JPS5920446Y2 - リ−チシヨベルロ−ダにおけるリフトア−ムの安定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、リーチショベルローダにおけるリフトアーム
の横振れを防止する安定装置に関する。

一般に、リーチショベルローダは、下端が車体に枢着さ
れた前後方向に回動可能なリーチアームと、該リーチア
ームの上端部に後端部が枢着された上下方向に回動可能
なリフトアームとを左右一対にしてリンク機構を構成し
ており、前記リフトアームの先端部左右間に、パケット
ブラケットを介して支承したパケットの繰り出し、繰り
込み等の前後動作、および前記パケットの持ち上げ、下
降等の上下動作をそれぞれ前記リーチアームおよび前記
リフトアームの回動により行なっている。

ところが、上記のようなリンク機構により土石等のすく
い込み、持ち上げ等の作業を行なう場合、前記パケット
部でうける土石等の荷重が前記リフトアームを保持して
いる枢着部から離れた該アームの先端部にかかるので、
該リフトアームの横振れが生じやすくなり、この現象は
前記パケットを繰り出したり、上方へ持ち上げたりする
程度が大きい程激しくなる傾向にある。

そのため、前記リフトアームおよび前記リーチアームの
枢着部に異常な荷重が加わり、枢着部を変形させたり、
損傷させたりするばかりでなく、車両の不安定を誘発し
て運転者に対して非常に不快感を与えるなどの欠点があ
る。

従来、上記欠点を解決するために、前記リフトアームの
内側に門形の案内枠を真直状に跨設し、その基端を車体
の両側面に固着したものがあったが、これは、前記パケ
ットを最も後方に繰り込んだ位置、すなわち、前記リー
チアームを最も後退させた位置においては、前記リフト
アームの先端部寄りに作用して横振れを効果的に防止す
るのであるが、上記のように、横振れの起りやすい、前
記パケットを最も繰り出した位置においては、前記リフ
トアームの枢着部近くに作用するようになるので、横振
れ防止の効果が少なくなり、好ましい方式％式％ 上記のような欠点を改良するために、前記案内枠を前傾
した状態で立設する方策も講じたが、この方式では、前
記パケットを最も繰り込んだ位置で該パケットを上昇動
位させるときに、該パケットの後方部に配設されたダン
プシリンダが前記案内枠と干渉すること、また、このよ
うな案内枠を車体前方に突設させることは車体外観上好
ましくないことなどの問題があった。

本考案は、上記のような種々な問題を解消し、前記リー
チアームの横振れを確実に防止できる安定装置を提供し
ようとするものである。

以下、本考案の実施例を図面について具体的に説明する
。

第１図において、２は車体１に基端部が枢着されたリー
チアーム、３は先端部にパケットブラケット４を枢着し
、かつ、後端部が前記リーチアーム２の上端部に枢着さ
れたリフトアーム、５は前記リーチアーム２の後方部に
水平方向に配置され、該リーチアーム２の中間部および
車体側面にそれぞれピストンロッドエンドおよびシリン
ダエンドを枢着されたリーチシリンダ、６は前記リフト
アーム３の中間部の後部寄りおよび車体１下部にそれぞ
れピストンロッドエンドおよびシリンダエンドを枢着さ
れたリフトシリンダである。

前記各部品２，３．５および６を左右一対にして構成さ
れたリンク機構であり、前記パケットブラケット４の左
右間に支承されたパケット７の前後および上下動作が行
なわれる。

１０は前記リフトアーム３の内側に隣接して直立状に設
けられた左右一対の直立アームで、その基端部を車体１
の前部側面に枢着され、かつ、上端部を第２図に示すよ
うにクロスバー１１によって連結固定されている。

１２は前記直立アーム１０および前記リーチアーム２の
それぞれの中間部に両端を枢着された左右一対の連結ロ
ッドである。

前記直立アーム１０の高さは、前記パケット７を前方へ
一杯押し出した位置において持ち上げられる前記リフト
アーム３の上昇高さを勘案して決められるが、一般には
、前記直立アーム１０が最も前傾したときに、前記クロ
スバー１１によって運転者の前方視野が妨げられないよ
うに車両の全高よりわずかに高くとられている。

次に、上記構成の作用を説明する。

土石等のすくい込み作業に際して、前記リーチシリンダ
５の作動により、前記リーチアーム２を、第１図におい
せ二点鎖線で示すようにＢ位置からＢ′位置へ押し出す
と、前記直立アーム１０は、前記連結ロッド１２を介し
て直立位置Ｃから前傾位置Ｃ′に移動され、同時に、前
記リフトアーム３に対する作用位置を該アーム３の枢着
部に近い方から土石等の押圧負荷にかかる先端部の方に
変位するので、該リフトアーム３の安定性がよくなり、
横振れが防止されることになる。

また、上述のように、前記リーチアーム２を伸ばした状
態で、ダンプシリンダ１３の作動により前記パケット７
の姿勢を起こし、その後、前記リフトシリンダ６の作動
により前記リフトアーム３を回動させて前記パケット７
を地面から浮上させる場合においても、前記リフトアー
ム３は、その後部枢着部から遠ざかる方向、すなわち、
先端方向に案内されながら上昇することになるので、該
リフトアーム３の横振れが制止される。

この後、前記パケット７に土石等を積載して車両を後退
させたり、前進させたりして走行するときも、前記リフ
トアーム３は、そのまま、その中央に近いところを前記
直立アーム１０によって案内支持されているので、上述
の同じように横振れが制止される。

また、前記パケット７を後方へ繰込みするときか、手前
に一杯繰り込んだ位置で上下動するときとかには、上述
の繰り出した場合よりも前記直立アーム１０によって案
内される作用位置が前記リフトアーム３の先端部により
近づくことになるので、該リフトアーム３の横振れ防止
の効果がよくなることは明らかで゛ある。

上述で明らかなように、本考案は、上端部がクロスバ−
で連結固定され、かつ、基端が車体前部側面に枢着され
た左右一対の直立アームをリーチアームの前後動作に応
動して回動するように構成したので、本考案によればパ
ケットの繰り込みの場合はもちろん、前記リフトアーム
の横振れが発生しやすいパケットの繰り出しの場合にお
いても、前記リフトアームの先端部に近づけた位置で該
アームを案内することが可能となり、左右の安定をよく
シ、横振れを確実、に防止できるばかりでなく、パケッ
トの繰込み後に行なわれる車両走行時には、前記直立ア
ームを内方へ退避させることができるので、外観上目ぎ
わつとなることもなく極めて実用的な利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示し、ショベルローダの全
体側面図である。 第２図は第１図におけるＡ矢視図である。 １・・・・・・車体、２・・・・・・リーチアーム、３
・・・・・・リフトアーム、１０・・・・・・直立アー
ム、１１・・・・・・クロスバー１２・・・・・・連結
ロッド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下端が車体に枢着された前後方向に回動可能なリーチア
   ームと該リーチアームの上端部に後端部が枢着された上
   下方向に回動可能なリフトアームとを備えたリーチショ
   ベルローダにおいて、上端部がクロスバ−で連結固定さ
   れ、かつ、基端が車体前部側面に枢着された左右一対の
   直立アームを前記リフトアームの内側に隣接して設ける
   とともに、前記直立アームおよび前記リーチアームのそ
   れぞれの中間部に両端部を枢着された左右一対の連結ロ
   ッドを設けて成るリーチショベルローダにおけるリフト
   アームの安定装置。