する
   アウター筒の支持具を設けると共に、前記ブラケットの
   一側に１対のリンクを介して、二つのプーリーをもった
   相撲枠を支持する一方、前記リンクの一方を、前記ブラ
   ケットの他側に延長し、この延長端に、前記操作ワイヤ
   ーの固定具を設けたことを特徴とする自転車用外装変速
   機。