JPS592569B2 - 平板折り曲げプレス - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、作業テーブルと、下部及び上部工具とを有し
、これらの工具の一方が弾性的ベース又は油クッション
によつて間接的又は直接的に弾性的に従動可能に支持さ
れる如き平板折り曲げプレス（Ａｂｋａｎを−ｐにｅｓ
ｓｅ）に関する。

従来、この種の折り曲げプレスにおいては、被加工材の
折り曲げ線に相当する作業テーブルの有効長さ（プレス
の正面に関して左右方向のテーブル巾）は普通の成形や
打抜きプレスに比較して、例えば２〜３ｍというように
、かなり長くされている。近年、技術の進歩と被加工材
としての素材の改良とによ一つて、より大きな寸法の素
材を加工するための、例えば、前記テーブルの有効長さ
が７〜８メートルもあるような大型のプレスが製造され
るようになつて来た。この大型化に伴つて、加工精度を
更に向上させるためには、当然、プレス機械自体の改良
も要求されることになる。すなわち、機械が大型化すれ
ばする程、機械の機素部分の変形、例えば加圧時の作業
テーブルおよび工具の撓みなど、を阻止或いは補償しな
ければならない。何故ならばこのことが無条件に被加工
材への加工精度を悪くする原因になるからである。プレ
ス機体の両端側において荷重を掛ける折り曲げプレスに
あつては、いかに剛性の優れた材質からなるラムやテー
ブルや上下曲げ工具などを用いたとしても、実際の作業
においては、テーブルの長手方向（スパンすなわち素材
の折り曲げ線方向）の両端部に比べてそれらの各機素の
中央部が凹変する（撓む）。たとえば、スパンが３００
０酬の折り曲げプレスにおいて、１００ｔの加圧力で折
り曲げ加工を実施した場合に、そのスパンの中央部にお
いて、０．２〜０．３ｗ！ｍの凹変を生じることが実験
の結果知られている。また、多くの実験において、次の
ことが当該技術分野で認められている。

すなわち、厚さ１．０ｍの鉄板を所定の角度に曲げよう
とする時、上方の曲げ工具の押し込み深さの誤差が０．
１ｍ！ｎであつたとすると、その鉄板の曲げ角度は所定
の角度より約１るの誤差が発生するというのである。建
築業界′における許容誤差が±１０であるから、曲げ工
具の僅か０．１ｍの押し込み誤差が全くの不良品を生む
結果になるわけである。

このように、折り曲げプレスにあつては、素材の加工変
形に対する対策とともに、機械の機素部分の凹変（撓み
）対策も必要である。

本発明は前記の事情に鑑みてなされたもので、その目的
は前記の不具合を解決し、如何なる種類及び大きさの被
加工材もすべて同様に精密に折り曲げ加工され得る平板
折り曲げブレスを提供することである。

この場合、作業テーブルと、下部及び上部工具とを有し
、これらの工具の何れか一方が弾性的に従動可能のベー
スによつて間接又は直接的に支持されるプレスを出発点
とするものである。

このようなプレスは本発明によつて弾性的に従動可能に
支持される工具自体又はその支持体が多数の部分機素よ
り構成され、負荷が与えられた時に、被加工材が直接又
は間接的に載置される部分に対応する部分機素のみが弾
性的なベースに向つて動かされる如く上述の部分機素が
互に独立して垂直に移動可能に互に並んで配置されてい
ることを特徴とするものである。本発明の対象の実施例
が添附図面に示され、以下に於て詳細に説明される。

さて図面を参照し、作業テーブル５の工具心合せプレー
ト１は下部加エ工具２を支持して居り、この下部加エ工
具は概略的に示されたプレスのラムに配置される上部工
具３と協働するようになつている。

下部加エ工具２は綜合的に符号４で示される支持機素上
に載置されているが、この支持機素は多数の個々の機素
４ａ〜４０より成つている。

これらの個々の機素は緊密に互に並んで配列され、この
ようにして本質的に工具心合せプレート１の全長にわた
つて伸長する支持機素４を構成している。個々の機素４
ａ〜４０は断面に於て倒立「Ｔ」形の形状に似て居り、
個々にテーブル５内で垂直に移動可能となつて居るが、
テーブル５はその断面が口形で、下部の自由空間６を有
する。テーブル５には空間６の上方に支持機素４ａ〜４
０が挿入され、これらの支持機素が互に独立して上下に
運動できるように側部を案内されている。

自由空間６は油を満たされていて、このようにして形成
された油クツシヨンは膜体７によつて覆われていて、膜
体はテーブル５の下部に形成された突起８上に支持され
、支持機素４の為に挿人された案内挿人体９によつて固
定されている。このようにして油を満たされた空間６は
確実に上方に対して密封されている。膜体７の表面には
支持機素４ａ〜４０が載置され、プレス作業の際の負荷
によつて生ずる力を膜体７を経て油クツシヨン６に伝え
るようになつている。支持機素４の夫々個個の機素４ａ
〜４０は載置体、即ち、ヘツドピース１０ａ〜１００を
有し、この載置体は支持機素部分４ａ〜４０の表面と工
具心合せプレート１の下側との間に挿入されるようにな
つている。第３図により最もよく示される如く、夫々の
載置体１０ａ〜１００は作動杆１１を経てピストン・シ
リンダー・ユニツト１２に連結されている。ピストン・
シリンダー・ユニツトの作動によつて夫々の載置体１０
は水平方向に移動でき、即ち、第３図に示される如き作
動位置からその左方にある休止位置に移動でき、この休
止位置では機素４ａ〜４０と工具心合せプレート１との
間の結合が断たれるようになつている。又、自明の如く
、ピストン・シリンダー・ユニツト１２を廃して載置体
１０ａ〜１００を手によつて移動させ、又は載置体の移
動の為に電磁石を作動させることも可能である。

第２図に於て、プレス作業の間のプレスの概略的縦断面
図が示されている。

テーブル５の折り曲げ線方向の全長の１部のみしか働か
せない。被加工材が加工されていることが明らかに判る
。公知の方法で一体的な支持機素４を利用するならば被
加工材の端部の不正確な加工を生ずる凹変（撓み）の危
険が生ずるのである。本発明による作業テーブルの構成
によつて直接に加工される被加工材の下方に直接配置さ
れない載置体、即ち、第２図にて載置体１０ａ〜１０ｄ
及び１０１〜１００が離隔され、即ち、休止位置に動か
されて、上述の欠点が回避されるのである。

載置体１０ｅ〜１０ｋのみが挿入位置にあつて、従つて
、支持機素部分４ｅ〜４ｋが作動状態となされるのであ
る。その他の支持機素部分即ち４ａ〜４ｄ及び４１〜４
０は係合から外され、被加工材には何等作用を与えない
のである。これに反して挿入状態にある支持機素部分４
ｅ〜４ｋは完全な状態で均衡せる作用を与え、最終的に
従来知られなかつた情度で被加工材の加工を可能となす
のである。

被加工材の巾（折り曲げ線方向の長さ）が変化した場合
載置体１０が適当に休止或いは作動位置に動かされてプ
レスに最良の加工条件を与えるようになされるだけでよ
いことは明らかである。

このことは載置体が空気力的は電気的に移動可能となさ
れる場合最も簡単であるが、手による移動も大して疲労
を生ぜしめるものではない。上述の装置は自明の如く下
部加エ工具２に関連して行われるのみならず上部工具３
に関連して共に行うことができる。

同様に、油クツシヨンの代りに弾性的なベース又は多数
のばねを利用し、これを空間６内に収容することも可能
である。膜体７の使用はこの場合不要である。本発明の
対象の更に他の構成及び本質的な簡略化は第４図により
判る。

この実施方法に於てもまた下部工具１４が垂直に移動可
能に支持されている作業テーブル１３が設けられている
。下部工具１４は多数の個々の機素１４ａ〜１４０より
成り、これらの個々の機素もまた最初の実施例による支
持機素４ａ〜４０と同様に緊密に互に並んで配列され、
夫々自由に垂直に運動できるようになつている。機素１
４ａ〜１４０の下方にてテーブル１３内に空間１５があ
り、この中に弾性的なベースが収容されている。図示の
実施例に於て、加工されるべき被加工材１６は機素１４
ｅ〜１４ｋ上に載置され、これらの機素が下部工具１４
の有効な部分を形成している。

これに反して上部工具１７は通常の如く一体的に形成さ
れている。負荷を与えると、最初に被加工材１６と結合
された機素即ち、機素１４ｅ〜１４ｋのみが動かされる
。上部工具１７が被加工材１６の材料厚さに相当する附
加的な行程１８を移動した後で始めて残余の個々の機素
１４ａ〜１４ｇ及び１４１〜１４０も、被加工材１６の
端部に過大に応力を与えることなく過大に変形させない
で移動させられるのである。上部工具に関連して応用で
きるこの実施例は最初の実施例による載置体１０ａ〜１
００が廃止され得る点で大なる簡略化を与える。

特別な状態が要求される場合には最後の実施例に於ても
附加的に工具の下方に前記第一実施例の膜体７のような
支持体を利用することができる。本発明の要旨は特許請
求の範囲の通り限定されるが、その実施態様として次の
如く実施することができる。

（１）特許請求の範囲によるプレスに於て、独立して互
に垂直に移動可能の部分機構４ａ〜４０，１０ａ〜１０
０が加エ工具をベースに結合する作動位置及び工具をベ
ースから離隔させる休止位置を有することを特徴とする
平板折り曲げプレス（２）特許請求の範囲及び上記（１
）によるプレスに於て、夫々の部分機素が弾性的なベー
ス上に載置される下方部分４ａ〜４０及びこれらの上に
載置され工具を支持する上方部分１０ａ〜１００より成
つていることを特徴とする平板折り曲げプレス〜 （３）特許請求の範囲及び上記（１）８！．び（２）に
よるプレスに於て、夫々の部分機素の上方部分１０ａ〜
１００が個々に下方部分４ａ〜４０の上に載置される作
動位置から下方部分の運動範囲から外れた休止位置に移
動可能に配置されていることを特徴とする平板折り曲げ
プレス。

（４）特許請求の範囲及び上記（１）乃至（３）による
プレスに於て、夫々の上方部分１０ａ〜１００が水平方
向に移動可能に案内され、ピストン・シリンダー・ユニ
ツト１２と連結されていて、これの作動によつて夫々の
上方部分が下方部分の表面と工具との間の空間から引出
され得る如くなされていることを特徴とする平板折り曲
げプレス（５）特許請求の範囲によるプレスに於て、工
具１４が多数の個々の機素１４ａ〜１４０より構成され
、これらの個々の機素が自由に鉛直に運動可能に緊密に
互に並んで配置され、作業テーブル１３内に配置される
弾性的に従動可能のベース上に支持されていることを特
徴とする平板折り曲げプレス。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の被加工材の加工前のプレスの
作業テーブルの概略的縦断面図。 第２図は被加工材の加工の間の第１図と同様な縦断面図
。第３図は第２図の線Ａ−Ａに沿う断面図。第４図は本
発明の変形実施例の縦断面図。１・・・・・・工具心合
せプレート、２，１４・・・・・・下部加エ工具、３，
１７・・・・−・上部工具、４・・・・・・支持機素、
５，１３・・・・・・作業テーブル、６，１５・・・・
・伯由空間、７・・・・・・膜体、１０・・・・・・載
置体即ちヘッドピース、・１２・・・・・・ピストン●
シリンダー●ユニツト、１６・・・・・・被加工材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 作業テーブルと、下部及び上部工具とを有し、これ
   らの工具の何れか一方が弾性的に従動可能のベースによ
   つて間接的又は直接的に支持されているプレスに於て、
   弾性的に従動可能に支持された前記一方の工具自体又は
   工具を支持する支持体が多数の同一長さの部分機素（１
   ４ａ〜１４ｏ或いは１０ａ〜１０ｏおよび４ａ〜４ｏ）
   を互に独立して鉛直方向に移動可能に、かつ、被加工材
   の折り曲げ線に沿つて緊密に互に一列に並んで配置され
   ており、折り曲げ加工のために負荷が与えられた時に、
   被加工材が直接又は間接的に載置される部分に対応する
   部分機素のみが前記弾性的なベースに向かつて動かされ
   、その結果、被加工材の長さに実質的に相当する工具部
   分のみが弾性的なベースから均等圧分布荷重を受けて、
   工具の撓みを最小限にし、被加工物に対して可能な限り
   平坦な工具平面を保つように構成されていることを特徴
   とする平板折り曲げプレス。