JPS5921664Y2 - 魚釣用リ−ルの糸フケ防止機構を備えたクリツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は魚釣用スピニングリールの糸フケ防止機構を備
えたクリック装置に関する。

一般的に上記リールには、逆転防止機構とクリック音を
発生させる為のクリック機構とが付設させであるか、釣
人によっては釣糸巻上時軽快なり１ツク音を好む人と、
無音を好まれる人とがある。

そこで本考案は逆転防止機構とクリック装置とを分離し
て構成することによって、釣人の好みに応じて無音、又
はクリック音発生を適宜に選択使用し得るようにすると
共に、釣糸の繰出し時はローターの逆回転に抵抗力が作
用して糸フケを防止できるようにしたことを目的とする
糸フケ防止機構を備えたクリック装置を得たものである
。

以下本考案の実施例を示した図面について詳述する。

先ずスピニングリールは、第１図に示したように、リー
ル本体１にピニオン（図示せず）を内端部に刻設した管
軸３によりローター２はナツト１４締約されて回転自在
に支承されていて、上記管軸３に貫通した摺動軸４にス
プール５は装着され、図示しないバンドルの回転力は、
図示しないメインギヤと噛合した上記ピニオン及び管軸
３を介してローター２に伝達され、一方図示しないオシ
レーテイング機構を介してスプール５は前後に往復動し
、上記ローターの図示しない糸掛けに掛装しである釣糸
をスプール５に巻装し、一方付設した逆転防止機構６を
ＯＮ、ＯＦＦ切換えすることによりローター２は逆転が
阻止され、又は逆転可能となり、その逆転可能とした状
態で釣糸が投擲されることで、ローター２は逆転し、ス
プール５に巻装しである釣糸を繰り出しできるように構
成されている。

かくして本考案は、上記逆転防止機構６と分離してクリ
ック装置７は構成されている。

即ち、第１図ないし第５図に示したように、上記ノール
本体１に軸受８を介して支承した上記管軸３に一体に成
形されているクリックギヤ９とラチェットホルダー１０
は嵌着させてあって、該ラチェットホルダー１０にはラ
チェット１１が嵌着させであると共に、スプリングカラ
ー１２を介してガイドスプリング１３を巻着させてあり
、上記リール本体１の前面板１ａに爪ビス１５にて回動
可能に枢着した逆転防止爪１６の内側と、外側に上記ガ
イドスプリング１３の短端部１３′と、長端部１３″を
夫々掛止し、ラチェット１１の回転に伴なって、上記短
端部１３′で逆転止め爪１６を第２図において反時計方
向へ押圧回転し、又長端側１３″では時計回り方向へ引
張り回転するようになっている。

又、アンチレバーカム１７が、カム軸１８によりリール
本体１に回転可能に軸支させてあって、上記逆転防止爪
１６の一端を当接し、上記カム軸１８の外端に装着しで
あるアンチレバー１９をして回転操作することにより逆
転防止爪１６は回動されて、その他端が上記ラチェット
１１に対して係・脱されるように形成されている。

上記逆転防止機構６に対してクリック装置７は、第１図
ないし第５図に示きたように、上記リール本体の前面板
１ａにクリック爪２０を上記クリックギヤ９と係・脱可
能にブレーキレバー２１と共に爪ビス２２により回転可
能に枢着され、上記前面板１ａにクリック操作レバー２
３と共にビス２４にて回転可能に枢着した切換えレバー
２５間にスプノング２６を張設し、該切換えレバー２５
と連動するようにしてあり、一方上記ブレーキレバー２
１は、上記クリック爪２０とクリックギヤ９の保合状態
にあって、ローター２を第２図の矢印すで示した方向へ
逆転させた時のみ、上記クリック爪２０を掛止する掛止
爪２１ ａが突設しであると共に、ローター２が逆転さ
れることによりクリック爪２０はクリックギヤ９の歯部
を乗り越えるべく揺動される時、当該クリック爪２０の
揺動に抵抗力を与えるべく前面板１ａに一端を掛止して
張設したスプリング２７の他端を掛止して構成したもの
である。

こ・で、上記アンチレバーカム１７と、切換えレバー２
５は夫々リール本体１の前面板１ａに掛止したバネ２８
．２９の他端と掛止し、該バネ２８ 、２９の死点を越
えて第２図ないし第５図に示したＯＮ、ＯＦＦ位置に切
換え保持されるようになっている。

而して上記構成において、逆転防止機構６は第２図に示
した如く、アンチレバー１９をＯＮの位置とした時、ロ
ーター２を矢印ａで示した正回転方向へ回転すると、ガ
イドスプリング１３の短端部１３′により逆転防止爪１
６は反時計回り方向へ押圧回動されてラチェット１１と
の係合は解かれるので該ラチェット１１と逆転防止爪１
６との間では音を発生しなくなる。

又クリック装置７と逆転防止機構６は次のように作動す
る。

第２図に示した如く、クリック操作レバー２３をＯＮの
位置にすることにより切換えレバー２５は作動し、スプ
リング２６を介してクリック爪２０は動作されてクリッ
クギヤ９と係合し、か・る状態でローター２の正回転に
よりクリック音が発生する。

又、第３図に示したように、アンチレバー１９をＯＮの
位置にセットした状態で、クリック操作レバー２３をＯ
ＦＦの位置に回動すると、切換えレバー２５、スプリン
グ２６を介してクリック爪２０は反時計回り方向へ回動
されるのでクリックギヤ９との係合は解かれ、クリック
音は発生しなくなり、無音でローター２を矢印ａで示し
た方向へ正回転できる。

又上記状態においてローター２を矢印すで示した方向へ
逆回転させると、ガイドスプリング１３の長端部１３″
により逆転防止爪１６は内側へ引張られるのでラチェッ
ト１１に係合し逆転は阻止される。

次に第４図に示したようにアンチレバー１９をＯＦＦの
位置にセットすると、アンチレバーカム１７によって逆
転防止爪１６は強制的に回動されてラチェット１１との
保合が外れ、一方クリック操作レバー２３をＯＦＦの位
置にセットすると、クリック爪２０はクリックギヤ９と
の保合が外れる。

従ってローター２を正転、逆転してもクリック音は発生
しない。

次に第５図に示したようにアンチレバー１９をＯＦＦの
位置とした状態で、クリック操作レバー２３をＯＮの位
置に切換えセットすると、切換えレバー２５、スプリン
グ２６を介してクリック爪２０は時計回り方向へ回動さ
れてクリックギヤ９と係合する。

従って、か・る状態ではローター２の正転、逆転例れの
場合でもクリック音が発生する。

但し、逆回転時、クリック爪２０はブレーキレバー２１
に張設したスプリング２７により揺動抵抗が与えられる
のでクリック爪２０はローター２の回転に低回転抵抗と
して作用し、釣糸の繰り出し時はブレーキか゛作用する
ことになる。

以上説明したように本考案に係る魚釣用リールの糸フケ
防止機構を備えたクリック装置によれば、同装置と分離
して設けた逆転防止機構６のアンチレバー１９と、同装
置のクリック操作レバー２３を適宜にＯＮ、ＯＦＦ切換
えすることによって、ローター２の正転（糸巻上げ）、
逆転（糸繰出し）何れの場合であってもクリック音発生
、クリック音無しの状態となし得るので、釣人は必要か
つ好みに応じて発音状態、無音状態で釣りを行なうこと
ができるのみならず、上記アンチレバー１９をＯＦＦの
位置にセットしたローター２の逆回転時にあっては、ク
リック操作レバー２３をＯＮの位置にセットしておけば
、クリック音発生と共に、ブレーキレバー２１に張設し
たスプリング２７により、クリック爪２０を介してクリ
ックギヤ９に低回転抵抗が作用するので、ローター逆回
転時、即ち釣糸繰出し時にローター２及びバンドル等の
惰力によって釣糸投擲完了後にローター２が空転し続け
ることにより生じる糸フケを確実に防止することができ
、もってふかし釣りに特に便利である等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る糸フケ防止機構を備えたクリック
装置と、同装置を備えた魚釣用スピニングリールを一部
断面して示した側面図、第２図ないし第５図は同装置と
逆転防止機構の作動状態を夫々示した各正面図である。 １・・・・・・リール本体、１ａ・・・・・・リール本
体の前面板、２・・・・・・ローター、３・・・・・・
管軸、６・・・・・・逆転防止機構、９・・・・・・ク
リックギヤ、１１・・・・・・ラチェット、２０・・・
・・・クリック爪、２１・・・・・・ブレーキレバー、
２５・・・・・・切換えレバー、２６．２７・・・・・
・スプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 魚釣用スピニングリールにおいて、リール本体１にロー
   ター２を回転自在に支承するピニオン付き管軸３に逆転
   防止機構６のラチェット１１と共に嵌着したクリックギ
   ヤ９と係・脱自在にクリック爪２０をブレーキレバー２
   １と共にリール本体の前面板１ａに枢支し、該クリック
   爪と上記前面板に枢支した切換えレバー２５に、同レバ
   ーにより上記クリックギヤと係・脱切換え操作可能にス
   プリング２６を張設し、一方上記ブレーキレバーは、ク
   リック爪とクリックギヤとの保合状態にあって、ロータ
   ー逆転時のみクリック爪を係止可能に形成して、かつそ
   れに揺動抵抗を与えるべくスプリング２７を張設してな
   ることを特徴とする魚釣用リールの糸フケ防止機構を備
   えたクリック装置。