JPS5921874B2 - モノアルキル錫トリハライドの精製方法 - Google Patents

モノアルキル錫トリハライドの精製方法

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JPS5921874B2
JPS5921874B2 JP18325880A JP18325880A JPS5921874B2 JP S5921874 B2 JPS5921874 B2 JP S5921874B2 JP 18325880 A JP18325880 A JP 18325880A JP 18325880 A JP18325880 A JP 18325880A JP S5921874 B2 JPS5921874 B2 JP S5921874B2
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monoalkyltin
monoalkyltin trihalide
trihalide
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良樹 早川
敏弘 斎藤
信良 鎌木
正行 梅野
教寛 工藤
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明はモノアルキル錫トリ・・ラードを高純度で且つ
高回収率で得る方法に関する。
更に詳しくは本発明はテトラアルキル錫、トリアルキル
錫モノハライド、ジアルキル錫ジハライドおよび錫テト
ラハライドから選ばれる1種以上とモノアルキル錫トリ
ハライドとの混合物または更にこれらの混合物に疎水性
有機溶媒を加えてなる混合溶液に鉱酸の希求溶液を加え
て水層を分取し、これに疎水性有機溶媒と高濃度の鉱酸
とを加えて鉱酸の濃度を高めて水層より有機層にモノア
ルキル錫トリ・・ラードを抽出することからなるモノア
ルキル錫トリハライドの精製法に関する。モノアルキル
錫トリハライドは例えば次式で示される方法により製造
される。
R4Sn+3SnX4−→4RSnX3 しかしながら、反応の生成物としては、目的物のモノア
ルキル錫トリハライドのほかにテトラアルキル錫、トリ
アルキル錫モノハライド、ジアルキル錫ジハライドおよ
び錫テトラハライドが多量に副生物あるいは未反応物と
して共存しているのが常である。
したがつて、これらの副生物あるいは未反応物を含む混
合物から高純度のモノアルキル錫トリハライドを得るた
めには、蒸留あるいは抽出分離などの精製操作が必要で
ある。一般に行なわれている蒸留による精製法で高純度
のモノアルキル錫トリハライドを高回収率で得ることは
、特にアルキル基の炭素数が増すにしたがい目的化合物
の沸点が高くなるという障害のために極めて困難である
一方、抽出分離による精製法は蒸留法に比べて高選択性
および高回収率が期待される。その例として従来では水
溶液中に溶解しているモノアルキル錫トリ・・ラードを
回収する方法として、アルキル基部分がメチル基やブチ
ル基である化合物の場合では水を留去してしまう方法や
アミン類の付加体として取り出し酸で処理することによ
りモノアルキル錫トリクロライドとして回収する方法な
どが提案されている。しカルながら、これらの方法は操
作が繁雑であつたり適用できるアルキル基の種類が限定
されるという欠点を有している。そのため現在のところ
モノアルキル錫トリハライドの精製法として工業的に有
利に実施しうる方法は開発されていない。本発明者等は
、このような事情にかんがみて新規で且つ工業的に極め
て有利に実施しうるモノアルキル錫トリハライドの精製
法を開発するために鋭意研究した。
その結果、既述のようにテトラアルキル錫、トリアルキ
ル錫モノハライド、ジアルキル錫ジハライドおよび錫テ
トラハライドから選ばれる1種以上とモノアルキル錫ト
リハライドとの混合物または更にこれらの混合物を溶解
するために疎水性有機溶媒を加えてなる混合溶液に鉱酸
の希水溶液を加えてモノアルキル錫トリハライドを含ん
だ水層を分取し、これに疎水性有機溶媒および高濃度の
鉱酸を加えて鉱酸の濃度を高めてやり水層から有機層に
モノアルキル錫トリハライドを抽出し最終的には溶媒を
留去することによりテトラアルキル錫、トリアルキル錫
モノハライド、ジアルキル錫ジハライドおよび錫テトラ
ハライドなどの副生物あるいは未反応物を含まないモノ
アルキル錫トリ・・ラードを高回収率で得ることができ
ることを見出したのである。なお、本発明の精製法はテ
トラアルキル錫、トリアルキル錫モノノ・ラード、ジア
ルキル錫ジノ・ラードおよび錫テトラ・・ラード以外の
副生物を含んでいる場合であつても何ら支障なくモノア
ルキル錫トリハライドを高回収率で得ることができる。
また、本発明は主として前記反応式で示したような方法
による生成物からモノアルキル錫トリハライドを精製す
る方法であるが、本発明は前記反応式以外の方法でモノ
アルキル錫トリハライドを製造した場合であつても、ま
た誤つてモノアルキル錫トリハライドにテトラアルキル
錫、トリアルキル錫モノハライド、ジアルキル錫ジハラ
イドなどを加えてしまつた場合であつても、またモノア
ルキル錫トリハライド以外を製造する反応中に副生物と
してモノアルキル錫トリハライドが生成している場合で
あつても本発明の精製法によつてモノアルキル錫トリ一
・ラードを高回収率で得ることができる。このような方
法が適用できるモノアルキル錫トリハライドとしてはア
ルキル基部分がメチル、エチル、プロピル、ブチル、ア
ミル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、メチル
ヘプチルなどがあげられ、またハライド部分としてはク
ロライド、ブロマイド、フルオライド、アイオダイドが
あげられ特定のモノアルキル錫トリハライドに適用が限
定されるものではなく極めて汎用性が高い。
このように、本発明方法は文献未載の全く新規な方法で
あり、操作が簡単なうえにモノアルキル錫トリハライド
を高純度で高回収率で得ることができるので従来方法よ
りも工業的に容易に且つ有利に実施することができる。
次に本発明を実施する方法について更に詳しく説明する
まず、精製操作を開始するに際してはテトラアルキル錫
、トリアルキル錫モノハライド、ジアルキル錫ジハライ
ド、モノアルキル錫トリハライドなどの混合物に直接鉱
酸の希水溶液を加えてもよいが、テトラアルキル錫、ト
リアルキル錫モノハライド、ジアルキル錫ジハライド、
モノアルキル錫トリハライドなどの混合物に疎水性の有
機溶媒を加えておくと、これらの混合物が常温で固化し
ている場合であつても溶媒に溶解されるためにその後の
精製操作が行ないやすくなる。この場合テトラアルキル
錫、モノアルキル錫トリハライド、トリアルキル錫モノ
ハライドなどの錫化合物が任意の組成比のものであつて
も目的とするモノアルキル錫トリハライドを高純度で且
つ高回収率で得ることができる。使用される疎水性の有
機溶媒としてはヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系のもの
が好ましい。また鉱酸の希水溶液はテトラアルキル錫、
モノアルキル錫トリハライド、トリアルキル錫モノハラ
イドなどの混合物の内からモノアルキル錫トリハライド
を水溶液中に抽出するための溶媒として使用される。こ
の際、使用される鉱酸の種類は特に限定されないが塩酸
、臭化水素酸および硫酸が好ましい。また鉱酸の濃度は
6規定以下特に1〜2規定が好ましく、濃度が高くなる
につれモノアルキル錫トリハライドの抽出率が低下する
。また鉱酸の使用量は混合物系内に含まれるモノアルキ
ル錫トリハライドのモル数の0.5倍モル量以上であれ
ばほぼ定量的に抽出できる。また、鉱酸水溶液中に溶解
しているモノアルキル錫トリハライドを有機溶媒中に逆
抽出するためには疎水性の有機溶媒と高濃度の鉱酸を加
えて鉱酸水溶液の鉱酸の濃度を6規定以上に高めてやれ
ば、モノアルキル錫トリハライドは水溶液中から有機溶
媒中に逆抽出される。この際使用される鉱酸は希水溶液
として使用する鉱酸と同種または異種でもよいが、同種
の方が好ましく、例えば濃塩酸、濃臭化水素酸および濃
硫酸などがあげられる。また、有機溶媒に抽出されたモ
ノアルキル錫トリハライドを回収するには溶媒を留去す
るだけでよい。次に本発明の実施例を若干あげるが本発
明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
なお例中、原料の組成量ぱガスクロマトグラフイ一によ
る分析値である。実施例 1 モノオクチル錫トリクロライドの精製 モノオクチル錫トリクロライド118,4t1ジオクチ
ル錫シクロラード74.4t、トリオクチル錫モノクロ
ライド5.8tおよび錫テトラハライド1.4tの混合
物(全量200y)にn−ヘキサン200m1を加えて
溶解して11容量の分液沢斗に入れる。
1規定の塩酸を400m1加えて5分間振盪する。
分取した水層を別の1f容量の分液沢斗に移して、これ
に濃塩酸340m1とn−ヘキサン200m1を加えて
5分間振盪する。分液して有機層を分取し、n−ヘキサ
ンをエバポレーターで留去するとモノオクチル錫トリク
ロライド117.8yが得られた。ガスクロマトグラフ
イ一により分析した結果純度は98.9%で回収率は9
8.4%であり、その沸点は88℃/0.1mmHgで
あつた。実施例 2モノオクチル錫トリクロライドの精
製 実施例1と同じ組成比の混合物(全量2007)にベン
ゼン200m1を加えて溶解して11容量の分液戸斗に
入れ、1規定の硫酸を400m1加えてノ5分間振盪す
る。
分液して分取した水層を別の11容量の分液沢斗に移し
、これに70%硫酸300m1とベンゼン200m1と
を加えて5分間振盪する。分液して有機層を分取してベ
ンゼンをエバポレーターで留去するとモノオクチル錫ト
リクロライド116.57が得られた。ガスクロマトグ
ラフイ一により分析した結果、純度は98.2%で回収
率は96.6%であり、その沸点は88゜c/0.1m
mHgであつた。実施例 3 モノデシル錫トリクロライドの精製 モノデシル錫トリクロライド104.87、ジデシル錫
シクロラード89.67およびトリデシル錫モノクロラ
イド5.6tの混合物(全量200V)をn−ヘキサン
200m1に溶解して11容量の分液沢斗に入れる。
これに1規定の塩酸を400m1加えて5分間振盪する
。分液して分取した水層を別の1′容量の分液沢斗に移
し、これに濃塩酸340m1とベンゼン200m1を加
えて5分間振盪する。分液して有機層を分取し、ベンゼ
ンをエバポレーターで留去するとモノデシル錫トリクロ
ライドが105.1y得られた。ガスクロマトグラフイ
一により分析した結果純度は98.8%で回収率は99
.0%であり、その沸点は102゜C/0.1mmHg
であつた。実施例 4〜7 次にこれら実施例と同様な操作による各種アルキル錫・
・ラード混合物の精製法を第1表に示す。
いずれの場合も高純度且つ高収率でモノアルキル錫トリ
ハライドを回収することができる。ただし例7はアルキ
ル錫ハライド成分のアルキルおよびハライド部分が異種
の場合の例である。比較例 1 実施例1と同じ混合物200Vを300m1のクライゼ
ンフラスコに入れ、真空ポンプで0.1mmHgまで減
圧にし、マットヒーターで加熱して蒸留した。
蒸留収支は第2表のとおりである。第2表から明らかな
ように蒸留方法により精製しようとしてもモノオクチル
錫トリクロライドとジオクチル錫シクロラードとの分離
が悪く高純度のモノオクチル錫トリクロライドを得るこ
とができない。したがつて高純度のモノオクチル錫シク
ロラードを得ようとするならば第1留分について蒸留を
繰り返す必要があるがそれにより得られる高純度のモノ
オクチル錫トリクロライドの量は極めて少なくなる。ま
た、モノオクチル錫トリクロライドとジオクチル錫シク
ロラードの分離をよくしようと高真空で精留を試みても
蒸留塔が圧損して釜内温度が200℃を越え、釜内で内
容物の熱分解がおきて蒸留不能となる。実施例 8 モノオクチル錫トリクロライドの精製 撹拌機、温度計、滴下沢斗および還流冷却器を備えた2
1容量の丸底フラスコにテトラオクチル錫572yおよ
び錫テトラクロライド520yを入れ、マントルヒータ
ーでフラスコを180℃まで加熱し同温度で2時間反応
させた。
この反応混合物をガスクロマトグラフイ一により分析を
した組成はモノオクチル錫トリクロライド636.8t
)ジオクチル錫シクロラード406.2V)トリオクチ
ル錫モノクロライド31.7V、錫テトラクロライド7
.6Vおよびその他(未同定分)9.7Vであつた。こ
の反応混合物200Vを11容量の分液沢斗に入れ、n
−ヘキサン200m1を加えてこの反応混合物を溶解し
更に1規定の塩酸を400m劾口えて5分間振盪した。
分液して分取した水層を別の11容量の分液沢斗に移し
てこれに濃塩酸340m1およびn−ヘキサン200m
1を加えて5分間振盪する。分液して有機層を分取し、
n−ヘキサンをエバポレーターで留去するとモノオクチ
ル錫トリクロライドが116.4t得られた。ガスク。
マトグラフイ一により分析した結果、純度は98.7%
で回収率は98.5%であり、その沸点は88℃/ 0
.1慕MHgであつた。実施例 9〜16 前記実施例8と原料割合、反応条件等を変える以外は同
様な操作により得られた反応混合物からの本発明方法に
よるモノアルキル錫トリハライドの分離精製を第3表に
示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 テトラアルキル錫、トリアルキル錫モノハライド、
    ジアルキル錫ジハライドおよび錫テトラハライドから選
    ばれる1種以上とモノアルキル錫トリハライドとの混合
    物または更にこれらの混合物に疎水性有機溶媒を加えて
    なる混合溶液に鉱酸の希水溶液を加えて水層を分取し、
    これに疎水性有機溶媒と高温度の鉱酸とを加えて水層か
    ら有機層にモノアルキル錫トリハライドを抽出すること
    を特徴とする、モノアルキル錫トリハライドの精製法。
JP18325880A 1980-12-24 1980-12-24 モノアルキル錫トリハライドの精製方法 Expired JPS5921874B2 (ja)

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EP3037425B1 (en) * 2014-12-23 2019-02-20 LANXESS Organometallics GmbH A process for purifying monooctyltin trichloride
ITUB20153563A1 (it) * 2015-09-11 2017-03-11 Reagens Spa Procedimento per la produzione di monoottilstagno tricloruro ad alta purezza

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