JPS5926352B2 - 静電粉体塗装方法 - Google Patents

静電粉体塗装方法

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JPS5926352B2
JPS5926352B2 JP1451076A JP1451076A JPS5926352B2 JP S5926352 B2 JPS5926352 B2 JP S5926352B2 JP 1451076 A JP1451076 A JP 1451076A JP 1451076 A JP1451076 A JP 1451076A JP S5926352 B2 JPS5926352 B2 JP S5926352B2
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興一 清水
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は金属基材への静電粉体塗装方法に関する。
自動車ボデー、金属建材等には金属的外観をもつ塗装仕
上げ、たとえばメタリック仕上げが多用されている。
この種の塗装仕上げを得るためには、従来たとえば溶剤
型の熱硬化性アクリル樹脂系メタリックベース塗料を下
塗りし、ついで溶剤型熱硬化性アクリル樹脂系透明塗料
を塗装して焼付ける、いわゆる2コート1ベーク方式が
行なわれてきた。近時塗装作業の無公害化への要請がた
かまるにつれて粉体塗装の分野においてもメタリック仕
上げの技術が開発され、一部実用化の段階に達している
。粉体塗装におけるメタリック仕上げにおいては、当初
金属性箔状顔料たとえばアルミニウム粉などを含むベー
ス塗料を下塗りし、所定の焼付け条件で焼付けて塗膜を
硬化させた後、クリャ塗料を塗り、さらに焼付けを行な
う、いわゆる2コート2ベーク方式がとられた。
この2コート2ベーク方式は、従来の溶剤型塗料による
メタリック塗装にくらべ、塗装ならびに焼付け設備のみ
ならず塗装工程、作業工数などの面で合理化されたもの
とは言いがたい。しかも量産ラインにおいては、塗装中
、塗装後あるいは焼付け中にゴミ、異物などの塗膜面へ
の付着が避けられず、仕上り塗膜の美装性を損なうこと
が塗装工程上の大きな支障となつている。粉体塗料を用
いた2コートlベーク方式のメタリック仕上げ静電塗装
方法は、上述の諸欠陥を除き得るものとして従来からそ
の方法の確立が期待されてきた。
しかし塗膜厚が通常50ミクロンを超えるため静電反発
現象(逆電離現象)を起しや’ すく、これによつて塗
面の平滑性が悪化し塗面にクレーターを発生させたり、
また高電圧で印加中に塗着した粉体塗料が塗面から飛散
して膜がつきにくいなど、均一なメタリック仕上げを得
ることが現状では困難であり、基本的には未解決の技術
)とされている。本発明の目的は、ベース塗装中の顔料
がクリヤ塗料の塗膜へ拡散または移行しない静電塗着方
式による2コート1ベーク方法を提供することにあり、
この目的は、ベース塗料のバインダー樹脂とクリア塗料
のバインダー樹脂において互に相溶し難い樹脂を使用し
、さらにこれらの塗料にそれぞれ反対の極性の高電圧を
印加して静電塗装することによつて達成される。
すなわち本発明は、金属基材上に直接に、または下塗り
塗料を施した金属基材上にベース塗料を塗り、ついで上
記ベース塗料中のバインダー樹脂と相溶しないか、また
は光線透過率が70%以下の相溶性を示す樹脂をバイン
ダーとするクリア塗料を塗つた後焼付けを行なつて、両
塗料の塗膜を同時的に硬化させる粉体塗装方法において
、ベース塗料およびクリア塗料にそれぞれ反対の極性の
高電圧を印加して静電塗装することを特徴とする静電粉
体塗装方法を要旨とし、その静電粉体塗装方法において
、ベース塗料を負極性の高電圧に印加した静電粉体吹付
け塗装機(以下単に、塗装機という)で塗り、ついでク
リ・ヤ塗料を正極性の高電圧に印加した塗装機で塗装す
るか、もしくは、ベース塗料を正極性の高電圧に印加し
た塗装機で塗り、ついでクリア塗料を負極性の高電圧に
印加した塗装機で塗装した後、焼付けを行なつて両塗料
の塗膜を同時的に硬化させることを実施態様とするもの
である。
換言すれば、粉体塗料によるメタリツク仕上げにおいて
2コート1ベーク方式を可能ならしめた新規な塗装方法
である。本発明においてクリア塗料中の樹脂がベース塗
料中の樹脂と相溶しないか、または光線透過率が70%
以下の相溶性を示す樹脂をとは次のことを示す。
即ちベース塗料とクリア塗料を構成する各樹脂粉末を等
重量部の割合で混合した後有機溶剤などに溶解せしめ、
テフロン板に約70ミクロンの膜厚になるように均一に
エアスプレーし、ついで160〜220℃の間の一定の
温度で且つ15〜60分の間の一定の時間で焼付け、放
冷し、得られる単離皮膜について光線透過率を測定した
とき、紫外部の線(波長約300ミリミクロン)ならび
に可視部の光線(波長約500ミリミクロン)について
の透過率がそれぞれ0〜70%の値を示すことを意味す
る。0〜70%の範囲内の光線透過率で示されるような
相溶性を有するそれぞれの樹脂をバインダーとするベー
ス塗料とクリア塗料を選定することにより、ベース塗料
を塗装しついでクリア塗料を塗り重ねて所定の焼付け条
件で焼付けたとき、ベース塗料中の一部の顔料がクリア
塗料の塗膜へ拡散、または移行する現象は起らず、かつ
ベース塗料とクリア塗料とにそれぞれ反対の極性の高電
圧を印加して静電塗装することによつて、従来の2コー
ト2ベーク方式によるメタリツク仕上げと同等以上の均
一な仕上りと平滑性をもつ塗膜を形成せしめ得る。
上記の単離皮膜に係る光線透過率において、紫外部の線
および可視部の光線についてそれぞれ70%を超える値
が示される場合には、これらの樹脂を用いてつくられた
ベース塗料とクリア塗料を塗り重ねて所定の焼付け条件
で焼付けたとき、ベース塗料中の一部の顔料がクリア塗
料の塗膜へ拡散、移行し、所期の均一なメタリツク仕上
げが得られない。上述の単離皮膜に係る光線透過率にお
いて、紫外部の線および可視部の光線についてそれぞれ
O〜70%の範囲内の値で示される樹脂間の相溶性とは
、単離皮膜において外観上不透明ないし半透明の状態を
呈するものであり、これは前記の等重量混合樹脂が焼付
けによつて溶融、硬化する際両樹脂が相互に融合しない
か、ないしは部分的に融合する程度に止まる状態を意味
する。
すなわちこれらの状態は、基本的にベース塗料に含まれ
る樹脂とこれに包まれる顔料の一部がクリア塗料の塗膜
へ拡散、移行することを防止し、所期の均一なメタリツ
ク仕上げを形成せしめるための要件を成すものである。
またO〜70%の範囲内の光線透過率で示されるような
相溶し難い性質を有するそれぞれの樹脂の組合せは、同
系統の化学構造をもつもの、たとえばアクリル系樹脂同
志の組合せ、ポリエステル系樹脂同志の組合せなどでも
よく、また異種の化学構造をもつもの、たとえばポリエ
ステル系樹脂とアクリル系樹脂の組合せ、エポキシ系樹
脂とアクリル系樹脂の組合せなどでもよい。
また本発明に於けるメタリツク仕上げには金属的外観を
有する塗膜を形成する塗装仕上げと、非金属的外観を有
する塗膜を形成する塗装仕上げとを含むものである。
そして金属的外観を有する塗膜を形成する塗装仕上げに
は次のものが包含される。即ち金属微粉状または金属微
粒状の連続層を仕上り塗膜の下層に内蔵する塗装仕上げ
(いわゆるメタリツク仕上げ)、箔状顔料ないしは非箔
状顔料と金属細片状あるいは箔片状などの模様づけ顔料
を仕上り塗膜の下層に内蔵する塗装仕上げ(所謂キヤン
デートーン仕上げと称されているもの)、金属性または
非金属性の箔状顔料を混在させかつ非金属的外観を基調
とする連続層を仕上り塗膜の下層に内蔵する塗装仕上げ
、または非金属微粒状の顔料を混在させかつ金属的外観
を基調とする連続層を仕上り塗膜の下層に内蔵する塗装
仕上げ等が包含される。また非金属的外観を有する塗装
仕上げとは、金属性または非金属性箔状顔料が全く含ま
れないか若干含まれており且つ非金属的外観を基調とす
る連続層を仕上り塗膜の下層に内蔵する塗装仕上げをい
う。
尚金属的外観を有する塗装仕上げにおいては、ベース塗
料中にすなわち仕上り塗膜の下層に金属性または非金属
性箔状顔料あるいはこれら両箔状顔料を含むことにより
所期の金属的外観を基調とする塗膜が得られるものであ
り、ベース塗料中には箔状顔料のみか、あるいは箔状顔
料と非箔状顔料の混合組成において前者が比較的高比率
で配合される。
本発明の実施に際しては金属基材(必要に応じ化成処理
を施してもよい。
以下同じ)上または下塗り塗料を施こした金属基材上に
、負極性または正極性の高電圧を印加して静電塗装し、
次いで焼付けを行なうことなくその上にクリア塗料をベ
ース塗料の場合と反対の極性の高電圧を印加して静電塗
装した後、焼付けを行う。この際使用されるベース塗料
およびクリア塗料としては、クリア塗料中のバインダー
樹脂としてベース塗料中のバインダー樹脂と相溶しない
か、または光線透過率が70%以下の相溶性を示す樹脂
を使用し、その他は従来公知の配合物並びに配合割合で
良い。
而して本発明に於いてベース塗料並びにクリア塗料に使
用されるバインダー樹脂としては、従来この種メタリツ
ク仕上げに使用されて来た樹脂がいずれも有効に使用さ
れ、たとえばアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エ
ポキシ樹脂等が使用される。
これ等各樹脂を選定するに際しては、これ等各樹脂同志
が相溶し難いものを適宜に選定すれば良い。またベース
塗料には顔料が含有されている。この際使用される顔料
としては各種の顔料が使用され、形状的には箔状顔料ば
かりで無く粒状顔料も使用される。また材質的には無機
質顔料、有機質顔料が使用され、無機質顔料としては金
属質顔料も使用される。具体的にはアルミニウム粉、ア
ルミニウム箔細片、銅粉、銅箔細片、マイカ粉、加工マ
イカ粉(たとえばマイカ粉に酸化チタンの薄膜を溶着さ
せたもの)、チタン白、カーボンブラツク、フタロシア
ニングリーン等が使用される。また本発明に於いて使用
されるクリア塗料には必要に応じ透明着色料たとえば油
溶性染料、透明性顔料(たとえばフタロシアニンブルー
)等が使用される。これ等ベース塗料並びにクリア塗料
には必要に応じ各種の公知の添加剤が添加される。本発
明法実施に際しては金属基材上にそのまXベース塗料並
びにクリア塗料を塗装しても良いが、予め金属基材上に
下塗り塗料を施こしても良い。この際の下塗り塗料とし
ては通常の所謂プライマー用塗料が使用され、たとえば
エポキシエステル系、ポリブタジエン系またはアミノア
ルキド系等の電着プライマー、アミノアルキド系、エポ
キシエステル系あるいはフエノールアルキド系の溶剤型
プライマー等が使用される。以上のベース塗料およびク
リア塗料を用いて本発明に係る塗装方法を実施するには
、被塗物として金属基材、要すれば下塗り塗料を施した
金属基材を使用し、これに対極を接続して接地した後、
ベース塗料を負極性の高電圧で塗装する塗装機(たとえ
ばフランス、タムサメス社製、スタジエツトJR5O、
ゼネレーター990、極性:負、出力電圧30〜90に
など)によつて塗装し、ついでクリア塗料をベース塗料
の場合と反対の極性である正極性の高電圧で塗装する塗
装機(たとえばスタジエツトJR5O、ゼネレーター9
60、極性:正、出力電圧30〜60になど)によつて
塗装した後所定の焼付条件で焼付けるか、または、ベー
ス塗料を正極性の高電圧で塗装する塗装機(たとえばス
タジエツトJR5O、ゼネレーター960など)によつ
て塗装し、ついでクリア塗料をベース塗料の場合と反対
の極性である負極性の高電圧で塗装する塗装機(たとえ
ばスタジエツトJR5O、ゼネレーター990など)に
よつて塗装した後所定の焼付条件で焼付けて、ベース塗
料とクリア塗料の塗膜を同時的に硬化させる。
ベース塗料とクリア塗料の上述の静電塗装における極性
ならびに印加電圧の選定については、両塗料を塗装した
後の塗膜を観察して評価される静電反発状態の有無(と
くに塗面に発生するクレータ一の有無によつて判断され
る)、塗着効率および塗着したベース塗料中の顔料(と
くに金属性顔料)の含有・分布状態などによつて負一正
、正負のいずれかの極性の組合せならびにそれぞれの適
正な印加電圧を決めればよい。この場合ベース塗料とク
リア塗料の塗膜厚は、通常それぞれ15〜60ミクロン
および20〜80ミクロン程度の厚さが選ばれるが、必
ずしも該膜厚範囲に限定されるものではない。
さらにベース塗料とクリア塗料を塗装した後の焼付けは
、通常160〜220℃で15分程度の範囲でそれぞれ
の塗料の種別と性質に応じて行なわれるが、必ずしも上
記の焼付け温度および焼付け時間に限定されるものでは
ない。本発明に係る塗装方法において、焼付け後必要に
応じサンドペーパーおよびラピングコンパウンドなどの
研摩材を用いて塗膜面を研摩することにより、メタリツ
ク仕上げ面を何等損なうことなく塗膜面の修正を施すこ
とができ、美装性を向上せしめ得る。
これに対し従来の2コート2ベーク方式では、ベース塗
料の塗膜を研摩するとメタリツク仕上げ面の損傷を伴な
い、さらに補修塗装が必要になる。本発明に係る2コー
ト1ベーク方式の静電粉体塗装方法において、ベース塗
料の塗膜の上に無色の又は着色されたクリア塗料を塗装
することは、ベース塗料の塗膜を形成源とする所期のメ
タリツク外観を保護し、かつこの外観をさらに強調・美
化せしめるためのものである。
また、メタリツク外観を有する塗装仕上げに限らず、一
般に顔料を含む粉体塗料の塗膜の光沢を増与し、かつ美
装性を向上せしめる場合においても本発明が適用できる
。以上のように本発明によれば、金属基材への均一なメ
タリツク仕上げの塗膜を得る粉体塗装方法において、互
に相溶し難いバインダー樹脂をそれぞれの成分とするベ
ース塗料とクリア塗料とを、それぞれ反対の極性の高電
圧を印加して静電塗装することにより、塗着した粉体粒
子が飽和帯電状態になるため、静電反発現象によつて該
粒子が塗面からの脱落を起しクレータ一を生ずることが
なく、平滑で光沢のよい美麗な仕上り塗面が得られる。
従つて塗着効率も向上するばかりでなく、塗膜面に対す
る補修作業が著しく容易になり、塗装工程の合理化に寄
与し、塗装生産性ならびに経済性を改善せしめる効果を
発揮する。以下製造例、実施例および比較例を示して本
発明の特徴とする所を明瞭ならしめる。
但し下記の各例に於いて部または%とあるのは重量部ま
たは重量%を示す。製造例 下記のモノマー組成(重量比)で共重合させたアクリル
系共重合物AlOO部とアジピン酸9部をペンシェルミ
キサー(三井三池製作所製、FMlOL型)でドライプ
レンドした後、ブスコ・ニーダ一(スイス、ブス社製P
R−46型)を用いて溶融混練し、これをカツターミル
(朋来鉄工所製)で粗粉砕して、ついでミニケツク・グ
ライデングミル(ケツク社製)で微粉砕し、100メツ
シユのジャイロシフタ一(徳寿工作所製)でふるい分け
て熱硬化性アクリル系樹脂Aを作製した。
また同様な製造方法によつて下記のモノマー組成で共重
合させたアクリル系共重合物BlOO部とアジピン酸9
部から熱硬化性アクリル系樹脂Bを作製した。さらにジ
メチルテレフタレート47.2部、ネオペンチルグリコ
ール27.2部、グリセリン10.5部およびイソフタ
ル酸15.1部を縮合させて得られたポリエステル系縮
合物100部とアダクトBlO65(***、フエバ社製
)30部から、上記熱硬化性アクリル系樹脂Aと同様な
製造方法によつて熱硬化性ポリエステル系樹脂を製造し
た。
熱硬化性アクリル系樹脂A、熱硬化性アクリル系樹脂B
および熱硬化性ポリエステル系樹脂を下記の割合で混合
し、ついでメチルイソブチルケトンでエアースプレーに
適する粘度に溶解させ、樹脂液A−L樹脂液A−2およ
び樹脂液Bを調製した。樹脂液A−1、A−2およびB
をそれぞれテフロン板に膜厚が約70ミクロンになるよ
うに通常のエアースプレーガンで均一に塗装し、180
℃で30分間焼付けて放冷した後被膜をはがし取り、こ
れらを約10X30m7!Lの大きさに切りとつて光線
透過率測定用の試片A−1、A−2およびBを調製した
試片A−1、A−2およびBについて下記の方法で光線
透過率を測定し、第1表の値を得た。く光線透過率の測
定方法〉 日立製作所製、日立EPU−2A型分光光電光度計を用
い、紫外線(波長約300ミリミクロン)と可視光線(
波長約500ミリミクロン)の透過率を測定した。
被膜試片を光度計に付属しているセルホルダーにさし込
み、EPU−2A型光度計により測定した。実施例1お
よび比較例1 熱硬化性アクリル系樹脂AlOO部にアルミニウム粉5
部、疎水性シリカ粉(ドイツ、デグサ社製エロジルR−
972、以下の例についても同じ)0.1部および塗面
調製剤(モンサント化成会社製、モダフロ一、以下の例
についても同じ)0.5部を加え、ペンシェルミキサー
によつてドライブレンドしてベース塗料Aを作製した。
また熱硬化性アクリル系樹脂BlOO部に塗面調整剤0
.5部を加えベース塗料Aと同様な製法によつて塗料化
しクリア塗料Aとした。リン酸亜鉛系処理(日本パーカ
ライジング会社製、ボンデライト37)を施した300
×100×0.8mmのダル鋼板にポリブタジエン系電
着プライマー(関西ペィント会社製、ェレクロン慮72
00)を約20ミクロンの膜厚になるよう電着塗装し、
170℃で30分間焼付けた後塗面を#360のサンド
ペーパーで軽く研磨した。
この鋼板を対極に接続して接地した後、ベース塗料Aを
それぞれ約40ミクロンになるように第1表の極性およ
び印加電圧で塗装機(スタジエツトJR5O)ゼネレー
ター990またはゼネレーター960を極性に応じて使
い分けた。以下クリア塗料の塗装についても同じ)を用
いて塗装し、さらにクリア塗料をそれぞれ約60ミクロ
ンの厚さになるように第1表の極性および印加電圧で静
電塗冫装した後、180℃で30分間焼付けて両塗料の
塗膜を同時的に硬化させて仕上げた。これらの仕上り塗
装の状態につ(・て調査した結果を第1表に示す。
実施例1aおよび1bにおける塗面状態は、静電反発も
なく、メタリツク感、平滑性、光沢等の良好なものであ
つた。これによつてベース塗料Aに正極性の高電圧を印
加して塗装し、クリア塗料はそれと反対の極性である負
極性の高電圧を印加して塗装することにより、メタリツ
ク仕上げの状態を安定なものにすることが判明した。す
なわち比較例1aないし1dに比べ仕上りが著しく向上
した。実施例2および比較例2 製造例で作製した熱硬化性ポリエステル系樹脂100部
にシアニンブルーES(山陽色素会社製)3部、アルミ
ニウム粉5部、疎水性シリカ粉0.1部および塗面調整
剤0.5部を加え、実施例1および比較例1におけるベ
ース塗料Aの製法に準じて塗料化し、ベース塗料Bとし
た。
ベース塗料Bとクリア塗料(実施例1および比較例1と
同じもの)とを、実施例1および比較例1の塗装方法に
準じ、第2表の極性および印加電圧によつて静電塗装し
たのち180℃で30分間*〔焼付けて硬化させた。
これらの仕上り塗膜の状態について調査した結果を第2
表に示す。
実施例2aおよび2bにおける塗面状態は、静電反発も
なく、メタリツク感、平滑性、光沢の良好なものであつ
た。これによつてベース塗料Bに負極性の高電圧を印加
して塗装し、クリア塗料はそれと反対の極性である正極
性の高電圧を印加して塗装することにより、メタリツク
仕上げの状態を安定なものにすることが判明した。すな
わち比較例2aないし2dに比べ、仕上りが著しく向上
した。実施例3および比較例3 製造例で作製した熱硬化性アクリル系樹脂AlOO部に
ルチル型チタン白30部、疎水性シリカ0.1部および
塗面調整剤0.5部を加え、溶融・混練・粉砕・分級の
工程を経る公知の製造方法によつて粉体塗料化し、ベー
ス塗料Cとした。
ベース塗料Cとクリア塗料(実施例1および比較例1と
同じもの)とを、実施例1および比較例1の塗装方法に
準じ、第3表の極性および印加電圧によつて静電塗装し
た後180℃で30分間焼付けて硬化させた。これらの
仕上り塗膜の状態について調査した結果を第3表に示す
実施例3aおよび3bにおける塗面状態は、静電反発も
なく、平滑性、光沢の良好なものであつた。これによつ
てベース塗料Cに負極性の高電圧を印加して塗装し、ク
リア塗料はそれと反対の極性である正極性の高電圧を印
加して塗装することにより、もしくは、ベース塗料Cに
正極性の高電圧をかけて塗装し、クリア塗料に負極性の
高電圧をかけて塗装することにより、塗面状態を安定に
し秀れた仕上りを得ることが判明した。比較例 4 製造例で作成した熱硬化性アクリル系樹脂BlOO部に
アルミニウム粉5部、疎水性シリカ粉0.1部および塗
面調整剤0.5部を加え、ベース塗料Aと同様な製法に
よつて塗料化し、ベース塗料Dとした。
ペース塗料Dとクリア塗料(実施例1および比較例1と
同じもの)とを、実施例1および比較例1の塗装方法に
準じて、ベース塗料Dを正極性+60にVに印加し、ク
リア塗料を負極性−90にVに印加して静電塗装した後
180℃で30分間焼付けて硬化させた。
この塗膜の状態について調査した結果を第4表に示す。
比較例 5 実施例1および比較例1と同じ電着プライマーを施した
300×100×0.8mmのダル鋼板に、ベース塗料
D(比較例4)を通常の塗装機(スイス、ゲマ社製、G
EMA72l)を用いて膜厚が約40ミクロンとなるよ
うに静電塗装して180℃で15分間焼付けた後、クリ
ア塗料(実施例1および比較例1と同じもの)を膜厚が
約60ミクロンになるよう同様に静電塗装し、ついで1
80℃で30分間焼付けて硬化させた。
この塗膜の状態について調査した結果を第4表に示す。
実施例1および比較例1では、ベース塗料とクリア塗料
を構成する各バインダー樹脂の等重量混合物から得られ
た被膜の光線透過率は、波長約300ミリミクロンにつ
いて59.5%、波長約500ミリミクロンについて6
5.3%である。
また実施例2および比較例2における被膜の光線透過率
はそれぞれ10.5%、12.0%である。第1表およ
び第2表に示されるごとく、ベース塗料中のアルミニウ
ム粉のクリア塗料の塗膜への移行が防止され、塗装条件
によつて仕上りの程度に差があるというものの、塗膜全
面が黒昧を増しメタリツク感を著しく損なうことはなか
つた。これに対し比較例4ではバインダー樹脂に係る光
線透過率はそれぞれ80.7%および89.0%であり
焼付け時にベース塗料とクリア塗料の塗膜が境界面から
相互に融合し、ベース塗料中のアルミニウム粉のクリア
塗料の塗膜への移行が起り、光沢のやや低い、黒つぽい
、金属微粒的な光輝性が乏しい仕上り塗膜となつた。
また比較例5は従来の2コート2ベーク方式による塗装
仕上げであり、メタリツク塗膜の仕上り状態は実施例1
aおよび1bとほぼ同等であるが平滑性においてはやや
劣り、総合的には実施例1aおよび1bの方がすぐれた
ものであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属基材上に直接に、または下塗り塗料を施した金
    属基材上に、顔料を含む粉体塗料(以下ベース塗料とい
    う)を塗り、ついで上記ベース塗料中のバインダー樹脂
    と相溶しないか、または光線透過率が70%以下の相溶
    性を示す樹脂をバインダーとする粉体透明塗料(以下ク
    リヤ塗料という)を塗つた後焼付けを行なつて、両粉体
    塗料の塗膜を同時的に硬化させる粉体塗装方法において
    、ベース塗料およびクリヤ塗料にそれぞれ反対の極性の
    高電圧を印加して静電塗装することを特徴とする静電粉
    体塗装方法。 2 ベース塗料およびクリヤ塗料に印加する高電圧が、
    それぞれ負極性および正極性である特許請求の範囲第1
    項記載の静電粉体塗装方法。 3 ベース塗料およびクリヤ塗料に印加する高電圧が、
    それぞれ正極性および負極性である特許請求の範囲第1
    項記載の静電粉体塗装方法。
JP1451076A 1976-02-13 1976-02-13 静電粉体塗装方法 Expired JPS5926352B2 (ja)

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