JPS5923193A - インジエクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、潤滑給油系において、潤滑剤（潤滑油）の
給油量を正確に調節するインジェクタに関するものであ
る。

回転または摺動する機械要素、部材などには、摩耗を防
ぐため潤滑剤（潤滑油）か給油または注油される。この
ような潤滑剤（潤滑油）の給油手段としては、グリース
ガンなどの器具を用いてグリースアップするなどの手作
業による手段がとられているが、時間とコストがかかり
、給油量の微少調節もむずかしく、また、給油すべき部
分にぬけ落ちが生ずるなどの欠点がある。このため、集
中潤滑システムが開発され、きめのこまかい潤滑給油が
行なわれるようになっている。

前記したシステムは、潤滑剤（潤滑油）を貯留する容器
、供給ポンプ、ポンプ作動装置、配管装置などを備える
ものであるが、信頼のおける操作の鍵は、インジェクタ
の構成にある。このインジェクタとしては、（１）ダイ
ナミック・インジェクタ、（２）計量ディスペンサ、（
３）ボール・チェッキバルブまたはＵカップシールを用
いるインジェクタが用いられている。

ダイナミック・インジェエクタは、潤滑剤（潤滑油）の
供給に高圧力を必要とし、それに見合う高圧ポンプ、高
圧に耐える配管、その他のコストがかかる設備が必要と
なる。

計量ディスペンサは、潤滑剤の流れを制限するデリケー
トなオリフィス構造が必要であり、供給量は、ポンプ圧
とサイクルタイムにより定まり、潤滑剤（潤滑油）の純
度により、オリフィス構造部分は敏感に影響を受ける。

この発明が対象とする前記（３）のインジェクタは、比
較的低圧で作動し、コストのかかるポンプや配管設備を
必要とせず、また、ポンプ圧やサイクルタイムに関係な
く、各サイクルごとに、予め定めた所定量の潤滑給油が
行なえ、潤滑剤（潤滑油）の純度、汚染度にも影響され
ないものである。

この種のインジェクタにおいて、公知構造のものは、ボ
ール・チェッキバルブとＵカップシールを用い、給油作
業を制御しているが、このような構造であると、形が大
きくなり、潤滑剤（潤滑油）の純度、汚染度の点におい
ても、この発明のものよりも影響されやすくなっている
。また、ボール・チェッキバルブは、仕上精度が必要で
あり、Ｕカップシールは、構造的にもろく、組立しにく
い問題点がある。

そこで、この発明は、操作が確実で信頼でき、集中潤滑
システムに最適のインジェクタを提供することを目的と
する。

また、この発明は、構造が簡単で、低コストのインジェ
クタを提供することを目的とする。

さらに、この発明は、ディスク状のシールを用いてチェ
ッキバルブと同じ作用を行なわせるようにしたインジェ
クタを提供することを目的とする。

さらにまた、この発明は、ピストン機構により潤滑給油
するインジェクタを提供することを目的とする。

つぎに、この発明を図示の実施例により詳細に説明する
。

第１図から弟５図に示すように、インジェクタ１０は、
中空のケーシング１１と、その出力側または下流側の端
部に設けたキャップ１２とからなるハウジングを備えて
いる。ケーシング１１の下流側の端部は、開口しており
、その開口した端部の内側面には、ねじ溝１３がきって
あり、このねじ溝１３にキャップ１２のねじ部１４がね
じこまれて、キャップ１２は、ケーシングの前記端部に
着脱自由に取付けられている。ケーシング１１の内部空
間は、前記キャップにより区切られて長いチャンバ１５
となっており、このチャンバの内面１６は、断面円形、
すなわちシリンダ状になっている。チャンバ１５の上流
および下流側の両端は、インジェクタ１０の両端におけ
る入口、出口１８とそれぞれ連通している。入口１７は
、ケーシング１１の上流突出部１９を軸方向に貫通して
おり、突出部１９の外周側面には、ねじ溝がきってある
。また、出口１８もキャップ１２の下流突出部２１を軸
方向に貫通しており、下流突出部２１の外周側面には、
ねじ溝がきってある。

チャンバ１５内部には、ディスク状のシールユニット２
０、ピストン２２、２３、２４圧縮コイルスプリング２
５および円筒状（中空）の案内筒２６が配置されており
、案内ロッド２６には、前記したピストン２２〜２４が
摺動自由に嵌めこまれている。案内筒２６には、中央流
路２７が軸方向に貫通しており、案内筒２６の下流端に
は、つば２８が一体に設けてあり、このつば（フランジ
）は、キャップ１２に当接している。つば２８には、多
数の割り２９が設けてあり、これらの割りを介して潤滑
剤が中央流路２７へ入るようになっている。

ディスク状のシールユニット２０は、弁体として作用す
るもので、前記ピストン２２〜２４の上流側に配置され
ている。シール２０は、ノッチ３４が周縁に入っている
星形のワッシャ３３（金属製が好ましい）を備えている
。また、シール２０ユニットは、弾性素材からなるシー
ル体３５を有し、このシール体３５は、ネック３８を介
して連結している主シールディスク３６と補助シールデ
ィスク３７からなり、ネック３８はワッシャ３３の孔３
２に嵌まっている。主シールディスク３６は、ワッシャ
３３およびケーシング１１におけるチャンバ１５の面１
６の径と一致しており、ワッシャ３３の下流面に接して
いる。補助シールディスク３７は、主シールディスク３
６よりも小径であり、ノッチ３４つきのワッシャ３３の
上流面に当接している。ワッシャ３３のノッチ３４は、
シールユニット２０の部分を潤滑剤が通る際の流路とな
る。

ピストン２２、２４は、硬い素材、例えば金属から作ら
れており、弾性素材からなるピストン２３をサンドイッ
チ状に挟持している。上流側に位置するピストン２２は
、フラットなリング体であり、間にはさまれるピストン
２３は、弾性をもったＯリングであり、下流側に位置す
るピストン２４は、短筒状のもので、リング状基部４９
とスカート４８とを備えている。

通常の状態では、インジェクタ１０の各部は、第１図に
示されているような位置にあり、入口１７にかかる潤滑
剤（流体）の圧力は、コイルスプリング２５のシールユ
ニット２０にかかる弾圧力（ピストン２２〜２４を弁ず
る）よりも低くなっていて、シールユニット２０は上流
側へ押され、補助シールディスク３７がチャンバ１５の
上流側壁に圧接し、入口１７を閉止し、潤滑剤は、チャ
ンバ１５内へ流入しないようになっている。このような
補助シールディスク３７による閉止によって、出口１８
に接続した管路から、チャンバ１５内の潤滑剤（流体）
が排出されないようになる。

入口１７にかかる潤滑剤の圧力が高まり、スプリング２
５のスプリング圧より上まわると、スプリング２５は下
流側へ押される。

このように、入口１７に高圧が作用すると、補助シール
ディスク３７は、シールユニット２０とピストン２２〜
２４を下流方向へ押す。この押圧作用は、シールユニッ
ト２０が第２図に示す位置に後退するまで、すなわち、
主シールディスク３６の下流側面が案内筒２６の上流側
端面に接し、中央流路２７の上流側開口をふさぐまで続
く。そして、シールユニット２０の下流方向への後退が
とまっても、高圧の潤滑剤（潤滑油）が主シールディス
ク３６の周縁部を下流方向へ押し曲げ、ピストン２２〜
２４を押圧し続け、これによってピストン２２〜２４は
、キャップ１２の突出部の端面４７にピストン２４のス
カート４８が当るまで後退する。

シールユニット２０が下流方向へ後退する間、潤滑剤（
潤滑油）は、シールユニット２０と案内筒２６の１上流
側端面との間の空間４６（第１図）にある潤滑剤（潤滑
油）に圧力がかかり、中央流路２７の上流へ圧入される
結果、出口１８から排出される。これと同時に、ピスト
ン２４は、潤滑剤（潤滑油）を中央流路２７の下流端側
へ割り２９を介して圧入する。ピストン２２〜２４が第
２図の位置から第３図の位置へ、移動するにつれ、ピス
トン２４は、潤滑剤（潤滑油）を割り２９を介して中央
流路２９へ圧入し、出口１８から押し出す。そして、ピ
ストン２４がキャップの前記端面面４７へ当接すると、
潤滑剤（潤滑油）の押し出し、または射出ストロークは
終了する。入口１７とチャンバ１５における圧力が安定
すると、主シールディスク３６の上流および下流側両面
における圧力は均衡し、主シールディスク自体の復元力
により、それまで下流方向へ弓なりに押し曲げられてい
た主ディスクシ−ルの周縁部は、もとの状態に復元し、
バルブディスクとして作用するワッシャ３３のノッチ３
４から下流方向へ流れる潤滑剤（潤滑油）の流れを阻止
する。

入口１７における高圧の圧力が解除されると、コイルス
プリング２５は、ピストン２２〜２４を押し戻し、第４
、５図に示すように、潤滑剤（潤滑油）は上流方向へ押
圧される。この結果、シールユニット２０は、第５図に
示す上流位置へ押し戻され、また、潤滑剤（潤滑油）は
中央流路２７の上流端を介して中央流路２７へ圧入され
る。ピストン２２〜２４の上、下流両側における圧力は
、均衡するようになり、割り２９を介して潤滑剤（潤滑
油）は、中央流路２７から流れ出す。ピストン２２〜２
４が上流側へ移動すると、主シールディスク３６は、フ
ラットな曲がらないノーマルな状態となり、ワッシャ３
３のノッチ３４を閉止し、上流側の潤滑削（潤滑油）の
流れを阻止する。そして、コイルスプリング２５により
ピストン２２がシールユニット２０に圧接し、補助シー
ルディスク３７が第１図に示す閉止位置になると、潤滑
剤（潤滑油）の押し出し（射出）サイクルが終了する。

この段階で、入口１７に、つぎの高圧がかかると、前記
のようなサイクルで潤滑剤（潤滑油）の押し出し（射出
）が開始される。

インジェクタ１０がピストン２２〜２４の下流方向への
ストロークに対する潤滑剤（潤滑油）を０．３ｃｃ供給
する場合、チャンバ１５の長さは、約０．９４インチで
あり、その内径の半径（内面１６の半径）は０．１８２
インチに作られる。供給される潤滑剤（潤滑油）の量は
、ピストン２２〜２４のストローク長を変えることによ
り変わる。このストローク長は、ピストンの移動方向と
平行に測定したピストン２２〜２４の一つ、または、そ
れ以上のものの厚さを変えるか、キャップ１２の端面４
７の位置を変えるか、キャップ１２そのものの寸法を変
えるか、または該キャップの突出部の寸法を変えるか、
などの手段で可変できる。

第１〜５図のインジェクタ１０は、ハウジング１１とキ
ャップ１２に設けたねじ部に、他の部材（図示せず）が
螺合して、他の部材と連結される。第６〜８図に示した
他の実施例におけるインジェクタ５０は、カートリッジ
形になっており、せまいスペースでの取付けに適してい
る。この構造による場合は、組立部品点数が少なくてす
む。

さらに、第６〜８図におけるインジェクタ５０のハウジ
ングは、中空のケーシング１１１の一方の端部にディス
ク状のキャップ１１２がはめこまれて構成されており、
キャップ１１２の中央には、ねじ溝をきった孔からなる
入口１１７が設けてある。出口１１８は、キャップ１１
２と対向するケーシング１１１の他方の端面に設けてあ
る。キャップ１１２は、面取りされた隅部１９９をもっ
たケーシング端部に固定される。ケーシング１１１の外
側面には、その円周方向に環状の溝１９８が設けてあり
、この溝に０リング状のシール１９７がはめこまれてお
り、潤滑給（注）油すべき器具または部材の孔部５１に
インジェクタ５０を装着する際の止め具として作用する
ようになっている。装着時、インジェクタ５０は、潤滑
給油すべき部分（図示せず）に通じている給油チャンネ
ル５２の開口端に出口１１８が臨むように装着され、イ
ンジェクタ５０を取り外すには、入口１１７に設けたね
じ溝にジャッキねじ（図示せず）を螺合させて引抜く。

孔部５１の上部には、ねじ溝がきってあり、テーパーが
ついたねじ溝つき取付治具５３がはめこまれている。取
付治具５３の底部と、インジェクタ５０との間には、ス
プリング１９９が介在しており、取付治具５３をねじこ
むと、インジェクタ５０は給油チャンネル５２側へ弾圧
され、出口１１８は給油チャンネルとリークのおそれな
く接続する。取付治具５３に対しては、コネクタ５４を
介して給油管５５が接続する。

ケーシング１１１、キャップ１１２からなるハウジング
に内蔵された部材は、第１〜５図に示したものと同じ構
造、作用をもつ。これを簡単に説明すると、ケーシング
１１１、キャップ１１２からなるハウジング内には、シ
ールユニット２０、ピストン２２、２３、１２４、コイ
ルスプリング１２５、案内筒１２６が設けてある。ピス
トン２４とピストン１２４の相違は、後者がリングで、
スカート４８を有していない点である。案内筒２６と案
内筒１２６との相違は、後者が割り２９を有しておらず
、つば１２８の手前に多数の孔１２９が環状に設けられ
ている点である。そして、案内筒１２６の中間、すなわ
ち、ピストン１２４の最後退位置よりも僅か下流となる
位置に孔６５が設けてあり、前記孔１２９と同じ作用が
行なわれるようになっている。インジェクタ１０とイン
ジェクタ５０との相違は、後者のケーシング１１１にピ
ストン１２４が当るストッパとなる端面が設けてあり、
これによってピストン２２、２３、１２４の後退位置が
規制されるようになっている点である。

インジェクタ５０は、インジェクタ１０と同じ動作を行
なうものであるから、この点についての説明は、省略す
る。

前記説明において、潤滑剤または潤滑油と表現したもの
には、油などの液体および、粘性のあるグリースなど、
潤滑作用を有する流動性のものがすべて含まれる。

前記した実施例は、この発明を限定するものではなく、
変形もまたこの発明に含まれるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明に係るインジェクタの一実施例を示
す断面図、第１ａ図は、分解斜視図、第２図から第５図
は、第１図に示したインジェクタの作用を示す断面図、
第６図と第７図は、他の実施例における断面図、第８図
は、取付例を示す説明図である。 １０、５０・・・インジェクタ １１、１１１・・・ケーシング １２、１１２・・・キャップ １５・・・チャンバ １７、１１７・・・入口 １８、１１８・・・出口 ２０・・・シールユニット ２２、２３、２４、１２４・・・ピストン２５、１２５
・・・コイルスプリング ２７・・・中央流路 ３３・・・ワッシャ ３５・・・シール体 ３５・・・補助シール体 ３６・・・主シール体

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）入口と、該入口の下流側にある出口とを連通させ
   るチャンバを備えたハウジング；前記チャンバに内蔵さ
   れたピストン；前記ピストンの上流側にある可動のバル
   ブ手段としてのシールユニット、前記チャンバ内に設置
   され、下流側の出口と連通する流路をもち、前記シール
   ユニットに対し、前記ピストンを離接させるように前記
   ピストンを保持した中空の案内筒；前記シールユニット
   方向へ前記ピストンを移動させ、前記入口を閉止して、
   前記入口からの逆流を阻止するようにしたスプリング手
   段、前記入口にかかる潤滑剤（潤滑油）の圧力により下
   流方向へ動き、前記案内筒に当接して、上流側から前記
   流路へ潤滑剤（潤滑油）が流入するのを防ぐ前記シール
   ユニット、前記ピストンが下流位置にあるとき、前記案
   内筒の流路と、その外側とを連通する孔；を備えており
   、前記シールユニットは、潤滑剤（潤滑油）を給油する
   給送圧力がかかると変形して下流方向への流路が開放さ
   れ、通常の状態では、これを閉止するように作用する変
   形可能のシール部材を含み、給油圧力が前記入口にかか
   ると、前記シールユニットは下流方向へ動き、前記ピス
   トンを前記シールユニットが前記案内筒に当接するまで
   下流方向へ押圧し、その後、前記シール部材の変形によ
   り前記ピストンを後退リミット位置まで下流方向へ押し
   、前記シールユニットの押圧により潤滑剤（潤滑油）は
   、案内筒の流路に入り、前記ピストンの下流方向への動
   きにより、前記案内筒の外側にある潤滑剤（潤滑油）を
   前記孔を介して前記案内筒の流路へ導入し、前記ピスト
   ンが停止すると、前記シール部材の上、下流両面におけ
   る圧力が均衡しこれによって前記シール部材は復元し、
   前記入口における圧力が解除されると、前記ピストンお
   よびシールユニットは、前記スプリング手段により前記
   入口を閉止し、前記入口からの逆流を防ぐようにしたこ
   とを特徴とするインジェクタ。
2. （２）前記シールユニットは、フレキシブルな前記シー
   ル部材と比較的硬いシール部材とを備え、前記フレキシ
   ブルなシール部材は、圧力が上流方向からかからないと
   きは、変形せず、圧力が上流方向からかかると、この圧
   力により変形して下流方向への流れを許容するように構
   成されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載のインジェクタ。