JPS5925461B2 - 免疫試験および酵素反応に使用する形成片およびその形成片による測定方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、免疫試験および酵素反応に使用する装置のた
めのものであると共に試験管、キユベツト（ｃｕｖｅｔ
ｔｅ）またはそれに類似の容器中に置くことが可能な形
成片であつて、この形成片は精度、再現性および便利さ
を高め決定速度を速めるものであり、かつ抗体、酵素ま
たは別のタイプの蛋白質、抗原または炭水化物のような
ハブチッで被覆される形成片およびその形成片を使用し
てる測定方法に関するものである。

本発明の形成片は、放射線免疫試験（ＲＩＡ）、酵素免
疫試験（ＥＩＡ）、酵素関連免疫試験（ＥＬＩＳＡ）、
血液凝集反応抑制（ＨＩ）、ビールス免疫試験、螢光免
疫試験およびスピン免疫試験のような免疫試験に使用す
ることができる。

さらにこの形成片は、固定された酵素を用いる技術およ
び方法において、またはそれらと他の処理法との組み合
わせにおいて使用するのに適している。とりわけ放射線
免疫試験は酵素免疫試験（ＥＩＡ，ＥＬＩＳＡおよびＥ
ＭＩＴ）に取つて代わられつつあり、その理由は、これ
らは多くの測定においてたいていは十分に特定的であり
、感度が良いことである。それらに必要な設備は比較的
廉価で、ほとんどはすでに研究所にあり、試験は安価で
有効期間も長く、処理は簡単で、決定は迅速である。ま
た自動化も可能であり、アイソトーブやアイソトープカ
ウンタ一も不要である。ＥＩＡ，ＥＬＩＳＡおよびＥＭ
ｌＴは抗原、抗体、ハプテン等を決定するのに適してい
る。

酵素類、たとえばアルカリフオスフアターゼ、パーオキ
シターゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコース−６−
リン酸エステルハイドロシエナーゼ等はマーカーとして
使用される。

これらの試験に必要な抗原、抗体またはハプテン酵素共
役体は安定しており、有効期間も長い。すべてのタイプ
のＥＩＡ（ＥＬＩＳＡ）（抗原に対する競合ＥＩＡ、抗
原に対する免疫酵素定量試験、抗原に対するサンドイツ
チＥＩＡｌ抗体に対するＥＩＡ）は、均質ＥＩＡを除い
て、結合または自由共役体を分離する方法を含んでいる
。

とくに分離において、抗原または抗体が固定された、次
のようないわゆる固体物が用いられる。

１プラスチツクまたはガラスの管 ２デキストラン、ポリアクリルアミド、アガローゼ、セ
ルロース、ポリスチレン等との共有結合一般に抗原、抗
体を固定物に固定する方法は、以下のとおりである。

一定の量の抗原または抗体を、たとえばプラスチツク管
の中にピペツトで入れる。

液体と接触した管の内面は、抗原または抗体により被膜
される。この処理はいくつかの欠点を有する。１この方
法は、管の内面に付着する前記蛋白質の量が、たとえば
液体と接触する管内の表面積がそれぞれ違うため、管ご
とに違うという点で不正確である。

２管をつくつた材料が、蛋白質の固定の点からみてかな
らずしも最適なものではない。

３キユベツトについては、ある特定の材料（たとえば、
ポリスチレンとアクリル）だけが選ばれる。

これらの材料へは、蛋白質は吸着だけによつてたいてい
は付着することができ、それによつて光学的性質がそこ
なわれることがない。４抗体、抗原または他の蛋白質に
よる管やセルの被覆を実際に行なう際には、それぞれの
中に正確な量の蛋白質溶液をピペツトで入れる必要があ
り、これはやつかいな仕事である。

５管やキユベツトは被覆、貯蔵および輸送等の段階で多
くのスペースを必要とする。

６現在使用されている管やキユベツトは、被覆した状態
では限られた期間しか貯蔵できない。

被覆は最終ユーザーの研究所で行なわなければならない
。被覆した管やキユベツトは市場で入手できないので、
研究所の仕事はたいへん煩わしくなる。７被覆した管や
キユベツトは、ふつうは１回の使用で捨てるので、材料
の大きな損失となる。

固定酵素技術は、上述したところと同様な欠点がある。
酵素の固定には適切な方法を用いれば良く、それらの多
くは、先行技術においてよく知られている。このような
わけで、現存する装置や設備によつて酵素試験や免疫試
験を行なうには、まだ多くの改良を必要とすることが理
解できる。

本発明においては、抗原、抗体、ハプテン、酵素または
別の蛋白質や炭水化物を、リング状の形成片に付着させ
るものである。

付着の形態は、たとえば、吸着、直接もしくはリングの
表面に設けた媒介物質による共有結合とすることができ
、またその他の適当な付着形態によつてもよい。リング
状の形成片（以下単にリングという）の材料はそれぞれ
の方法に特有の条件に従つて選べばよく、たとえばガラ
ス、セルロースまたはプラスチツクが使用で告る。この
リングは、たとえば切削、圧縮、打ち抜き、熱硬化性プ
ラスチツクのプレス加工、またはダイキヤストなどによ
つて製造できる。このリング状の形成片を使用しての測
定方法においては、測定光線が垂直に（キユベツトの垂
直軸と平行に）移動する垂直測定原理にしたがつて作動
する光度計（フインピベツト・アナライザーＦｉｎｎｐ
ｉｐｅｔｔｅＡｎａｌｙ２ｅｒ）において、蛋白質で被
覆したリングは使用に適している。リングがキユベツト
の底におかれたのち、測定光線はリングの内腔を通過す
ることができる。同様な原理を応用することができ、こ
のリングは受け皿（マイクロタイタ一（ＭｉｃｒＯｔｉ
ｔｅｒ）、タイターテツク（Ｔｉｔｅｒｔｅｋ）、メデ
イア（Ｍｅｄａ）、クツク（ＣＯＯｋ）など）の凹部に
おいて用いられる。本発明の形成片の特徴は主として次
のとおりである。リング、開放リングまたは使用時にリ
ング、開放リングの形状になるものであつて、形成片の
外面と試験管、キユベツトまたは容器の内面との間にそ
れらの表面が互に接触しないようにする手段が設けてあ
る。その手段は、たとえば、その形成片または試験管、
キユベツト、容器に設けた突条部、こぶ、フランジ等で
あり、それによつて試験管、キユベツト、容器内の液や
反応混合物は、抗体、酵素もしくは別のタイプの蛋白質
、抗原または炭水化物のようなハプテンで被覆された形
成片のすべての表面と接触することができ、またそれに
よつて、液や反応混合物を分析するときに、測定光線を
リングまたは開放リング状の形成片の中央の空間を通過
させることができる。本発明の目的は前述した欠点と欠
陥のいくつかをとり除くことにある。

それぞれの特定の方法に適し、管、凹部、管要素または
キユベツト要素に収納することのできるリングは、適当
な材料から適切な形と寸法で製作される。このリングは
、たとえば、抗原、抗体または酵素によつて被覆する。
被覆されたリングは、試験管、キユベツトまたはキユベ
ツト要素（フインピペツト、キユベツト要素）や受け皿
（マイクロタイタ一（ＭｉｃｒＯｔｉｔｅｒ）、タイタ
ーテツク（Ｔｉｔｅｒｔｅｋ）、メデイア（Ｍａｄａ）
、クツク（ＣＯＯｋ）等）の中に置かれる。数多くの利
点が本発明のリング状の形成片を用いることによつて得
られる。

１各リングごとに表面積は不変なので、測定の精度は増
大する。

２ リングはいろいろな寸法に作ることができ、その表
面積も、たとえば、リングにみぞを設けたり、多孔質に
することによつて増大する。

３ リングに用いる材質を特定の処理に最も適した材質
からえらべる。

４ リングは透明な材料から成る必要はない。

光はリングの内腔を通過するからである（キユベツト要
素または受け皿内で）。ノ ブ ５ リングの数量が多くなつても被覆することは簡単な
ので、標準量の蛋白質が各リングに付着する。

６リングはほとんどスペースを要しないので、被覆、貯
蔵、輸送に都合がよい。

７蛋白質がしつかりした結合（たとえば共有結合）によ
つて付着したリングは、蛋白質被覆状態での保存期間が
長い。

８被覆リングは商売を目的としたものに適している。

９使い捨てリングに伴う原料のむだが最小で済む。

［相］ 酵素被覆リングは数回使用することができる。

洗滌し、貯蔵しておくのが容易である。＠ キユベツト
要素または受け皿に関連して、１個のリングだけでなく
いくつかのリングを同時に使用することができる。

同時に使用するには、各リングを共通支持具または移送
皿に付属させるのが好ましい。＠ １種または数個の蛋
白質をリングに付着させることができる。

リングは１種または２種以上の材料で作ることができ、
またいくつかの異なつた材料の積層体とすることができ
る。◎ リングに付着した蛋泊質の安定性はほとんどの
場合に増大する。

たとえば、酵素の場合は熱安定性が増大すると高い反応
温度を用いることができ、それによつて反応速度も増大
する。９被覆リングはフインピペツトキユベツト要素と
受け皿に関連して使用するのにきわめて適している。

フインピペツトキユベツト要素はキユベツトの長手方向
の軸に沿つて、垂直の光線通過路を有する光度計内で評
価され、受け皿もまた垂直方向で評価される。光線は、
垂直な細胞の軸方向で、凹部の底を通過することができ
る。リングはすべてのタイプの（平らな、Ｖ形およびＵ
形の底の）受け皿に使用することができる。リングは、
蛋白質が自由な状態、あるいは適当な物質に固定された
状態のどちらにあるにしても、その中に或いはリングの
内表面に蛋白質のためのスペースがあるような構造とさ
れる。そのようなリングの壁は、内部空間からリングの
外部表面へのいくつかの孔を有し、これらの孔はできる
だけ小さくして、蛋白質やその他の大きな分子が通り抜
けできないようにする。この種のリングはまた、たとえ
ば酵素電極としても役に立つものである。別の特殊な態
様は、蛋白質で被覆され、コルク栓または支持板に棒で
接続されているリング状の形成片としても良い。支持板
は複数のそのような本体と棒とを有する。この棒は、必
要があれば、たとえば試験管またはキユベツトの中でリ
ングの位置を調整可能にする。上述のような複数のリン
グが棒によつて特定の空間をもつて支持板にとり付けて
あれば、複数のリングの移動はきわめて容易になる。こ
の支持板は、垂直測定の原理に従つて測定を行なう場合
、または支持板を受け皿と関連して使う場合には透明な
ものとし、または測定光線のための孔を有することがで
きる。本発明のリングはまた、たとえば次のようなサン
プリングや分析に使用することができる。

１適切な材料から作つたリングを特定の抗原で被覆する
。

２リングを鼻または咽頭の粘膜の上に置く。

リングの抗原は粘膜から対応する抗体を捨い上げる。３
リングを、粘膜上に抗体があれば、それがリングから
分離しないようなやり方で、適当な洗浄液で洗浄する。

４試験はＥＩＡ法で用いられる手段で続ける。

リングを試験管、キユベツト、キユベツト要素または受
け皿の凹部の中に置き、反応混合物を加える。反応混合
物は通常、緩衝剤と、決定しようとする抗体に対する抗
体酵素結合体とを含む。基質を含む反応混合物は接種お
よび洗浄のあと加えられる。結果は出てきた色によつて
判断され、またさらに正確には、動力学的測定または終
点測定を行なう。上記した手順に従つて、たとえば、呼
吸管または尿管の感染などのすみやかな診断が可能とな
る。

さらに、リングの土のサンプルの貯蔵や運搬が簡単な仕
事となる。リングの上に前述のようにして採取したサン
プルは、それ自身の決定に用いることもできる。

条件は、リングそれ自身について、または１種もしくは
数種の試薬を加えるか、または１種もしくは数種の試薬
を洗い落とす中間段階を設けるかして変え、測定される
物質のリング上の付着が、たとえば視覚的に観察できる
発色反応を生じさせるようにする。または条片やリング
から、たとえば試験管の中に色を洗い落とせるようにし
て、その洗い落としに次いで１種または数種の試薬を加
えて色が見えるようにすることもできる。サンプルはま
た、いろいろな方法によつて様様な形状の条片上にとる
ことができ、その条片を曲げて開いた、または閉じた環
状のリングに形づくることができる。

そのような曲げたリングは、たとえば、試験管、キユベ
ツト、キユベツト要素または受け皿の凹部に置くことが
できる。上述した条片はまた、様々な延長部分を有して
、それによつて条片を保持するようにすることができる
。

サンプリングおよび移送作業ののち、必要ならばこの延
長部分は条片からとり外してもよいし、また分析時まで
つけておいてもよい。条片自身またはその延長部分は、
条片の同定のための表示を有してもよい。そのような表
示は書き込んでも、あらかじめ印刷しておいてもよい。
条片の同定は、視覚的および電気的の両方によつて行な
うことができる。同定のため表示およびその読み取り作
業において、当業技術で知られた任意の技術を用いてよ
いことは言うまでもない。同様に上に例示した実施態様
のすべてにおいて、同定のために周知の技術を使用する
ことが可能である。

以下、本発明を例示する実施態様のいくつかを、図面に
よつて説明する。

第１図はリングを表示している。

このリングの寸法および材質は、前述および後述のよう
な方法で変更することができる。リングは閉じていても
開いていても、どちらでもよい。第２図は筒の形状をし
たリングである。

筒は種種の形状をとることができ、表面は平滑であつて
も種々の輪部をもつていてもよいことは明白である。外
部表面はまた円錐形であつても直円筒形状であつてもよ
く、内部表面も同様である。第３図はひとつの実施態様
であり、リングは筒状で、その外部表面部には突条１が
延びており、***部２がリングの下部に突設されている
。

***部２はリングの下部の端が、たとえばキユベツトの
平らな底に接触するのを阻止する。第４図のリングは芯
部３、覆い部および***部部５を有し、***部５はリン
グの下部表面に３個以上設けられる。

芯部３と覆い部４は同種の材質でも異種の材質でもよい
。芯部３は、たとえば機械的な支持の役目をし、覆い部
４は特定の１種または数種の材料を結合する役目をする
。芯部３を鉄から構成する場合には、試験管、キユベツ
トまたは受け皿の凹部からリングを取るのに磁石を用い
ることができる。第５図は多孔質のリングを示しており
、それによつて表面積を増大する。

このリングもまた、***部６を下面と外面に有する。そ
れらの***部はリングの一部であつて、その形状はいず
れのものでもよく、そして***部はいかなる材質から作
られても良い。第６図は、３種の異なつた層７，８，９
からなるリングを示す。

これらの層は単一の材質または異種の材質の組み合わせ
てすることができる。これらの層は何層であつてもよく
、それらの形状はいずれのものでもよく、さらにはあら
ゆる手段で連続体とすることもできる。第７図のリング
は、芯部１０、中間部１１、およい覆い部１２を有する
。

層の数は任意であり、厚さおよび層の形態は変えてもよ
い。各層の機能を変えることができる。たとえば芯部１
０は酵素を結合し、覆い部１２はその酵素より小さな分
子のみを通過させるようにしてもよい。このようにした
リングは前述のように、たとえば酵素電極として働く。
上述の種々のリングは、たとえば、リングの外部表面、
***部、または他のそれに相当する突条物によつて、多
少は自由な動きができるようにし、または固定化するか
して、キユベツト、試験管または受け皿の壁面に添うよ
うな構造とすることができる。

キユベツト、試験管または受け皿の壁面もまた、たとえ
ば***部、突条、リブまたはそれに相当するものを有す
ることができ、それによつてリングは固定的にまたは多
小は自由に動けるように壁面と接する。第８図は、たと
えば試験管１４内に任意の高さに置かれたリング１３を
示している。

たとえばインキユベートの間に、試験管が振られると、
試験管内の液体１５はリング１３の高さまで、もし必要
ならそれより少し高く上がる。従つてリング１３は振り
動かされている間だけ液体１５と接触し、リングの１種
または数種の物質は液体中の物質と反応する。攪拌は反
応速度を増す。第９図においては、２個の類似した、ま
たは非類似のリング１６と１７がひとつの試験管１８の
の中に置かれている。

液体１９内の物質は、試験管１８を傾けると、たとえば
、まずリング１６の物質と、次にリング１７の物質と反
応する。試験管１８を振ると、液体１９内の物質はリン
グ１６とリング１７の両方の物質と反応する。１個また
は数個のリングを、試験管内の任意の高さのところにこ
のようなやり方で固定してもよいことは明らかである。

さらに１種または数種の反応物質を試験管の栓２０に付
着させてもよい。試験管のかわりにキユベツト、キユベ
ツト要素、受け皿の凹部、またはいずれの反応容器を用
いてもよい。以上において、キユベツトまたは試験管に
関して述べたところを参照するならば、同様なことが、
いかなる反応容器、管、コンテナ一または反応空間にも
等しく応用できる。第１０図は開放リングを側面図で示
し、第１１図は同じリングを平面図で示す。

このタイプのリングは、いかなる形状をも有することが
でき、たとえばすでに述べたリングのうちのいずれでも
よく、また開放部の開き程度も変えることができる。こ
のタイプのリングはまた、外部または下部の表面に、突
起２１と同様に異なつた層を有することができる。さら
にこの種のリングは、または別の形の前述した条片から
形づくることができ、すでに述べたような方法で使用さ
れる。この種の開放リングは前に述べたように、試験管
内にゆるく、またはしつかりと固定して置くことができ
る。第１２図は、測定光線用の孔２３を有する支持板２
２と、支持板２２に取付けた延長部分２４と延長部分２
４に担持したリング２５とを図示している。

上に述べたように、支持板２２に関するリングの位置は
、延長部分２４の助けで調節することができる。この態
様の使用はすでに述べた。第１３図はＵ形、平担または
Ｖ形の底を有する凹部または試験管２６，２７および２
８を図示する。リング２９が凹部に置かれている。キユ
ペツトを垂直方向で測定するとき（光はキユベツトの縦
軸方向に垂直に通過する）、キユベツト内のリング２９
は、第１３図に示したような水平状態にある。それによ
つて光はリング中央の孔を通過することができる。測定
が従来の水平測定の原理に従つて行なわれるとき（光は
水平面を走り、まずキユベツトのひとつの垂直壁を、次
に液柱を、最後にキユベツトのもう一つの壁を通る）、
リングはキユベツト内に垂直に置かれる。それによつて
光はリング中央の孔を通過することができる。垂直また
は水平測定の原理に従つて測定する場合、リングは正方
形、長方形または他のいかなる形の環状であつてもよい
。この点に関し、リングはまた、第１０図および第１１
図に示すような開放形としてもよい。土述の原則に従う
とき、リングはまた遠心分析器において使用することも
できる。ここでは光は垂直に走り、まずキユベツトのひ
とつの壁を通過し、次に液柱を通過し、最後にキユベツ
トの第二の壁を通過して検知器に達する。ここでは、前
の態様で述べたように、リングは考えいかなる形（たと
えば、円環、正方形、長方形または円錐形の筒）でもよ
く、種々の材質から成り、いろいろな方法で被覆でき、
完全な環体または一部を開放したもののいずれでもよい
。リングはまた、対向面に測定光線の通過のための孔を
有する立方体でもよく、または測定光線通適用の孔を有
する考え得るいかなる形の塊状体であつてもよい。上述
のリングおよび前に述べたリングは、キュベツトまたは
試験管の中に単独で置くことができるし、またいくつか
のリングを支持板を利用して（たとえば第１２図に関す
る記述を参照）、試験管要素の試験管内部、受け皿の凹
部、キユベツト要素のキユベツト、またはマトリクス内
の別個の試験管またはキユベツト内に同時に置くことが
できる。第１２図に図示した支持板２２の延長部分２４
は、たとえば磁石または磁化した材料とすることができ
、リング２５が鉄を含んでいれば、それによつて延長部
分２４に付着する。

リング２５は測定光線の方向次第で、水平面または垂直
面のいずれに置いてもよい。ここでもまた、リングは考
え得るいかなる形状でもよい。それはさらに（前述のよ
うに）完全な環体または一部を開放したものであつても
よく、環状、正方形、長方形またはいかなる多角形であ
つてもよい。単独のリングの鉄の部分はまた、磁気攪拌
機の助けにより試験管の外部から、試験管またはキユベ
ツト内のリングを回転させるのに役立つ。それによつて
十分な撹拌が、たとえば試験管内での反応の間得られる
。第１４図のピペツトの先端３０を示す。それらはチツ
プ板要素と別体であるが、またはその部分を成す。各先
端３０の内部には、円錐状リング３１を置くことができ
、それによつてピペツト先端内部で反応が行なわれる。
ここでもまた、上に述べたようにリングは種々の態様、
方法によつて使用することもできる。リング３２を先端
３０の外側に置くこともでき、これはすでに述べたよう
な方法で用いることができる。先端板はまた、リング３
２が先端３０とかみ合うことができる適当な部分を有し
ているならば、リング３２の移送に好都合に用いること
ができる。１個または若干のリングを先端の内部または
外部に置くことができる。

もちろん、上述の処理、材質、使用手順をもつて、チツ
プをリングとして用いることも可能である。第１５図は
、条片３２とそれについている延長部分３４の実施例を
あられす。

延長部３４は種々のやり方で条片３３に接続することが
でき、それは永久的に一体となつているか、または着脱
できるものである。さらに、この条片は延長部分がなく
てもよい。この条片の構造と使用については、すでに述
べた。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第７図は、本発明によるリング状形成片の
種々の態様を示す断面図であつて、第１図は通常の環状
のリング、第２図は筒の形状リング、第３図は突条およ
び***部を有する筒状のリング、第４図は芯部、覆い部
および***部を有するリング、第５図は多孔質のリング
、第６図は３種の異なつた層から成るリング、第７図は
芯部、中間部および覆い部を有するリングをそれぞれ示
す。 第８図はリングを試験管内に置いた状態を、また第９図
は２個のリングを試験管内に置いた状態を示す説明図で
ある。第１０図および第１１図はともに開放リングを示
し、第１０図は側面図、第１１図は平面図である。第１
２図は、支持板とリングとの関係を示す説明図である。
第１３図は、それぞれＵ形、平担およびＶ形の底を有す
る試験管内にリングを置いた状態を示す説明図である。
第１４図は、ピペツトの先端とリングとの関係を示す説
明図である。第１５図は、条片とその延長部分の態様を
示す説明図である。１・・・・・・突条、２，５・・・
・・・***部、７，８，９・・・・・・層、１３，１６
，１７，２９，３２・・・・・・リング。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 免疫試験または酵素反応に使用するために、試験管
   、キューベットまたはそれに類似の容器の中に位置させ
   るための形成片であつて、抗体、酵素または別のタイプ
   の蛋白質、抗原または炭水化物のようなハプテンを付着
   させた、前記形成片が、リングまたは開放リングの形状
   もしくは使用時に成形したリングまたは開放リングの形
   状を呈し、必要に応じて、前記形成片の外表面には、前
   記容器の内表面と接触しないようにするための突条、突
   起またはフランジが突設されていることを特徴とする形
   成片。 ２ リングまたは開放リング状の前記形成片を多孔質に
   して表面積を増大するようにしたことを特徴とする特許
   請求の範囲第１項に記載した形成片。 ３ リングまたは開放リング状の上記形成片に溝をつけ
   て表面積を増大するようにしたことを特徴とする特許請
   求の範囲第１項に記載した形成片。 ４ リングまたは開放リング状の上記形成片を二種また
   はそれ以上の材料から製造したことを特徴とする特許請
   求の範囲第１項に記載した形成片。 ５ 上記形成片が二種またはそれ以上の異なる材料を貼
   り合わせて構成されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第４項に記載した形成片。 ６ 免疫試験または酵素反応に際して、適宜の液体が入
   れられた反応容器と、抗体、酵素または別のタイプの蛋
   白質、抗原または炭水化物のようなハプテンを付着した
   、中央に開口を有する形成片を使用し、前記形成片が前
   記容器中にある間に形成片の中央の開口を介して垂直方
   向へ測定用光束を導くことを特徴とする形成片による測
   定方法。