JPS59225902A - 年輪模様を有する化粧単板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は年輪模様を有する化粧単板の製造方法に係り、
更に詳しくはラミナを集成してなる基材の表面に円柱状
の孔を穿設し、この孔に丸太材を配置してフリッチ材を
構成し、しかる後このフリッチ材をスライス切削するこ
とで、表面に丸太の年輪模様が散在した化粧単板の製造
方法に関するものである。

従来、化粧単板を合板基板に貼着した化粧合板は、高級
銘木の天然木目模様がそのまま表面模様として表現され
た単調なものが主であり、表面にモザイク模様等の意匠
的な工夫を施したものであっても木口の年輪模様を利用
したものは数例しかない。

しかも木口の年輪模様を画一的に多列多行に配置するも
のが多く、この種の化粧合板は重厚さが必要以上に強調
されて、化粧合板としては使用箇所が限られるというこ
とがある。更に木口年輪模様を有する化粧単板を製造す
るにあたっては、木口を鋸挽きして一定厚の単板を製造
することが可能であるが、この方法によると、単板を加
圧貼着等する工程において、あばれ・割裂等が生じ、し
かも単板材料費も高額になるなどの難点があった。一方
切削厚を薄くすればするほど剪断弾性係数の低い木口の
脆性によって割裂が生じる等多くの問題が生じていた。

そこで本発明の製造方法は、ラミナを集成して構成され
た基材の突合せ端面に孔を穿設しこの孔に丸太材を配置
してフリッチ材を構成し、このフリッチ材を切削して化
粧単板を製造することをその概要とし、切削中において
の割裂が少なく製造の歩留りが高く、さらに化粧合板と
して反りや剥離が生じないなど、優れた品質の化粧単板
の製造方法を提供しようとするものである。

以下図面に基づき本発明の製造方法を説明する。

第１図は基材１，２．３・・・の全体斜視図で、この基
材１，２．３・・・はニレやタモなどの原木を所定の大
きさ、厚さに製材したラミナ１１．１２．１３・・・。

２１．２２．２３・・・、　３１．３２．３３・・・を
ランダムに組成し、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の接
着剤を塗布し、ラミナ１１，１２．１３・・・、　２１
，２２．２３・・・、　３１，３２．３３・・・それぞ
れを切削方向に対し順目方向に配置、圧締して集成した
ものである。

ラミナ相互は通常のパッドジヨイントやフィンガージヨ
イントにより接合されているが、ここでは基材１，２．
３は接合されていない、すなわち基材１，２．３の各側
端面１ｐと２ｐ、２ｐと３ｐには接着剤がまだ塗布され
ていない状態となっている。

第２図（ａ）〜（ｄ）は、基材ｌと２との側端面に孔を
穿設し、この孔に丸太材を配置してフリッチ材の製造方
法を説明する工程図である。

第２図（ａ）は、上記基材ｌと２の側端面ｉｐ、２ｐを
突き合せて、バイス（図示せず）等により、圧締した状
態を示したもので、このとき、突き合される側端面ｔｐ
と２ｐ間には前述したように接着剤は塗布しない。

第２図（ｂ）は、バイス等により圧締された基材ｌと２
に、孔４０を穿設した状態を示すものである。

すなわちバイスにより圧締し、仮固定した両基材ｌと２
の突き合せ側端面１ｐ、２ｐ上にドリルなどで孔４０の
中心がくるように穿設する。そうするとこの孔４０の中
心は、基材ｌと２の突き合せ側端面１ｐ−２ｐの面内に
位置することになる。

第２図（ｃ）は、孔４０を穿設した後バイス等の圧締か
ら解放した状態の基材１，２を示す。へイス等の圧締を
解放すれば、基材１，２の各側端面ｔＰ、２ｐには接着
剤が塗布されていないので固着されずもとの基材ｌと２
に分割される。このとき孔４０も各半円状に分割され、
基材ｌの側端面ＩＰには半円状孔４１が、基材２の側端
面２ｐには半円状孔４２が、それぞれ構成される。

第２図（ｄ）は、上記基材ｌと２の半円状孔４１゜４２
に丸太材５０を配置してフリッチ材を構成する工程を説
明するものである。

すなわち、孔４０と略同径の丸太材５０を半円状孔４１
と４２で挾むようにしてフリッチ材を構成するもので、
このときに丸太材５０の外周と基材ｌの側端面１ｐ及び
基材２の側端面２ｐとにエポキシやウレタン樹脂の接着
剤を塗布し、丸太材５０を挾んだ状態で基材ｌと２とを
バイス等で圧締する。これにより第３図で示すような丸
太材の年輪模様が表面に配置されたフリッチ材６０が出
来る。

このフリッチ材６０を固定しておき、スライサー等で切
削して薄板状の年輪模様を有する化粧単板を製造する。

必要に応じてフリッチ材６０の外周にはステ貼りを施し
たり、又フリッチ材６０の表面をプレーナーと超仕上鉋
で切削しておく。又切削加工においては、スライサーを
可動させるか、フリッチ材自体を可動させるかいずれの
方法でもよいが、スライサーの刃先は送り方向に対して
直角でなく５°〜３０°程度のバイヤス角を付けておけ
ば好都合である。

尚、丸太材５０の外周５１には樹皮色を有する薄板板を
巻回しておけば、年輪模様の外周に上記樹皮色の輪郭が
着くことになり、化粧単板は年輪模様だけのものとは別
離の模様が表現されることになる。

更に、第４図（ａ）で示すように伐採材７０の上下の横
芯７１．７２を結ぶ線７３に対して、中心線が０゜ない
し２５°の傾斜角αを有するように製材して丸太材５０
を造り、この丸太材５０での横芯７１．７２を結ぶ線７
３が基材１，２の側端面内に位置すへるようにフリッチ
材６を構成すれば、第４図（ｂ）のように丸太材５０の
横芯を結ぶ線７３は、フリッチ材表面の鉛直軸Ｖに対し
てＯｏないし２５°の傾斜角を有することとなる。

そして、このフリッチ材を矢印Ｃ方向から薄板状にスラ
イスすれば、年輪部分での切削抵抗も少なく良好な化粧
単板を得ることが出来る。

又、基材を構成するラミナーと丸太材とが繊維飽和点以
上の含水−傘を有するものであれば、切削加工が容易と
なる丈でなく、両者における乾燥収縮等の差も少なく、
調板やはぎ合せ等を要せずそのまま台板に貼着可能な化
粧単板となる。

上記の製造方法は、基材ｌと２によって構成されたフリ
ッチ材により説明したが、本発明はこれに限定されず複
数の基材１，２．３・・・によってフリッチ材を構成す
る場合も包含され、この場合は各側端面に所望する数の
孔を穿設し、ここに丸太材を配置して固着することで年
輪模様がランダムに設けられた化粧単板を提供できる。

以上説明したように本発明の年輪模様を有する化粧単板
の製造方法は１両基材の突き合せ側端面に孔を設け、こ
の孔に丸太材を配置して接着するとともに基材相互をも
固着してフリッチ材を構成し、このフリッチ材を切削す
るのであるから、あらかじめ基材相互を接着し、そこに
穿設された孔に対して丸太材を圧入してフリッチ材を構
成する方法に比べ、フリッチ材の構成作業が極めて容易
となり、又両基材の半円状孔が丸太材を挾んで固着する
ので、基材と丸太材の接触部分には間隙の生ずることが
なく、明瞭なる年輪模様が散在する詩趣の化粧単板が製
造できる。

【図面の簡単な説明】 第１図は、ラミナーを接合して集成された基材の斜視図
、 第２図（７ａ）〜（ｄ）は、本発明に係るフリッチ材の
製造工程を示した説明図、 第３図は、本発明に係るフリッチ材の斜視図、第４図（
ａ）は、伐採材から傾斜角を有するように丸太材を製材
する場合の説明図、 第４図（ｂ）は、丸太材・がフリッチ材表面の鉛直軸に
対し傾斜角を有して配置されている状態を示す概略図で
ある。 １．２．３・・・基材、ＩＰ＋２Ｐ＋３Ｐ・・・側端面
。 ４０・・・孔、５０・・・丸太材、６０・・・フリ・ン
チ材。 出願人　　山陽国策パルプ株式会社 代理人　弁理士　船橋國則

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ラミナを集成した基材の側端面を各々突き合せて保
   持し、該側端面を中心として孔を穿設し、この孔内に丸
   太材を配置して、該基材と丸太材とを固着させてフリッ
   チ材を構成し、このフリッチ材の表面をスライス切削す
   ることを特徴とする年輪模様を有する化粧単板の製造方
   法。 ゛２．前記孔を穿設した後、基材相互を解放し、基材の
   側端面と丸太材外周とに接着剤を塗布して基材相互と丸
   太材を固着させてフリッチ材を構成することを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の年輪模様を有する化粧単
   板の製造方法。 ３、前記丸太材の外周に樹皮色を有する薄板材を巻回し
   て孔に配置することを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の年輪模様を有する化粧単板の製造方法。 ４、前記丸太材は上下樹芯を結ぶ線が基材の側端面内に
   位置する状態で孔に配置されることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項又は第２項記載の年輪模様を有する化粧
   単板の製造方法。 ５、前記丸太材は上下樹芯を結ぶ線がフリッチ材表面の
   鉛直軸に対して０°ないし２５°の傾斜角を有する如く
   製材されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   又は第２項記載の年輪模様を有する化粧単板の製造方法
   。 ６、前記基材“を構成するラミナーと丸太材は繊維飽和
   点以上の含水率を有することを特徴とする特許請求の範
   囲第１項の年輪模様を有する化粧単板の製造方法。