JPS5927007Y2 - 集合リレ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は複数個のリレーユニットを内装してなる集合リ
レーに関する。

従来、複数個のリレーが必要な場合、単にプリント板上
に所望数のリレーを載置し、かつプリント板に入力信号
回路を必要に応じてプリントし、この入力信号回路とリ
レーの入力部とを電気的に接続して構成していた。

しかしこの種のものにおいては、入力信号回路を予めプ
リント板上にいちいちプリントする必要があるため製造
が煩雑であると共に、回路の修正を行いたい場合には新
たなプリント板を用意しなければならず、用途が狭く汎
用性に欠けるという問題があった。

本考案は上記の欠点を改善し、人力信号回路用の端子部
がプリント板からなるベースに複数段けられ、かつこの
ベースに装着される複数個のリレーユニットの各コイル
端子が接続される上記の端子部に連通ピンを挿通するこ
とにより、容易に回路を形成することができ、しかも多
様性に富む集合リレーを提供することを目的とするもの
である。

以下、図面に沿って本考案を説明する。

第１図および第２図は本考案の一実施例を示す。

これらの図において、１は集合リレーのケーシングで、
このケーシング１は板状のプリント板からなるベース２
とこのベース２上の一部に冠着される箱型のカバー３か
ら構成されている。

しかしてカバー３が冠着されるベース２の一方の面上に
はカバー３の両側部からベース２の端部に向って互いに
平行に離間して延びる入力回路を形成する複数個の端子
部４，４′が設けられている。

これらの端子部４，４′の先端部近傍および端子部４，
４′が設けられているベース２の対応する個所にはベー
ス２の一方の面から他方の面にわたって連通ずる透孔５
が穿設されている。

また、ベース２の他方の面の側縁部近傍には一方の面の
透孔５が設けられた端子部４，４′の下側に相当し、か
つ端子部４，４′と直交するようにベース２の側縁に沿
って延びる連通回路用の導電部６，６がプリントされて
いる。

なお、この場合、ベース２裏面にプリントされた前記の
導電部６の代わりにベース２内に導電性材料をインサー
トすることも可能である。

７は円柱状の連通ピンで導電性材料からなっている。

したがって、この連通ピン７を適宜それぞれの端子部４
の透孔５内に挿通せしめることにより、ベース２の各面
に設けられた端子部４と導電部６とが連通ピン７により
接続されると共に、互いに離間した端子部４，４間もそ
れぞれ連通ピン７を挿入することにより導電部６を介し
て電気的に接続される。

第３図および第４図は本考案に適用されるリレーユニッ
ト８を示す。

すなわち、ベース２に装着されるリレーユニット８は中
空のコイル枠９を有し、このコイル枠９には両端に中空
の膨大部１０゜１１が形成され、かつコイル１２が巻装
されている。

この膨大部１０．１１にはそれぞれコイル端子１３が同
時成形されており、かつ一方の膨大部１１には共通端子
１４が圧入・固定されている。

共通端子１４はＵ字状に形成され、自由端がコイル枠９
内を貫通するリード１５の基端がほぼ中央に固着された
固定部１４ ａと膨大部１１の両側に延出される脚部１
４ｂとを備える。

一方、他方の膨大部１０には水平方向に切込んだ係入溝
１６．１７が形成され、磁極体１８．１９が挿入・固定
される。

この磁極体１８．１９には膨大部１０の両側に延出され
る端子部１８ ａ 、１９ ａが延設されかつ僅かの接
点間隙２０を置いて対峙する固定接点１８ｂ、１９ｂが
それぞれ固接されている。

接点間隙２０には共通端子１４に固着されたリード１５
の自由端が延びている。

またこの磁極体１８．１９間には永久磁石２１が配設さ
れている。

このようにして構成されたリレーユニット８のコイル１
２を励磁すれば永久磁石２１の磁力が打消されてリード
１５が一方の固定接点１９ ｂから対向する他方の固定
接点１８ ｂに吸着され接点が切り換えられるようにな
っている。

組み立てに際しては、ベース２の底面に適宜穿設された
リレーユニット８の接点端子１８ ａ 、１９ａ共通端
子１４用の穴（図示せず）に各端子を挿通せしめ、複数
個の独立したリレー機能を有するリレ一群をベース２上
に装着する。

そして、それらのル一群を内部に収納するようにベース
２上にカバー３を冠着することにより集合リレ一本体が
完成するが、この場合、各リレーユニット８のコイル端
子１３の＋側端子はベース２の一方の側に設けられた対
応する端子部４にカバー３内においてそれぞれ接続され
、かつコイル端子１３の一側端子は他方の側に設けられ
た端子部４′に接続される。

コイル端子１３と端子部４，４′との電気的接続手段と
してはベース２上にコイル端子から各端子部４，４′ま
で延びる導電部をプリントすれば良い。

また、プノントのかわりに導電材料からなる金具をベー
ス２内にインサート底形することも可能である。

しかして、使用する場合、端子部４および導電部６等か
らなる入力信号回路はベース２に設けられた透孔５に連
通ピン７を適宜挿入し、例えば半田付処理を行うことに
より短絡され、これによって容易に所望の回路を構成す
ることができ、所望の複数個のリレーユニット８を同一
信号で動作させることができる。

第５図は本考案の他の実施例を示すもので、この実施例
では第１図および第２図に示した導電部６が除去され、
かつ連通ピン７ａがコ字状に形成されている点が前述の
実施例と異なっている。

使用にあたっては互いに離間した端子部４，４間の透（
Ｌ５，５に連通ピン７ａを橋絡するように挿通すること
によって所望の入力回路を形成することができる。

この場合、用途に応じ長さの異゛なる連通ピン７ａ、７
ａ’を複数個用意しておけば距離の異なる端子部４，４
間を短絡する場合、適当な長さの連通ピン７ａ’を選択
することにより容易に短絡することができ好適である。

なお、他の構成および作用は前述の実施例と実質的に同
一であるため詳細な説明は省略する。

以上の通り本考案によれば、使用に際して端子部に短絡
用の連通ピンを挿入するだけで各リレーユニット相互を
同一信号で動作させることができ所望の回路を簡単に得
ることができると共に、従来例のように回路変更時にそ
の都度人力信号回路をプリントする煩雑さがなく回路変
更を容易に行うことができる。

また、ベースはプリント板構成となっているから、集合
リレーと組み合わせて同時に使用される電子部品等も同
じプリント板（ベース）の全果スペースに積載でき、か
つその回路もベースにプリントが予めできることにより
多様性に富み、集合リレーのみならず電子部品の実装板
としてもベースを使用でき、省スペース、実装密度の向
上および省部品化等を実現することができる利点がある
。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の一実施例にかかる集合リレーの組立斜
視図、第２図は同上の側面図、第３図は本考案に適用さ
れるリレーユニットの断面図、第４図は同上の分解斜視
図、第５図は本考案の他の実施例である。 １・・・・・・ケーシング、２・・・・・・ベース、３
・・・・・・カバー、４゜４′・・・・・・端子部、５
・・・・・・透孔、６・・・・・・導電部、７，７ ａ
、７ａ・・・・・・連通ピン、８・・・・・・リレー
ユニット、９・・・・・・コイル枠、１０．１１・・・
・・・膨大部、１２・・・・・・コイル、１３・・・・
・・コイル端子、１４・・・・・・共通端子、１５・・
・・・・リード、１６，１７・・・・・・係入溝、１８
．１９・・・・・・磁極体、２０・・・・・・接点間隙
、２１・・・・・・永久磁石。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）プリント板からなり、かつ複数個のリレーユニッ
   トが一方の面に装着される板状のベースの両側に、前記
   各リレーユニットのコイル端子と接続される複数個の透
   孔を有する端子部を互いに離間して設け、前記透孔に導
   電材料からなる連通ピンを挿通することにより前記端子
   部間を短絡せしめることを特徴とした集合リレー。
2. （２）一方の面に端子部を設けたベースの他方の面に前
   記端子部と直交するよう導電部を設けると共に前記端子
   部および導電部に互って連通ずる透孔を設け、前記透孔
   に挿通した円柱状の連通ピンによって前記導電部を介し
   各端部間を短絡してなる実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の集合リレ（３）連通ピンはコ字状に形成され、互
   いに離間した端子部間を短絡するよう透孔に前記連通ピ
   ンを挿通せしめ前記各端子部間を短絡してなる実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の集合リレー