JPS5923637Y2 - 車両のコンソ−ルボツクス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両の室内に設置されるコンソールボックスに
関し、特に、その開閉蓋の開閉機構の改良に関する。

この種コンソールボックスは例えば自動車の運転席のシ
フトレバ−側床面等に設置され、種々の小物を入れる小
物入れとして便利なものであることが知られている。

このようなコンソールボックスにおいては、通常開閉蓋
を備えており、従来の開閉蓋の開閉機構として、開閉蓋
をコンソールボックス本体に蝶番等金具から成るヒンジ
を介して回動自由に連結した構成のもの或いはリンク機
構を用いた構成のものがある。

しかし、上記蝶番等のヒンジ及びリンク機構を用いたも
のでは、夫々別部材であるヒンジとリンク機構体とを用
意して、これらを取り付ける作業が必要であるため、作
業性に劣るものであると共に、これらが外部に露出して
取り付けられている為、外観上見映が悪く、車内を豪華
に装飾しようとする近年の指向に対して不適当である。

又、これら蝶番及びリンク機構はその構造上開閉蓋の成
型なる開閉動作によりガタ付きが生じる等耐久性に劣る
という欠点がある。

更にリンク機構を用いたものは、開閉蓋を横及び縦方向
にスライド動作させて開閉する構造上、使いづらく、そ
の操作時において開閉蓋の移動スペースが大きなものに
なる欠点か゛ある。

本考案は以上のような従来の問題点に鑑み、取付性、外
観性、耐久性及び使用性の面で優れた開閉蓋の開閉機構
を提供することを目的とする。

そのため、本考案は、コンソールボックスの開閉蓋を、
一端部がコンソールボックス本体に結合されかつ該端部
に薄肉形成した開閉用ヒンジ部を備えた可撓性樹脂材製
の内蓋と、該内蓋の外面を前記開閉用ヒンジ部を隠して
覆うように固定された外蓋とで形成した車両のコンソー
ルボックスである。

以下、本考案の一実施例を第１図〜第４図に基づいて説
明する。

第１図は本考案に係るコンソールボックス１を例えは斗
ラックの運転席側方のシフトレバ−側床面に設置した例
を示すものである。

第２図及び第３図において、コンソールボックス本体２
はプラスチック等の樹脂材により形成され、小物入れに
供される複数の収納部３が陥凹形成されている。

このコンソールボックス本体２にはその取付側の側部に
ＰＴＯ切換レバー４、ＰＴＯのロックレバ−５等の機器
操作部の取付パネル６及びシフトレバ−７のカバー８の
取付パネル９が一体成形されている。

尚、図の矢印Ａ側が車内のイントルメント・パネル（第
１図Ｂ）側を示す。

そして、コンソールボックス本体２には収納部３の開閉
を行う開閉蓋１０が装備されており、この開閉蓋１０は
第３図及び第４図に示す構造になっている。

即ち、開閉蓋１０は運転者に対して手前側に開くヨウに
、コンソールボックス本体２の収納部３のインストルメ
ント・パネルと反対側の端部に回動自由に支持される。

この開閉蓋１０は内蓋１１と外蓋１２とで構成される。

内蓋１１は可撓性樹脂材により形成され、Ｌ字状に折曲
された一端部がコンソールボックス本体２端部の内側段
部２Ａに上方から装着される締結具としての止めビス１
３等により結合される。

このＬ字状折曲端部１１Ａの立上がり部には薄肉形成さ
れた開閉用ヒンジ部１４が一体成形されている。

一方、外蓋１２は内蓋１１上面を前記ヒンジ部１４を隠
して覆うように配設され、本実施例においては長手方向
両端部が内蓋１１方向に張り出してヒンジ部１４を隠す
ような断面略コ字形に形成されかつヒンジ部１４側の端
部外形状がコンソールボックス本体２の前記段部２Ａ周
りの曲面状内端部２Ｂに沿って該ヒンジ部１４を中心と
する円弧状に形成される。

そして、内蓋１１と外蓋１２は該内蓋１１内面の数ケ所
から挿入したわじ１５を外蓋１２内面のボス１２Ａにｈ
ヒ込むことにより結合される。

従って開閉蓋１０は開閉用ヒンジ部１４回りに図示矢印
の如く回動自由な構成となり、収納部３の開閉を自由に
行うようになっている。

尚、以上のように構成された開閉蓋１０には、これを閉
じた時のロック装置１６が装備され、このロック装置１
６は開閉蓋１０先端の内・外蓋１１．１２内側に挟持固
定されたフック部１６Ａと、コンソールボックス本体２
端部上壁に設けられ上記フック部１６Ａと離脱自由に係
合する保合溝１６Ｂにより構成されている。

又、開閉蓋１０には、これの開放状態を維持するストッ
パリンク装置１７が備えられている。

このストッパリンク装置１７は第３図及び第４図に示す
如く、夫々一端がコンソールボックス本体２の収納部３
内側壁及び開閉蓋１０内壁に取付具１８．１９を介して
回動自由に支持された２つのリンク１７Ａ、１７Ｂ相互
を回動自由に連結した構成であり、図に示す如く開閉蓋
１０を開放した時２つのリンク１７Ａ、１７Ｂを直線状
に摩擦保持させて該開閉蓋１０を若干後方に傾斜させた
状態に保持し、このリンク１７ Ａ、 １７ Ｂの状態
を解くことにより開閉蓋１０を再び閉じ方向に回動出来
るようになっている。

尚、リンク１７Ａ、１７Ｂは開閉蓋１０を閉じた時、第
４図に示すように相互型なり合って収納部３内側に収納
され外部からは露出しないようになっている。

以上のように構成されたコンソールボックスは車両床面
に下側からビス等の固定具により固定取付される。

かかるコンソールボックスによれば、ヒンジ部１４は開
閉蓋１０を可撓性樹脂材から成る内蓋１１に一体的に薄
肉形成したものであるから従来の開閉蓋に適用した蝶番
等の金具から成るヒンジに比べて耐久性に優れ、開閉蓋
１０の回動時ガタ付くことがなくスムーズにその動作が
行え、長期に亘り使用することが出来、寿命の長いもの
とすることが出来る。

又、ヒンジ部１４は別部材のものを用意して装着する必
要がないから、取付製に優れている。

更に、ヒンジ部１４は外蓋１２によって外側からは見え
ないように覆われるから、外観上見映が良く、車内のデ
ラックス化に有効である。

従来のリンク機構を用いた開閉蓋の開閉機構のように、
操作時において開閉蓋１０の移動スペースが大きいもの
になることがない等使用性に優れている。

更に、かかる構成においては、内蓋１１のＬ字状新曲端
部１１Ａを上方から装着される止めビス１３によりコン
ソールボックス本体２の内側段部２Ａに結合するように
したから、この内蓋１１を介してコンソールボックス本
体２に取り付けられる開閉蓋１０の脱着は、該開閉蓋１
０を第４図の２点鎖線で示す如く開いた状態で上方に向
けて露出する止めビス１３の脱着作業によって容易に行
うことができ、作業性に優れている。

又、外蓋１２の開閉用ヒンジ部１４を覆う両側壁端部を
、コンソールボックス本体２の内側段部２Ａ周りの曲面
状内端部２Ｂに沿って該開閉ヒンジ部１４交点を中心と
する円弧状に形成したから、開閉蓋１０を閉じている時
には開閉蓋１０端部とコンソールボックス本体２の内端
部との間には微小な隙間しかできず、コンソールボック
ス近傍にある物品等が落ちることがない。

又、もし、開閉蓋１０を開いた場合に、該開閉蓋１０端
部とコンソールボックス本体端部との間に形成される凹
所に筆記具等の物品が落ち込んだ場合、前記外蓋１２の
円弧状両側壁端部がコンソールボックス本体２の曲面状
内端部２Ｂに近接して回転移動することにより、落ち込
んだ物品を上方に移動させて再び外部に取り出すことが
でき、前記凹所に物品が落ち込んだまま取り出せないと
いうような不都合が生じず、ひいては開閉蓋１０の回動
を凹所に落ち込んだ物品の影響を受けずにスムーズに行
うことができる。

尚、本実施例においては、コンソールボックス本体２に
ＰＴＯ切換レバー４等の機器操作用レバーの取付パネル
６及びシフトレバ−７のカバー取付パネル９を一体的に
成形して備えるようにしたから、コンソールボックス本
体２の車内への装着と同時に、即ちワンアッセンブリで
上記機器操作部の取付パネルを装着出来るので、部品数
の低減と組立工数の低減を図ることが出来る。

本考案は以上のように、コンソールボックスの開閉蓋を
、可撓性樹脂材からなる内蓋と、外蓋とで構成し、該内
蓋の薄肉部を開閉用ヒンジ部として用いるように構成し
たから、従来の金属製ヒンジ等のようにこれを取り付け
る別作業が不必要で、取付性を向上できると共に、耐久
性及び使用性についても優れたものとできる。

又、前記ヒンジ部を外蓋の一部で覆うように構成したか
ら外観上見栄えが良く、外観性にも優れている。

又、特に、本考案によれば、内蓋にコンソールボックス
本体端部の内側段部に上方から装着した締結具により結
合されるＬ字状折曲端部を設けるようにしたから、開閉
蓋の開時に上方に向けて露出する締結具の脱着作業によ
り開閉蓋の脱着作業を容易に行え、その作業性を優れた
ものとできる。

更に、蓋の開閉用ヒンジ部両端を覆う両側壁端部を、コ
ンソールボックス本体の前記段部周りの曲面状内端部に
沿って該開閉用ヒンジ部支点を中心とする円弧状に形成
したから、開閉蓋の閉時にはこの開閉蓋端部とコンソー
ルボックス本体内端部間に物品が落ち込むのを防止でき
ると共に、開時に開閉蓋端部とコンソールボックス本体
内端部との間に形成される凹所に物品が落ち込んでも、
これをスムーズに外部に取り出すことができ、ひいては
開閉蓋を、落ち込んだ物品の影響を受けずにスムーズ゛
に回動することか′で゛きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るコンソールボックスをトラックの
室内に適用した例を示す図、第２図は同上のコンソール
ボックスの外観を示す斜視図、第３図は同上のコンソー
ルボックスの縦断面図、第４図は第３図の部分拡大図で
ある。 １・・・・・・コンソールボックス、２・・・・・・コ
ンソールボックス本体、２Ａ・・・・・・段部、２Ｂ・
・・・・・曲面状内端部、１０・・・・・・開閉蓋、１
１・・・・・・内蓋、１２・・・・・・外蓋、１３・・
・・・・止めビス、１４・・・・・・ヒンジ部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）車両の室内に設置されるコンソールボックスにお
   いて、コンソールボックスの開閉蓋を、可撓性樹脂材製
   の内蓋と、該内蓋に固定された外蓋と、で形成し、前記
   内蓋に、コンソールボックス本体端部の内側段部に上方
   から装着した締結具により結合されるＬ字状折曲端部を
   設けると共に、該り字状折曲端部の立上がり部に薄肉形
   成された開閉用ヒンジ部を一体成形する一方、前記外蓋
   を、前記内蓋の外面を前記開閉用ヒンジ部を隠して覆う
   ような形状に形成すると共に、該外蓋の開閉用ヒンジ部
   両端を覆う両側壁端部を、コンソールボックス本体の前
   記段部周りの曲面状内端部に沿って該開閉用ヒンジ部支
   点を中心とする円弧状に形成し、開閉蓋を開閉用ヒンジ
   部間りに回動自由な構成にしたことを特徴とする車両の
   コンソールボックス。
2. （２）コンソールボックス本体は車両の各種操作レバー
   を貫通取付する枠部を一体に備えてなる実用新案登録請
   求の範囲第（１）項記載の車両のコンソールボックス。